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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

ドルの行方・・・いつも被害者の日本

2009-09-30 08:10:00 | 時事/金融危機


■ ドルは意図的に減価され続けた ■

ドルの暴落(減価)など、今に始まった話ではありません。
1ドル360円の固定相場制の時代に比べれば、
現在の円/ドルは1/4になっています。

しかし、それは緩やかな変化だとお思いかもしれませんが、
ニクソンショックやプラザ合意の時は、意図的に急激なドル安が起きています。
上のグラフからも分かるように、プラザ合意の際には、
2年余りでドルが240円から120円に下がっています。
さらに1995年には79.75円までドル安が進行しています。

このドルの減価の時期と、アメリカ国債の大量償還時期は重なります。
アメリカはドルの意図的な減価によって、
第二次世界大戦や朝鮮戦争、ベトナム戦争といった時期に
大量に発行された国債の償還の負担を軽くしていたのです。

さらに、日本などはアメリカ国債の償還時期に
新しいアメリカ国債に買い替え(ロールオーバー)していますから、
事実上、アメリカ国債が償還された事なんて無いのです。

この間、ドルは機軸通貨であり続けましたから、
ドルを刷り続ければ、アメリカは買い物を続ける事が出来ました。

■ ドル安という罠 ■



ドル安には、巧妙な罠が仕掛けられています。
ドルに対して急激に2倍以上の価値が円に生じたので、
アメリカの資産が、日本企業にとって一気にお買い得プライスになったのでした。

1989年に三菱地所はロックフェラーセンターを買収します。
これは、アメリカの富の象徴を日本人が買ったという事で、随分と攻撃されました。
ところが、三菱銀行はその後のバブル崩壊で、
結局、半額でロックフェラーセンターを手放しています。
買い取ったのは、ロックフェラーです。

実は、ここにはこんなトリックがありました。

<2chより>

1.バブルの時、不動産高騰で絶好調の三菱地所がNYのロックフェラーセンタービルを買収。
 因みにその時アメリカ人は「アメリカの魂を買った」とかなんとか言ってジャパンバッシング。
 ↓
2.NYが新しい法律「NYの不動産やテナントビルの売買や賃貸は元の持ち主の許可を得ないと勝手に行ってはならない」を施行
 ↓
3オーナーなのに好きに売れない、テナントも入れられないで三菱地所涙目。家主の権利の大部分は何故かロックフェラーが保持。
 ↓
4.折しもプラザ合意で人為的にドルをドンドン下げ、ロックフェラービルの価値も下落。2年で買ったときの半額に。三菱地所超涙目
 ↓
5.バブル崩壊の足音が迫る中、さすがの三菱地所も持ちこたえられ無くなったところを、ロックフェラーが買い取りを打診。
 背に腹は替えられず半額で売るハメに。三菱地所超々涙目
 ↓
6.先の法律を適用すればロックフェラービルの権利は旧オーナーの三菱地所が持つはずだが。その法律は買い戻した直後に無かったことに
 三菱地所超々々涙目

<引用終わり>

結局、ロックフェラーは労せず多額の資金を手にいれたのでした。
これに似た事例は数多くありました。
その後、アメリカは詐欺同然の金融改革で、不死鳥のごとく復活します。

■ 周到に計画された日本のバブル景気 ■ 

三菱地所がロックフェラーセンターを手放すきっかけとなったバブル景気の崩壊ですが、
プラザ合意から周到に計画されていたと言っても過言ではありあません。

プラザ合意で円がいきなり2倍以上になってしまったので、
日本の対米輸出は大きく落ち込みました。所謂、円高不況です。
その打開策として、金利が大きく引き下げられ、
アメリカからの圧力もあって、中曽根内閣は公共投資を増大させます。

過剰流動性が膨らんだ市場は、不動産を投資対象として、
不動産バブルが膨らみました。
バブルはきっかけさえ与えてあげれば、勝手に暴走を始めます。
アメリカは1980年代に不動産バブルを経験しています。
アメリカは意図的に、外圧によって日本のバブルを作り出したと言っても過言ではありません。

バブルで膨らんだジャパンマネーはアメリカに流れ込み、
バブルの終焉で根こそぎ奪い取られました。

■ 日本の郵政・年金資金を狙うアメリカ ■

世界は金利に飢えています。
日本の郵便貯金や年金資金も、どうにかして金利を稼ごうとします。

本来であれば、ドルの金利を高く誘導すれば、
金利に引かれて世界中のお金が集まってきます。
しかし、今のアメリカは金利を高くすると、経済の息の根が完全に止まります。
ドルの信用も揺らいでいますから、容易に世界の資金を集める事は出来ません。

そこで、歴史は繰り返します。
アメリカは「ドルの減価」と「死んだふり」戦略で
世界から投資を呼び込むのでは無いでしょうか?
「アメリカがお買い得」と思わせて、資金を呼び込んだ後、
相手国経済を破壊して、資金だけガッポリ頂くという作戦です。

■ 次の相手は中国か? ■

しかし、日本には既にバブルを発生させるだけの余力はありません。
今回のメインターゲットは多分中国です。
中国を初めBRIC諸国は、バブルを発生させる余力があります。

アメリカは終わった大国だ。
JAPAN AS NO.1・・・・
かつておだてられていい気になった日本はどうなったでしょうか?

