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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

ビンデンブルグ・オーメン・・・警戒感を強めるNY市場

2013-08-29 07:53:00 | 時事/金融危機
 

■ 『ビンデンブルグ・オーメン』って新手のホラー映画? ■

最近、チョコチョコと耳にする『ビンデンブルグ・オーメン』。
NYで流行りの、ホラー映画の題名かと思ったら、株価暴落のテクニカル的な予兆だそうです。

1.ニューヨーク証券取引所(NYSE)での52週高値更新銘柄と52週安値更新銘柄の数が共にその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.8%以上
2.NYSEインデックスの値が50営業日前を上回っている
3.短期的な騰勢を示すマクラレンオシレーターの値がマイナス
4.52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の二倍を超えない


一般的には上記の様な状況が発生した場合に、株が暴落する可能性があるという事らしいです。
人のよって、前提条件は若干の違いがあり、ビンデンブルグ・オーメンが出現したからと言って。必ずしも株価が暴落する訳でもありません。

「ロングとショートが入り乱れている状況」とも、「一部の株が一方的に買われ、一部の株が一方的に売られる状況」とも言われています。

要は、株価が無条件に上昇する様なボーナスステージの終焉により、株価の下方修正の時期が近付いている事を示すのがビンデンブルグ・オーメンなのでしょう。

■ 暴落の引き金を引く事に成りかねない、出口戦略 ■

FRBは金融緩和が大きな副作用を伴う事を最初から理解していますから、QE3はなるべく早期に縮小したいと考えています。9月にも、債券購入額を少しずつ減らすのではないかという観測が流れています。

ただ、秋はダウが下落し易い時期でもあり、出口戦略の実施には、市場との対話が不可欠となります。市場が過敏に反応しそうだと判断したら、逆に緩和拡大に切り替えるくらいの機動性が要求されます。

一方で、続投しない事が確実視されるバーナンキの影響は徐々に後退しています。時期FRB議長は現在副議長のイエレン氏と、クリントン政権の財務長官であったサマーズ氏が有力視されていますが、市場はイエレン氏を待望し、オバマ周辺からはサマーズ氏を押す声が上がっています。

いずれにしても、NY市場が金融緩和のプチバブルなので、何かのきっかけで、株価が大幅に下落する可能性は高くなっています。

■ シリアを利用して原油価格とドルを吊り上げる作戦では ■

シリア情勢は元々不可解な事が多いのでうすが、今回の化学兵器使用疑惑は、どうも軍事的意味あいよりは経済的な目的を持っている様に感じられます。

アメリカの出口戦略で株価などが暴落しても、原油を始めとすコモディティー市場の値上がりで、ある程度溢れ出る資金を吸収させるのでは無いか?

さらには、有事のドル買い、米国債買いを誘発して、金融緩和縮小による米国債金利の上昇を押さえ込む目的もあるのでは無いか?

いずれにしても戦闘開始前から、作戦が非常に限定的で、戦況を左右するもので無い事がしきりに宣伝されています。戦争では無く、「懲罰」であるという宣伝が為されています。

この状況はイランの経済制裁を巡るホルムズ海峡の封鎖をめぐるドタバタと状況が似ています。リーマンショック後、アメリカはイランに対する強硬姿勢を強め、欧米諸国はイランの経済制裁を行います。イランの経済制裁決議自体は2008年に行なわれましたが、それが実行に移され、イランと欧米諸国の緊張が増していったのが、2011年。緊張が高まった背景には、イラン産の原油の禁輸や、イランの通貨への攻撃があったと見られます。2011年6月にQE2が終了するタイミングに合わせるかの様に、イラン危機が拡大して行きました。

ホルムズ海峡封鎖をイランが示唆するのは2012年初頭ですが、2011年半ばから原油価格を上昇し続けました。

どうも、量的緩和の終了時期になると、世界はキナクサクなると感じるのは、私だけでは無いのでは?


■ 株の下落は、シリアとは無関係では? ■

日米共に株価が下落していますが、「ロイターなどは中東有事を警戒して」などと分析しています。しかし、株価下落の本当の原因は、ビンデンブルグ・オーメンの出現など、株価が調整局面に入ってきたと考える市場参加者が増えているからでは無いでしょうか。

シリアの軍事介入は、シリアが逆切れして、イスラエルにミサイルを打ち込まない限り、短期的には世界経済の脅威となる様なものではありません。


いずれにしても、テロリストを送り込まれて内戦を仕組まれた上に、空爆までされるシリア国民の心情を考えると、暗澹たる気分にさせられます。

そして、世の多くの日本人が、「アサドはケシカラン」と思い込まされている事に、絶望的な気分を味わっています。

温厚な性格で、医者としてロンドンの眼科に勤務していた経歴から、国民からはドクターと慕われるアサド大統領(息子)を極悪人に仕立てる西側のメディアは、既にメディアとしての使命など放棄しています。



戦争の作り方・・・メディアが片棒を担ぐ現代の戦争

2013-08-28 11:27:00 | 時事/金融危機
 

この映像は必見です、

シリアで何が起きたのか?
そして、何が起ころうとしているのか・・。





1)テロリストは食料や生活物資の輸送を遮断
2)店舗の営業を妨害
3)生活物資や食料の不足が、政府への不満に代わって行く
4)現状が打開されるなら、アサド政権が倒されても良いと考える様になる

5)反体制デモが政府側に襲われたという噂を流す
6)警官や治安部隊を訓練されたテロリストが襲撃
7)投入された政府軍を訓練されたテロリストが襲撃
8)戦闘が拡大

9)市民の被害は全て政府の仕業としてネットで拡散
10)欧米メディアも、欧米政府がアサド政権を悪者として糾弾を繰り返す

11)化学兵器の使用疑惑で、欧米諸国が直接軍事介入


こんな事が、リビアでも、エジプトでも、シリアでも繰り返えされているのです。

そして、不可解なのは、必ずしも石油利権獲得が目的では無い事。
中東情勢の混乱こそが、目的化しています。


比較的正確な情報を伝えていた「ロシアの声」がおとなしい・・・。


シリア・・・何故、今中東で戦争を起すのか?

2013-08-27 07:19:00 | 時事/金融危機
 

仕事の提出に追い立てられているので簡単に・・・。


シリア情勢は酷過ぎる。

比較的内政が安定していたシリアにイギリスやアメリカがテロリストを送り込み、「内戦」を作り出し、さらには、化学兵器の使用疑惑を掛けて武力行使に移ろうとしています。

かつてイラクが同様の手口(核兵器開発疑惑)で、勝手にに戦争を起され政権が崩壊しました。

最早、アメリカやイギリスの前に「国家主権」など画餅に等しく、彼らが戦争を望むなら、それを避ける手段は無いのかも知れません。

オバマも「戦争も辞さない」という強硬的態度を示しており、海軍がシリア近海で臨戦態勢を整えています。

不可解なのはロシアと中国がオトナシイ事。
今のシリア情勢を沈静化出来るのは、この両国だけなのに、このままではロシアと中国のシリアの利権が失われます。

国連の安全保障理事会は常任理事国が対立する案件では全く調整力を持たず、ロシアと中国がアメリカとの直接的な対決を避ける限り、シリアはイラクと同様の道を辿るのでしょう。

問題は、「何故、今、中東の安定を壊す必要があるのか?」という事。表面的には対立していても、国内を安定的に支配していた、カダフィーやアサド、そしてムバラクやイエメンのサッハーレーを排除すれば、これらの国は内戦状態になり、イスラエルへのテロ攻撃の危険性も増大します。

昨今の一連の中東の激変で、一番神経をすり減らしているのはイスラエルであり、万が一、イスラエル国内で多くの犠牲者の出るテロが起これば、一気に中東戦争に発展する可能性があります。

尤も、イスラエル周辺の国々は、エジプトもシリアもイラクもことごとく内戦状態に陥っており、イスラエルとまともに戦争をする状態ではありません。逆に言えば、統制されないゲリラ達が、シリアのゴラン高原や、エジプトのシナイ半島からイスラエルに入り易い状況が発生しており、これはイスラエルにとっては正規軍よりも厄介な状況とも言えます。

はたして、世界の経営者達は中東で何を起そうとしているのか?

中東有事による原油価格の高騰はドルの需要を引き上げます。
中東有事は、過去もドルの都合で起こされた可能性があります。(オイルショック)
再び、ドルに何等かの危機が訪れる前ぶれが、現在の中東の混乱なのでしょうか?

あるいは、QE3縮小による金融危機から、人々の目を逸らす為のヤラセなのでしょうか?

福島の子供の甲状腺癌が18人(疑いを含めると43人)・・・これって全国平均では?

2013-08-25 23:48:00 | 福島原発事故
 

■ 福島の甲状腺癌が18人、疑いを含めると43人に ■


甲状腺がん確定の子ども18人に 福島県調査、原発関連は否定的 (News47 より)

http://www.47news.jp/CN/201308/CN2013082001001704.html

<全文引用>

 東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の「県民健康管理調査」検討委員会が20日、福島市で開かれ、甲状腺がんと診断が「確定」した子どもは、前回6月の12人から6人増え、18人になったと報告された。「がんの疑い」は25人(前回は15人)。

 会合で、福島県立医大の鈴木真一教授は、「(がんの状態から)2、3年以内にできたものではない」と述べ、原発事故との関連に否定的な見解を示した。

 甲状腺検査は、震災当時18歳以下の約36万人が対象。

<引用終わり>


■ 18歳未満の子供でも甲状腺癌は普通に存在するのでは? ■

「放射脳」の方で無くとも、10万人に一人の割合(0.001%)の確率の小児甲状腺癌が、福島では36万人中18人(0.005%)、疑わしきを含めれば43人(0.012%)で発生すると聞けば、福島原発の影響があると思うのは当たり前では無いでしょうか。

上の記事の最後の部分、会合で、福島県立医大の鈴木真一教授は、「(がんの状態から)2、3年以内にできたものではない」と述べ、原発事故との関連に否定的な見解を示した。は、医学的には至極真っ当な事を言っていますが、多くの人達は、政府や報道は「ウソ」を付いているに違いないと疑念を抱きます。

今回発見されている乳頭がんは進行が比較的遅く、福島県の検査でも癌の成長が遅い事が確認されていますから、福島原発事故以前から癌が発生していた事は医学的には疑い様の無い事かと思われます。

では、何故、10万人に1人の確率のはずの小児甲状腺癌が、福島ではこんなに沢山発見されるのか?

