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日銀当座預金は現金で引き出せるか

2023-04-25 03:06:48 | 時事/金融危機

 

 

コメント欄でいろいろやり取りが続いていますが、事の発端は「銀行は日銀当座預金を引き出して投資出来る」と私が書いた事。これに対して、鍛冶屋。さんや別の方から「日銀当座預金は引き出せない」というコメントがあり、グダグダと議論が続いているので、一回整理したと思います。

 

■ 金融機関の間の決済は、日銀当座預金間の決済で現金は使われない ■

先ず私の間違いですが、「銀行は日銀当座預金を引き出して投資出来る」は現実には「銀行は日銀当座預金を使って投資出来る」というのが正しい。

金融機関の間の決済を現金で決済していたら、現金輸送車が走り回って大変な事になります。そこで、金融機関が保有する日銀当座預金間で決済が行われます。当然私もこの事は知っていますが、ついつい「預金を引き出して」と書いてしまったので、現金決済をする様な誤解を与えたと思います。これは私が「日銀当座預金を使って」と訂正させて頂きます。

 

■ 日銀当座預金は引き出せない? ■

上記を巡るやり取りの中で、「日銀当座預金は引き出せない」との発言がお二方からあり、777さんと私は「日銀当座預金を銀行は現金で引き出せる」と反論しました。

日銀当座預金が現金で引き出せなければ、国民は現金を受け取る事が出来ないので、銀行は日銀当座預金を現金化出来ます。直近では鍛冶屋。さんは「銀行のカウンターを現金が通貨したら日銀当座預金として扱われる」という表現に変更された様です。まあ、これ以上議論しても押し問答となるので、この問題は、読者の皆様が判断されれば良いかと思います。

 

■ 銀行が預金(他人資本)をで購入できる有価証券はリスクの低いもののみ ■

この点は私も曖昧に議論を進めてしまいましたが、銀行は間接金融の担い手として、預金を主に貸出で運用しています。これが7割と言われています。貸出の他の預金運用として、日銀当座預金で金利を稼いだり、有価証券で運用したりもします。但し、預金で運用できる有価証券はリスクの低いものが中心となり、直ぐに現金化出来る流動性の高い資産である事が求められます。日本国債や地方債などが中心です。

 

■ 銀行は経営の健全性の為に自己資本を有し、それを運用している ■

銀行は株式を売買したり、米国債を購入したり、更にデリバティブを購入したりしていますが、これらのリスク性の高い運用は、自己資本で行っています。銀行は預金の貸し倒れに備えて、自己資本を保有しています。自己資本は主に株式発行によって増やす事が出来ます。現在はBISの規定により、国債業務を行う銀行は、自己資本比率(自己資本/預金)が8%以上である事が求められます。国内業務だけであれば、自己資本比率は4%以上となります。

銀行は自己資本を様々な方法で運用して利益を上げています。米国債投資や、リスクの高い米国のローン担保証券(CLO)なども保有していますが、有価証券などのリスク性資産は、そのリスクに応じて係数が投資額に掛けられます。自国国債はリスク0とされ、保有自国国債の全額を自己資本に計上できますが、他国国債などは為替リスクやデフォルトリスクなどを加味して係数がが決められます。

前回の議論で、「銀行が米国債を買う」などのケースでは、銀行は自己資本でこれを購入します。自己資本は信用創造で作り出す事は出来ません。銀行は株式発行などで現金を調達して自己資本を増やします。銀行はこの他に社債などを発行して資金を調達しますが、社債は負債なので返済義務があります。

日本では銀行業務と証券業務は法律で区分されています。法改正で銀行は50%以上出資する子会社で証券業務を行える様になりましたが、銀行本体が証券業務を行う事はできません(国債などの公債を除く)。銀行窓口で投資信託などが販売されていますが、基本的には証券会社の販売代行で、手数料ビジネスです。

 

