人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

日本会議というカモフラージュ・・・どっちもどっちの総裁選

2018-08-31 09:18:00 | 時事/金融危機
 

■ 王者が挑戦者を必死に排除する不思議な光景 ■


自民党総裁選がスタートしましたが、安倍首相と石破元幹事長の一騎打ちになりそうです。

数々のスキャンダルが発覚するも、ある程度の支持率を保ち、景気も底堅く推移する状況では現職の安倍首相が3選を果たす事が確実視されています。

この様な状況で安倍首相に対抗しても勝ち目が有りませんから、普通の総裁選ならば対立候補は「出馬する事に意味がある」「次の総裁選を見越して出馬する」などと、総裁選を盛り上げる為の出馬になる事が多い。

この様な、勝負が見えている総裁選では、従来の首相であれば「胸を貸す」鷹揚さを持って相手候補に対し、自身の大物ぶりをアピールするのが常でした。

「自民党総裁は党内の選挙で決める」事になっているのですから、対立候補が立候補しない方が異常ですし、選挙後は多少のシコリが残ったとしても、党を挙げて一丸となって政策運営に当たる事は、自民党の伝統でもあります。

ところが、安倍首相は対立候補の立候補すら力ずくで潰しています。「禅譲」と噂される岸田氏に立候補を思い止まらせる事は予想された事ですが、前々から立候補の意向を示していた石破氏に対して「裏切り者」だとか、「干してやる」的な発言をするとは、どう考えても常軌を逸しています。

私には「小物ぶりのアピール」にしか見えない。


■ 疑心暗鬼に苛まれる首相? ■

安倍首相が執拗に対立候補の立候補を潰そうとするのには理由があるハズ。

多分、安倍首相は「自信が無い」のでしょう。

安倍首相は小選挙区制の元、党の執行部によって国会議員の公認権を握っていますから、表立って逆らう議員はほとんど居ません。村上議員と竹下派の参議院議員ぐらいでしょう。それでも首相は不安で仕方無いのかも知れません。

もし、万が一、思いの外、多くのの議員が裏切ったらどうしよう・・・
地方の議員や党員が、自分を支持しなかったらどうしよう・・・。

最高権力者でありながら、日々こんな不安に苛まれているのかも知れません。だから、対立候補が立候補する事自体を怖がる。

■ 首相の座と、権力が存在証明となっていないか? ■

政治家としの血筋は良いが、学力の方は・・・優秀とは言えないと伝わる安倍首相。真相は私などには知る由も有りませんが、首相の職務をいい加減にやっているかと言えば、むしろ以前の首相達よりも頑張っていると私は思います。

英語のスピーチも、人目をはばかる事無く、スピーチライターが書いた原稿を練習している様です。この真摯さには頭が下がります。

ただ、仮にそのモチベーションの原動力が「海外で首相として英語でスピーチする俺って凄く無い?」って自己満足に由来するものであるならば、その努力は自分の為であって、国民の為ではありません。

同様にトランプ大統領との友達演出でも、「トランプと対等に話が出来る俺って最高じゃね」なんて思っているのなら、国民にとっては悲劇です。まあ、先の訪米の際に通商交渉を巡りトランプ大統領は「パールハーバーを忘れていないぞ」と安倍氏を恫喝したとワシントンポストがリークしていますから、決して対等な話し合いの相手では無い事は凡そ見当は付きますが。(日本人の誰が首相をやても変わりませんが・・・)

何れにしても、安倍首相にとって、「首相の座」は自身の存在証明として重要な意味を持っているのかもしれません。だから首相の座にレンメンとしがみ付く?


■ 小物が権力を持つ時 ■

お花畑左翼の方達は「安倍独裁」とか「ファシスト安倍」といったレッテル貼りに余念が有りませんが、私は安倍首相は「便利に使われているだけ」という気がします。

今井尚哉氏との関係を見ても、安倍氏は自分に味方してくれる人には信頼を寄せる素直な性格の持ち主の様です。これは取り巻きにとっては「担ぎ易い」神輿です。妙に暴れる事も無く、重さも軽い。

こうして日本会議の様なカルト集団が、経産省の官僚が、経団連の幹部が、アメリカの政府要人が、安倍首相を上手に担いでいるのが、安倍政権の実体なのかも知れません。そして「首相の座」が約束される事で、安倍首相は取り巻きの意見を尊重する。

実は、権力は大物が持った時よりも、小物が持った時の方が暴走し易い。ヒットラーの様に一見、歴史上の大物の様な人物でも、実は小物が故に権力の強化を図り、その継続の為に強権で対立する者を抑え込んだ例も多いハズ。