中国とアメリカはG2だ。
中国経済は世界の希望だ・・・とでも煽てておいて、
中国からの資金流入を誘う。
それには、元の自由化が不可欠ですが、
ドルが減額して、元が本来のレートになれば、世界最大の経済大国は中国になります。
かつての日米関係がここに生まれます。

■ アメリカの潜在成長力は日本を凌ぐ ■

昨日、アメリカは「貧乏な国」と書きましたが、
をれは即ち、潜在競争力を持っているという事の裏返しです。
アメリカの出世率は中国よりも高く、3人以上の子持ちも沢山居ます。
貧乏子沢山とも言いますが、アメリカの中流家庭でも子供は3人くらい普通に居ます。

今後、ベビーブーマーのリタイアでアメリカも年金圧力が高まりますが、
日本程、高齢化が長期に続くわけではありません。

アメリカは10年、どうにか持ちこたえれば充分に復活するだけの潜在成長力があります。
これが、衰退を約束された老いた日本との決定的な違いです。

復活したアメリカが唯一の超大国である訳には行きませんが、
多極化の1つの核である事は疑いの無い事実です。

■ 民主党の通貨戦略 ■

民主党の藤井財務大臣のドル安容認発言で、円ドル相場は大分混乱しました。
民主党は一見、強い円を望んでいるようにも受け取れます。

強い円の魅力は、何と言っても海外から安く食料や原料や製品が買える事です。
今後予想される資源や食料の高騰を考えると、円は高いに越した事はありません。

米国が死んだふりをしている10年間は
多分対米輸出は増えません。
ドルを現状で維持しようとも、輸出産業はジリ貧です。
それよりも、強い円を使って、内需を喚起し、
国民生活の向上を目指す方が民主党的です。

尤も、国内生産を空洞化させてこれを実行させれば、アメリカのニの舞いです。
しかし、アジア通貨に対して円は下落して行くでしょうから、
アジアとの労働コストの差は減少し、産業の空洞化も防げるかもしれません。

日本が保有するアメリカ国債は売るに売れず、
償還しようとすれば、ロールオーバーされるので、結局戻らないお金です。
それならば、日本も世界の多極化の流れに乗って、
機軸通貨としてのドルに緩やかに引導を渡し、
アジア経済圏の確立に注力するべきです。

藤井発言は長期的に見れば、このような民主党のビジョンの表れでしょう。

■ ツンデレ演技で経団連を恫喝する藤井財務大臣 ■

しかし、民主党とて、急激な円高は望みません。
現状、日本経済が対米輸出に大きく依存している限り、
急激な円高は、日本経済の息の根を止めてしまいます。

そんな事は藤井財務大事も充分承知しています。
それでも、尚、円高容認発言をするかと言えば、
はっきり言って「経団連」への脅しでしょう。

元来、自民党との関係が深く、自民党を影で操っていたと言っても過言では無い経団連は
民主党にとっては、目の上のタンコブです。
早い内に、経団連の支配力を自民党から奪っておきたい。(支配されている様にも見えますが)
そこで、円高容認発言で経団連にお灸を据えたおいて、
手のひらを返したように、「急激な円高は望まない」と言ってみせる。

まさに、齢を重ねた老人ならではの「ツンデレ」演技。

まあ、本当の所は素人には預かり知らぬ所ですが、
財務大臣が単なる経済音痴から、あのような発言をしたとは考えられませんし、
後は、アメリカの多極主義者達への名刺代わりくらいの意味合いでしょうか?




本当は貧しいアメリカ・・・ドルの実力

2009-09-29 10:56:00 | 時事/金融危機



■ アメリカの本当の姿 ■

皆さんはアメリカと言うと何を思い浮かべるでしょうか?
NYの摩天楼でしょうか、ハリウッドでしょうか?
フロリダやカルフォルニアのビーチでしょか?

