人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

Jアラートは有効か無効か・・・東京で発令したら?

2017-08-30 07:22:00 | 時事/金融危機
 

■ 「早朝から迷惑だ!!」とはなかなか言えない ■

TVの無い我が家ではJアラートなんてどこ吹く風。ワンセグで朝の連ドラを見ようとしたカミサンが「ねえ、今朝地震があった?」と聞いてきたので「全然!」と答えただけの、普通の朝を迎えました。

私がミサイル発射を知ったのは、打合せに行く電車の中でスマホのニュースサイトをチェックした10時頃でした。

打合せ先で、「今日、ミサイル飛んで来たの?」と聞いたら、皆さん口々に「地下室や頑丈な建物って、ウチの周りには無いよ」とか「ミサイルの音が聞こえたら逃げればいいんじゃない」なんて会話で盛り上がってしまいました・・・。

意外に皆さん「現実として心配」されているので、「またヤラセミサイルか・・・」と白けている自分は、ずいぶん世間様とは離れた存在になってしまったなと・・・そんな疎外感に苛まれてしまいました。

しかし、「早朝から迷惑だよね!!」と言う人が居ないのには少し驚きました。東京はJアラートの警戒区域から外れていたので、電車の遅延も有りませんでしたが、警戒区域では、学校が休校になったり、朝から非常放送が鳴り響いて住民が不安になったりしています。

生死に関わる問題だけに、軽口でも「迷惑」とは言い難い雰囲気。これをサラリと言ってのけたのはホリエモンや一部の陰謀論者だけでは無いかと・・・。

■ 着弾まで8分、Jアラート発報から4分 ■

1)北朝鮮の発射した弾道弾は8分程度で東京に着弾
2)Jアラートの発報は、北朝鮮の発射が確認されてから4分程度
4)Jアラート発報から4分で東京に着弾

仮に、今回の様に発射が早朝や深夜の場合、Jアラートに気付いてから4分で頑丈な建物か、地下の建造物に逃げ込まなければ、着弾地点では生命の危険が生じます。

■ 4分でも生死を分ける ■

しかし、実際には昼間でも、4分で避難は困難です。一般の人達が出来る対応としては、ガラスの破片が飛び散るかも知れない窓際から離れたり、或いは、ビルのガラスが降り注ぐ恐れのある路上から、近くの建物内に避難するのが精いっぱいでは?

ただ、これをするのと、しないのとでは生存率は大きく変わると思われます。

万が一の事態を考慮すれば、ミサイルの着弾が確認されるまでは、少なくとも窓際や路上からは避難した方が良さそうです。


■ 北朝鮮が試射の経済効果を上げるならば東京上空を通過するコースを選べば良い ■


北朝鮮の弾道ミサイルの発射コストは決して安くはありません。その経済効率を最大化させる為には、日本に着弾させずとも、東京上空を通るコースを選ぶなど、もう少しイヤらしい作戦も立てられたはずです。

しかし、そこは「空気を読むのが上手い」北朝鮮の事、一番人口密度の低い北海道を越えるコースを選んでいます。東京を含む首都圏を避けた・・・。

もし、仮に東京でJアラートが発報し警戒が発令されていたならば、朝の通勤時間に電車が止まり首都圏は大混乱に陥っていた事でしょう。当然、株価は昨日の比で無い程に下落していたハズ。

北朝鮮とて、その様な事態を想定してのミサイル発射ですから、昨日のコースは随分「手加減」したコースだとも言えます。

脅しの一発目は大きく外したと言った所か・・・


■ Jアラートとの付き合い方 ■

あたかも現代の「空襲警報」の様なJアラートですが、政府はどんなに非難があっても、Jアラートを止める事は出来ません。

それは、万が一、ミサイルが着弾して被害が生じた時に、政府が国民に避難指示を出さなかったと非難されるからです。

一方で、国民にはJアラートとの上手な付き合い方が要求されます。

1) 北朝鮮が核弾頭を発射した場合、4分で命を守る事は諦める
2) 通常弾頭の場合、直撃以外なら生存確率は高い
3) とりあえず、窓際を離れるだけでも怪我をする確率は大きく下がる
4) ガラスの破片が降り注ぐ恐れのある街路からは速やかに避難する
5) 弾道弾の落下速度はマッハ5を優に超えるので、耳を澄ましたり、空を見上げても仕方無い
6) 耳を澄ましたり、空を見上げる前に先ず避難
7) 防災グッズや非常用の水や食べ物の備蓄は必要

私はこの程度の対応で十分だと思います。もちろん、防災グッズの常備や、緊急用の飲み物、食べ物の備蓄は重要です。仮に通常弾頭が一発着弾しただけでも、周辺は外出禁止となり、物流がストップします。防災グッズは地震などの自然災害の際にも有効ですし、当然の備えでしょう。

■ 北朝鮮は試射だけで日本経済をJアラートで崩壊出来るが、そんな事はやらない ■

北朝鮮が本気ならば、毎月1回、東京上空を通過するコースで弾道弾の試射を実施すれば、日本の経済をズタボロにする事が出来ます。

月に一回とは言え、いつ何時Jアラートが発報するか分からない地域で、安定した経済活動は不可能です。電車が全線止まったり、社員が仕事を放り投げて避難する様な事態が月一回不定期で発生したら・・・。

尤も、北朝鮮もバカではありませんから、そんな「嫌がらせ」をするとは考えられません。世界の経済に深刻なダメージを及ぼす様な作戦は、北朝鮮とて容易には実行できません。ダダをこねる子供が指のすき間から親の顔色を伺うのと一緒です。下手にやり過ぎるとゲンコツが降って来ますから・・・。

■ 国民は今回の事件でJアラートに慣れてしまった ■

多分、今回のJアラート発報で、国民の大多数はJアラートに慣れてしまった事でしょう。Jアラートが発報されても、実際に着弾なんてしない事を学習してしまったからです。

これ、気象庁の津波警報に慣れてしまったのと同じです。奥尻島などの津波被害によって、大きな地震の後に津波の警戒情報がTVなどで表示される様になりましたが、311地震の直後んも津波警報が発令されていましたが、多くの住人は「いつもの事」とばかりに避難はしませんでした。

通常は津波警報に一々過敏に反応していたのでは生活に支障を来します。同様にJアラートにも人々は次第に過敏には反応しなくなるでしょう。

■ システムと精度の確認や認知の為には丁度良いテストだった ■

Jアラートのシステムのテストとしては、訓練よいも実践的な今回の事件は非常に有効だったはずです。

システムの不備や問題点も色々と出てきている様ですが、何よりも、実際のJアラートが発報した際に住民がどう対処するか、シミュレーションを越えた現実的なデータを得る事が出来ました。

比較的に経済的、社会的影響の少ない地域で実践訓練が出来た事には、空気を読んだ北朝鮮に感謝しても良いかも知れません。



今回の問題点も含め、今後、色々な意見が出ると思われるJアラートですが、私はとりあえず首都圏で発報されたら、直ちに窓際からは離れようと思います。

痛い目に遭うのはイヤですし・・・何よりも「祭り」は観ているだけではツマラナイ。


北朝鮮ミサイル発射で買わた円・・・安全通貨?

2017-08-30 07:05:00 | 時事/金融危機
 



「北朝鮮のミサイル発射で、安全通貨としての円が買われ、為替市場では円高が加速しています」ってな報道がされていますが・・・「ミサイルが落ちて来るかも知れない日本が安全なの?」と疑問に思う人も多いはず。

これ、私は以前から指摘している様に次の様な理由で円高が発生しているだけです。

1) 円は金利が安く、円キャリートレードの調達通貨となっている
2) 金利の安い円を借りて、為替市場でドルに換えて日本以外で投資すれば金利が稼げる
3) 為替市場で円売りドル買いが活発化するので、円安ドル高傾向になる

4) リスクが発生した場合、リスクの高い取引を手仕舞いする
5) 為替市場で円キャリートレードの縮小が予測され、円高予測が高まる
6) 円キャリートレードで円を調達通貨としていた投資家は円が安い内にドル売り円売りで
   安い円を調達して、円を返済する際の為替リスクを低く抑えようとする
7) 全体的に円買いが加速して、円高の速度も早まる


リーマンショック以降や、311地震の直後にも為替市場は円高に大きく振れていますが、「円が安全通貨」だからなどという理由では無く、単にキャリートレードの巻き戻しを予測した円買いが発生しているだけ。

これ、専門家は皆さん分かっていらっさると思いますが、何故か本当の事が報道されない・・・。これ、庶民の資金を円買いに誘導したいからではないでしょうか・・・。円高が加速すれば儲かる人達が報道の裏側に居る。


さて、今回の北朝鮮のミサイル発射によって発生した円高ですが、チャートを確認するとミサイル発射よりも前に為替市場で円が買われた形跡があります。


これが偶然なのか、それとも情報を事前に知る者(北朝鮮を含め)が先行して円を買ったのか・・・真実はいつも闇の中ですが、色々と妄想するネタにはなりますね。


ある朝の情景・・・準備は万端

2017-08-29 13:56:00 | 時事/金融危機
 

2017年8月29日のある朝の情景


4:30   ♪ピロリロリン~、ピロリロリン~・・・

男     「ああ、君か、朝早くから申し訳無い」

      「大丈夫だ、昨晩は早めに寝たからね、もう目は覚めていたよ」

      「ああ、急いて準備する。皆は夜通しでご苦労」

       ・・・男、バスルームで手早くシャワーを浴び、入念にシェービングをする


5:30  「ごちそうさま、そろそろ官邸に行く準備をしよう」




その頃、防衛省では


      「順安(スナン)より連絡、カウントダウンに入ります」

      「全て予定通りだな?」

      「大丈夫でしょう、今回は専門家が横田経由で入国していますから」

      「なら安心だ。」


5:56   「発射1分前、カウント確認、57、58、56・・・・」

      「発射10秒前 8、7、・・・・3、2、1 発射」



5:57   「日本海に展開中の「きりしま」より入電、発射を確認、繰り返す、発射を確認」

      「海栗島 第19警戒隊 より入電、順調に飛行、北海道方面へ飛翔中」
      
      「首相付きに連絡、至急官邸に入られたし!」



5:59    「Jアラートシステムに送信、警報を発令!!」

      「警報発令、予定通り、首都圏は圏外とします」

      「さあ、祭りの始まりだ。総員、訓練の成果を十分に発揮したまえ」



6:00    「峯岡山レーダーは捕捉しているか?」

      「こちら峯岡山、先ほどから当方のレンジ内にも捉えている。」

      「襟裳 第36警戒隊はどうだ」

      「こちら36警戒隊、今レンジ内に捉えた、順調にこちらに向け高度上昇中」



6:01    「TV各局、Jアラート対応放送の準備は良いか?」

      「各局、問題ありません」

       「防災無線は?」

       「システム、オールグリーン。行けます!!」



6:02     「Jアラート、発報!!」

       「Jアラート、発報ヨーシィ。」

       「TVモニター確認!」

       「TVモニター 1~6、Jアラート画面を表示確認」

     
       「各地防災無線の状況を報告!!」

       「秋田庄内、放送流れています。」

       「長野、中野市 放送異常無し」

       「防災無線システム、正常に作動!}



そのころ首相公邸では


       「今頃は市ヶ谷は大忙しだな」

       「早朝から国民を騒がせて心苦しいですが・・・」

       「何、危機はいつ起こるか分からんものさ、いざという時の練習になる」

       「首都圏を外してあるので、通勤への影響は軽微かと・・・」

       「そうだな、交通が混乱したら、後で国民の追及が厳しくなる」

       「首相、そろそろ官邸に付きます。」

       「どうかな、寝起きに見えるかな・・・・」

       「はあ、もう少しシェービングがいい加減でも良かったかと・・・」

       「そうか、ついつい癖で丁寧にやり過ぎた。」



<防衛省>


6:07     「まもなく北海道上空を予定通り通過します」

       「ほお、なかなかの精度じゃないか・・・」

       「当たり前ですよ。専門家も付いているんですから」
 
       「そうだな、その経費はコチラ持ちだがな・・・」



6:09    「まもなく襟裳岬上空、太平洋に抜けます」

       「ヤレヤレ、これで一安心だな・・・」


6:12   「飛翔体、3個に分かれました」

       「ほう、予告通り、多弾頭ミサイルとはな、これはやり過ぎではないかな」

       「はあ、発表時には「分解」としておきます」


<官邸>

6:19    「まもなく首相が到着します」

       「コメント取れます。記者の方達は準備宜しいですか?」

       「カメラはダメです。コメントのみでお願いします。」


6:20     「首相が到着します」



        「首相、お急ぎの所申し訳ありません、何か一言・・・」


        「君、メモ出してくれる?」

        「エーー・・我が国に北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、
         我が国の上空を通過した模様であり、直ちに情報の収集分析を行します。
         そして国民の生命をしっかりと守っていくために万全を期します。」


        「はーい、以上です。首相、通ります、開けて下さい!!」


6:23      「今頃、警戒地域は大騒ぎだろう、早朝から大変だな・・・」

         「Jアラートシステムは正常に作動したそうです」

         「どれ、TVでも見てみようか・・・」



6:30      「電話を入れてくれ」

         「お早う、同士キム」

         「ああ、朝早くから悪かった。」

         「こちらでも確認した。見事な打ち上げだったよ」

         「ああ、それは既に手配済だ。指定の口座に約束の金額を入れた」

         「ああ、貴君の健闘を祈る」


        
         「さて、気の重い方も掛けておこう・・・」

         「ミスター〇〇、ええ、無事に着水を確認しました。」

         「いえいえ、こちらこそご無理を申し上げて」

         「まあ、学園があんなボロを出すとは思いもしなかったので・・・」

         「ミスター・キムには約束通り送金しました。そちらには追って。」



         「まったく、今回は高く付いた。学園に請求してやりたいよ・・・。」







首相が「ミサイル発射直後から完全に把握」などとおっしゃるから、こんな妄想に耽ってしまいました。(BGMはエヴァやシンゴジラの「ダーン、ダーン、ダーン」って曲ね。)


しかし、安倍首相、第一報で叩き起こされてから20分余りで官邸入り。すばらしい危機管理ですね。その為に昨晩は私邸に戻らずに、公邸で待機・・・ゲフン、ゲフン。


トランプというインフレ抑制装置・・・金利上昇を封じる政治不安

2017-08-25 11:34:00 | 時事/金融危機
 

■ 公約を実行出来ないトランプ政権 ■

トランプ大統領の登場は市場を混乱させると予想されていましたが、昨年の大統領選挙の直後からはトランプ・ラリーと呼ばれる市場の好転が続きました。

これはトランプがメキシコの壁の建造で公共投資を拡大したり、或いはさメイドイン・アメリカの復活で国内の景気が上向くと、市場が勝手に予測した為の起こったリスクオンの現象です。

同時に米国債金利の上昇(価格の下落)と、FRBの利上げベースが早まる事を予測して、米国債金利は上昇しました。


ところが、トランプ大統領誕生から半年以上経った今も、トランプは公約のほとんどを実現出来ず、政権内の内紛の結果、アメリカ至上主義や白人至上主義的な意見を持つスタッフが政権から去り始めています。

■ トランプ大統領が抑制する米国金利 ■

FRBは景気拡大の速度が減速しているとの見方を示しており、市場は利上げペースも鈍化すると予想しています。

米国債金利は上昇から下落に転じ、インフレ率も鈍化しています。

アメリカの景気はリーマンショックからの危機を脱した後は、好循環期に入り、新政権がトランプよりも信頼感が在る大統領に率いられていたら、金利の上昇ペースは現在よりも早くなっていたでしょう。ところが、政治に素人のトランプが色々引っかき回すから、政治不安から景気の拡大が鈍化した。

これ、見方を変えると「トランプがインフレや金利を抑制している」と考える事が可能です。

現在の金融市場はFRBの利上げペースばかり気にしています。利上げが早まる雇用の回復やインフレ率の上昇を市場は嫌います。

トランプが米金利を抑制するのなら、FRBも利上げペースをコントロールする余地が生まれ、拙速な利上げでバブル崩壊の引き金を引く役から暫く逃避出来ます。

・・・実はFRBや金融業界にとって、意外にもトランプは使い易い人材なのかも知れません。

■ ボラティリティーを生み出す大統領 ■

市場は、崩壊こそ望みませんが、ボアティリティーの消失も嫌います。

ところが、ハチャメチャなトランプの言動は、市場を揺さぶる事で、適度なボラティリティーを生み出しています。

今回もトランプが債務上弦問題を政治カードとする事で、市場は動揺しボラティリティが拡大するはずです。もう、ここら辺はウォール街との阿吽の呼吸で進行している様に思えてなりません。

実はトランプ氏、結構な「役者」なのかもしれません。


2期工事を含めた延床面積1万坪では無いのか?・・・嘘の上塗りはバレる

2017-08-25 10:22:00 | 時事/金融危機
 
お詫び

いくつか、内容に不備がありましたので、訂正しています。


■ 建築費は2期工事も含めた金額で、建物周辺の整備費も含む ■

「建築費の坪単価が通常の鉄骨造の建築費の2倍程度に水増しされているのでは無いか」との指摘に対して、加計学園側が次の様に反論しています。

1)建築地192億円は、1期工事、2期工事を合わせた金額
2)建物周辺の整備費を含めた金額
3)獣医学部の設備は通常の建物よりもコストが高い

そこで、実際に加計学園の建築の坪単価を1期、2期合わせて出してみましょう。今は削除されていますが、今年4月の建築新聞通信の記事に、床面積が出ています。





「建築新聞通信」 2017.04.11 記事より引用

加計学園/岡山理科大今治キャンパス1期/大本、アイサワで着工
[ 2017-04-11 10面 ]
 加計学園(岡山市北区)が愛媛県今治市に計画している岡山理科大学獣医学部(今治キャンパス)について、
第1期工事に大本組とアイサワ工業の施工で着手した。2018年3月末までに1期工事を終え同4月の開学を予定する。
同6月ごろから第2期工事を進め、最終的に19年3月末までに終える。設計はSID創研・大建設計JVが担当した。
2期工事は大本組が担当する。総事業費は約192億円を見込む。
 キャンパス敷地(約16.8ha)をA、B、C、Dの4区間に分け整備する。
校舎など配置するAとBの施設を大本組、道路を挟んだCとDの施設をアイサワ工業が施工する。
 A・B敷地には、獣医学部棟(S造7階建て延べ約1万3600㎡)、
管理棟(同4階建て延べ約4900㎡)、獣医学教育病院(同約7600㎡)を建設するほか、
2期工事で大講義棟(同2階建て延べ717㎡)、大動物実習施設(同平屋建て1220㎡)を整備する。
 C敷地には駐車場、D敷地には体育館(同2階建て延べ2800㎡)、グラウンドなどを整備する。
 建設地は今治新都市第2地区(今治市いこいの丘)。
 同学部は国家戦略特区の事業として認定された。「獣医学科」(6年制、入学定員160人)と
「獣医保健看護学科」(4年制、同60人)で構成する。獣医学部の新設は国内で52年ぶりとなり、四国では初となる。



<一期工事>

獣医学部棟    鉄骨造 7階建て 延べ約1万3600㎡
管理棟      鉄骨造 4階建て 延べ約  4900㎡
獣医学教育病院  鉄骨造      延べ約  7600㎡

                  合計 2万6100㎡ (約7909坪)

<2期工事>

大講義棟     鉄骨造 2階建て 延べ    717㎡
大動物実習施設  鉄骨造 平屋建て      1220㎡
体育館      鉄骨造 2階建て 延べ   2800㎡

                  合計   4737㎡ (約1435坪)

<その他 2期工事>

駐車場・グラウンド 

1期工事の総床面積 約7909坪
二期工事の総床面積 約1435坪
   合計     約9344坪

192億円を単純に総床面積で割ると・・・約204万円/坪 となりました。これは報道されている150万円/坪よりも相当高い。

報道では加計学園が市に提出した建物の延べ床面積は3万258㎡(約1万坪)とあり、坪当たり単価が150万円になるとあります。

さて、皆さん、電卓を弾いて下さい・・・192億円を1万で割ったら192万円ですよね。何故150万円/坪になるのか・・・これはグラウンドや建物周辺の整備費を40億円程度と見積もっていると思われるからです。


施工工事費が148億円なので、9344坪で割ると150万円/坪という数字になります。これに対して加計学園側では「外構工事費」や「設計管理料」など20億円程度を含んでいるので、建物の施工坪単価は126億円/坪と答えています。

又、加計学園が以前市に建築施工費として提出していたとされる80億円という金額は1期工事のみの金額であると反論しています。

さらに、獣医学部という性質上、設備の費用が嵩むので、総事業費の192億円は妥当だと答えています。

■ 他の獣医学部の坪単価と比べても明らかに高い ■

大学病院の建設費の相場は87万円/坪。

3年前に獣医学部棟を建て替えた北里大学は、鉄骨造よりもお金が掛かる鉄筋コンクリート造で82万円/坪で建設されています。

加計学園と同様に国家戦略特区で医学部の新設が認められ、こちらも黒い噂がチラホラある、成田国際医療福祉大学でも、鉄筋コンクリート造で坪単価は88.5万円/坪。

これらの数字に比べて、加計学園の建築費の坪単価は明らかに高額です。コストの安い鉄骨造であるにも関わらずです。

■ 約1万坪という延床面積は2期工事を含んでいる ■

加計学園は150万円/坪という建築単価は1期工事だけの床面積で計算した数字で高すぎると主張していますが、建築通信新聞の記事に記載されている2期工事まで含めた延床面積は1万坪程度で、市民団体の試算にだいたい一致しています。


日本テレビなどは加計学園側の主張をチェックもせずに報道していますが、過去のネットの記事や、加計学園が市に提出した資料を見れば、加計学園側が嘘をついている可能性が有る事は直ぐに分かります。


■ 嘘の上塗りはすぐバレる ■

建築通信新聞の元記事は既に削除されていますが、ネットの時代、元記事をセーブしている人がどこかに居るもので、適切な検索ワードで検索すれば、直ぐに必要な情報は手に入ります。

今回の森友事件も、加計疑惑も、政府、官僚、地方自治体、当事者の学校法人、そしてネトウヨを中心とする自民党のサポーター達が、様々な嘘や稚拙な反論をばら撒いていますが、嘘の上塗りや、裏取りしていない情報などはネット時代にはすぐにバレてしまします。

■ お花畑左翼も、ネトウヨも同様にウザい ■

今回の一連の事件、「安倍の首と取った」とばかりにハシャグ、能天気なお花畑左翼や、ルサンチマンを安倍政権に向ける若者や、朝日新聞大好きの老人は、そこそこにウザい。

一方で、彼らに必死に反論するネトウヨも、その論理や根拠が相当に脆弱で、同様に相当ウザい。

とにかく、彼らの意見は「安倍は不正をしているに違いない」VS「お花畑左翼や報道はバカだから現実を捻じ曲げている」というイメージの闘いであり、先入観が強いあまり、数字やデータや情報に真っすぐに向き合う姿勢が欠けています。

■ 「憲法改正=普通の国」という安直な思い込み ■ 

ネトウヨが安倍政権を支持するのは、「日本は憲法を改正して普通に自国を守れる国になるべきだ」という思いです。しかし、これは「日本はアメリカの支配から脱して普通の国にならなければならない」という全共闘世代のリベラルの思想と同根である事にネトウヨ達は気づきません。

「日本が戦争の出来る国にする」という理由付けに、中国や北朝鮮の脅威、韓国の脅威を彼らは持ち出すますが、本当に中国や北朝鮮に対抗するならば、真っ先に主張すべきは「核武装」です。核武装をした国には、通常戦力をどんなに増強しても勝てません。

現実的には、世界の支配者は日本の核武装を絶対に容認しませんから、日本が中国や北朝鮮の核に対抗する為にはアメリカの核の傘下に居続ける必要が有ります。外務省や防錆省はここら辺は現実的で、自衛隊は「日本の独自防衛」などという夢は抱いていません。

結局、「憲法を改正して普通の国に」という亡霊みたいなものが日本会議周辺に取りついている様ですが、現実的な官僚と政治家がアメリカと密通し、マスコミを上手く利用して安倍政権を追い込んでいる・・・今回の森友、加計事件で確実に得られた成果が憲法改正の阻止であった事を考えると・・・目的は達成されたので、そろそろ加計問題も幕引きなのかも。

ただ、ネットの情報量や影響力が既存メディアを越えた今、はたして幕引きが出来るのか・・・不毛なお花畑左翼とネトウヨの論争よりも、そちらの方が興味深い。