■ 無節操な自己勘定取引が引き起こしたリーマンショック ■

この様に、銀行の投資リスクは適性にコントロールされる事が求められます。ハイリスク・ハイリターンな冒険的な投資で失敗して自己資本を減らすと、保有資産の含み損が膨らんだり、預金引き出しが大幅に増えた時に債務超過に陥る危険性があるからです。銀行は資金流通や金融仲介機能という公の性質を持った業態なので、簡単に倒産する様な運営は法律が禁じていますし、金融庁が監視しています。

リーマンショックの際には、アメリカの銀行は自己資本を使った取引(自己勘定取引)を大幅に拡大して、様々なデリバティブを購入したり、大きなレバレッジを掛けるハイリスクなヘッジファンドに投資をしたりしていました。その結果、市場価格が大幅に下がった時に、ほぼ全ての銀行が債務超過に陥りました。この反省カラ、ボルガールールによって、アメリカの銀行の自己勘定取引は大幅に規制されました。(トランプがだいぶ緩和しましたが)

■ ゆうちょ銀行や農林中金は「異常」な銀行 ■

この様に、銀行が扱う預金(他人資本)の運用には、大きな制約が掛かっていますが、このルールが適用されない金融機関が日本には2社存在します。ゆうちょ銀行と、農林中金です。

ゆうちょ銀行は「銀行」と名付けられていますが、その実態は証券会社や投資銀行に近い。ゆうちょ銀行は他人資本である貯金を融資する事が禁じられています。そこで米国債やその他の有価証券で運用しています。

農林中金はもっと不思議な銀行で、農業者や漁業者から預かったお金を銀行同様に融資出来ますが、さらに預かったお金を米国債投資やジャンク債投資で使う事も出来ます。

現在、世界の金融界は、この2社が次のシリコンバレーバンクとなるのでは無いかと警戒しています。リスク管理が杜撰だからです。

■ 「金貸し業」から「総合金融業」に変化が求められる銀行 ■

日本は従来、企業が銀行融資で運転資金を調達する「間接金融」が盛んでした。しかし、社債や株式発行などで資金調達する企業が増えて来ると、従来の間接金融の役割は小さくなります。実際に銀行の貸出量は年々減っています。

一方で、銀行は自己資本のリスク運用を拡大しています。銀行は金融を通じて利益を上げる「総合金融業」に変化をしていますが、証券会社との垣根は低くなっています。

 

私は素人なので、コメント欄で色々勉強させて頂いています。まあ、MMTに関しては、もうどうでも良いかなと思っています。視点は新鮮ですが、支持する方の多くは積極財政でもっとお金が欲しい、税金を払いたく無いという方が多い。要は自民党の利権に連なる人と、生活が苦しいネトウヨ層が、MMTを支持しています。最近の財政拡大の免罪符として機能していますが、インフレ率が高まれば、MMTは忘れ去られる。

 

本日は、最近の議論を、私なりにまとめてみました。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (777)
2023-04-25 06:49:23
銀行で金を引き出すと、ピカピカの新札が来ますよね。
これは日銀が新札を毎日出しているという事です。

日銀当座預金は普通の銀行口座と全く同じです。 違いは金融機関しか口座を持てない事だけ。
返信する
Unknown (777)
2023-04-25 07:11:54
赤字国債を発行してはいけない理由は大西つねきが何時も指摘していましたね:

大西つねきがやろうとしていること(第49回衆議院選挙に向けて)
2021/09/27
https://www.youtube.com/watch?v=Z0aesmYcl0U

大西つねき
民間銀行はもうこの世に必要ない(Live配信2021/1/12) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=a3y34SLGKlo


2021年2月23日@たねの学校での26分講演、「お金の仕組みとたね」
2021/03/04
https://www.youtube.com/watch?v=ePNfqu12S6A

2021年2月23日にたねの学校で行われた岡本よりたかさん、中島デコさんとの鼎談の前に話した「お金の仕組みとたね」についての26分講演。問題の本質に絞って短く話しましたので、周知拡散などにお役立てください。
返信する
Unknown (777)
2023-04-26 08:56:54
MMT信者は
政治家の仕事は国民から税金を徴収して自分の票田にばら撒くこと
だというのがわかっていない。