ツアー観光でアメリカに行かれた方は、
多分、美しくて立派なアメリカを見て、圧倒された事でしょう。

しかし、仕事である程度長期間アメリカに滞在された方は、
「貧しい」アメリカも充分ご存知だと思います。

私も以前、長期出張でLA近郊に3ヶ月間滞在していた事があります。
現地のオフィスからは、いろいろと生活上の忠告を受けました。

1) 車で行動しない限り、身の安全は保障されない。
2) なるべくハイウェイを走り、目的地以外で一般道に下りない。
3) 買い物はトランクに仕舞う事。窓から見えたら車上荒らしに遭う。
4) 道で時間を聞いてくる人物に気をつけろ。
5) LAは日本人街から奥へは決して立ち入るな。

等々、色々とご指導いただきました。
しかし、好奇心旺盛だった私は、多分ことごとく破ってしまいました。
そうして私が目撃したアメリカは、とても豊かな国のイメージではありませんでした。

上の写真はネットからようやく見つけた写真で、
私が目にしたアメリカの印象と近いものがあります。
このような場所でカメラを取り出すのは危険なので、
私の手元には「貧しいアメリカ」の写真がありません。

大型ショッピングモールは買い物客で溢れていますが
街中は日本と同じくシャッターを閉じている店が多く、
多くの街が、くすんだ灰色に支配されている感じです。

■ LAは巨大な貧民窟 ■

アメリカの大都市の印象のあるLAは確かに巨大な街です。
ハイウエイから見るとダウンタウンには高層ビルが立ち並びます。
しかし、地上を車で走行すると、全然違う街が姿を現します。

アメリカは多民族国家ですから、
1ブロック違うだけで韓国語の看板だらけの街が現れ、
その先はアラビア語だらけの街が現れといった感じなのは当然です。

当然で無いのは、その先に1ブロック進むと、
突然、廃墟の様な倉庫街が広がり、道のそこかしこに浮浪者が転がっている・・。
ロサンゼルス市庁舎の足元の公園も浮浪者だらけ。
道を歩けば、ギターを抱えた浮浪者然とした黒人が「俺の歌を聞くかい?」って近付いてくる。
まあ、この変は、良くある都市の風景で、
東京も大阪も変わらないと言えば、変わらないのだけれど・・・。

■ ハイウエイを適当に降りると・・・ ■

ロサンゼルス空港からLAに向かうハイウエイは、
住宅街の中は殆ど防音壁で周辺の家屋が見えなかった記憶があるのですが、
それでも時折チラチラと見える民家は、ここはメキシコ??みたいな雰囲気を漂わせています。
貧しさが漂ってきます。
(まあ、彼らから見た東京の下町もスラム街なのでしょうか・・・)

ハイウェイを目的地以外で下りるなという警告は、
実際、降りてみると分かります。
ウァー・ヤバイー!!って雰囲気の街のど真ん中を突然走る事になります。

義兄がビンテージのギブソンのショップがあるから覗いて来てくれと言うので、
住所を頼りに、たどり着いた街は、まさに冒頭の写真の様な町。
指定の住所は、・・・どう見てもギターショップとは思えず・・・。
それでも勇気を振り絞って、ドアを開けると・・・、
そこには肩に刺青をした巨漢のアメリカ人がサーフボードを磨いている姿が・・・。
サーフボードよりもコンボイが似合う風貌でした。
目が合った瞬間、ヤバイ、撃たれる!!って本気で思いました。
ムチャクチャな英語でごまかして、逃げるように退散・・今でも冷や汗をかきます。

まあ、自業自得と言えばそうなのですが、
この、灰色に煤けた街の、シャッターや家の中に、
あんなのが一杯居るんだ・・・・と思うと言い知れぬ恐怖を感じました。

アメリカの全部がそうでは在りませんが、
サンフランシスコでも強盗に遭いそうになりました。
たまたま、路上駐車の車がヘッドライトを点けてくれたので事なきを得ましたが、
夜とは言え、観光地のど真ん中です。

こんな事があったからか、私はアメリカが夢の国には思えません。
映画やTVに移るアメリカよりも、
下のYoutubeの動画に写るアメリカの方がリアリティーがあります。

http://www.youtube.com/watch?v=QpFcpGJnMj4&feature=player_embedded

■ 統計的にも貧しいアメリカ ■

古い統計ですが、

<引用>

2005/08/31
米国勢調査局(Census Bureau)が8月30日付けで発表した最新レポートによると、2004年度におけるアメリカ合衆国の貧困率は12.7%で、人数にするとおよそ3,700万人が貧困ライン以下の生活をしている(前年比110万人の増加:AP通信の関連記事)。

ブッシュ政権成立の年から貧困率は継続して上昇しており、ブッシュ大統領就任から4年間で貧困者の数は約590万人増加したことになる。(以下のグラフを参照)



<引用終わり>

貧困層の数は、今回の金融危機をきっかけに確実に増えています。

アメリカには3億以上の人口が居ます。
ヒスパニック系の流入や、マイノリティー達が子沢山な事から、
アメリカの人口増加率は中国を抜いています。
これらの人々は、安い生産力と消費を増大させる事で、
アメリカ経済を下支えしてきたとも言えます。

