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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

リアルなアニメが優れているとは限らない・・・Fateに見るアニメの特性

2012-06-30 06:39:00 | アニメ
  

■ 「繋がった!!」と思わず叫ぶ、日本版エピソード3 ■







「繋がった!!」皆がそう叫んだとか・・・。

いきなり何の話を始めたかというと
今期のアニメ「Fate/Zero」のお話。


「Fate/stay night」は過去から償還された7人の勇者を戦わせ
最後に勝ち残った者が「聖杯」を得るというビジュアルノベル形式のゲーム。

私はゲームを全くプレイしないので、
このゲームがいかなる物か想像も付きませんが、
このゲームからアニメ作品が二作品生まれています。

一作目は2006年に放映された「Fate/stay night]。
これは、ゲームのオリジナルに準じたキャラクターによる作品です。

もう1作品は今期放映の「Fate/Zero」。
こちらは、「Fate/stay night」の前回の「聖杯争奪戦争」を描いた作品。

今期放映の「Fate/Zero」の最終回において、
「Fate/stay naight」に、見事に話が繋がっており、
「Fate/stay night」を見ていた人達が、
スターウォーズのエピソード3を見た人達が感じたであろう
「繋がった!!」という感激を味わったとか、味わわなかったとか・・・。

■ 作中の「聖杯戦争のルール」が「ゲームのルール」 ■

今期のアニメで「Fate/Zero」は全くノーマークだったのですが、
知り合いの事務所の女の子が、必見と薦めるので見たら・・・ハマリました。
(仕事先でアニメトークとか、どういう社会人生活かは想像にお任せします)

ゲーム版「Fate/stay naight」を下敷きに、
「魔法少女まどか☆マギカ」の脚本で
素晴らしい世界観を提示した虚淵玄が
オリジナルに書き起こした小説が「Fate/Zero」なのだとか。

冬木市に数十年に一度出現すいる「聖杯」。
「聖杯」はそれを手にした者の願望をかなえると言う。


7人の魔術師(マスター)がサーバントと呼ばれる英霊を召還し、
聖杯を賭けて、死闘を繰り広げます。

聖杯を手にして願望を叶えられるのは、
最後に生き残ったサーバントのマスターだけ。

勝負は主にサーバントの戦いで決し、
サーバントを失ったマスターは戦列を離れ
教会に保護されます。

サーバントでは無く、マスターである魔術師を殺す事も可能で、
勝負では常に、マスター自身も危険に身を曝します。
マスターが死んだ後も、サーバントはしばらく存在し続け、
その間に、別のマスターと再契約する事が許されています。

そして、マスターだけが生き残った場合も、
マスターを失ったサーバントと再契約する場合があります。

ですから、マスターとサーバントを同時に殺す事が、
このゲームで勝利を確実にする最善の策略です。

この作品世界の「聖杯戦争のルール」が、
ゲームそのもののルールであるとも言えます。

■ Fateシリーズの魅力は英雄達 ■

世界には数多くの英雄が語り継がれています。
ギリシャの神々に始まり、ケルトの神や、エジプトの神々。
さらには歴史的な英雄達まで、枚挙に厭いません。

その神々が時代や民族の背景を超えて戦ったら誰が強の?
こんな想像は楽しいものです。

Fateで召還される神々は、伝説の英雄達です。
その英雄達が、割り当てられたクラスの属性を発揮して
様々な戦いを繰り広げます。



Fate/Zero

セイバー(剣)・・・アーサー王(ブリテン王。これがなんとまあ、うら若き乙女)
アーチャー(弓)・・ギルがメッシュ(バビロニア王)
ライダー(騎馬)・・イスカンダル(アレキサンダー大王)(マケドニア王)
ランサー(槍)・・・ディルムッド・オディナ(フィオナ騎士団の随一の戦士)
アサシン(暗殺)・・ハサン・サッバーハ(暗殺教団の指導者)
バーサーアカー(狂気)・・・?(意外な人物です)
キャスター(魔術)・・ジル・ド・レェ(英仏百年戦争のフランス軍の元帥)

有名な英雄と、誰それ?みたいな英雄が混じっているのも
うそ臭さを消すには、程よいバランスかと思います。

セイバー、アーチャー、ライダーの能力は突出していますが、
をれは、サーバントの格に最初から優劣があるから。
チェスの駒だと思えば良いでしょう。



■ 意外とクロイ英雄達と、さらに腹黒いマスター達 ■

さて、これらの英雄達がガチバトルするのだから、
面白く無いハズが無い.