その意味においては「安倍=ヒットラー」などというプラカードを掲げてデモを繰り返す方達も、案外的外れでは無いのかも知れません。

尤も、安倍氏が大者か小者かは、お会いした事が無いので皆目分かりませんが。

■ カルトに洗脳されていないかが心配になる ■

先日の夏休みの再にも、一日だけ東京に戻り、日本会議のイベントに参加した安倍首相。日本会議や統〇教会との関係は浅からぬものが在ると噂されます。

さらに、父親の代から、自称宗教家を頼りにしている安倍首相。実は政治家や企業の経営者は、占い師の様なアドバイザーを信じている方は多い。自分でどうしても決断できないケースで、彼らを頼るのでしょう。

ただ、怖いのは、こういった宗教家や占い師を「妄信」してしまうケース。首相などは精神的に重圧がかかる仕事ですから、どうしも決断を他人に任せたくなる。これが過剰になれば、一種の洗脳と同じで、国家の運営が、無責任な宗教家や占い師の影響を受ける事になります。

占いを信じて会社を危機に落とした経営者も少なからず居ます。信心は大切ですが、一国の首相が占い師の言いなりなんて事態で無い事を祈ります。


■ 石破氏が自民党を割らないのなら、所詮は同じ穴のムジナだから? ■

総裁選を通して「抵抗勢力」のレッテルが貼られるであろ石破氏と彼の支持者ですが、本来は自民を離党して新党を立ち上げた方が有権者には分かり易い。

現状の政治の最大の問題が自公連立により議会の寡占なのですから、離党する事が安倍首相や、その背後に居る勢力に対する最大の牽制になります。

この簡単な手を使わない石破氏を、私は信用して良いのか判断に迷っています。「安倍 VS
石破」も、所詮は万が一安倍首相がスキャンダルで失脚した時の為の布石ではないのか・・・
そなな妄想に浸りながら総裁選の成り行きを楽しむのも、陰謀論の遊びの一つ。


■ 謎のカルト集団の日本会議って、集金システムじゃないのか ■

ところで安倍首相にも影響力を持つと噂される「日本会議」ですが、私は「集金・集票システム」では無いかと妄想しています。

地方の有力者には保守的な思想の方も多く、戦前の日本を懐かしむ方も多い。又、未だに一皮剥けば(剥かなくても)男尊女卑思想の持主も多い。

「戦前の正しい日本を取り戻す」という日本会議の思想は、日本の長い歴史を振り返れば、とても浅薄な思想や理想に過ぎませんが、地方の有力者には、こういった思想に共鳴する方が多いのでは無いか。

様は「日本会議」などというのは集金や集票のパフォーマンスでしか無く、安倍首相が憲法改正を急ぐ本当の理由は、アメリカの自衛隊の海外派遣要求だと私は見ています。

元々、中身の薄い日本会議などは、国内向けのカモフラージュに過ぎない。だから、あんな時代遅れの目的を堂々と掲げているのでしょう。

私達は「パフォーマンス」の日本会議に根拠の無い不安を覚えるよりは、自衛隊の海外派遣と戦闘参加という、戦後日本の平和感を根本的に覆す事態に、正面から向き合うべきなのですが・・・どうも日本会議のパフォーマンスによって煙に巻かれている感じかして仕方ありません。

石破氏も日本会議には関係の深い方ですし、安倍氏よりも筋金入りの軍事オタクだし、さらにはキャンディーズの大ファンだったし・・・そう考えるとどっちもどっちの総裁選だなぁ・・・。



18夏アニメ お勧め

2018-08-31 04:57:00 | アニメ
 
大変遅ればせながら、18夏アニメのオススメです。

今期アニメも半分以上の話数が過ぎてしまい、これから佳境に突入する作品も多い。既に皆さん、今期視聴アニメは確定していると思いますが、私は今期は視聴本数が極端に少ないのが特徴です。そして、2期、3期の作品でも、躊躇無く「視聴中止」を決断しています。

作品数ばかりが不必要に増える昨今、「淘汰」もアニメ文化の発展の為には必要では無いかと。




『はねバド』より


先ずはオープニング代りに『はねバド』のOPから紹介します。この作品、アクション動画のクオリティーの高さが光ます。それがOPに集約されています。



『はねバド』より



神奈川県の高校のバドミントン部を中心にしたスポ根アニメ。但し、主要選手が皆、トラウマを抱えているという、かなり捻じれた作品。主人公の一人、「羽咲 綾乃」は全日本10連覇を成し遂げた母親に幼少の頃よりもバドミントンを仕込まれた天才。一方、ジュニア大会で当時中学生だった羽咲に全く歯が立たなかった部長の「荒垣 なぎさ」はそれ以来スランプに陥っています。部員に当たり散らす荒垣でしたが、新入生の中に羽咲の姿を見かけ、自分の心の弱さを痛感します。一方、羽咲はバドミントン部には入らず、テニス部に体験入部しています。彼女は何故かバドミントンを避けているのです。