アメリカは先進国アメリカの中に、発展途上国を内包していたのです。
これは中国にも似た構造です。

しかし、実体経済の減速が、これらの貧困層の雇用を直撃しています。
アメリカの失業率は9%後半ですが、
既に休職活動すらしていない人達を含めた失業率は17%に達すると言われています。
実に、就労可能人口の5人に一人が失業状態です。

■ 何故インフルエンザで死ぬのか ■

今回の新型インフルエンザ騒動でも、アメリカの死者数は群を抜いています。
これは、インフルエンザの毒性の強さを示すのでは無く、
アメリカの貧しさを示す数字です。

国民皆保健制度の無いアメリカでは、医療保健に加入していない国民が沢山います。
医療機関自体は高コスト経営ですから、当然自費診療はとても高価です。
盲腸の手術で300万円と言われています。

その様な状況で、インフルエンザが蔓延すれば、
重症化するまで病院にも行からい人たちが沢山発生します。
・・・そう、アメリカの中に、メキシコやチリが存在するのです。
オバマは皆保険制度の導入に必死ですが、
自立を標榜する金持ち達は、貧乏人に自分達の富が流出する事を極度に嫌います。
さらに、反連邦的なリバタリアンの勢力も依然強く、
アメリカが福祉の上で近代的な国家になる事は絶望的です。

■ ドルの適正レートはどのくらい? ■

良く、ドルは過剰供給で既に価値を失っていると言われます。
しかし、アメリカの国力の上からも、現在のドルおレートは過大評価されています。
世界から物を買い漁るアメリカから、物すら買えないアメリカへの変貌が始まっています。

ドルが年初来の90円を下回る水準になっています。
85円がドルの適正レートなのか、
それとも70円代が適正なのか・・・・。

1ドル125円の時代にアメリカで買い物した時、
関税も輸入コストも掛かっていないのに、
衣料も食品も日本国内で買うアメリカ製品と同等の価格に感じました。

これは125円や120円というレートがそもそもドルを過大評価していたからです。
多分、80円~70円くらいが適正なレートなのでしょう。
今回の円高ドル安は、円高の要因はあまりありません。
ドルが適正なレートに修正されているだけです。

■ 国民一人当たりの所得は為替で変動する ■

以下に示すのは、2005年度の国民一人当たりの所得の国別比較です。(単位はドル)
(2007年度版を探したのですが、見つかりませんでした)

1 ルクセンブルク 65,630
2 ノルウェー   59,590
3 スイス     54,930
4 デンマーク   47,390
5 アイスランド  46,320
6 アメリカ    43,740
7 スウェーデン  41,060
8 アイルランド  40,150
9 日本      38,980
10 英国      37,600

一見すると、日本はアメリカの90%に見えます。
この年の為替レートは101円/ドルから120円/ドルです。
間を取って110円/ドルと仮定します。
これを、現在のドルの実力と思われる70円/ドルで計算し直すと、
日本の一人当たりの国民所得は61、254ドルに跳ね上がります。
あくまでも対ドルですが、アイスランドや英国はもっとレートを下げています。

2005年頃は、日本はゼロ金利、
アメリカは金融バブル真っ盛りで、高金利でした。
円キャリートレードで日本円はドルに対して、不当に低いレートでした。

この事からも、もしドルを経済の実力通りのレートで評価したならば、
アメリカはの国民一人当たりの所得は、日本の70%程度に過ぎません。
70円/ドルが妥当かどうかは、今後分かる事ですが、
この事からも、アメリカが決して豊かな国で無い事が分かるかと思います。

■ エンジニアの賃金からドルを逆算すると、66.5円/ドル ■

70円/ドルは荒唐無稽と思われるかもしれませんが、
こんな記事を見つけました。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=212737

<引用>

日本のエンジニアの平均年収は758万円、米国でのエンジニアの平均年収は11万4000ドル。ただここで問題となるのが、為替レートをいくらに設定算出したら日米公平な水準になるのかが不明瞭な点である。今の1$=95円で換算すると米国のエンジニアの平均年収は1083万円。1$=100円なら1140万円である。「何~?」と、日本のエンジニアなら思うことだろう。あんな自動車や電化製品しか作れずにいて、こんなに高い給料もらっているのかと、日本のエンジニアは怒り心頭だろう。調査では米国のエンジニアの平均年齢が日本よりも2歳以上高いそうだが、それでもどうして米国の製品が割高で、国際競争力が得られないのかがよくわかる一例である。

ただ、これには為替レ-トのカラクリもある。日銀などが外貨準備と称して不正な為替操作を行っていて、米国の給与水準を不当に高くなるように導くことで、米国製品の国際競争力を抑えている面もある。ドル本来の実力、価値を非常に高く歪めてしまっているから、このようなエンジニアの給与水準の格差が生まれている。

米国のエンジニアの給与水準を日本の758万円の平均年収に揃えようとするなら、為替レ-トを1$=66.5円にすれば同一賃金になる。これはおそらく、ドル/円の適正水準、ドルの実力と合致するだろう。ドルの対円での価値とは所詮その程度のものだ。推測でしかないが、日本や中国が愚かなドル建て外貨準備を取り崩せば、その程度のレ-トに落ち着くことだろう。


<引用終わり>

1ドル70円というのもあながち間違った仮定では無いのかもしれません。

ちょっとリスキーですが、アメリカに行かれた時に、
観光地以外を訪れると、この事が実感出来ると思います。

ドイツのグリーンバブルは弾けるか?

