Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

とても怪しいセシウムさん!

2011-08-30 | マスメディア批評
ZDFの番組がネットで話題となっている。八月九日のゴールデンタイムに放送された報道番組「フロンタル21」である。取材者が細野大臣に質問した月曜日の翌日には編集されて放送されていた。既に日本語字幕も付け加えられてYOUTUBEにアップされている。

その八分ばかりのフィルムの編集方針や取材態度など、コメント欄にもあるように一種のヒステリー症状でのスキャンダルジャーナリズムにも近く、十分にザッハリッヒな仕事振りではなく、丁度シュピーゲル誌のような嘗ての左翼ジャーナリズムやもしくはビルド紙の大衆ジャーナリズムとあまり変わらない。

先の統合会見で園田政務官が語ったように「(外国の報道の)誤解を正すべく情報を提供」すると、メルケル首相の批判に対しての日本政府のそれを繰り返していた。そこで興味を持ったのは、こうした報道の情報を収集して外交筋として正しく政府に伝える、この場合は担当である駐ベルリンの日本大使館の仕事振りである。そして驚いたのは、該当情報の広報であるHPの収集情報が四月十二日を以って更新がとめられている事実である。

このBLOGにおいても情報のリンクを張る場合、サーチエンジンに掛けると度々ヒットしていたサイトなので、最近急激にそれを見なくなったので不思議に思っていたのである。想像するに日本関連情報が福島以降急激に増加したことから到底更新速度が追いつかなくなったことと、もう一つはドイツにおける福島情報を出来る限り表面上は無視したいという意向の表れとも取れるのである。

要するに、「皇族の失禁」などでは盛んに外交ルートを駆使して訂正や謝罪を求めているこうした外務省の機関が、もはやそれに対応することが出来なくなったのか、はたまた外交官のサボタージュか、それとも真実があからさまになることを恐れたかでしかないのである。これはドイツ連邦共和国がメルケル首相直々に、日本の情報隠匿政策を批判した際にも、惚けることによって真実の明確化を避けた事情に呼応しているのである。

さてこのフィルムの内容であるが、予想通りの事実が伝えられているに過ぎない。しかし幾つかのことが捏造であるならば、本来、外交ルートによる抗議に値するものである。そしてなによりも、グリーンピースが九日当日に発表した海洋汚染と魚介類のセシウム濃度など今回はじめてみた情報なのである。要するに、その報道の質の如何によらずその内容を日本のマスメディアが既に全国民に伝えていなければいけない重要なものなのでる。なぜそれをしないか?つまりナレーションが語っている「原子むら」の中にマスメディアが含まれているという証明でしかないのである。

もはや、事実を伝えない日本のマスメディアなどは不要である。マインツ発の全国放送ドイツ第二が報道したこと以上のことはNHKでなくとも「日本の第四の権力」は全てその内容を厳格に検証できる。そして、それを吟味して国民の不安に答えることが出来るのだ。それをしない、できないのは、同時に報道管制がしかれているという証拠ではないのか?バスビー教授でなくとも、「こんな文明国などはありえない」と誰もが声を上げるに違いない。


追記:日本語字幕付きのYouTubeがNNN福島中央TVの著作権のため消去された。どこかの部分を協力したのだろうか。そのこと自体はありえることなどなのだが、福島県やそれどころか大学までが汚染や被曝事実認定を避け、それどころか近隣の県や大学に圧力を掛けているとZDFがフィルムで伝えている。まさにそれにふさわしくNNNだけでなく福島のあらゆる団体が市民に牙を剥いているとしか思われない。しかし必要ならばその内容は番組制作のマニュスクリプトとしてリンクでPDFとしてダウンロードできる。



参照:
Frontal21-Sendung vom 9. August 2011,
Krisenmanagement à la Fukushima,
Mediathek (ZDF)
福島原発事故、その後(日本語字幕) (YOUTBE)
Pressespiegel: Japan in der deutschen Presse (Botschaft von Japan in Deutschland)
第4回目放射線調査
pdf (グリーンピース)
東北・関東の農産品の廃棄 2011-08-11 | アウトドーア・環境
議論を喚び起す試算の公表 2011-08-26 | 文化一般
情報の隠蔽も未必の故意 2011-07-01 | マスメディア批評
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弾劾すべき官僚らのサボり

2011-08-30 | 歴史・時事
政権交代で統合会見が引き続き開かれるかどうか分らないという。そこで五時間半近くに亘って区切りの会見が開かれていた。

福一での暑さでパンツ一丁となりマスクを外してタバコを燻らす未経験労働者の過酷な労働条件や新たな被曝事故以外に、重要な質問はSPEEDI隠しの責任追及と津波試算の両シュミレーション問題に関連するものだったに違いない。なるほど、SPEEDI情報が首相官邸にまで伝えられて、海江田大臣にまで伝わっていなかったとしたならば、会見でもあったようにこれは大問題で、公務員のサボタージュとして厳しく裁かれる事例であろう。しかし、高級官僚がそこまでして護ろうとするものが本当に存在したのかどうか、最初から今まで謎のままである。

いづれにしても、総理大臣がそうした情報について感知していなかったとは思われえなく、さらに菅直人の人格をにおわす高度の政治決断がそこにあったとすると想像するが、こうしたことの積み重ねや東電のうそつき体質が無要な被曝を多くの子供たちに齎したことには間違いない。

今後も毎日のように噴出してくる食料汚染の問題などを隠して全てが安心のように安全デマを演出することなどは不可能なのは初めから分っていた筈なのである。

世界中に報道された馬鹿顔でトマトを齧り付き、直ちに健康に影響が無いと狂言を演じた枝野らを今後どのように弾劾出来るのだろうか?それをどのように新首相は判断するか、それが組閣以上にその性質を端的に表わすかもしれない。



参照:
2011/08/29 東電・保安院・統合 会見アーカイブ (岩上安身オフィシャルサイト)
真実に与しない東京の官僚 2011-08-15 | マスメディア批評
初盆に配慮で統合会見休止 2011-08-12 | マスメディア批評
反社会的犯罪組織を解体せよ 2011-08-01 | マスメディア批評
情報の隠蔽も未必の故意 2011-07-01 | マスメディア批評
コメント (2)
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