日本にはいまだに国の借金には問題がないなどと言うアホがいることには驚かされるが、事実日本では増税とインフレが降り掛かっているではないか。インフレ政策の当たり前の帰結に気付くことの出来なかったMMT信者の知性には本当にいつも驚嘆せざるを得ない。彼らの頭脳は最高である。


世界最大のヘッジファンド: 豊かな国ほど借金まみれになる理由
2023年4月25日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/36175#more-36175

世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏がImpact Theoryのインタビューで、先進国がほとんど例外なく多額の負債を抱えている状況について解説している。

先進国の膨張する債務

奇妙なことだが、先進国の政府債務残高は軒並み高い。日本もアメリカもそうである。世界的には裕福であるはずの先進国が、例えばそれよりも貧しいはずの東南アジアやアフリカの国々よりも借金が多いのはどういうことか。

ダリオ氏は次のように問題提起している。

人々や社会が裕福になればなるほど負債を増やすようになることは興味深いことだ。これは逆説的だ。

100%や200%というGDP比の政府債務に慣れてしまった現代人は疑問に思わないかもしれないが、よく考えてみればほとんどすべての先進国の政府債務が軒並み高くなっているのは偶然でも当たり前の減少でもなく、何か隠された共通の原因があるはずだ。

個人のレベルで考えてみれば、富裕層が貧困層から借金をするという状況は考えられない。だが政府のレベルでは逆のことが起きている。

ダリオ氏は次のように指摘する。

アメリカが中国からお金を借りるようになったとき、アメリカ人の個人所得は中国人の40倍だった。そしてアメリカは中国からお金を借り始めた。

何故このようなことが起きるのか本当に不思議に思う。

ダリオ氏の仮説

それは何故だろうか。ダリオ氏は次のように仮説を立てる。

これは心理学的なものだ。お金がない人がお金を手に入れるとお金を貯めたいと思う。そして貯金とは誰かにお金を貸すことを意味する。

そして皮肉にも、よりお金を持つようになればお金が借りやすくなり、その人や社会や政府はより多くの負債を抱えるようになる。

裕福な人間の方が借金をしやすいというのは事実だろう。実際、富裕層は借金を自由に利用して投資を行なったり、節税対策をしたりする。

だがそれでも富裕層には資産があり、資産の総額を超えるような借金をすることはない。だが先進国の政府は資産がほとんどないにもかかわらず、借金だけを増やし続ける。

つまり、裕福な国の政府と、裕福な人間では別の行動をしている。ダリオ氏の仮説ではこの違いを説明できない。

国の一生

人間には一生がある。生まれてきて、学校に通い始め、卒業して労働するようになり、やがて肉体や知性が衰えて引退し、死んでゆく。

このように国にも一生がある。それがダリオ氏の言うスーパーサイクルである。

最初は小国であったものが、技術革新や人口増加によって徐々に豊かになり、成熟してゆくにつれて経済成長率が落ち始める。日本で言えば高度経済成長からバブル崩壊後だろうか。

そしてその頃から徐々に借金と紙幣印刷に頼るようになる。力が落ちてゆくのでそうならざるを得ないのである。ダリオ氏によればそれはサイクルであり、ほとんどの国が例外なくそのようになる。

そして最後には人が死ぬように、借金と紙幣印刷により物価が高騰して滅んでゆく。

少なくともそれが大英帝国やオランダ海洋帝国など、かつての大国に起こったことである。

世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の繁栄と衰退
世界最大のヘッジファンド: オランダ海洋帝国が繁栄した理由
そしてこのサイクルを見れば、アメリカは衰退のフェイズに足を踏み入れかけている。だからインフレが起こったのである。

世界最大のヘッジファンド: 銀行危機は世界経済全体に波及して物価高騰か倒産危機で終わる
国が借金を増やす理由

だがそもそも何故政府は借金を増やせるのか。人間であれば、資産がほとんどないのにGDPの200%以上の債務を積み上げることはできない。

何故それが政府には可能なのか。ダリオ氏の見解によれば、有権者がそれを許可するからである。ダリオ氏は次のように述べている。

選挙前には政治家には借金を増やして支出を増やす動機がある。有権者は誰も借金の方には注意を向けず、そのお金が何処から来るのかは気にもせず、支出の方にだけ注意を向けるからだ。

