人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

ジョン・ルースって誰??・・・もしかしてハード・ネゴシエーター??

2009-05-29 08:53:00 | 時事/金融危機


■エ?・・・ジョージ・ルーカス??■

今朝はビックリしました。
「オバマ政権の駐日大使はジョージ・ルーカス・・・」
一瞬、あまりの事に呆然・・・・アレ??
違いました、ジュン・ルースという人でした。

ジョージ・ルーカスだったら、サプライズで嬉しかったけど、
ジョン・ルースって一体誰なの??

■もしかして、とても敏腕なハード・ネゴシエーター■

新聞の記事では、カルフォルニアの弁護士でオバマの友人。
大統領選で選挙資金を沢山集めた功績を評価しての起用・・。
シリコンバレーの腕利き弁護士さんらしい。

しかし、知日派でも親日派でも無い大使の起用は、
日本が甘く見られたという事でしょうか・・・・。
外交経験も無いようですし。

しかし、今回の駐日大使に求められるのは、
日米親善では無く、アメリカ国債やドルの買い支え、
アメリカ国内の産業保護の為の通商交渉など、実務的な内容が多いはず。

外交政策はオバマとクリントンという、ちょっと微妙なコンビが仕切るとして、
実務的に各国政府と交渉をするのは、ハード・ネゴシエータが良い。

シリコンバレーで半導体企業のM&Aを手掛ける辣腕弁護士、
さらに、お金を集めるのが得意となれば、
これは、今回の駐日大使にはうってつけではないでしょうか。

なまじ、相手の事情なんか理解していると、言いたいことも言えなくなるし、
事務的にバッサリ!!

「国債買え!!・・ドル買いオペやれ!!・・トヨタの技術よこせ!!」でOK


ハチがいなくなる??・・・「ハチはなぜ大量死したのか」

2009-05-28 09:47:00 | 


■ミツバチが消えているって本当■

二ヶ月前くらいのニュースでしょうか、
「ミツバチがいなくなって農家が困っている」という報道がありました。
ミツバチ不足は深刻で、開花期を迎えたリンゴやナシの受粉に影響が出ているとか。
千葉県では、これから開花を迎えるスイカの受粉に充分なハチが集まらないとか。
政府は緊急にオーストラリアとアルゼンチンから蜜蜂の輸入を検討するとの事でいした。

リンゴの受粉って、農家のオジサン、オバサンが梯子に登って、
耳掻きの綿毛みたいなフワフワが付いた棒で、
開花した花に一つ一つ花粉を付けていくのではなかったんだ・・。
昔はTVのニュースで良く見かけた光景だけど・・。

■「ハチはなぜ大量死したのか■

そんなニュースが気になって本屋で見つけた本がこれ。
「ハチはなぜ大量死したのか」・ローワン・ジェイコブセン著。

イヤー、びっくりしました。
現代の大規模農業にとって蜜蜂は不可欠な存在だったんですね。
それも野生の蜜蜂では無く、養蜂家が大量に飼育している蜜蜂が。

■花が実を付ける為には昆虫が必要■

花の咲く植物の多くの種類が、自家受粉をしません。
同種の他の花の花粉に受粉しないと、実がなりません。
この受粉作業を昆虫達がせっせと行っています。
蜜蜂やハナ蜂、小型のカミキリムシやハナムグリ、蝶や蛾の仲間。

植物は花粉(蛋白室)や蜜(糖分)を昆虫に提供して、
その見返りに昆虫は体中に花粉をくっつけて、花から花へと花粉を運んでいきます。
この、共同の営みは実に巧みに構成されていて、
植物は同じ種類の花に選択的に花粉を運ばせる為に、
ある種の昆虫だけが蜜や花粉の得られるように花を進化させて
受粉確率を高めるような事もしています。

■蜜蜂と人との係わり■

様々な受粉昆虫の中で、人間が古代から蜂蜜を採る為に飼育しだしたのが蜜蜂です。
蜜蜂の祖先は木の「うろ」の中に巣を作っていました。
古代の人や、動物にとって蜂が蓄えた蜂蜜はご馳走です。
ですから、古代の人間は、蜂に刺されたり、木から落ちるような危険を冒しても、
蜜蜂の巣を手に入れようと必死でした。