2009-09-28 09:03:00 | 温暖化問題



■ ドイツの選挙・大連立の解消 ■

<ロイターより引用>

[ベルリン 27日 ロイター] 27日投票のドイツ連邦議会(下院)選挙は、メディア各社の予測で、メルケル首相率いる保守派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が第1党となり、メルケル首相が続投する公算となった。
 メルケル首相は、4年にわたる社会民主党(SPD)との「大連立」に終止符を打ち、新たに自由民主党(FDP)との連立を目指す。

中略

 FDPと連立を組んだ次期メルケル政権は、減税、ドイツ鉄道などの政府保有株の放出を目指すほか、SPDとの大連立で打ち出した脱原発路線の転換を図るとみられている。

<引用終わり>

■ 脱原発の見直しと、クリーンエネルギー ■

ドイツでは下院選挙の結果、社会民主党(SPD)が連立政権から去る事が決定的となりました。社会民主党(SPD)は「脱原発」を公約に掲げ、その結果太陽光発電やその他のクリーンエネルギーを推進し、国民もそれを支持してきました。

ところが、経済問題が逼迫した事から、ドイツの国民は「経済の回復が最優先」という回答を今回の選挙で示しました。当然、非効率なエネルギーから効率的なエネルギーへの転換、要は脱原発の見直しが成されるはずです。

経済の建て直しを迫られる中、高い電力コストは経済競争力を低下させます。ドイツは表向きは地球温暖化問題の旗振り役ですから、火力発電所を増設する事は出来ません。しかし、現状でも電力不足でフランスから電力を輸入している様に、クリーンエネルギーでは国内の電力需要を賄えません。

さらに、クリーンエネルギーを推進する過程において、「電気の品質」の問題が立ちはだかります。変動の激しい自然エネルギーの発電が増えると、変動を吸収する為のバッファーが必要になります。蓄電設備でこれに対応すれば、膨大なコストが係り、ただでさえ高い電力コストがさらに高くなってしまいます。火力発電をバッファーに用いると、二酸化炭素の排出量が増えてしまします。

いずれにしても、ドイツは遅かれ早かれ、この「クリーンエネルギーの罠」に嵌るはずでした。ですから、今回の選挙結果にエネルギー担当者は胸を撫で下ろしている事でしょう。

■ ドイツのグリーンバブルは弾けるか? ■

ドイツは環境意識の高い国です。開墾と燃料採取の為、18世紀末までに森を切りつくしてしまったドイツは、シュバルツバルト(黒い森)と呼ばれたかつての森林を、国民の力で植林によって再生しています。ヨーロッパは環境先進国である前に、環境破壊先進国だったのです。

ヨーロッパ人の環境意識はその様な歴史の上に培われたものであり、ECOブームに浮かれる日本人とは重みが違います。(日本人の自然を愛する心自体は、ヨーロッパ人以上ですが)だからこそドイツ人は高い電気料金にも我慢して、クリーン・エネルギーを支持してきました。

しかし、社会民主党の敗北は、原発廃止論争を根底から覆す可能性があります。経済性を優先して多少の安全面での犠牲を払っても原発を稼動し続けるならば、クリーン・エンネルギーの需要は下がります。当然、補助金の削減や電力料金の据え置き等で、自然エネルギー自体の採算性の悪さが目立つ形となります。

この時点で、ドイツのグリーン・バブルは弾けます。

■ 地球気温の低下がもたらす温暖化問題自体の変容 ■

2000年以降の地球気温の低下は温暖化論者達を窮地に立たせています。
温暖化の急先鋒だったドイツの学者も、「今後20年は地球は寒冷化し、その後また温暖化に転ずる」などという苦し紛れの発言を余儀なくされています。

既に、温暖化は科学的事象では無く、政治的問題でしかありません。ですから、いつ温暖化問題の旗を降ろすかは政治家達の都合で決まります。温暖化問題が先進国にとってメリットが薄い事が明確になれば、地球気温の低下を理由に温暖化対策事態を止める事も簡単です。

先に鳩山首相が国連で打ち出した、2020年までのCO2の25%削減も、ここら辺の空気を巧み呼んだ発言だったのかもしれません。2020年までに温暖化問題自体が笑い話になっていれば、鳩山さんはCO2削減に実績を上げずとも、「国連総会で野心的な提案をした」という評価が短期で得る事が出来ます。