負債の上でパーティをやっているようなものだ。

だから毎年税金で数百万自分から奪ってゆく政府に10万円を給付されただけで彼らは嬉しくなってしまうのだ。だがそれは元々自分の金である。彼らは馬鹿なのだろうか。

政府を選ぶ有権者は定義上国民の過半数なのだから、国民の過半数が借金を許せば政府は借金をするだろう。政治家の仕事は国民から税金を徴収して自分の票田にばら撒くことなのだから、その被害者がそれを許してくれる状況でそれを拒む理由がない。

だが状況としてそれが可能になっても、経済的に可能になるわけではない。100%しか資産がないのに借金をして200%消費しようとすればどうなるか。単純にものの値段が2倍になるだけである。実際今それが起こっている。

日本政府の全国旅行支援で宿泊予約殺到してホテル代値上がり
借金によって消費を無理やり増やすことは、インフレを生じさせるだけでなく、長期的には増税を増やす。国の借金はいずれ税金という形で国民から徴収されるか、紙幣印刷によって返済されるしかないが、紙幣印刷はインフレを悪化させるので、緩和政策の出口は結局は増税か物価高騰しかない。それが多くのファンドマネージャーらが指摘していることである。

ポジャール氏: 中央銀行は金利高騰か通貨下落かを選ぶことになる
世界最大のヘッジファンド: 日本は金利高騰か通貨暴落かを選ぶことになる
だが政治家には関係ない。自分は票田とともに利益を得られる上に、国の借金は自分が引退した後に誰かが何とかするものである。彼らに遠慮をする理由があるだろうか。だから東京五輪でも全国旅行支援でも好きにやったではないか。

経済学者フリードリヒ・フォン・ハイエク氏が次のように言っていたことを思い出したい。

ハイエク: インフレ減速後の失業増加は避けられない
しかし、短期において支持を獲得することができれば、長期的な効果について気にかける政治家が果たしているだろうか。

日本にはいまだに国の借金には問題がないなどと言う人間がいることには驚かされるが、事実日本では増税とインフレが降り掛かっているではないか。インフレ政策の当たり前の帰結に気付くことの出来なかった自民党支持者の知性には本当にいつも驚嘆せざるを得ない。彼らの頭脳は最高である。

ハイエク: 緩やかなインフレが有益であるという幻想
結論

何故こうなるのか。ダリオ氏はこう説明している。

人々は近視的なのだ。子供を育てるときのマシュマロ・テストと同じだ。

小さい子供に今マシュマロを1つ受け取るか、15分後にマシュマロを2つ受け取るかを選ばせる。賢明な子は15分我慢して2つのマシュマロを手に入れる。

だが現代の多くの社会では人々は今それがほしいのだ。

大半の日本人は賢明な子供以下ということだろう。あるいは人間とはそういうものではないか。賢明な子供ほどの頭脳のある大人などほとんど見たことがないではないか。

お金をばら撒けばインフレになるという子供でも分かるような理屈さえ分からず、インフレになった今でさえエネルギー購入支援や全国旅行支援というインフレ政策を行う政治家をのさばらせ、どれだけ年金を減らされ税金と社会保険が増えようとも政治家という略奪者を自分で当選させる馬鹿ばかりなのだから、日本の将来はどうしようもなく明るいだろう。

良かったではないか。自分の欲しかったものを手に入れた彼らの将来を祝福したい。

利上げで預金者はインフレから資産防衛できるにもかかわらず日銀が利上げを行わない理由
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Unknown (人力)
2023-04-26 09:35:55
777さん

鍛冶屋。さんや、余計なおせかい人(笑)さんが、懇切丁寧にMMTが何かを教えてくれますが、簿記が苦手でイマイチ良く分からない・・・・・。

そこで、陰謀論を導入してMMTが何かを考えたら、スッキリと謎が解けました。新記事に纏めたので、お楽しみ下さい。
返信する
Unknown (鍛冶屋。)
2023-04-26 15:17:11
③車屋が自らの仕入代金の決済のため、この借用書を銀行に持ち込み”預金通貨化”すると

