TVアニメの2016年の極私的ランキングを発表します。
今回のテーマは「大人の鑑賞に堪える作品」「ドラマからTVの主役を奪い得る作品」
第一位 『昭和元禄落語心中』
昭和元禄落語心中・・・素晴らし過ぎる大人のアニメ
大人の鑑賞に耐えうる作品の筆頭は『昭和元禄落語心中』。基準は家内が夢中になって観たかどうか。
第二位 『僕だけがいない街』
これは原作をほめるべきかも知れませんが、アニメの出来も非常に良かった。これも家内が「アレの続きはまだなの?」と聞いて来る作品でした。
第3位 『響けユーフォニアム2』
家内が「ちょっと、アニメなんか観ないで!!消してよね」と言わない作品でした。『聲の形』もそうですが、京アニは「実写ドラマの次の座」を確実に狙っていると思います。
アニメの完成度という点からはベスト1です。『聲の形』の山田尚子がシリーズ演出を担当していますが、今のアニメってここまで表現できるのかと感嘆することしきり。彼女の特徴である「足の演出」も堪能できます。フレームワークも上手い。とにかく「考え抜かれた演出」。これに対抗出来るのは「のんのんびより」の川面真也監督か?
前期の評論ですが、参考までに。
今季アニメベスト・・・今回は「ベスト回」でお送りします。
第4位 『Relife』
『Rekife』・・・坪口 昌恭のサントラが凄い
これも家内が「ねえ、続きアップれてる?」と聞いてきた作品。小粒ですが、面白かった。
第5位 『灼熱の卓球少女』
何故か家内が「卓球なら一緒に観ても良いよ」と言ってくれた作品。てか、メチャクチャ好きそうでした。
倉田英之がシリーズ構成ですが、久々に彼の脚本が冴えていた。「何が良いの?」と聞かれると困るのだけれど、脚本の「呼吸」みたいな所という曖昧な答えしか私には浮かばない。ともすると、単なるオタクアニメになってしまう内容を、家内ですら「ドキドキする」作品に仕上げてします手腕は流石としか言いようが無い。とくに第6話の「ともだち」なんて、倉田らしい脚本だと思う。久々に『かみちゅ』を思い出した。
このアニメ、影の立役者は音楽。OP,EDも素晴らしいが、劇中BGMのテクノが各シーンにピッタリハマって最高です。サントラ出たら買います。
第6位 『モブサイコ100』
夏アニメベスト・・・『モブサイコ100%』の一択
家内がピクリとも反応しない・・・いえ、出来ない素晴らしい作品でした。
第7位 『装神少女まとい』
願いの為に戦う『装神少女まとい』・・・女の子の戦う理由
11話だけは家内も真剣に観てました。「神回」ランクはかなり高い。
作品としては非常にオーソドックスですが、全体の構成が非常に良かった。シリーズ構成と脚本は黒田洋介ですが、何だか「脚本の教科書」を観ている様でした。「ショッキングなシーン」や「あざとい演出」を入れなくても作品は十分に面白く出来る事を証明しています。実は父娘の繊細な愛情を描く良作なので、本当は夕方や日曜日の朝に放映して欲しい作品。
これもサントラ欲しい。
第8位 『亜人』
横で観ていも家内に完全無視されてた作品ですが、2期はかなり面白かった。フルCGアニメの不気味さにも慣れました。
第9位 『終末のイゼッタ』
入りは良かったのだけど・・・メイドちゃんが出て来てからは志が低くなってしまったというか、序盤にあった凛とした雰囲気が抜け落ちてしまいました。
『マクロスF』の吉野弘幸のシリーズ構成・脚本ですが、『ヘビーオブジェクト』ではプラスに働いた彼の脚本ですが、渡辺高志監督のエッジに救われていた感じもします。『終末のイゼッタ』
は監督の弱さが脚本の不味さをアカラサマにしてしまいました。どこかで観たような演出を継ぎはぎした感じになってしまう。ただ、ストーリーや設定、キャラクターは魅力的だったので、実は「ジブリでこの作品を観てみたい」とものすごく思ってしまいました・・。
第10位 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』
「ガンダム」である事が最大のマイナス。もう、サンライズはガンダムから距離を取らないと、せっかくの「 岡田 + 長井コンビ 」が勿体無い。この二人でもガンダムの呪縛は強い様ですね。特に2期はストーリーが妙にガンダムっぽくなってしまった。第31話「無音の戦争」は素晴らし内容でしたが・・・。
もう少し何かが突き抜けたら最高の作品になり得るのですが、ミカヅキの感情の無さが・・・問題か?
第11位 『田中くんはいつもけだるげ』
音の魔術師 「川面真也」・・・『田中くんはいつもけだるげ』
面白いのですが、『のんのんびより』と比べてしまうと・・・。
第12位 『Re ゼロから始める異世界生活』
これ入れないと怒られる気がして
第13位 『コンクリート・レボルティオ』
第二期なので控え目な評価とします。去年褒めているので。
評価の難しい作品ですが、こういう作品が作られる事に意味が有る。
第14位 『ばくおん』
忘れないように、こっそり入れておこう。
第15位 『暗殺教室』
岸誠二という監督を知った作品として、備忘録的にランクイン。
映画に圧倒されてしまった感の強い2016年のTVアニメ。「圧倒的な作品」が存在しないので、ドングリの背比べで沢山選んでしまいました。
アニメ業界の皆さま、本年も楽しませていただき、ありがとうございました。
『君の名は。』のメガヒットで、アニメに対する世間の評価も変わりつつありますが、それだけに「粗製乱造」で業界が疲弊してしまう事を心配しています。
来年も素晴らしい作品に出合える事を期待しています!!
例年通り、アニメ記事で終わりを告げる「人力でGO」
皆さま、今年もお付き合い頂き、ありがとうございました。
どうか、良いお年をお迎え下さい。
<追記> 下に「今年のアニメ映画ベスト」も掲載中です。そちらも是非!!