校訂版の楽譜を参考にした。パーヴォ・ヤルヴィ指揮のブレーメンの室内楽団の交響曲一番ハ長調の演奏を聞いた。そもそも印象が悪かった演奏だが、その原因がよく呑み込めた。なるほどアクセントなどは細かく楽譜通りに付けていて、一部ダイナミックスの扱い方に疑問が残るがそれは解釈としよう。しかし何よりも受け入れられないのはアウフタクトの感覚で、あれではベートーヴェンどころかドイツ音楽にはならない。やはりドイツ語も喋らないような指揮者は独墺系の音楽は難しい。
それではベルリンのフィルハーモニカーとのバイロイトの名演奏はどうなるのだ。その差異が徐々に分かって来た。恐らく、これはチューリッヒで観察させて貰う点だが、テムピに関しては与えてもリズムの制御をしていないことになる。あそこではこのようなおかしなことにはなっていなかったからだ。
そこで思い出すのがこの指揮者がNHKで振ったオペラなどの息のつきようの無い拍取りで、オペラ指揮者でないから仕方がないと思っていたが、そもそも楽団が出来ないことにはそのままになってしまうのかなと思った。全ては仮説でしかないが、チューリッヒから帰ってきたら全て明らかになっているだろう。
逆にトンハーレ管弦楽団は交響楽団としてそれほど悪くはない。それこそ評論家の言うように「伝統的ドイツ配置ではない」が、基本的にはドイツ語の管弦楽団であり、ドイツ語を喋るのだ。たとえスイス訛りでもそれはドイツ語を喋らない指揮者とは違う。
なにも今更ロカーリティを語る心算はなくとも、ベートーヴェンでそのアクセントが存在するのは間違いない。ブレーメンだからと思って安心しているととんでもない演奏がなされていたことになる。
そこでヴァイオリンのヤンセンの未明の投稿を見ると、トンハーレ管弦楽団の配置が伝統的ドイツ配置になっている。つまり少なくともモーツァルトの協奏曲だけでなくベートーヴェンも変わりなく、それどころか前半後半で同時に演奏されるメシンアンもこの配置で演奏されることになる。昨年のバイロイトでのベルリナーフィルハーモニカーによる「ヴェーゼンドンクリーダー」もその配置だったから、全曲そのままとなるのは当然であろう。
昨年夏のルツェルンでのペトレンコ指揮演奏会への批評として、「トンハーレもドイツ配置だったらな」ハックマン氏から声が上がったのだが、昨年の就任第一回目は知らないが首席指揮者としてそうした要望に応えて舵を切ったのだろうか。そのような話が出たようにドイツ配置には慣れていないにも拘らず、アンサムブル上も問題がないとしたのだろう。因みに九月にハイティンク指揮で聞いたときはアメリカン配置によるブルックナーだった。さてその結果はどうなるか?
参照:
トーンハレの代替ホール 2018-09-22 | 文化一般
独墺音楽のコムパクト 2018-09-01 | マスメディア批評
それではベルリンのフィルハーモニカーとのバイロイトの名演奏はどうなるのだ。その差異が徐々に分かって来た。恐らく、これはチューリッヒで観察させて貰う点だが、テムピに関しては与えてもリズムの制御をしていないことになる。あそこではこのようなおかしなことにはなっていなかったからだ。
そこで思い出すのがこの指揮者がNHKで振ったオペラなどの息のつきようの無い拍取りで、オペラ指揮者でないから仕方がないと思っていたが、そもそも楽団が出来ないことにはそのままになってしまうのかなと思った。全ては仮説でしかないが、チューリッヒから帰ってきたら全て明らかになっているだろう。
逆にトンハーレ管弦楽団は交響楽団としてそれほど悪くはない。それこそ評論家の言うように「伝統的ドイツ配置ではない」が、基本的にはドイツ語の管弦楽団であり、ドイツ語を喋るのだ。たとえスイス訛りでもそれはドイツ語を喋らない指揮者とは違う。
なにも今更ロカーリティを語る心算はなくとも、ベートーヴェンでそのアクセントが存在するのは間違いない。ブレーメンだからと思って安心しているととんでもない演奏がなされていたことになる。
そこでヴァイオリンのヤンセンの未明の投稿を見ると、トンハーレ管弦楽団の配置が伝統的ドイツ配置になっている。つまり少なくともモーツァルトの協奏曲だけでなくベートーヴェンも変わりなく、それどころか前半後半で同時に演奏されるメシンアンもこの配置で演奏されることになる。昨年のバイロイトでのベルリナーフィルハーモニカーによる「ヴェーゼンドンクリーダー」もその配置だったから、全曲そのままとなるのは当然であろう。
昨年夏のルツェルンでのペトレンコ指揮演奏会への批評として、「トンハーレもドイツ配置だったらな」ハックマン氏から声が上がったのだが、昨年の就任第一回目は知らないが首席指揮者としてそうした要望に応えて舵を切ったのだろうか。そのような話が出たようにドイツ配置には慣れていないにも拘らず、アンサムブル上も問題がないとしたのだろう。因みに九月にハイティンク指揮で聞いたときはアメリカン配置によるブルックナーだった。さてその結果はどうなるか?
参照:
トーンハレの代替ホール 2018-09-22 | 文化一般
独墺音楽のコムパクト 2018-09-01 | マスメディア批評