    銀行のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
貸付(証券)100┃預金100

    車屋のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
預金 100┃仕入(車)100

    鍛冶屋のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
車 100┃借受(証券)100

っとなって車屋は決済できるが、これは鍛冶屋が間接的に銀行から借用した(融資された)ことになり、”預金(預金総量)=MS”が増える。誰か彼かの債権(債務)=証券を、銀行が直接にしろ間接にしろ引き受けたら(=買ったら)、それは融資と同義になり預金通貨が生まれてしまう(=信用創造がおこる)ってことです。


④預金総量を増やさずに車屋がこの証券を”自らの債務の弁済に当てられる資産”にするには、これを”銀行の債権(債務)≠MS”と交換すればよい

    銀行のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
貸付(証券)100┃借受(銀債務)100

    車屋のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
貸付(銀債権)100┃仕入100

    鍛冶屋のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
車 100┃借受(証券)100

これで、信用度の低い”鍛冶屋の債権(証券)”が、信用度抜群(?)の”銀行の債権”に変わる。車屋の資産である”銀行債権”は貨幣ではない(実際には存在しない)が、これはもう貨幣も同様であるので、車屋はこれを”車の仕入れ代金”に支払う(自らの負債を弁済する)ことが出来る・・・かも知れない。
相手の振り出したの株(相手の債務・債権)を自身が振り出した株(自身の債務・債権)と交換する、これは所謂”株の持ち合い”と同じ(様なもの)です。

⇑の車屋を証券会社にし、また銀行が複数相互にこの取引(銀行→証券→銀行→証券→・・・)しあえば、銀行は”日当預を引き出さず(←できませんって)”とも、”証券”を資産として持つことができる・・・っというのが、”国内銀行(国内)のBS”から読み取った自分の見解です。信じるも信じないも(理解出来るも出来ないも)、ど髄にどうぞ。
返信する
Unknown (鍛冶屋。)
2023-04-26 15:19:00
人力さん。

>「銀行のカウンターを現金が通貨したら日銀当座預金として扱われる」
これは最近から変更したものではなく、以前からずっと言ってますよ。ころっころ前提(言ってること)が変わる人力さんと一緒にしないで...。

ずっと人力さん(っと、余計なおせっかい人 (笑) さんも?)と何処で見解の齟齬がある…のかを考えていたんですが、人力さんは”証券”も銀行が貸し出したお金だと思っているのではないですか?。


 国内銀行(国内)のBS (2023/2末)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
政+銀貸出貨幣→┃預金   977
        ┃
日当   345┃←日銀貸出し貨幣
日国債   83┃←銀行貸出し貨幣(政)
借出   589┃←銀行貸出し貨幣(民)
        │
証券   159¦⇐銀行の直接貸出し
        ¦ 以外から得た資産
        ¦
銀行の直接貸出⇛¦借用金  115
し以外からの借 ¦⇑現実には存在しない?
        │
他       │他
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

上グループは日銀のシステムで繋がっているので、その決済は日当を相互にやり取りすることができますが、下グループとはできません(って言うと、証券会社とはできるがぁ〜っと仰るでしょうねぇ・・・)。ですから、日当と証券”直接”交換することなんてできません(出来るとするなら、その日当はどこ行くのですかねぇ...消えるの?)。


”銀行の直接貸出以外の…”を人力さんのお嫌いなBSモデルでいうと、

①当初
    車屋のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
車  100┃仕入(車)100

    鍛冶屋のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
     0┃    0


②鍛冶屋が車屋から車を購入、自分の振り出した借用書(証券)で決済

    車屋のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
貸付(証券)100┃仕入100

    鍛冶屋のBS
−−−−−−−−−−−−−−−−
車 100┃借受(証券)100

しかし、信用度の低い鍛冶屋の借用書(証券)では、車屋は仕入れの代金を支払えない(決済できない)。
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