Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

とてもとても長い長い道程

2011-08-17 | 生活
今朝思いがけず小包を受け取った。日本からのもので六月二十七日に投函されたものだった。小包であるから郵便と同時に通常ならば五日から十日の間には手元に届く。

中身は日本茶であった。静岡の茶の汚染騒動と解禁を聞きつけて急いで来年までの分を古い茶っ葉から集めたのだった。条件として掲げたのは、原産地の比較的確かな昨年の葉であった。若干問題となったのは三月十一日以降の恐らく関西での包装で、丁度日本全国が激しく汚染されているときの空気を吸い込んだ商品ということになる。しかしこれに関しては今後2011年の新茶として出てくるものと比較するとその汚染度は限られていると考えても良いだろう。

当然のことながら京都の供給元も「独自に、放射線量測定器を用いて検査し、安全性を確認」と、六月中旬にプレスリリースしているのであるが、その後はあまり基準値以上のことは語れないであろう。流石に老舗と言ってもこうした状況で出来ることは嘘をつかないことでしかない。

しかしここまで練って入手してもドイツの検疫で引っかかったに違いない。そこまで詳しい情報は申告書にも記載されず、そこまで苦労して仕入れた物だとは誰も分からないからである。紛失届けを一週間ほどに出したことで何とか物が動いたのだろう。中を開けた様子はないのだろうが序にガイガーカウンターで検査してくれていればさらに安心である。想像するに個人での物流においてもこうした状況が各地で毎日繰り返されていたに違いない。

一部には古米などの米の在庫がなくなって品薄感が市場で演出されていると聞く。しかし、こうした一般市場での激動はまだまだこれからで、お茶のように最初に降り注いだヨウ素の影響を受ける葉ものは最初の収穫だけでそれ以外は果実類を含めてそれが保存処理されたものが特に危険である。土壌汚染からの移染の農作物の多くも一年の辛抱だけなのだが、本当に不足に陥る可能性は乳製品や肉・魚介類に違いない。韓国の商品ももはや福島からあまり遠くないと言うことで検査対象となっており、当然のことながら東電が分厚い請求書をソウルやもしかすると便乗する平城から受け取るのも遠くないのである。

自身と無関係な日本の食料品市場を煽る気は更々ないので個々の商品の不足予測をするのは控えたいが、品不足が起きる商品は数知れないだろう。そうした状況が解決するには数年かかるのではないだろうか?そもそも食の安全性などには興味の無い人間であるが、決して少なくない投資をして態々嗜好品を取り寄せるのであるから、強く汚染されたものならば欲しくないのである。このあたりは、お茶もワインも同じような意味合いであって、厳選する価値があると考えている。



参照:
たとえ昨年の茶葉であろうとも 2011-07-05 | 生活
チェルノブイリ後の土壌汚染 2011-08-10 | 歴史・時事
安全デマで五山の恥さらし 2011-08-08 | 文化一般
「情熱食品 勝田店」さんで初めて買物をしました。(茨城県ひたちなか市) (saarweineのワインなどに関してあれこれ)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする