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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

強い政権も内部から崩壊する・・・自民党の仁義なき戦い

2020-01-29 09:04:00 | 時事/金融危機
 
■ 自民党の「仁義無き戦い」 ■


「桜を見る会」や「大臣辞任」や「IR疑惑」は自民党内の権力争いが表面化したものですが、それらをメディアは関連付けて報道しないので、今一つ実体が見えて来ません。

私の妄想では・・・

1) 「令和おじさん」として「ポスト安倍」で有力視され始めた菅官氏に安倍氏が警戒感を持つ
2) 菅氏と同じ神奈川を地盤とする河野太郎氏や小泉進次郎氏と菅氏の関係も気がかり。


3) 対安倍戦略として二階氏が菅氏と接近を図る
4) 組閣で安倍氏の牙城の経産省に菅-二階氏が菅氏に近い菅原氏を押し込んだ
5) 検察庁に睨みを聴かせる法務大臣に菅氏に近い河井氏を押し込んだ


6) 安倍氏はスキャンダルをリークして2大臣を辞任に追い込む
8) 法務大臣は安倍氏に近い森氏を据える


9) 共産党の追及で「桜を見る会」問題が発覚
10) 菅氏は記者会見で、わざと「隠蔽」を演出し、安倍政権への不信感を醸成する


12) 安倍氏は二階派の秋本議員を「IR疑惑」で逮捕す、IR問題で二階氏と菅氏に圧力をかける
13) 法務大臣を安倍氏側の森氏に替えた事で、逮捕、捜査が迅速に進む


14) 菅氏らは河井案理議員に1億5千万円の選挙資金を執行部が投入した事をリーク
15) 河井氏は岸田派の重鎮の溝手氏に安倍氏が支援を持っていた為に送り込まれた刺客
16) 岸田派に留まらす、自民党議員の中で不公平感と安倍氏に対する不信感が高まる
17) 「桜を見る会」の後援会接待も、安倍氏と岸田派の林方正氏の市長選を巡る争いが原因


イマココ


■ 麻生氏の動き次第 ■

安倍氏は第一期安倍内閣が崩壊した際、溝手氏が安倍氏を非難する発言を根に持っており、先の選挙で何が何でも溝手氏を落選させたかったと噂されています。

「禅譲」を餌に岸田派を抑え込んでいた安倍氏ですが、河井案理氏への1億5千万円の選挙資金によって、自民党内の反安倍勢力の不満は高まっています。特に、岸田氏はこれ以上安倍氏に従っていれは派閥の沽券に関わります。

二階派は元々、安倍氏とは距離がありましたが、菅氏が二階氏と接近し、さらに岸田派がそれに加わるとなると、安倍氏が首相退任後に「院政」を敷く事が難しくなります。

ここで注目されるのが麻生氏の動きです。森友学園事件では、財務省も麻生氏も泥を被って安倍政権を支えましたが、それも安倍後を考慮した動きです。麻生氏は息子に地盤を譲る予定ですが、安倍氏が「院政」を敷くならば、息子や麻生派の将来の為には安倍氏に付いていた方が得です。

ところが、安倍氏の「院政」が不確かになると、麻生氏には安倍氏を支えるメリットが亡くなります。「盟友」と言われる安倍氏と麻生氏ですが、政界において友情は水よりも薄い・・・。

最近、麻生氏の発言があまり報道されませんが、今は大人しく「静観」といった所でしょう。


■ ジャパンハンドラー達は河野氏をポスト安倍とするのか? ■

先日、河野太郎防衛大臣がアメリカのジャパンハンドラーの牙城のシンクタンで講演し、「次は首相になって帰って来る」と発言した様です。これが、彼の野望の表明なのか、それともジャパンハンドラー達に「次はお前だ」と言われたのか・・・真相は分かりません。

何れにしても河野太郎氏は英語も堪能ですし、安倍氏よりは頭が良さそうです。しかし、「権力の魅力」に弱い一面も見え隠れします。

入閣前は「反原発」など、自民党執行部に抵抗するかに見えた河野氏ですが、外務大臣として入閣後は手のひら返しで安倍氏に従順です。「外相専用のチャーター機が欲しい」と発言するなど、安倍氏同様に国民目線無視のお坊ちゃま発言も飛び出しました。外遊先での写真をネットにアップするなど、「庶民の味方」というポーズは捨てた様です。

外務大臣、防衛大臣と重要閣僚を歴任すれば、岸田氏と並びポスト安倍に最も近い存在とも言えます。

ジャパンハンドラー達がポスト安倍を選ぶなら「使い易い方」を選びます。岸田氏は権力の為に良心を捨てきれるとは思えませんし、その優柔不断さが政権の支持率を下げるでしょう。一方、河野氏は「割り切れる」男と私は見ています。

「日本はどうせアメリカの言いなりなんだから、首相は首相の役割を上手く演じればいい」と割り切れる。

自民党では反主流派ですから、国内の既得権力との繋がりも少ない事もアメリカにとっては都合が良い。何となく小泉純一郎氏に似た立ち位置です。


■ 河野氏の取り合いになるのでは? ■

菅氏、二階氏らは、数の上からは岸田派を仲間に入れたいと思っているでしょう。しかし、河野氏の動きも気になる所です。ジャパンハンドラー達が河野氏を次期首相へと考えているのならば、河野氏への影響力も持っていたい。

安倍氏や清和会も同様に、ポスト安倍が河野氏ならば、その後ろ盾となる事で影響力を残し、「院政」を敷きたい。ここには当然麻生派も加わるはずです。

■ 皮肉な事に岸田氏は首相を諦める事で、キャスティングボードを握れる ■

岸田氏は今まで「ポスト安倍」という甘言に惑わされて存在感を示す事が出来ませんでした。ところが、「ポスト安倍」を諦める事で、岸田氏や岸田派の影響力が増大します。岸田氏が安倍氏側に着き続けるのか、それとも、菅-二階氏側に鞍替えするのか・・・。

仮に次期首相が河野氏であったとしても、自民党内の力関係は岸田氏の選択によって大きく変化します。

■ 安倍政権は野党では倒せないが、自民党ならば倒せる ■

「権力維持」こそが目的化し、「首相である事」が自身のプライドの全てである人物が日本のトップに居る事は、日本人にとっては不幸な事です。

安倍政権によって、様々な不正が公然と行われ、国民は政治に失望すると同時に、「戦後民主主義」の幻影は完全に消えてしまいました。その意味では安倍氏は「戦後レジューム」を葬り去ったとも言えます。

その過程で野党は弱体化し、政権を狙える存在では無くなりました。本来は安倍長期政権に嫌気した自民党が分裂して、新たな2大政党が出来るハズですが、「空気による利権調整」が働く日本の政治では、自民党の存続が自民党議員の利益を最大化します。だから自民党は分裂しない。


しかし、安倍首相の求心力に綻びが出れば、反主流派を中心に反安倍の機運は自民党内でも高まります。そして、それに後押しされる形で、安倍氏に対抗する有力政治家達が重い腰を持ち上げるのでしょう。

安倍氏を織田信長だと見立てると、菅氏が秀吉、二階氏が家康といった所でしょうか。明智光秀の役には岸田氏が似合っています。麻生氏は前田利家といった所でしょうか。自民党政治は軍用割拠する戦国時代に似ています。はっきり言って大河ドラマよりも面白い。


最近は女性議員もキャラが立っていて面白い。杉田議員もどうか今のままキワドイ役を押し通して欲しい。大河ドラマにも「女盗賊」みたいなキャラが花そ添えるじゃないですか。もうエアー携帯とか、もう最高でした!!



「日本の政治には失望した」とお嘆きの方も多いと思いますが、「アメリカの書いたシナリオ」の中で、必死のアドリブで存在感を主張するのが日本の政治家だと私は考えます。そして官僚というスタッフがそれを支える。









新型コロナウイルス・・・アジア人だけに感染する生物兵器

2020-01-27 03:58:00 | 新型コロナウイルス
 


画像は「BBC News」より



■ 新型コロナウイルスは中国の製造した生物兵器? ■

重度の肺炎を引き起こす新型コロナウイルスが中国武漢市で発生しています。

陰謀論者だけで無く、表のメディアでも武漢市郊外にある中国の細菌研究所から生物兵器(人工ウイルス)が漏洩した可能性が指摘されています。

■ 新型コロナウイルスの症状はアレルギー反応に近い ■

新型コロナウイルスの症状の特徴は2003年に広東省→香港発で世界に感染が拡大したSARSに良く似ていると言われています。SARS(重症急性呼吸器症候群)の特徴は、「間質性肺炎」を引き起こす事にあります。

一般的な風邪の原因であるコロナウイルスは、呼吸器組織に感染して組織を破壊します。通常、上気道組織で増殖して、気管にまで広がります。体の免疫機能はウイルスの増殖を防ぐ為、炎症を発生させ免疫細胞を感染部位に集めると同時に、咳や痰によってウイルスを体外に排出します。

一方、SARSの原因となったコロナウイルスの症状は「間質性肺炎」を引き起こします。間質性肺炎の特徴は痰を伴わない肺の炎症で、肺の間質組織の線維化が起こります。「間質性肺炎」はウイルス感染の外に、カビ、キノコの胞子、動物性蛋白質などの原因物質の長期曝露や、リュウマチなどの膠原性のアレルギー疾患でも発生します。又、インフルエンザで発症する事も有ります。

要は新型コロナウイルスによる急性肺炎は、風邪症状の重症化では無く、急性のアレルギー症状なのです。

報道では「風邪のウイルスの突然変異」と言われていますが、むしろ「コロナウイルスの空気感染力を利用した生物兵器」というのが新型コロナウイルスの正体だと私は妄想しています。

■ 中国人にしか発症しないSARS? ■

2003年の流行した新型コロナウイルスによるSARSには、「黄色人種しか発症しない」という不思議な特徴が有りました。いえ、「中国人にしか発症しない」と言い換えても良いかも知れません。

SARSは広東省で発生し、中国人医師によって香港に持ち込まれ、香港で感染が拡大します。香港の人達は、カナダやアメリカとの交流が盛んでしたので、感染は北米大陸に広がりますが、発症したのは中国人だけでした。香港で治療に当たっていたイタリア人の医師は亡くなりましたが、これは特異例です。

空気感染するウイルスが特定の人種でのみ発症するというのは異例です。韓国人や日本人にも発症者が居ない事も不可解です。当時、「韓国人はキムチを食べ、日本人は納豆を食べるから平気だ」などと言われていましたが、中国人も発酵食品は食べます。

■ イネ科の植物のウイルスに近いDNAを持つ新型コロナウイルス? ■

ネットの情報で興味深いのは、新型コロナウイルスのDNA配列に、イネ科の植物のウイルスのDNA配列に近いものが含まれている点です。

ウイルスはDNAの断片で、簡単に他のウイルスのDNAの断片を取り込んでしまう特徴が有ります。ですからコロナウイルスがイネ科の植物ののウィルスのDNAの断片を取り込む事も考えられなくは無いのですが・・・「中国人だけの発症する」という点との相関が気になる所です。

■ 人間のDNAの半分はウイルスのDNA ■

実は人間に限らず生物のDNAの半分はウイルスのDNAだという事をご存じでしょうか?そのほとんどはジャンクDNAとして機能していませんが、一部には生命活動に寄与しているDNAも存在します。要は、生命進化にウイルスのDNAは重要な役割を担っている訳です。

この様に人類も生活環境に由来するウイルスのDNAを取り込んで遺伝子が変異する場合もあり、その長年の積み重ねが「人種」といった固有の遺伝的特徴を作り上げたとも言えます。(当然、外的環境への適応の為の突然変異の固定化も有りますが)

特定の人種にのみ発症するウイルスが有るとするならば、その人種独特のDNA配列に何かにターゲッティングして発症するシステムが備わっていると考えるのが妥当でしょう。

新型コロナウイルスが仮に中国人にしか発症しないとするならば、それはウイルスの突然変異による「風土病」なのか、或いは人工的に作られたウイルスの性質なのか・・・興味は尽きません。

■ 中国の研究機関が中国人にのみ発症するウイルスを作るだろうか? ■

今回の新型コロナウイルスは武漢市郊外の細菌研究所から漏洩したと噂されていますが、中国の研究機関が自国民だけを攻撃する生物兵器を作るというのは矛盾しています。普通は仮想敵国であるアメリカ人や白人をターゲットにしたウイルスを開発するハズです。

陰謀論的には、欧米の研究機関が中国人や黄色人種をターゲットにした人工ウイルスを作り、それを中国国内で試験的にばら撒いた・・・そう解釈する方が納得し易い。

生物兵器としては感染力や致死性が低いので、あくまでも「人種特定の感染」の実験が目的だと私は妄想しています。

■ 感染が収束しないとオリンピックに影響が出る ■

コロナウイルスは冬に感染が拡大するので、春になれば流行も収束に向かうと思われますが、感染拡大が夏まで続くと、東京オリンピックにも影響が出るでしょう。

中国からの渡航者を制限しないと、日本国内から不安の声が出たり、外国人の来日に影響が出る可能性が有ります。

陰謀論的には興味深い新型コロナウイルスですが、早々の収束を望みます。


追記

日本人にも発症者が発生した事で「中国人限定」という「性能」は疑わしくなりましたが、黄色人種限定だったりして。

いずれにしても、空気感染する致死率の高いウイルスの兵器利用のネックは、自国兵士や自国民へ感染が拡大する可能性が高い事です。地域限定のつもりで使用したらパンデミックで人類滅亡ではシャレになりません。一方でエイズの様に濃厚接触で感染したり、発症して劇症化するまで時間の掛かるウイルスへ兵器には不向きです。

何れにしても、生物兵器を開発する各国は出来るだけ現実に近い形で生物兵器の実証事件を行いたいと考えている筈で、ある程度弱毒化したウイルスをばら撒く動機はこれらの国全てが持っている。

中国人で感染拡大したSARS、中東で感染拡大したMARS。これらの戦略的重要な地域でなぜ急性呼吸器疾患のウイルスが発生するのか、その裏を妄想しだすとキリがありません。

『恋と国会』・・・国会の不思議、丸分かり!!

2020-01-24 04:25:00 | マンガ
 


『恋と国会』より

■ とうとう西炯子のマンガを買ってしまった・・・ ■

書店のマンガコーナーで何とも言えないオーラを放つ西炯子。10年程前、『娚の一生』を買おうか迷いながらも、まん丸な瞳の絵柄が好きで無かったので買わなかった事で、「自分的に乗り遅れた」作家というイメージが強く、今まで買う事に躊躇していました。

しかし、最近書店に並ぶ『恋と国会』というタイトルには抵抗出来ませんせんでした。だって「恋」と「国会」ですよ。このミスマッチ感、気になるでしょう。(ついでに『未亡人登山』というマンガも買ってしました。こちらのミスマッチ感もナカナカ。)

■ 秋葉原の地下アイドルが国会議員になった!? ■


『恋と国会』より

海藤福太郎(25)は祖父、父共に元首相経験者のサラブレット議員。幼い頃より国会議員の何たるかを叩き込まれた福太郎は父の引退で地盤を引き継ぎ国会議員となります。

そんな彼の前に表れたのは同じ1年生議員の山田一斗(25)。何と「元秋葉原の地下アイドル」という経歴の持ち主。2人は政権与党・大国民党に所属します。

国会の「と」の字も知らない一斗の言動はとにかく破天荒。国会冒頭の首班指名でいきなり自分の名前を書いて、「造反行為」として大国民党を除名されそうになるなど、とにかく無知故の型破りが目に余る状態。福太郎はそんな彼女を苦々しく思っていますが、何故か幹事長から「世話を見ろ」と言われてしまう。

何を言い出すか分からない一斗に振り回されながら、国会のリールや慣習を教えて行く内容ですが、「職業議員としての常識」はことごとく我々国民の常識からかけ離れている事に読書は驚きます。

■ 多忙な国会議員がどうして委員会に出席出来るの? ■

一例を挙げると委員会における「さしかえ」という習慣があります。国会には法務委員会や外務委員会など様々な委員会が有ります。各法案は関連委員会で事前審議されて本会議に提出される。議員は委員会に所属していますが、多忙な議員は委員会に出席する時間が作れません。

こういう時、「さしかえ」が行われます。1年生議員を中心に代理で委員会に出席するのです。法案が委員会を通過する為には1/2以上の出席が必用なので、その数合わせの為に与党は若手議員を代理出席させるのです。若手議員は「さしかえ」を掛け持ちしたりするので、「さしかえ」がどんどん入れ替わってゆく事も・・・。

私は常々、多忙な大物政治家が良く委員会に出席出来るなと疑問に思っていましたが、これを読んで、その疑問が氷塊しました。「なーーんだ」と思うと同時に、「民主主義」を「ルールとして形骸化」している国会の姿に飽きれました。

こんな「国会のトリビア」が満載の『恋と国会』。今後、福太郎は一斗に惹かれて行くのでしょうが、恋のライバルと思しき野党議員も現れ、2巻目以降が楽しみな一冊です。


■ 「多数決が正義」の国会で野党は「時間闘争」しか対抗手段を持たない ■

「民主主義」は単純に言ってしまえば「多数決」が全てです。国会で多数派の与党は、審議などせずとも強硬採決によって、どんな法律も成立させる事が出来ます。

しかし、それでは「数による独裁」となってしまうので、形だけでも国家で与野党が充分に法案について話し合って採決するというポーズを取ります。

ところが、皆さんも不満を持たれている通り、国会で法案の中身が議論される事は少なく、政府のスキャンダルの追及に野党は明け暮れています。これをして「くだらない野党」とか「無力な野党」と揶揄する人がネトウヨに限らず大勢居ます。(国民の殆どがそう感じています)

しかし、これが少数派の野党に精一杯の抵抗だという事を知っている国民は少ない。法案の内容を審議した所で、最後は「数の力」で法案は成立してしまいます。国民も「充分内容を審議した」と納得してしまいます。

そこで、少数派の野党は「時間切廃案」という「時間闘争」で抵抗するしか手が有りません。

本来、時間稼ぎは法案の内容の審議であるべきですが、国民はこんな細かい事に興味はありません。国民を見方に付けない限り「審議は充分尽くされた」として採決に持ち込まれてしまいます。だから野党は「国民が興味を示し易いスキャンダル」で審議時間を使い尽くし、「強硬採決を許さない空気を醸成」して、法案をまとめて「時間切れ廃案」に持ち込む「時間闘争」を常套手段にしています。

■ 国会は既に法案の中身を審議する場では無くなっている ■

そもそも日本の国会は法案の中身を審議する場では無くなっています。その理由は「議員が勉強不足」だから。

日本の法律は「議員立法」が少ない事は皆さんもご存じだと思います。法律の多くは「閣法」です。「閣法」は、内閣が閣議決定して国会に提出される法案の事です。

1) 官僚が法案の雛形を作る
2) 自民党内の政務調査会の部会で法案の内容が審議される(利権の調整)
3) 自民党の「総務会」で法案の内容が検討される(さらなる利権の調整)
4) 国会への法案提出が閣議決定される

5) 国会内の委員会で法案が審議される(野党との調整)
6) 法案が本会議に提出され、審議後に採決される

自民党は「政治主導」の名の元に小泉政権時代から国会議員の国会での自由な裁量を制限して来ました。議員は国会で自民党が提出した議案に反対すると、次の選挙で党の公認が得られなくなるのです。だから、現在の国会議員は「数合わせ」に過ぎないのです。

当然、国会議員の質も低下します。かつては政策に精通した議員も多く居ましたが、現在では「選挙で勝てる議員」が「良い議員」です。世襲議員で後援会の基盤がしかかりしていたり、或いは話題性があって当選が見込める人が党の推薦を受け易くなります。

かくして国会で法案の中身を審議出来る議員が居ない、いえ必用無くなったのです・・・。


イギリス議会にしても、アメリカ連邦議会にしても、民主主義は形骸化しており、民主主義の理想とは大きくかけ離れた物になっていますが、日本の国会の形骸化はその最たるものかも知れません。「民主主義」が本当に機能する為には「理知的で公平な国民」が必須ですが、実際には国民は「利己的な集団」に過ぎません。結果的に民主主義を国民の手に委ねると国家は滅亡します。だって、税金払う人、居なくなりますから・・・。

「民主主義」は近代政治が生み出した「妥協案」ですが、様々な手段を使って「民主主義を制約」する事で機能して来ました。日本の国会システムも、長い年月をかけて作られた「妥協案」の一つです。

国民から見ると「理解不能」な国会システムですが、これも先人の知恵(と欲望)の結晶と思えば、評価する点もあるのかも知れません。










『恋と国会』とセットで買ってしまった『未亡人登山』。はっきり言って「タイトル買い」です。どちらのタイトルもミスマッチ感がMAX。

内容は、山で最愛の夫を亡くした「未亡人」が、夫が残した登山手帳を元に、夫の山での足跡を辿るというもの。最初の谷川岳こそ「喪服で登山」というエキセントリックな内容でしたが、その後は若い男性とイチャイチャ登山に変容。・・・おい、未亡人、夫があの世で泣いてるぞ!!とツッコみながら読みました。

まあ、どーでも良い作品ですが・・・軽い内容だけに、何故だか「気軽に山に行きたくなる」そんな不思議な機能を持った一冊です。二巻完結の様ですが・・・。


しかし、「未亡人」という言葉、何故こんなにも男心を刺激するのでしょうか・・・。同じ対象を表現する「若後家さん」とは雲泥の差です。私的には「未亡人」のイメージはジャンヌ・モローですね。これにピンと来た人は、多分それなりのお年ですね。トリフォーの『黒衣の花嫁』、私も騙されて殺される側だな・・・。(「若後家さん」のイメージは関根恵子・・・)

ジャンヌ・モローの妖艶さに比べると、『未亡人登山』の未亡人は、全然「未亡人指数」が足りません。むしろ生娘って感じで原点5。

ダウ3万ドル目前?・・・事実上のQE4を実施するFRB

2020-01-17 03:37:00 | 時事/金融危機
 



■ 資産買い入れを再開していたFRB ■

FRBの利下げ報道の影に隠れていまうが、実はFRBは2019年9月から資産買い入れを再開しています。上のグラフはFRBのバランスシート推移ですが、右端で跳ね上がっている事が分かります。

1年未満の短期の国債購入を行っている様ですが、これって「QE4(量的緩和)」じゃね?と思うのは私だけではありあません。

「それがアヒルのように見え、アヒルのように歩き、アヒルのように鳴くなら、それはアヒルだ。」と発言したのは経済評論家のピーター・シフですが、資産買い入れ再開を量的緩和では無いと言い張るパウエルFRB議長を皮肉った。

■ 資金供給量が増えればバブルは膨らむ ■

FRBの利下げ以降顕著な市場の上昇ですが、QE4の効果もそれなりに出ているはずです。焚火に燃料を追加すれば、炎は一層激しく燃え上がります。

トランプの要求に渋々対応するふりをしながらも、FRBはしっかりと市場に燃料をくべて、大統領選まで相場を上昇させる気満々です。

■ 様々な事件にに敏感に反応する市場 ■

FRBの緩和拡大で市場のファンダメンタルは上昇ですが、先日のイランと米国の緊張の高まりで大きく値を下げた様に、様々な出来事に過敏に反応しています。

現在は米中貿易協定の第一ラウンドが、どうにか丸く収まると見て、市場は相当強気になっていますが、直ぐに調整に入り、ダウが一気に3万ドルに達する事は無いでしょう。

ただ、大統領選まではトランプ政権は相場を上昇させたいので、あの手、この手を使うでしょう。FRBに強引に利下げも要求する。

■ 株式はリスクが少なく、債券はリスクが高い? ■

FRBの利下げによって債券の金利が下がってしまったので、債券市場の金利はリスクに見合わなくなっています。結果的にリスクに対して債権よりもマシな金利(利益)が確保できる株式市場に資金が流れ込み、株価を押し上げています。

日本と同様に、アメリカの株価は実体経済と乖離しています。特にIT系企業でその傾向は顕著ですが、アップルの業績が振るわなかったり、WeWorkのIPOが延期されるなど、昨年辺りから不安材料は増えています。

現在の株高は、緩和マネーの生み出した過剰流動性が行き場をを無くして、株式市場に流入しているだけかも知れません。

■ 市場との対話って・・・■

FRBは市場を焦らしたり、エサを与えたりが上手です。これを市場との対話と表現します。しかし、昨今の隠れQE4や利下げの経緯を見ると、ご主人様は市場で、FRBはその要求に屈服している様にも見えます。

結果的には相場は持ち直し、一時は凍り付いた債権市場にも再び活気が戻りつつあります。これを良しとするか、それともバブルの総仕上げと見るかは、個人の主観に任せるしかありません。

ただ、市場は今後、益々ピーキーな動きになるでしょうから、個人は振り落とされ無い様にしがみ付くか、或いは列車を降りるか判断すべき時期に来ていると思います。


・・・・正直な気持ちを言ってしまえば・・・市場って意外にタフだなと思う今日この頃。



「退避は完了した」・・・被害者ゼロの不思議?

2020-01-10 05:44:00 | 時事/金融危機
 

副官  「司令官、退避は完了しました」

司令官 「そうか、では先方に連絡してくれ」

副官  「了解であります」




副官  「当方の退避は完了した。繰り返す、退避は完了した」



副官  「発射が確認されました。20発以上です」

司令官 「ヤツラのミサイルの精度が良い事を願いたいな」

副官  「まもなく着弾します」


衝撃と轟音が伝わる


副官  「17発の着弾を確認」

司令官 「被害の確認を」

副官  「将兵に被害無し、基地施設の被害軽微」

司令官 「やつらのミサイルもナカナカじゃないか」




司令官 「大統領、予告通り、イランからのミサイル攻撃が有りました。」

大統領 「花火は派手だったか?」

司令官 「基地の損害は軽微。将兵に死傷者は有りませんでした」

大統領 「予定通りだな」




補佐官 「やつらのミサイルも精度が上がりましたね」

大統領 「もう少し派手にしてくれても良かったがね」

補佐官 「ウォール街の連中には、事前の手はず通りだと連絡します」

大統領 「今日は株価がパーティーだな」

補佐官 「彼らはイベント好きですからね」

大統領 「これでウルサイ連中も少しは黙るだろう」

補佐官 「コメントの原稿はこちらに・・・」

大統領 「オレのコメントにしては地味じゃないか?」

補佐官 「今はイラン国民をあまり刺激しない方が得策かと」

大統領 「分かった」




「やられたら、10倍が返しだ!!」の中東情勢ですが、イランがいきなりイラク国内の米軍基地にミサイルを撃ち込んだのには驚きました。私は散発的なジハード攻撃程度かと予想していあので・・・。


一方、このミサイル攻撃は何だか胡散臭い。米軍は死傷者ゼロと発表していますが、予告なしに基地施設に地対地ミサイルが撃ち込まれて死傷者ゼロには違和感を覚えます。イランは米軍に死者が発生したと報道していますが、仮に死傷者が発生していたとしたら米軍はこれを隠し通す事は難しい。

私は米軍の発表通り死傷者が出ていないと妄想していますが、その為にはミサイルの標的と発射時刻を米軍が事前に知る必要が有ります。情報戦に秀でた米軍ですから、イラン革命防衛隊にもスパイは送り込んでいるでしょう。だから事前に退避させたと考える専門家もいらっしゃるかと。ただ、私は陰謀論者ですから、もう少し面白い筋書きを妄想してしまいます。


アラブでは「やられたら、やり返す」が文化ですから、イラン政府は何等かの報復作戦を遂行しなければ国民の納得が得られません。一方で、アメリカを過剰に刺激する事は避けたい。アメリカはアメリカで、今の時点でイランと全面的な軍事衝突は避けたい。

双方の思惑が一致しているので、裏で何等かの取引があったのでは無いか・・・。それがイラン政府にとっても、アメリカ政府にとってもWin Winな結果となります。


今回のミサイル攻撃でアサド空軍基地の施設が多少破壊された様ですが、兵舎を避けたとの憶測も有ります。イランの地対地ミサイルの精度がどの程度かは分かり兼ねますが、弾道軌道で落下するミサイルの精度が数10メートル以内というのは想像し難い。実際に写真でも着弾点は結構バラけています。建物施設も破壊されています。これで死傷者が出ていない事に違和感を感じます。

例えば基地の北側に着弾させるから、人員は南側に退避させるなどの事前の調整が有れば、人的損害を出さずに済みます。実際にイラン政府はイラク政府に事前通告をしているとの報道も有ります。当然、情報は米軍にも伝わります。

そんなこんなで・・・、今回のイランの攻撃は「中東にしてはエレガントな作戦」で終わりました。「緊迫した中東情勢」などというキャッチフレーズ自体が、胡散臭いものに思えて来ます。


世界は裏ではズブズブな関係と妄想する陰謀論者の私としては「やっぱりね」という感じしかありません。そして、市場の混乱を利用して荒稼ぎしたヤツが居ると確信しています。



<追記>

アル・アサド空軍基地はアメリカにとっても重要な軍事拠点のハズですが、今回のミサイル攻撃に対して迎撃ミサイルの発射の形跡は有りません。これは軍事拠点としては違和感アリアリ。

迎撃ミサイルを発射した方がリアリティーは上がりますが、そのコストを掛けたく無かったか、迎撃ミサイルが絵に描いた餅である事がバレる事を恐れたのか・・・。

イスラエルの迎撃ミサイルのアイアンドームがロケット弾攻撃にそれなりの成果を上げていますが、やはり高速で落下する弾道ミサイルを迎撃するのは難しいのかも知れません。