もしドイツが原発廃止を廃止するとすれば、温暖化問題自体の温度変化を巧みに読んだ結果なのかもしれません。

長期的に見れば、クリーンエネルギーは有望なエネルギーですが、現在必要とされる技術ではありません。さらに、太陽電池などはローテクであり、後発参入してもスケールメリットさえあればシェアーを確立出来る技術です。日本が税金を投入して技術を確立しても、美味しい所は太陽光発電の発電効率の高い国、砂漠が広がるアメリカや中国に持っていかれてしまします。

石油枯渇がいつになるかは、諸説別れますが、今後20年石油時代が続くとすれば、その間に高速増殖炉の技術くらいは確立しているかも知れません。もし、新技術が確立していない場合は、アメリカもヨーロッパも中国も大量に埋蔵される石炭で発電すれば良いのです。石炭は世界に万遍無く存在し、旧ソ連(23.4%)、アメリカ(25.1%)、中国(11.6%)、オーストラリ(9.2%)、インド(7.6%)、ドイツ(6.8%)といった国々は石炭が豊富です。これらの国々は、石油やウランが枯渇しても、当面エネルギーには不自由しません。

困るのは日本ですが、その頃は超高齢化と産業の空洞化ででエネルギー需要自体が激減しているかも知れません。

結局、20年後の世界なんて誰にも予想は出来ないのです。大事なのは予想をしたふりをして、現在とちょと先の事柄を有利運ぶズル賢さです。国際政治なんて、キツネとタヌキの騙しあいです。島国の日本人は正直すぎるのでしょう。





森林吸収・・・林業再生か破壊か

2009-09-24 16:55:00 | 温暖化問題


■ 国連の場で25%削減を発表 ■

鳩山総理大臣が国連総会の場で、
二酸化炭素の排出量を2020年までに1990年比で25%削減すると発表しました。
各国の反応は概ね好評の様です。

それはそうでしょう。
「日本は2020年までに、経済成長を犠牲にしても二酸化炭素を削減します。」
と宣言した様なもので、経済の競争相手が減ればどの国も喜びます。

さらに、途上国はアメリカを含め先進国に、日本並みの削減を求める口実が出来、
ヨーロッパ勢も、アメリカに一段と圧力を掛ける材料になります。

尤も、ヨーロパ勢の真の目的は、排出権市場の創設と、途上国経済の成長抑制ですし、
途上国の目的は、先進国のみに高い排出規制を強いる事です。
利害が全く相反する交渉は、進展するハズがありません。

現実的な危機が迫っていれば、真剣な討議もされるでしょうが、
現状、温暖化で被害などどの国でも出ていません。

■ 北極海の氷は減少していない ■

温暖化の象徴の様に報道されていた事があります。
2007年の北極海の海氷面積の減少です。
シロクマが絶滅してしまうのでは無いかという感情論的な報道がされました。

ところが、北極海の海氷の減少は、今年の夏は観測されていません。
インターネットとは便利なもので、googleで「北極海 海氷」で検索すれば
海氷の衛生写真を見る事も出来ます。
簡単な事ですが、メディアで洗脳された状態ですと、
簡単確認作業を怠ってしまうのが人間の常です。
http://www.ijis.iarc.uaf.edu/cgi-bin/seaice-monitor.cgi?lang=j





上が2007年、下が2009年です。
北極海の海氷の面積は、周期的に変動しており、
2007年以上の海氷面積の減退は、かつて何度も記録されています。

この事に限らず、温暖化の報道は現実からかけ離れています。

■ 排出権取引を導入するのか ■

民主党政権はどの様にして25%もの二酸化炭素を削減するのでしょうか?

てっとり早いのが炭素税の導入ですが、
経済状態が好ましく無い現状、増税は国民が納得しません。

税金を使わずに、企業に二酸化炭素を削減させる方法に、
二酸化炭素の排出権の取引があります。
キャップ・アンド・トレードと呼ばれていますが、
各企業に二酸化炭素の排出量の上限を割り振り(キャップ)、
排出上限を超えたら、排出上限を超えていない企業から排出権を購入する方法です。

国内だけで、排出権を売買する場合も考えられますし、
国際的に売買する方法も考えられます。
当然、流動性を高める為に、商品取引市場の様な方法を取らざるを得ないでしょうが、
ここに、排出権取引の大きな問題点が隠れています。

■ 投機化する排出権 ■

シカゴ商品取引市場は、何でも扱う事で有名です。
ここでは、穀物や石油を初め、天気までもが投機の対象となっています。
以前、アメリカで大気汚染物質に排出権取引を導入した際、
シカゴ商品取引市場で、排出権の売買に明け暮れたいたのが、
不正会計で有名なエネルギー企業のエンロンです。

大気汚染物質や二酸化炭素など、なんの経済的価値も無い物が、
商品取引市場で売買されれば、当然投機マネーが流入してきます。
何の価値も無い不良債権のサブプライムローンにマネーが群がった様に、
二酸化炭素の排出権が、あたかも価値のある様に投資の対象となります。

排出枠に余裕のある国がこれを見逃すはずはありません。
何の努力をしなくても、お金が沸いて来るのですから、
こんなに美味しい話はありません。

金融業界やファンドマネーも、利益を上げる機会が増えます。
高騰を誘い、売り抜ければ大もうけです。

私達も日々吐き出している二酸化炭素が売り買いされるなど、
これ程狂った話はありません。

■ 森林吸収という麻薬 ■

日本が1990年比マイナス25%の二酸化炭素を削減するには、
森林吸収を計算に入れる事は、ほぼ間違いの無い事でしょう。

「森林は二酸化炭素を吸収して成長し、二酸化炭素の削減に効果がある」
という一見、尤もらしい考え方ですが、
森林は枯れれば、腐敗と分解の過程で二酸化炭素を排出します。
森林は長い目で見れば、カーボン・ニュートラルであって、
二酸化炭素を一方的に吸収する存在ではありません。

まして、1990年も、2009年も同じ様に森林は日本に存在していた訳で、
2009年の森林吸収を二酸化炭素の削減量を「削減」と呼ぶ事は理解に苦しみます。
さらに、1990年より森林面積が減っていれば、むしろ森林吸収は「減少」しているはずです。

ところが、企業は森林を、文字通り「金の成る木」として見始めました。
後継者不足で手放される森林を、金融機関を初め企業が買い漁り始めました。
「日本興亜損保」などはコマーシャルで、森林の所有をECOとアピールする始末です。
・・・単に、将来的に排出権としてお金が生じる森林を安いうちに買っているだけです。

■ 森林吸収の運用は、地方の振興にすべき ■

私は、森林吸収を排出削減量に参入する事は、
科学的には大変抵抗を覚えますが、
地方の振興という意味では、悪い話では無いと考えています。

公共事業の減少から、都市部から地方のお金の流れは先細っていきます。
農業は、所得保障という形で、税金で補填する予定ですが、
林業もこれをやれば、財源はいくらあっても足りません。

そこで、森林の二酸化炭素吸収を排出権として売り、
製造業などが購入すれば、税金を使わずに、地域振興が可能です。

但し、東京の企業が森林を所有していたのでは、
製造業から金融業やサービス業に資金が移動するだけです。
そして、そのツケは、製品価格に上乗せされて消費者が支払う事になります。

森林を所有する企業が、林業に熱心で、山林を健全に管理しているのなら、
これもやぶさかではありあません。
しかし、所有するだけで、山を荒れ放題にして、
排出権だけを稼ぐ事は、絶対に許す事は出来ません。

本来、下草刈りや、間伐など森林の保全には手間が掛かります。
環境保全や、水源地保全、水害防止の観点からは重要な仕事ですが、
森林から上がる売り上げは、輸入材に押されて低迷しています。

そのような、国土保全の仕事の報酬として、
排出権は使用されるべきです。
当然、正しく管理されている森林の吸収量を大きく、
ズサンに管理されている森林の吸収量は小さく見積もって、
林業へのモチベーション向上の効果も持たせるべきです。

そうすれば、我々はたとえ商品価格に上乗せされたとしても、
国土保全の観点と、地域振興の観点から、
むしろ喜んで、その様な商品を購入するでしょう。



小谷美紗子・・・声の力

2009-09-21 04:14:00 | 音楽



■ 声の力 ■

上手い歌手は沢山います。
個性的な歌手も沢山います。
しかし、「心に届く歌」を歌う歌手は、ほとんど居ません。

何だか、歌謡ショーのナレーションの様になってしまいましたが、
歌が心に届くかどうかの最大の要因は「声の力」による所が大きいでしょう。

8年程前でしょうか。
夜中にTV(多分NHK)を点けたら、コンサートの映像が流れていました。
確か、京都駅を使用したイベントで、何人かの歌手が出演していました。
何気泣く眺めていると、ちょっと小太りの女性が出てきました。
見た目は、イケテナイ美大の学生。
ああ、このコンサートは素人のコンサートなんだな・・・そう思いました。

彼女がステージに置かれたグランドピアノを弾き出した瞬間、
天地がひっくり返る程驚いた事を、今でも忘れません。
多分「火の川」だったと思います。
ピアノのテクニックもさる事ながら、その歌の凄い事。
ドロドロの情念の渦巻く歌を、凛とした声で歌う・・・
まるで呪術のようなその歌に、ほとんど金縛り状態でした。
何と言う「声の力」でしょう。

