コンセプトの明確なWIN8.0を喜んで使ってきたが、その後WIN8.1にアップデートをした。その後一度初期化して今度はCDROMには独版ではなく英語版しかなかったWIN8.0を新たにインストールして、頑なに8.1へのアップデートを拒んできた ― コンセプトが中途半端だったからだ。そして一年以上になる。しかし、電源を入れたままにしておいたらいつの間にかアップデートが始まっていた。
古い8.0のアーカイヴを作ったりされるのでハードディスクが足りなくなって、途中で停止するのではないかと危惧していた。しかしアップデートが終わると意外なことに、以前よりも空き容量が大幅に増えていた。これはどうも自分でアーカイヴを他所に移したりしている内にそれ以上にアーカイヴが見えないところで増えていたようだった。これで五週間以内に再びWIN10に乗り換える準備が整った。
下品でどうしようもないスレート土壌感のトニー・ヨースト醸造所で購入した本命は、グランクリュのバッハラッハーハーンの地所の左右の場所から採れたもので、グローセスゲヴェックスの葡萄を囲む葡萄からのPCリースリングである。先のデーフォンのしつこさにヘキヘキしたが、流石にこれは大分違う。下品ではなく、しつこくないのだ。これならば杯がすすむ。土壌も違うのだろうが、葡萄の質も違う。
それでもミッテルライン特有の強烈なスレート感は変わらない。だから食事には合わせ難い。それでも揚げ物とか日本食の強い味に負けないだけのリースリングで、こうしたリースリングは欧州には他にないだろう。先代の奥さんに言わせても食事の推薦を考えていたが、天然素材の味のドイツの食事には難しいと思った。やはり味の強いアジア飯に合う。
醸造している人に大きな影響を与えてしまうだけに、試飲の時に不用意な感想は述べられないが、それでも試飲の時には判断できないこともあるのは正直な告白である。幾ら腕を磨いてもやはり食前・中・後とじっくりと味わって判断を下せることもある。さらには他の人の意見を参考にすることも必要なのだ。そこでデーノッフ醸造所のグーツリースリングを家で吟味した。
そして一番似ている醸造所が分かった。意外なことに嘗てのビュルクリン・ヴォルフ醸造所のリースリングだ。共通点としてアルコールの出方と独特の香味であるが、これは培養酵母の選定だけでなくその醸造法に共通点があるからだろう。基本的にはクリアーでフルーティーなリースリングということである。ビュルクリン・ヴォルフの方は天然酵母の自然発酵になってしまったので、そこには嘘がないのだが、デーノッフ醸造所の方は特にこのグーツリースリングにおいては地所も悪く味気がないというしかない。更に雑食砂岩の地所を保有していることからどうしてもプファルツのそれに似てくるのだろうか。
しかし、食事に合わせるにはニュートラルで使いやすいが、2014年に関しては焦点が定まらないワインになってしまっている。これならば同じナーヘでも地所の優れたシェーンレーバー醸造所のグーツリースリング方が良かったに違いない。それでも三つのグランクリュの多彩さとテロワーの出し方は流石だと感じたのだった。
こうして集中的にスレート土壌のリースリングを試してくると、シェーンレーバー醸造所の青系のスレートの偉大さはあるとしても瓶熟成などを考えると手軽なものとはならずにそれだから特別な土壌にもならないということである。やはりザールの細やかなスレート土壌感に勝るものはないと感じた。その意味からは千枚岩のラインガウで天然酵母による綺麗な発酵をロベルト・ヴァイル醸造所がはじめることになれば、なかなか太刀打ちできないようになるであろう。
参照:
WIN8.1より優れたWIN8 2014-04-15 | テクニック
クリーンインストールをする 2014-05-07 | テクニック
石橋を叩いての樽試飲 2015-06-08 | 試飲百景
桃の味の正体である酵母 2015-05-31 | ワイン
古い8.0のアーカイヴを作ったりされるのでハードディスクが足りなくなって、途中で停止するのではないかと危惧していた。しかしアップデートが終わると意外なことに、以前よりも空き容量が大幅に増えていた。これはどうも自分でアーカイヴを他所に移したりしている内にそれ以上にアーカイヴが見えないところで増えていたようだった。これで五週間以内に再びWIN10に乗り換える準備が整った。
下品でどうしようもないスレート土壌感のトニー・ヨースト醸造所で購入した本命は、グランクリュのバッハラッハーハーンの地所の左右の場所から採れたもので、グローセスゲヴェックスの葡萄を囲む葡萄からのPCリースリングである。先のデーフォンのしつこさにヘキヘキしたが、流石にこれは大分違う。下品ではなく、しつこくないのだ。これならば杯がすすむ。土壌も違うのだろうが、葡萄の質も違う。
それでもミッテルライン特有の強烈なスレート感は変わらない。だから食事には合わせ難い。それでも揚げ物とか日本食の強い味に負けないだけのリースリングで、こうしたリースリングは欧州には他にないだろう。先代の奥さんに言わせても食事の推薦を考えていたが、天然素材の味のドイツの食事には難しいと思った。やはり味の強いアジア飯に合う。
醸造している人に大きな影響を与えてしまうだけに、試飲の時に不用意な感想は述べられないが、それでも試飲の時には判断できないこともあるのは正直な告白である。幾ら腕を磨いてもやはり食前・中・後とじっくりと味わって判断を下せることもある。さらには他の人の意見を参考にすることも必要なのだ。そこでデーノッフ醸造所のグーツリースリングを家で吟味した。
そして一番似ている醸造所が分かった。意外なことに嘗てのビュルクリン・ヴォルフ醸造所のリースリングだ。共通点としてアルコールの出方と独特の香味であるが、これは培養酵母の選定だけでなくその醸造法に共通点があるからだろう。基本的にはクリアーでフルーティーなリースリングということである。ビュルクリン・ヴォルフの方は天然酵母の自然発酵になってしまったので、そこには嘘がないのだが、デーノッフ醸造所の方は特にこのグーツリースリングにおいては地所も悪く味気がないというしかない。更に雑食砂岩の地所を保有していることからどうしてもプファルツのそれに似てくるのだろうか。
しかし、食事に合わせるにはニュートラルで使いやすいが、2014年に関しては焦点が定まらないワインになってしまっている。これならば同じナーヘでも地所の優れたシェーンレーバー醸造所のグーツリースリング方が良かったに違いない。それでも三つのグランクリュの多彩さとテロワーの出し方は流石だと感じたのだった。
こうして集中的にスレート土壌のリースリングを試してくると、シェーンレーバー醸造所の青系のスレートの偉大さはあるとしても瓶熟成などを考えると手軽なものとはならずにそれだから特別な土壌にもならないということである。やはりザールの細やかなスレート土壌感に勝るものはないと感じた。その意味からは千枚岩のラインガウで天然酵母による綺麗な発酵をロベルト・ヴァイル醸造所がはじめることになれば、なかなか太刀打ちできないようになるであろう。
参照:
WIN8.1より優れたWIN8 2014-04-15 | テクニック
クリーンインストールをする 2014-05-07 | テクニック
石橋を叩いての樽試飲 2015-06-08 | 試飲百景
桃の味の正体である酵母 2015-05-31 | ワイン