養蜂には8000年の歴史があります。
紀元前900年の遺跡からは人口の巣も見つかっています。
麦わらと粘土を木の穴の代替た巣です。
蜜が溜まったら、巣を壊して蜜を取り出します。
しかし、この方法では、蜜を採る度に、巣が壊れてしまい、
蜂たちは又苦労をして巣を作り直す必要がありました。
この間は蜂蜜の収量も減ってしまいます。

■近代養蜂の始まり■

1851年、ロレンゾ・ロレイン・ラングストロス神父は
木箱の中に平板を幾層にも重ねた近代的な養蜂箱を考案します。
この箱は、蜂の巣を壊す事無く蜂蜜を採取でき効率的でした。
そして現代にいたるまで、ほとんど姿を変えずにこの箱が用いられています。

さらに、第一次世界大戦の最中、イタリアで発見された蜜蜂の系統は、
性格が温厚で、勤勉で蜜の収量も多い事から、
瞬く間に世界中にこの蜜蜂の系統が広がって行きました。

■現代の養蜂■

現代の養蜂家は何万箱もの巣箱を擁して、
トレーラに巣箱を積み込んで、
花から花を追いかけて北米大陸を縦断するような、企業化した養蜂が主流です。
中国産の安い蜂蜜が市場に出回るようになってからは、
養蜂家の仕事は蜂蜜販売よりも、農家お受粉作業に重点が移ってきます。

アーモンドやブルーベリー、クランベリーなどの開花期に合わせ、
農家に蜂の巣箱を貸し出すのです。

アメリカの農場は規模が大きく、見渡す限りのアーモンド畑などが広がっています。
当然、従来そこに生息していた昆虫を根絶やしして畑を作ります。
当然、受粉昆虫が不足して、収穫が思うように上がりません。
そこで養蜂家の出番がやってきます。

トレーラーに巣箱を積んで、畑に乗りつけます。
何百、何千という巣箱の蜜蜂たちは、一斉に畑に飛び出して行きます。
どの花にも蜂が留まっている様な密度で、一気に受粉作業を行います。
現代の大規模農業は、この大量の蜜蜂無くしては成り立たないのです。

■蜂の受難■

ところが、蜜蜂達に受難が訪れます。
東洋蜜蜂の害虫であるミツバチヘギイタダニというダニが
セイヨウミツバチの巣箱に進入してしまったのです。
このダニは蜂に吸い付いて体液を吸い取ります。
養蜂家達はダニ退治の為に殺ダニ剤を巣箱に投入します。
ダニは減りますが、ミツバチも少なからずダメージを受けます。

さらに、数種類のウィルスが巣箱を襲います。

そして、受粉作業に畑に駆り出された蜂たちを、
近代的な農薬や、遺伝子組み換え作物の殺虫成分が襲います。

そして、受粉作業のスケジュールに合わせて、冬眠も途中で切り上げられ、
トレーラーで長距離を移動する日々・・・。

現代の蜂たちは、多くのストレスを抱えて生活しています。

■決定的な崩壊・・・原因不明の蜂の失踪■

2006年11月にアメリカの養蜂家、ディブ・ハッケンバーグは異変に気づきます。
蜂が巣から消えてしまったのです。
女王蜂と少数の蜂たちを残し、殆どの蜂が巣から失踪してしまいました。
そんな巣箱が、6割から8割に達しました。
しかも、蜂達の死体は見つかりません・・・。

そして、そんな現象がアメリカの養蜂家のい間に蔓延していきます。
蜂群崩壊症候群(CCD)と名付けられてその現象は
アメリカの養蜂家に壊滅的な被害をもたらしました。
そして、CCDは全世界に広がって行きます。

■諸説入り乱れるも、原因は不明■

ウィルス説、携帯の電磁波説、農薬説など諸説入り乱れた論議と原因追求が成されます。
しかし、原因は未だに分かっていません。
一つの原因では無く、複合的な原因なのかもしれません。

養蜂家達もいろいろと努力をしましたが、
結局蜂達は帰って来ません。
今では、蜂はとうとう使い捨て状態になってしまいました。

オーストラリアから女王蜂を輸入し、蜂を増やした後、畑で受粉作業を行わせ、
疲弊した蜂の何割かはCCDで消えていく。

■新しい養蜂の試み■

新しい試みも成されました。
イタリアとは系統の異なるロシアの蜜蜂の導入を試みた者もいます。
しかし、ロシアの蜂は気まぐれで巣別れしてしまうので、管理が困難で、
多くの養蜂家があきらめています。
ただ、カーク・ウェブスターは根気強くロシアの蜂の改良を試み、
ダニに強い系統を作り出しています。

また、従来の巣箱に疑問を持った者も居ます。
従来の巣箱の巣房の大きさは単一です。
しかし、野生の蜜蜂の巣房の大きさは3種類あります。
蜂は季節に応じて、異なる大きさの巣房で子育てをし、
エサの量や、気温などの環境に適応した働き蜂を育てていました。
巣房の大きさを変えると、セイヨウミツバチもダニを駆除する行動を始めます。

この様に、効率優先の近代養蜂が切り捨ててきた、
ある種の「複雑系」を、養蜂の中に取り戻そうという動きが効果を出し始めています。

蜂糞崩壊症候群を終焉させるには、
農業を含めた我々の効率重視のシステムの変革が求められているのかもしれません。

■現代の「沈黙の春」■

この本は、農薬の恐ろしさを人類に警告した
レイチェル・カーソンの「沈黙の春」に匹敵する素晴らしい本です。

先ず、自然や生態系に対する尊敬の念に溢れています。
小さな蜂達にたいする愛情にも満ちています。
そして、養蜂家と共に、その作業を手伝いながら、
じっくりと彼らの置かれた立場と現代養蜂の問題点にせまっていきます。

花と昆虫の密やかな繋がりを知るだけでも、
この本を読む価値があります。

学術書の様な堅苦しさは一切ありません。
ただ、自然を愛する著者が、「なぜハチたちは消えてしまったのか」を知りたくて、
地道に調査した結果を、私達は良質なミステリーを読むように楽しむ事が出来ます。
お勧めの一冊です。








またオマエか・・・北朝鮮

2009-05-26 09:39:00 | 時事/金融危機


金正日がまたやってくれました。
いきなりの核実験。
先日のテポドン発射からやけに早いサイクルですが、
金融危機やインフルエンザやら、世界の目が北朝鮮に向かないので、
将軍様もだいぶ焦っているのでしょう。

先日のテポドンは失敗しちゃったし、
ここらでドカンと一発決めて、世界を「ア!!!」っと言わせたかったのでしょう。
でも、世界の反応は・・・「アーア・・、やっちゃたよ・・」って感じ。
「金融危機で大変なんだから、空気読めよな」って所でしょう。
喜んでるのはワイドショーくらいのもの。

■アメリカから事前通告無し■

今回注目すべきは読売新聞の一面。
「アメリカから事前通告が日本に無かった」という事。
韓国はだいぶ前から情報を掴んでいた。
中国、アメリカへの北朝鮮からの通告は直前だったようですが、
両国とも情報は掴んでいたと考える方が自然。
韓国がアメリカに情報を伝えなかったと考えるのは不自然。

では、何故、日本だけ知らせれなかったのか??

■アメリカから日本への分かり易い警告■

これはアメリカから日本への警告と読むべきでしょう。
日本国内でもくすぶり始めたアメリカ国債購入問題。
これを牽制しての警告、あるいは恫喝と見るのが妥当かと思います。

北朝鮮の情報すら、満足に収集できない日本をアメリカが見放したらどうなるか。
自国の安全保障すら確立出来ない国の悲しさです・・。
「だから国債買ってよ。守ってあげるし、情報もあげるから」・・・って。

■便利な国、北朝鮮■

だいたい、北朝鮮の体制崩壊を本気で望む国はありません。

北朝鮮が崩壊したら在韓米軍と中国軍が、河を挟んで対峙してしまいます。
韓国には大量の難民が押し寄せて、経済発展を阻害します。
中国軍は国境で難民に発砲せざるを得なくなり、国際社会から非難を受けます。
日本にも漁船に乗った難民が大挙して押し寄せます。
・・・これは、各国困ります。

だから、生かさず、殺さず。
ときどき「突付く」か「無視」すると逆切れして突飛な行動に出るから使い道がある。
日本がビビッテ、イージス艦を買ってくれる。
当たらないミサイル防衛にも、お金を出してくれる。
ちょっと脅せば、アメリカ国債を買い支えてくれる。

さらに、自民党の防衛族議員の利権も生まれる。

■空気を読んだ北朝鮮■

実は、北朝鮮は空気が読めないようで、実に巧みに空気を読んでいる。
26日からは、アメリカ国債が大量に発行されます。
売れ残ればFRBが買い入れるだけなのでしょうが、
なるべく日本に買わせたい。
そこで一発、ドカンとやらせて、日本を脅す。
「守ってあげないよ」「仲間外れにしちゃうよ」「中国との方が仲がいいんだよ」って。

金正日にしても、フセインにしても、ビン・ラディンにしても
テロとの戦争を演出して、アメリカを助けている感すらします。
実は、CIAのエージェントだったりして・・・。

■可哀想なのは北朝鮮の国民■

可哀想なの北朝鮮の国民。
極貧にあえぎ、ひもじさに耐え、将軍様を拝み・・・。

拉致問題だって、政治利用されて「北朝鮮けしからん」「支援は不要」って流れを造っています。
支援物資を横流ししてしまう北朝鮮も問題ありですが・・。

■冷静になるべき■

マスコミは今回も大騒ぎでしょうが、
今こそ国益の為に冷静になるべきです。

北朝鮮の核爆弾は大型で、ミサイルには搭載出来ません。
突然、ノドンやテポドンが日本に襲来する事は考えられません。

ただ、怖いのはアメリカ経済が崩壊する時、
腹いせに金正日にミサイルのスイッチを押させる事。
通常弾頭でも、充分に威力はありませうから。

その時、MDFの本当の実力が分かるのでしょう。

浦安三番瀬の潮干狩り

2009-05-25 15:25:00 | エコロジー


■縄文人のDNA■

春になるとにわかに血が騒ぎます。
何がって、「潮干狩りに行かなくちゃ・・・」って。
縄文人のDNAが、春の風に呼び起こされます。

以前、住んでいた浦安は、昭和30年代までは漁村でした。
当時の人々は、アサリ採りとノリの養殖で、生計を立てていました。
今ではディズニーランドやマンション群が立ち並ぶスマートな街ですが、
春になると多くの浦安っ子が、クマデとバケツを持って
自転車で海を目指します。

京葉線を新浦安から市川塩浜方面を向かうと、
車窓にいきなり海の景色が広がります。
そこが、浦安の潮干狩りのメッカ、「三番瀬」です。


■東京湾内奥の最後の自然の楽園■



三番瀬は東京湾内奥の最後の自然の楽園です。
見た目は、地味な遠浅の海ですが、
海底には無数のゴカイやアサリなどの底生生物で満ち溢れています。

水深1mから3m程度の海底は酸素と日光がも豊富です。
流入する河川は、生活廃水として 大量の有機物を供給します。
それらの有機物をゴカイやアサリがエサとして分解し、水を浄化します。
さらに、魚や渡り鳥のエサとなって、生態系を支えています。
海が健康な営みを続ける為には、三番瀬の様な遠浅の海が不可欠なのです。

間近にマンションが迫る都会の海ですが、実はとても豊かな自然が息づいています。

■天然のアサリが手に入る、数少ない場所■

皆さんも富津や木更津、あるいは船橋三番瀬公園で潮干狩りを楽しんだ事があるでしょう。
しかし、そういった観光潮干狩り場にいるアサリは、
業者が北朝鮮や中国から輸入したアサリを観光用に撒いたものです。
ですから、アサリは沢山居て、観光客を失望させる事はありません。
アサリが撒かれた所さえ見つければ、まさに栗拾状態でアサリが採れます。

しかし、天然のアサリは違います。
一見同じ様に見える砂地ですが、砂が細かい所があったり、
石ころだらけの所があったり、
潮が引いた後も水気が多い所があったり色々です。
その様な砂地の、アサリの生息に適した場所にしかアサリは居ません。
さらには、栗拾いのような密度では生息していません。
ですから、天然のアサリ採りは、アサリを見つける楽しみとスリルに溢れています。

東京湾広しと言えども、アサリが沢山発生する場所は限られています。
遠浅の海で、潮の流れが重要になります。
浦安沖と三番瀬はその様な、条件を満たす数少ない場所です。

江戸時代には稚貝を浦安で採って、木更津などに売り、
大きく育った貝を、浦安の漁師が買い取って、江戸に売りに行きました。

東京湾の浅瀬が次々と埋め立てられた現在、
浦安の三番瀬は、天然のアサリが採れる非常に貴重な場所になっています。

■雨が降っても、潮干狩り■



潮干狩りは「潮」が大事です。
月と太陽が反対側にある新月か満月の前後だけ、
引き潮の時に、大きく海底が現れます。
普段は現れる事のない沖合いの海底も、大潮の日には姿を現します。

本日は生憎の雨模様ですが、
潮が引くと、どこからとも無く浦安っ子が現れて、貝堀にせいを出しています。

実は、アサリは沖合いにはあまり居ません。
アサリは岸に近い、少しドブ臭い、有機物が豊富な海底を好みます。

沖合いのサラサラな砂地のにはバカガイ(アオヤギ)や、シオフキ、
マテガイといった貝が生息します。
3年ほど前は、バカガイが大発生していて、採り放題だったのですが、
今年はほとんど居ません。
自然の不思議な所は、人為的な環境とは別に、大発生と減少を繰り返す事です。


■逃げる貝を追いかけるマテガイ採りは止められない■

マテガイという貝をご存知でしょうか?
稀に魚屋に出回る事もある、葉巻の様な形をした貝です。
イタリアのレストランでも見かけたので、イタリアでも食べる様です。
こんな形の貝ですが、れっきとしたアサリと同じ二枚貝の仲間です。
アサリを横方向だけ10倍くらい引き伸ばした所を想像していただくと良いかと・・。

このマテガイ、砂の中に1m以上の深い穴を掘って住んでいます。
潮が引くと、この穴の中深くに潜ってしまいますから、
砂地で見かける事はありません。

ところが、この穴に潮を振り掛けると・・・・あら不思議??
何と、マテガイが穴から飛び出して来るんです。
人の気配を察知すると、素早く穴の中に引っ込んでしまいます。
この貝を「マテー」とばかりに速攻で引っこ抜くから、マテガイと呼ばれるとか?

とにかく根気勝負のアサリ採りと違って、
モグラ叩き様で、マテガイ採りは反射神経が命。
ゲーム感覚で、子供も大人も、夢中になって「マテー!!」って。


穴に潮を降りかけて、しばらく待つと・・・・
ビュー・ビューと穴から海水が湧き出して来ます。

突然、マテガイが飛び出して来ます。
人の気配を察知すると、一瞬で引っ込んでしまいます。
その早い事・・・。

すかさず殻の上部とつまんで、ねじる様に引き抜きます。
結構な力で穴の中にもぐろうとします。
無理に引き抜くと、身が途中でちぎれてしまいます。

マテガイ採りは子供も意外な戦力となります。
親はもっぱら穴に潮を掛けて回り、子供は引っこ抜いて回ると
小一時間でも小さなバケツ一杯取れます。

アサリの天敵、ツメタガイ■



潮干狩りをしていると色々な生物を見つけます。
ヒトデやイトマキヒオトデ。
カニやクラゲ。

今日、見つけたのは、ツメタカイです。
巻貝は肉食性の貝が多いのですが、ツメタガイはアサリの天敵。
大きさは小さなミカン程ですが、大きな足で二枚貝を包み込み、
カラに小さな穴を開けて、中身を食べてしまいます。
これは、シオフキというハマグリに似た二枚貝を砂の中で襲っている所を見つけました。
生きているツメタガイを見るのは私も始めてです。

