もうじき朝かな。。。なんて、まだ暗い時間にまどろみながらも
トントントンと、小気味よくどこからか聞こえてくる音に耳をすませて聞き入っていると
あ〜、これはきっと玉ねぎを刻んでいるんだなと気がつきます。
早寝早起きの主人が(1〜2時頃には起き出してPCで仕事を済ますのが日常)
きっとスープの準備をしているに間違いないなと、ちょっと嬉しくなってきます。
やっぱり予想通りムール貝のクリームスープを作ってくれていました。
いつの間にか、このスープは我が家の定番になっていて
それも最初から最後まで全部主人が一人で作ってくれます。
玉ねぎやセロリをちゃんと包丁でみじん切りにしてオリーブオイルで炒め
ホワイトソースもバターと小麦粉でゆっくりと丁寧に。。。(一日がかりです。)
最後にムール貝を入れてしばらくコトコトすると出来上がりです。
今は週2ペースほどで、以前にもまして研究して焼いているサワードウブレッドを添えて
私の大好きなスープです。(ジャガイモも入っていてボリューム満点)
こんな美味しいスープを、頼まなくても時折作ってもらえて本当に感謝です。
余談になりますが、昔読んだ幸田文(幸田露伴の娘)が書いた ”台所のおと”という話をいつも思い出します。
ストーリーとは全然違いますが、私が思い出すことは ”人がたてる音”のこと
まな板に当たる包丁の音や器が当たる音、それを作り出す人の心情や機嫌がそっくりと出るということ
まだベッドの中にいて、目を閉じて聞いているだけで主人の今の機嫌が分かるんです。
あ〜今日もご機嫌だなって、毎日一緒に暮らしていても顔を合わすのが楽しみになるっていいですよね🎵
(決してのろけたりしているのではないですよ、本当にそう思うんですもん)
こうして、その本を読んだ後から特に自分のたてる音にも気をつけるようになりました。
人がたてる音の中でも、引き出しの開け閉め、歩く時の靴音、話す時の声、ものを置く時
車のドアの開け閉め(アメリカではほとんどが車での移動なので回数が非常に多い!)
。。。と数え上げたらきりがありませんが、意識して気をつけることによって
日々の行動の中で、少しづつでもいいから穏やかな人になれたらいいなと思ったのでした。