実は羽咲の母親は、彼女を置いて家を出てしまったのです。そして、あろう事かデンマークでジュニア選手の育成をしていた。子供である綾乃を捨て、他国で自分と同じ年代の選手を育てている母親にショックを受けた綾乃は、日本一になれば母親が戻って来ると自分に思い込ませてバドミントンに打ち込みますが・・・母親は戻って来ませんでした。それ以来、綾乃はバドミントンから遠ざかっています。

そんな綾乃ですが、テニス部の男子の先輩の放った逸れたボールが親友に頭部を直撃しそうになった瞬間、驚異的な反射神経と、驚異的な手首のスナップでそのボールを打ち返します。1話の終盤ですが、まさにこの瞬間に、この作品が動き出します。これこそ、アニメに「魔法」が掛かる瞬間です。「ああ、アニメを観ていて良かった」と思う瞬間です。




この作品、アクションシーン(試合シーン)の作画がとにかく素晴らしい。人物の動きや構図もさることながら、背景を微妙に揺らす演習など、現代のデジタル技術を駆使して、臨場感を盛り上げています。通常5000枚と言われる作画枚数ですが、10000枚との噂も。




ストーリー自体は王道スポ根もの。しかし、強引なトラウマ設定と、何故か今風の女子力全開のキラキラしたシーンと、そしてリアルな試合展開と、そしてリアルな部活の人間関係と・・・といった具合に統一感に掛けます。

「トラウマ + スポーツ」は梶原一騎の専売特許とも言え、オールドファンには妙に懐かしい感じがする。一方で、今風の可愛らしい女の子が沢山登場する辺り、『エースを狙え』のフレーバーもたっぷり。もしかすると日本のスポーツアニメの正統な進化の最先端なのかもしれません。ただ、個人的には『灼熱の卓球少女』の方が進化の先に有ると感じています。




『プラネット ウィズ』より

今期全くのダークホースで、そして一番面白い作品では無いか・・・。漫画家の水上悟志をシリーズ構成、ネーム、脚本原案に迎えて制作されたオリジナル作品ですが、これって、漫画家がマンガを飛ばしてアニメ化を実現しているって事ですよね。

この制作スタイルは新鮮であると同時に、一部の著名脚家以外、まともなオリジナル作品を作れる脚本家が居ないアニメ業界にとって、起死回生の一歩になるかも知れません。「物語を作り出す」という点において漫画家は素晴らしい才能を持ています。

従来のマンガがヒットしてアニメ化をするというプロセスはリスクは少ないのですが、「誰も知らないストーリーのワクワク感」はありません。むしろ、下手はアレンジなど加えたら「原作レイプ」などと炎上するファンの度量の狭さに、挑戦的な作品作りには制約が掛かっていました。ラノベ原作は、演出的にはマンガ原作よりも自由度が高いものの、やはり原作ファンの監視は厳しい。

ならば、漫画家にアニメを作らせてはどうか・・・。これ、面白い発想です。水上悟志氏は「ネーム」もクレジットされていますが、これ、絵コンテと脚本に翻訳し易いですよね。制作会社としてはラノベをアニメ化するよりも楽かも知れません。

ところで、肝心の話が面白いかと言えば・・・面白い。メイド服と巨大な猫の着ぐるみと同居する少年が宇宙人と戦う荒唐無稽な作品ですが・・・上手く化ければ『グレンラガン』に、下手にコケレバ『パンチライン』になる可能性が・・・。

「エーーーー!!」とい超展開の連続なのですが、「語の芯」がしっかりしているので、作品としてドライブ感が失われません。これ『グレンラガン』と同じ。2期連続の意欲作ですが、1話たりとも目が離せません。




『あそびあそばせ』より


多くのアニメファンが今期ベストの最初に挙げる作品でしょう。涼川りん原作のマンガ作品のアニメ化ですが、「画力を最も無駄に使っている漫画家」との評判は伊達ではありません。



『あそびあそばせ』より

この表紙に騙されて買うと・・・・


『あそびあそばせ』より

こんな絵が飛び出して来ます。

アニメは、このギャップが見事に再現されています。





監督と脚本は『月がきれい』の岸誠二監督と柿原優子。岸監督は『瀬戸の花嫁化』という最強のギャグアニメを監督されていますからギャグの切れは超一流ですが、まさか柿原優子がこんな脚本を書けるとは意外でした。彼女の役割は中学生女子3人に、体温や体臭を与える事(アポクリン汗腺の匂いではありませんよ!!)。

『月がきれい』同様にセリフ先取りの「プレスコ」で制作されているので、会話の乗りが良い。最初の何話かは、声優さんが走り過ぎて尺が余ってしまったようで、例によって最後に時間合わせの短編(今回は実写の縫いぐるみ劇)が付いていました。回が進むにつれて尺合わせが上手くなっている様で、短編が無い回も増えている。

女子中学生3人が「遊び人研究会」という同好会を作って、様々な「遊び」にチャレンジするだけの作品ですが・・・これが一筋縄ではいかない・・・いつも予想外の展開に発展します。もう、いつ息をすれば良いのかという捧腹絶倒間違い無し。

個人的には「おしりからビーム」の回が最高でした。あんな強引なネタを最後にきっちり回収して納得させる辺り、さすがは柿原優子。



『ちおちゃんの通学路』より

こちらもマンガ原作のギャグ作品。『あそびあそばせ』と並んで、今期2強!!

何の変哲も無い女子高生、自称「中の下」の「ちおちゃん」は、実は重度のゲームオタ。それも海外ゲームのマニアです。毎晩、夜遅くまでゲームに興じる彼女ですが、通学タイムはゲーム脳を引きずっています。普通の曲がり角が、普通の橋が・・・ちおちゃんにとってはデンジャーゾーン!!

ゲーム好きあ異世界に閉じ込められる今流行りの作品を鼻で笑うが如く、現実をゲームの世界に染めて行くちおちゃんが最強!!。『あそびあそばせ』が「強引なズラシ」の笑いなら、『ちおちゃんの通学路』は「強引な中央突破」の笑い。もうグリグリ来ます・・・(笑)



『働く細胞』より

体内の30兆を越える細胞たちを擬人化した異色漫画のアニメ化。これも柿原優子脚本。

このアニメ、とっても勉強になります。ヘー、一言に「白血球」といっても「好中球」や「好酸球」や「マクロファージ」や「マスト細胞」や色々なのが居るんだ。エーー、こんな感じで細菌をやっつけるんだ・・・と関心しきり。

ちなみに看護大学に通う娘は、模試の最中に「黄色ぶどう球菌」が正解の問題で、「こいつ」が脳裏に浮かび、「溶血連鎖球菌」と回答して間違えたらしい。




看護大学の先生も学生に視聴を勧めている「超教育的アニメ」。体の中で30兆もの細胞が頑張っているイメージが脳内に定着したら、免疫力アップは間違い無し。

多くのファンのお気に入りは・・・「血小板」の様です。





・・・てか、カワイ過ぎだろう!!


オイ!コラ! キラーT細胞、園児に何やらすんじゃーーー!・・・てか、キラーTもコスプレだった。台湾の画像です。




私個人としては・・・・マクロファージさん、最強!!。


残りは

とか

とか

とか



『進撃の巨人』小林靖子、『僕のヒーローアカデミア』黒田洋介、『若おかみは小学生』横手美智子、という大御所に比べると『BANANA FISH』の脚本は弱い。アニメにおける脚本の役割が良く分かります。


以上、独断と偏見に満ちた、今期アニメのオススメでした。

おっと、OPがあったなら、EDも無くちゃね。


音量は最大で!!


『あそびあそばせ』ED


岸誠二監督、マジ神です!!


豊洲問題の本質・・・根本的にダメダメだった

2018-08-24 08:10:00 | 時事/金融危機
 

■ 駐車場棟の杭が500mm短い? ■

当ブログは豊洲移転には賛成の立場です。

1) 建物の1Fの厚いコンクリート床によって地下ピットのベンゼンは遮蔽される
2) 地下水に汚染物質が混入していても、場内で使用しないので問題ない
3) 実際にオープンな環境の築地は不衛生で現代の市場としての衛生条件を満たさない
4) 豊洲の建造物の耐震強度は問題が無い
5) 豊洲問題は小池知事が知事選のネタに利用しただけ


ただ、移転を直前に豊洲市場の建物で重大な疑惑が持ち上がりました。

1) 豊洲市場7街区(水産卸売場)通勤駐車場棟で48本の杭が予定より50cm浅く施工された
2) 原因はGL(グランドレベル)を誤って50cm高く設定してしまった
3) 現場は大騒ぎとなったが、杭の頭を50cmカットして辻褄を合わせた
4) 都には「軽微な変更」として届けた

5) 杭が基礎地盤に届いていない可能性が有る
6) データを計測しながら杭を打設しているので杭が基礎地盤まで到達しているか
   都はデータを持っている

7) 現場の地下がかつての谷の地形で基礎地盤の深さが複雑に変化する
8) 複雑な地形にも関わらず設計前のボーリング調査の個所が規定より極端に少ない
9) 薄い基礎地盤を打ちぬかない様に杭の施工誤差は小さく設定されていた

■ 施工ミスは単純ミス、ボーリング、設計段階の問題は意図的 ■

実は今回報じられている基礎が50cm短かったというミスは、施工業者の単純ミスです。建築工事のグランドレベルを間違えるなど、あり得ないミスなので、この時点で業者的にはアウトですが、少なくとも意図的なミスでは無い。

一方、設計段階の問題は意図的な物である。

A) 都は複雑な地下地形にも関わらずボーリング調査地点を極端に少なくしている
B) 地中深くくの厚い基礎地盤に到達する杭はコスト高となるので、
   その上の薄い層に基礎を打つように設計した
C) 複雑な傾斜地形で、ボーリング調査地点も少なく、誤差の少ない施工を計画
D) 結果的に、元々、杭が基礎にきちんと打設されるか、確実性に欠けていあ

憶測になりますが、設計の発注期間を短縮する為に事前のボーリング調査の地点を極端に少なく設定したのでしょう。原因は地盤改良(除染工事)と工事が同時進行だった為と思われます。

結果的に日建設計は不十分なボーリング調査の内容に基づいて基礎の深さを決定せざるを得なかったハズです。本来、「こんなデータでは設計出来ない」と入札を躊躇するケースです。

さらに都の指定かどうかは分かりませんが、基礎杭の長さを短くする為に、薄い地盤に基礎を打つ様に設計されています。だから、施工に当たり基礎が深く入り過ぎると基礎地盤を打ちぬき、無効な基礎となる可能性が有ります。基礎地盤のレベルが複雑なので、事前の調査を密にすべきを、極端に少ないボーリング調査の結果しか無いので、基礎層を打ちぬく可能性は低くは無いハズ。

■ はたして杭は基礎に届いているのか? ■

今回の問題の発覚は、杭の打設業者の方が告発して発覚しています。

1) 杭を規定の深さまで打っても何か異常が計測された
2) 現場で問題となり工事が中断された
3) GLが50cm高い事が判明する

最初に問題に気付いたのは作業員の方か、監督の方でしょう。杭の打設工事は杭が固い地盤に到達すると、打設音が変わったり、或いは圧力の増大によって杭の進行が遅くなります。杭の打設作業は計測を同時に行い確実に固い地盤に到達した事を確認します。

横浜のマンション現場で偽装が行われたケースでは、これらの計測データが固い地盤に到達していない事を示しているのに、発注した杭の長さが足りなくなったので、そこで杭打ちを止め、データを偽装しています。

今回のケースで杭は50cm残っていましたから、固い地盤に到達していないというデータが出た場合、杭をさらに打ち込めば良かったのですが、施工基準で杭の深止まりも制限されていたので、現場判断でそれ以上、杭を深く打ち込めなかったのでしょう。

杭が基礎に届いているかどうかは、東京都に提出されているハズの施工データを見れば一目瞭然でしょう。「軽微な変更」で都が許可を出したという事は、それなりの本数は基礎に到達していると思われます。ただ、現場で気いたという事は、何本かの杭は無効かも知れません。

■ 都はデータを公表し、改めて小池知事が移転判断をするべき ■

大勢のプロの目で判断して「大丈夫」としたならば、駐車場棟が沈下したり、傾いたりする心配は少ないと思います。

ただ、偽装が明らかになった以上、都は杭の打設データを公表し、安全性を立証すべきです。それが出来ないのであれば、小池知事の「安全安心」なんて、選挙用のパフォーマンスに過ぎないと言わざるを得ません。(実際にパフォーマンスですが)


「移転も間近だし、今更事を荒立てても・・・駐車場は重量制限もしているし・・・」というのが大人なのかも知れませんが・・・。


これだけ重大な問題を大手マスコミが取り上げ無いのは「空気を読んでいる」からでしょう。これを報道したら、豊洲移転が中断になり、築地移転も延期になり、オリンピック道路が間に合わなくなる。

そして、都の責任が逃れられなくなるから。当然、小池知事も責任を問われる。




正式に認められて「陰謀」や「疑惑」は初めて真実になる・・・「真実は一つ」では無い世界

2018-08-20 09:22:00 | 時事/金融危機
 

■ 「真実とは何か」 ■

「真実は一つである」   ・・・これは正しい。
「真実は人の数だけある」 ・・・これも正しい。

ある「物」が存在したとする。物理的には色も形も一つである。要は「真実は一つ」。しかし、この物の全容が隠されて、部分的にしか見えない状態で、何人かの人が覗き穴から一部を観たとしよう。

ある人は「赤い球体」だと言い、ある人は「黒い立方体」だと言い、ある人は「白い平面」だと言った。実は物体は様々な曲面と色を持った複雑な形をした巨大な物体だった。

この物体を部分的に見た人は、全体像を想像して「赤い球体」だとか「黒い立方体」だとか「白い平面」と言っているに過ぎませんが、それぞれが、それぞれの人には「真実」と思えています。

しかし、このままではこの物体の形や色は確定しませんから、全体のコンセンサスとして色と形が決められます。政府が「これは赤い球体である」と発表して、マスコミもこれに異論を唱えなかった場合、複雑な形と色をしたある物体は「赤い球体」と正式に決定されます。国民の多くは、をれを「赤い球体」だと認識して疑問を持ちません。

■ 真実の作り方 ■

私が大学1年生の時の夏、バイトから帰ってきたらTVで重大な事故の報道をしていました。初動報道では様々な情報が錯そうし、「赤い球体」や「黒い立方体」や「白い平面」の断片的な情報が各報道機関から発せられましたが、翌朝に「赤い球体」が発見されます。

それ以降は「赤い球体」を裏付ける情報が積み重ねられ、いつしか人々はそれは「赤い球体」だと思い疑いを持たなくなります。いえ、最初から「赤い球体」以外を考える人はほとんど居ませんでした。

しかし、初期の断片情報の「黒い立方体」や「白い平面」が気になった人がごく少数居ます。或いは、立場上それが「赤い立体」で無い事を知っている人も少なからず居ました。後者の多くは立場上、それを公に口にする事は有りませんでしたが、会話の中でそれを匂わせて人も居るでしょう。「これだけは真相は話せないんだよ」という言い方で心の苦悩を誤魔化す人も居たでしょう。

そうして、いつしかネットでは「赤い球体」は実は「複雑な形と色をした物体」だったという説が蔓延して行きます。

しかし、正式には「赤い球体」とされ、常識的にも「黒い立方体」や「白い平面」であってはならないその物体は、未だに「赤い球体」として人々に認識されています。

■ 善良な社会は「常識」に支えられている ■


この物体が「赤い球体」である事は社会に混乱を招きません。人々の常識で納得し得る色と形だからです。しかし、この物体が「複雑な色を形をしている」事は、世の中を混乱させます。常識が覆ってしまうからです。

実は善良な社会は「常識」に支えられています。相手を信じるという行為は、相手の常識を信じるという判断に等しい。「人々が同じ常識を共有している」という信じ込みが社会を支えています。

真実は大切ですが絶対ではありません。社会を維持する為には、場合によっては真実を隠しても「常識」を守る必要もあります。社会を治める人達はこう考えています。政治家が、官僚が、マスコミが、「常識」を守る為に団結します。そして、人々は無意識に「常識」を求めます。

こうして、オボロゲに真の形が見えている物でも「赤い球体」であり続ける事が出来るのです。そして、実はそれ程悪い事ではありません・・・。「常識」が崩れるリスクに比べれば・・・。



■ 陰謀論とは「常識」の外から世の中を見る行為 ■

陰謀論者は「常識」に重きを置きません。「真実」に重きを置きます。尤も多くの場合が「真実」とは「自分だけの真実」です。全体像を見る立場に無い多くの陰謀論者は、「断片」を繋ぎ合わせて「自分だけの真実」を作り出します。

「赤い球体」は実は「白い平面の上の在る黒い立方体」なのだと主張したりします。

陰謀脳は「常識」を嫌うので、常識を外した世界で物を組み立て様とするのです。そして欠けたピースは妄想力で補います。この妄想がエンタテーメントに過ぎると、「地球は爬虫類型宇宙人に支配されている」とか「月の裏側には巨大な都市がある」という「トンデモ陰謀論」に発展します。

■ 「真実」は強請りの材料として最適 ■

冒頭の「赤い球体」ですが、メディアに登場する著名な方も最近「複雑な色と形をしている可能性がある」と言い出しています。ネットでも、その見方が定着しています。

実はこれは「常識」の危機です。そしてこの「危機」には利用価値が在ります。「本当の事をバラされたく無かったら言う事を聞け」というのが昔から悪党の常套手段です。

最近、「赤い球体」の本当に形に関する書籍などが発刊される様になりました。それでも多くの日本人は本能的に「赤い球体」を信じています。これは「常識」を守る為の自己防衛です。しかし、この自己防衛が自分達の利益を奪う事には注意が必要です。

「実はね・・・」と真実を認める事で悪党の強請りのネタを奪う事が出来るのです。

■ モリカケ事件も同じ構造 ■


モリカケ事件も同じ構造をしています。人々はおおよその真実の形に気付いていますが、今の生活を壊したくない為にそれに目を背けています。或いは「真実」に重きを置きません。

一方、メディアは周期的にこの問題を取り上げ真実に迫るかに見えて、肝心な所で手を抜きます。あたかも「脅し」の様に。

私達は、目先のチンケな悪党を晒しものにして溜飲を下げますが、いつの世も本当の悪党は裏に居て表には出て来ない。

その本当の悪党を妄想するのが陰謀論の醍醐味なのです。



先日の陰謀論記事に応援コメントが幾つか寄せられたので、私なりの陰謀論の矜持を書いてみました。

トルコ危機と世界同時株安・・・石油と金融

2018-08-17 04:23:00 | 時事/金融危機
 

■ トルコ危機で何故、世界同時株安となるのか? ■

トランプが突然トルコを敵視し始めて、トルコ・リラが下落。これを切っ掛けに世界同時株安が発生していますが、イマイチ全体像が掴めません。多くの方にとって、トルコの危機が何故世界中で株安を引き起こすのか理解できないハズ。

アナリスト達は例によって様々な理由を挙げていますが、尤もらしい説明は「トルコの国債をスペインやイタリアなど南欧諸国の銀行が多く保有している」というものです。

しかし、私はトルコの問題は「切っ掛け」に過ぎず、株式市場がリスクに過敏になって来ているのではないかと妄想しています。

トランプの牽制に反してFRBは年内4回の利上げを実施するでしょうし、ECBも緩和制作の縮小に着手します。日銀は口では「安定したインフレ率を達成するまで緩和を続ける」と言いながらも、国債購入額を裏では縮小し続け「ステルス・テーパリング」を絶賛継続中です。

世界の金融市場は今年前半まではリスクに鈍感になっていましたが、そろそろ緩和資金の縮小という事実から目を背ける事が出来なくなっています。当然、リスクの大きな市場から資金は逃げ出し始めます。トルコもその一つに過ぎません。

■ 高金利のトルコリラやブラジルレアル ■

銀行の窓口で「トルコリラ建ての債権ファンド」や「ブラジルレアル建ての債権ファンド」を薦められた方もいらっしゃるかと思います。或いはトルコリラやブラジルレアルの外貨預金を薦められた方も・・・。

トルコリラやブラジルレアル建ての投資の魅力は金利の高さです。トルコの政策金利は最近はでは17.5%程度でした。リラで銀行預金をするだけで、相当な金利が得られます。

一般的に金利の高さはその国の景気を反映します。景気が良く物価が上昇している国ではインフレ率を抑制する為に金利は高くなります。ではトルコの経済が17%もの成長をしているのか・・・答えはNOです。

トルコやブラジルの金利が高い理由は、外国から資金を呼び込む為に金利を上げているのです。逆に金利を下げてしまうと資金が国外に流出し、リラやレアルは為替市場で暴落する可能性が有ります。トルコやブラジルの金利が高いのは、リスクの裏返しなのです。

2013年のバーナンキショックの頃にも新興国通貨が売り込まれましたが、この頃、一般庶民外貨預金に手を出していた方もいらしたので、痛い思いをした方も多かったでしょう。外貨預金は為替変動リスクがあると庶民も学習したのです。

一方、トルコリラ建て債券や、ブラジルリラ建て債券などという怪しい商品も沢山売られています。例えば「欧州投資銀行のトルコリラ建て債券」などというものが有り、17.4%もの金利着いたりします。「債権の発行元が欧州投資銀行ですから安心です」なんて説明されてウ販売されているのでしょうが、高い金利が着くという事は高いリスクが有るという事。これらの商品の抱えるリスクはトルコリラ建て、ブラジルレアル建ての商品であるという事です。要は、リスクの大半は為替リスクなので、これは外貨預金と何ら変わらないリスクを持った商品と言えます。信用度の高い債権でリスクをカモフラージュした実にエゲツナイ商品なのです。

こんなエゲツナイ金融商品が世界で売買されていますが、金利に飢えた投資家達は短期的な利益求めてトルコリラ建ての債券や、トルコ国債に手を出します。南欧諸国の銀行の多くも、金利に吊られてトルコ国債を大量に保有している様です。

これらのハイリスク通貨への投資は、リスクが意識されると最初に売り込まれます。今回はトランプの発言が引き金を引いただけで、トルコ以外にもリスクはそこら中に転がっている事に注意必要です。

■ シリアと共通するトルコの地政学的リスク ■


一方、トルコにはもう一つ重大なリスクが在ります。それは、シリアと同様の地政学的リスクを負っているという事。

中東からのガスや石油のパイプラインはトルコ国内を経由してヨーロッパ諸国に到達します。さらにはロシアからのガスのパイプラインもトルコ国内を経由してヨーロッパに至ります。