かつて「中島みゆき」が発散していた雰囲気に近いものがありますが、
もう少しストレートな表現で、芝居臭さが無い点が現代的です。

彼女の名前は、「小谷美紗子」。
そのステージでは「嘆きの雪」と「儚い紫陽花」も歌ったと思います。
翌日、CDショップに飛び込んだ事は言うまでもありません。

■ 早熟な天才 ■

小谷美紗子のデビューは1996年。20歳でした。
デビュー曲の「嘆きの雪」は、既に彼女の世界が完成されています。
しかし「嘆きの雪を体に浴びて、燃え尽きそうなこの恋を冷やしたい」と切々と歌われるこの曲が、
当時ヒットする事はありませんでした。
時代は小室ファミリーが活躍していた頃。
ドロドロの失恋ソングに世の女性が共感する事は無かったのでしょう。

同時期の曲、「自分」は、
「自分よりバカな人を見て、安心した。
 自分の罪を人に着せて楽をした・・・」
と歌いはじめます。

ダサい・・・ストレート過ぎます・・・。
しかし、このストレートな歌詞を、堂々と歌えるのが小谷美紗子の凄さです。

「悲しいNEWSを見て、涙を流して
 自分は暖かいやつだと満足してる。
 大事なのはNEWSの中身なのに、
 涙にひたって、泣けた事を自慢する」

と続きます。

誰もが感じていながら目をそらしていた欺瞞や社会の歪みを
真正面から取り上げる事は、80年代以降は避けられている表現手法です。
フォークソングの時代には、ここに「怒り」をトッピングして歌っていましたが、
荒井由美の登場で、世界は私中心に変容します。

近年、社会性を意識して成功した歌手にはミスチルが挙げられますが、
彼らの歌はイタサは伴いません。
ダメな自分を許してしまう所に、若者的な居心地の良さがあり、共感を呼びます。

一方、小谷美紗子は徹底して、ダメさを掘り下げて行きます。
これは、聞いていてかなりイタイです。
ですから、一部の「イタイ事が好きな女性」の共感は呼びましたが、
大衆的な支持は全く得られませんでした。

しかし20歳にして、人の心の無意識な欺瞞を見抜く視線は鋭く、
その硬質な歌詞を破綻無く歌にする力は、「早熟な天才」と呼んでも過言ではありません。

■ ミュージシャン’S ミュージシャン ■

小谷美紗子をリスペクトするミュージシャンは沢山居ます。

eastern youth(イースタン・ユース)の吉野寿、
元Number Girl(ナンバーガール)の向井秀徳、田渕ひさ子
中村一義、イースタンユース、
元SUPER BUTTER DOGで100sの池田貴史など
そのスジの音楽が好きな方達にはたまらない、そうそうたる顔ぶれです。

さらに「青木さやか」もファンの様で、
彼女が番組内で、とても不気味な「火の川」を歌った事から、
一時期、ネットを中心に「小谷美紗子って誰」という話題で盛り上がったようです。

基本的にはピアノ一本で勝負できるミュージシャンですが、
近年はドラムの玉田豊夢とベースの山口寛雄とでトリオで活動しています。

eastanyouthがバックを勤めるadore(2005)
中村一義のバンド100s(ひゃくしき)の玉田と山口とのトリオ、CATCH(2006)OUT(2007)
近作の3枚のアルバムは、かなりロック色の強いものとなっています。
各地のロックフェスティバルにも積極的に出演しているようです。

最近はドラマ「ゴンゾウ」の主題歌に「WHO」が使われたようです。
これはドラマのスタッフからのラブコールで実現した様です。

■ ピアノ弾き語りも、トリオも ■

小谷美紗子の魅力は、何と言っても凛とした「声」です。
日本のキャロルキングと称された事もあった様ですが、
ピアノの弾き語りでも、ハードなトリオの演奏でも「声の存在感」が際立ちます。

しっかりと歌詞を伝える事を意識した歌い回しは、
近年の英語発音的な日本語歌謡とは隔絶した存在です。
一方、留学経験もあり、英語もかなり堪能の様ですが、
留学先がオーストラリアだったからか、英語の発音は独特です。

トリオの演奏はタイトな玉田のドラミングと、カドの丸い山口のベースに
技術的にも文句の無い小谷のピアノが絡みます。
力量としては、ピアノトリオとしてインスト曲もこなせます。
(小谷美紗子は小学生の時から音大の先生にピアノを師事していた)

小谷美紗子に、デビュー当時のピアノ弾き語りを期待するファンは多いのですが、
トリオの疾走する演奏と、ガチで絡み合う彼女の歌も魅力的です。

彼女の代表作を挙げろと言われれば、「火の川」を収録した「うたき」ですが、
はっきり言って、駄作を挙げる事が難しいアーティストです。
近年のベスト盤も、お得感いっぱいですし、
トリオの演奏も、ハズス事はありません。

一人でも多くの方に聞いて欲しい歌手であり、
しかし、分かる人だけに聞いて欲しい歌手でもあります。