Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

水稲の汚染状態を予想する

2011-08-05 | 雑感
水田の汚染状態が関心ごとになっているようだ。ミュンヘンの汚染の研究から推測すると5000Bqを超える水田の地域は限られていると思われる。なるほど一部の北関東の地域では軒並み1000Bqを超える水田地帯が出てくることは分っているが、それを遥かに越える地域はそれほど多くないに違いない。

しかし、バイエルンでの淡水魚の汚染状況などを見ると水が流れる場所よりも流れが集まってくるような湖での汚染の方が川よりも高く、そこに生息する淡水魚の汚染は軒並み1000Bcを超えていた。

さらにセシウムの汚染の場合に重要なのはカリウムの含有量であって、稲作の場合もカリウムを与えることによってセシウムの吸収を抑えることが出来るのである。稲の生育の適切な時期にカリウムを与える対処法は各々の地域で推奨されていたようで、そうした対処を施した上でどれほどのセシウムの汚染が計測されるかが稲作農業者にとって関心ごととなっているのである。

その中で興味深いのが移行係数と呼ばれるような土壌の汚染と生産物の汚染との関係で、稲作で0.1という数字が示されているようだが、実際はどうだろう?傾向としては汚染度が高ければ高いほど係数も高くなるようで、高汚染地域ではこの係数よりも高くなると予想する。

そもそも農林水産省と首相官邸は、シュミレーションから最終的な数値を先に仮想設定してこうしたは発表を繰り返しているので、予想外の数値は出ないということになるのだろう。むしろ水田の水が予想よりも強く汚染が凝縮しているのではなかろうか。だから陸稲の方が本来は安全なのである。

兎に角、今回の食物の放射能汚染でそのトレーサビリティーをセシウムなどが受け持って、日本国民はスターリニストやナショナリストが常時脅かしているような低い食料自給率などというのは真っ赤な嘘で、国内生産の食料が汚染されてしまうと何も食するものがないことに身をもって知るであろう。東ドイツでそうであったようにチキータバナナやコーヒーやその他のものは贅沢品であり、そんなものはそもそも趣向品なのである。



参照:
食品による内部被曝の予想 2011-07-29 | 生活
3.11以後世界は変わったのだ 2011-07-31 | マスメディア批評
溢れる情報のトレーサー性 2011-07-25 | 生活
否定に躍起となる米報道 2011-06-07 | マスメディア批評
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