■江戸前のナマコ発見■



またまた変な生き物を発見。
ナマコです。
3年前はこいつも大発生して、食用にオジサン達が持って帰っていましたが、
今年はこの一匹だけでした。
貴重な江戸前のナマコです。

ナマコの横はバイガイの貝殻でしょうか?



■ 本日も大漁なり ■

8時半から11時半まで、3時間ほど、
一人で黙々と採り続けた結果です。
今年は何故か赤貝が豊漁でした。
アサリはゴールデンウィークで採り尽くされた感じもありますが、
それでも、残ったアサリを上手く見つければこの通り。

まだまだ潮は引いていましたが、これ以上採ると食べ切れません。
潮干狩りは「採り過ぎない」事が極意。
資源保護の観点からも、「ホドホド」が一番。

マテガイはバター焼きと佃煮に。
アサリは味噌汁に。
赤貝は刺身で、美味しく頂きました

三番瀬、今年もありがとう。

ロザリー・ゴーズ・ショッピング

2009-05-22 09:33:00 | 映画



■バグダット・カフェって懐かしい■

私が会社に入社した年に流行った映画「バグダット・カフェ」。
ご記憶の方もいらっしゃるかと思います.

寂れたドライブインにドイツ女のマリアが流れ着きます。
デブだけど人柄の良いマリアは、
掃き溜めの様なドライブインの人々に希望を与え、
ドライブインは音楽と人々の歓声が溢れる活気を取り戻すというお話でした。

主題歌の「コーリング・ユー」をホリー・コールが歌い、ヒットしました。
映画は若者を中心に支持され、渋谷でロングヒットを記録しました。

ロザリー・ゴーズ・ショッピング■



「バグダット・カフェ」の前に監督のパーシー・アドロンが
マリアンネ・ゼーゲブレヒトとのコンビで撮った映画が
「ロザリー・ゴーズ・ショッピング」です。

アメリカで、しがない農場を経営する夫と子供達と暮らす主婦ロザリー。
醜悪に太ったロザリーはかなりのやり手。
何がって、カード詐欺の・・・。

クレジット・カードを何十枚も持っていて、
限度額一杯まで買い物や借金を繰り返す。
あっちのカードからこっちのカードにと、
次々とカードを変えては、借金を付け替えていく手法で、
家族は愛情と栄養タップリの豪華な食事を楽しみながら
日々を平和に暮らしています。

ある日、農場経営が破綻し、
夫は唯一の楽しみの農薬散布用の飛行機を失います。

ところが、ロザリーは小切手詐欺で見事大金を手に入れ、
夫の飛行機を取り戻し、農場経営も危機を脱します。

■妙にに明るく爽快な犯罪■

ロザリーのしている事は犯罪です。
しかし、彼女には罪の意識は皆無です。
システムに欠陥があって、
自分はそれを利用して家族を幸せにする。
その事は、彼女にとって当然の権利でした。

映画も妙に明るくて爽快。
決してロザリーとその家族を憎む事なんて出来ません。

■ドイツ人が見た20年前のアメリカ人■

パーシー・アドロン監督はドイツ人です。
ドイツ人の彼の目から見た、20年前のアメリカ人の生活は
まさに、借金漬けの放蕩生活を楽しむ人々の姿だったのです。

サブプライム危機は今に始まった事ではありません。
強いドルを背景に、
アメリカの一般家庭で繰り広げられた過剰な消費の結末が、
現代の金融危機なのです。

「ロザリー・ゴーズ・ショッピング」を見ると、
それでもアメリカ人は明るくこの危機を脱してしまいそうな気もします。
彼らには詐欺だってビジネスなんだから。