例えば、イランからのパイプラインがシリア-トルコ経由でヨーロッパに繋がる事をアメリカは敬遠します。同様にロシアからのパイプラインがトルコ経由でヨーロッパに繋がる事を嫌がります。これはウクライナに似た状況です。ですから、アメリカはトルコをNATOに加盟させ、親米政権を維持したかった。

トルコのエルドアン政権はイスラム回帰的な政策を打ち出し、民主的な政権とは言えませんが親米政権だったのでアメリカとの関係は良好でした。シリア内戦でも、反政府勢力を資金面で後押しし、さらには反政府勢力が油田地帯で手に入れた原油はトルコに持ち込まれ国際市場に流されていました。

ところが、トルコがロシアの戦闘機を撃墜した事件から空気が一変します。プーチンに呼びつけられたエルドアンはビビリまくり、手の平を返した様にロシア寄りの姿勢を示す様になります。これに怒ったアメリカはトルコでクーデターを仕掛けますが、ロシアがクーデター派の通信を傍受してエルドアンは九死に一生を得ます。これでトルコとアメリカの関係は決定的に悪化します。

アメリカはシリア内戦でシリア国内のクルド人勢力に肩入れし始めます。しかし、国内でクルド人のテロに悩まされるエルドアン政権にとっては、これも面白くありません。シリアのクルド人勢力はトルコ国内の勢力と緊密な関係にあるからです。そこでトルコはシリア国内に越境してアメリカ軍の支援するクルド人勢力を攻撃し、これをほぼ制圧します。

実はシリアのアサド政権とクルド人勢力は浅からぬ関係を持っており、アサドはトルコの越境攻撃に政府軍をシリア北部に派遣しますが、トルコとの戦闘は避けています。クルド人勢力がアメリカの手先になっているからです。

この様にトランプのトルコ敵視の背景には、昨今のトルコとの関係悪化が有りますが、もっと根本的な所で、中東の石油支配においてトルコはシリアと同様に地政学的には重要ポイントでアメリカとしては手放したくない場所なのです。

アメリカは自分の意に沿わない中東諸国の政権を戦争やアラブの春を使って倒して来ました。イラクのフセインが、リビアのカダフィーが、エジプトのムバラクが排除されましたが、シリアのアサドの排除には失敗した様です。

結果的にシリアとトルコ、そしてカタールがロシアやイランとの関係を緊密にするなど、中東の政治地図が2分される結果となりました。

■ 金融危機の落としどころとしての中東戦争 ■


ここまでは様々なメディアでも伝わる事実です。でも、このブログは陰謀論ブログなので、その先を妄想します。

これまでの中東の混乱や、トルコとアメリカの対立は来るべき中東戦争の「準備」に過ぎません。仮に、シリアやトルコやイランが巻き込まれる中東紛争が起きた場合、ロシアと中国はこれらの国を支援します。既にシリア国内ではロシアの特殊部隊とアメリカ軍の直接戦闘の様な事も起きていています。

戦闘が拡大し、米軍がシリアやイランに直接大規模な攻撃を加えた場合、ロシア軍は米軍と直接交戦する事態に発展する可能性は低くありません。中国も後方支援するでしょう。これで、アメリカと中露の関係は完全に悪化し、アメリカは中露に経済制裁を課します。

事、ここに至れば原油価格は高騰し、中国からの安い輸入品が立たれればアメリカ国内のインフレは加速します。アメリカに同調せざるを得ない日本も対中貿易制裁に踏み切らざるを得ません。当然、日本国内でもインフレが加速します。

さて、先進国でインフレが加速した場合どうなるか・・・。国債金利が急上昇してパンパンに膨らんだ先進各国の財政は一気に危機的状況に陥ります。特に日本とアメリカはヤバイ。当然、中央銀行が国債の直接買い入れに入りますが、ドルも円もその他の通貨も信用が失われます。こうして、高いインフレ(ハイパーで無くとも)の発生によって、政府債務は目減りし、国民資産も目減りします。そう、国民の資産が国家に吸収されるのです。

問題は、中東戦争の前に現在の金融緩和バブルが弾けるのか、それとも中東戦争が切っ掛けになるのかですが、戦争が不況時の公共事業だとするならば、金融危機の方が先にやって来ると思われます。その責任を誤魔化す為に戦争を利用するのは第二次世界大戦の時と同様では・・・。


こうして、世界は戦争と金融危機によって新し体制に変化して行く・・・これが世界の経営者の常套手段だと私は妄想します。


テスラのイーロン・マスク氏が株式の非公開化をツイートして物議を醸していますが、非公開化を焦る理由が存在するとするならば、米株市場の大暴落を予測している・・・そんな妄想も膨らむ今日この頃です。


毎度、同じ様な事を書いていますが、陰謀ネタが最近少ないので、陰謀好きに皆さんにサービス記事です。