答えはいたって簡単で、小児甲状腺癌は通常発見されないだけで、今回の福島のケース同様に普通に存在する癌なのです。

1) 進行の遅い甲状腺の乳頭がんが、18歳未満の年齢で触診等で発見される確率は低い
2) 解像度の高い最新の超音波診断で大規模な検査をすれば、本来発見出来ない癌が見つかる

■ 千葉大学と岡山大学の例 ■

千葉大では学生の健康診断で甲状腺の触診を行い、その結果甲状腺に腫瘍がある可能性がある学生に再検査を行なっいました。

その結果9988人に4人の甲状腺癌が見つかっています。(0.04%)

https://docs.google.com/file/d/0B9SfbxMt2FYxMF81UkFYeHdjbmM/edit?pli=1

岡山大学でも同様の検査で、2307人に対して3人の甲状腺癌が発見されています。(0.13%)

年齢的に18歳+αの学生なので、18歳未満の罹患率より高くなるのは当然ですが、これらの診断は触診で明らかに甲状腺に異常が認められてから、超音波診断をしています。従って、福島やチェルノブイリの様に、超音波診断を全ての学生に対して行えば、触診では見つからない大きさの癌や結節がゾロゾロと見つかる事は容易に想像出来ます。

この結果から考えれば、「18歳未満の甲状腺癌は10万人に一人などという発生確率より高率で存在しているが、癌の大きさが小さく進行も遅いケースでは、自覚症状も無い為に癌が発見される事が少ない」と表現すべきでは無いかと思われます。

■ ウソは言っていないが、積極的に誤解を解こうともしていない不可解さ ■

医療関係者の多くは、「福島の小児甲状腺癌の多発?が原発事故由来とは考え難い」と発言していますが、積極的に国民の誤解を解く様な説明をしていません。

今後、事故から4年、5年経過した後で、チェルノブイリの様に、小児甲状腺癌が有意に増加した場合を想定すると、安易に事故と甲状腺癌の関係を否定出来ないからです。

■ 福島の小児甲状腺癌は、明らかに年齢の高い子供に多い ■



上のグラフは福島の小児甲状腺癌(疑いを含む)の年齢・性別グラフです。
10歳以上の子供での癌の発生が多い事が一目瞭然です。これは、癌細胞が発生して、癌が成長するまでにある程度の時間が経っている事を裏づけます。

福島原発による放射線によって癌が発生したならば、甲状腺へのヨウ素の取り込みが活発な低年齢層で、もっと多くの癌が発生しているはずです。

■ 事故後4年、5年が経過した後に、事故と小児甲状腺癌の関係が明確になる ■

私は原発事故で放出される放射性物質の中でヨウ素131とヨウ素132は危険だと考えています。ですから、小児甲状腺癌の増加を完全に否定はしません。

しかし、それは事故後4年、5年と経過した後に話しであって、現在の小児甲状腺癌の数ではありません。

そして、福島原発の事故対策や、食品や水道水の規制が適切であったかどうかは、この時点で初めて明らかになると考えています。

日本政府は食品流通に関しては適切と言える処置を取りましたから、多分、有意な小児甲状腺癌の増加は見られないでしょう。

しかし、事故に関係無い小児甲状腺癌は一定の確率で発生するはずですから、「放射脳」の人達はそれをも「放射線の影響」として、非難を続けるのでしょう。ほぼ、洗脳に近い状態ですから、論理的に説明しても彼らが理解する事は無いと思います。

■ 福島原発の漏水は止まらない ■

一方で、福島第一原発の汚染水漏れは止め様が無いと思います。事故当初から伝えられている様に、2号機の格納容器のサブプレッション・プール付近が破損しているならば、冷却水はここから漏れ出して行きます。

多分、核燃料の熱量自体は下がっていますから、格納容器底の分厚いコンクリートにめり込んだ常態で燃料は存在するのでしょうが、既に格納容器の密閉が破られているのならば、燃料が格納容器の中にあろうが、外にあろうが、問題に大差はありません。

漏れ出した水は地下のトンネルを通って、他の建屋の地下にも浸水しているはずで、復旧工事は汚染水との戦いになるのでしょう。

こちらは長期戦です。
不測の事態というよりも、予測可能な事態が悪化しているという感じですが、一方で再稼動の動きも活性化しており、日本全体としては、白黒付けずに、部分的再稼動でしばらくは様子を見るのでしょう。

結局、何も変わらず、LNT仮説も揺るがずという状況です。
日本的妥協主義ではありますが、国民の不安だけは蓄積されて行きます。