ところが何と、彼らはガチバトルを避け、
何とか相手を出し抜こうとして裏で手を組んだり、
強敵に対しては共闘したりと、
結構、英雄の皆さん、クロイです。

英雄の皆さんが卑怯なのでは無く、
彼らを使役するサーバントの魔術師の皆さんが「真っ黒」なのです。

彼らの聖杯を目指す目的は様々です。

魔術の根源に至る道を究めんとする者。
ただ好きな女性の子供を助けたいと願う者。
優れた魔術師であるという存在証明として聖杯を欲する者。
殺戮に取り付かれた者。
魔術学校の教授に認められたいが一心に聖杯を求める者。
自身の狂気の根源を見極めんが為に聖杯を求める者。

「世界を我が物に」などという分かり易い目的で、
聖杯戦争に参加する者は無く、
彼らの望みが叶ったとしても世界の受ける影響は軽微に見えます。

■ 最も純粋な目的を持つ者が、最も非情な殺人者 ■

ところが、セイバーのマスター、
衛宮 切嗣(えみや きりつぐ)の願いだけが異質です。
彼の願いは「世界から、あらゆる戦いや殺し合いを消し去る事」。
中年の域に差し掛かろうかという男の願いは、
どこまでも純粋です。

魔術師の子と生まれ、
父の魔術の漏洩で大切な者を奪われた少年は、
魔術の師匠の女性に育てられます。
彼女の仕事は、誤った道に足を踏み入れた魔術師の暗殺。
切嗣の父も彼女に暗殺されるはずだった・・・。

彼女と共に、汚れ役とも言える「暗殺」を繰り返すうちに
切嗣は誰よりも、平和を求める様になります。
一方で、その為の手段としての「殺し」に彼は非情です。

しかし、「殺しても殺しても」悪は生まれ、
多くの人達が犠牲になります。

そこで彼は聖杯を手にして、「世界の平和」を実現しようとするのです。
彼は最も非情な殺戮者として、聖杯を得る為の手段を選びません。

彼は常に汚い手口でマスターを狙い、
その被害は社会的にも甚大です。

■ 切嗣の葛藤を主軸に描くFate/Zeroは大人のアニメ ■

Fate/Zeroは大人のアニメです。
というよりも、虚淵玄の原作自体が、
大人の鑑賞に堪える小説なのでしょう。

興味深いのは「空の境界」の作者として名高い「奈須きのこ」が
Fateのゲーム版のシナリオを書いている事。

新奇伝小説の旗手とも言える「奈須きのこ」の作品世界を
これまた時代の名手とも言える「虚淵玄」が補完しているのだから、
これが子供騙しの作品である訳がありません。

実際に「Fate/Zero]は聖杯戦争を通じて、
マスター達の本人すら気付く事の無い心の闇を
次々に暴いていきます。

そして、平和の為に殺しを選択する切嗣を主人公に据える事で、
人間が作りうる平和が、暴力の上にしか成り立たない事を明らかにしてゆきます。

聖杯戦争に最後に生き残る相手は、
切嗣と対極の魂の持ち主です。
言峰 綺礼(ことみね きえい)は聖職にありながら、
自身の中に暴力と破壊を求める心がある事に葛藤します。

本人すら理解しないその葛藤を、
古代バビロニアの英雄王ギルメッシュは見逃しません。
彼は人が愉悦を求める事は罪では無いと説きます。
そして、綺礼は徐々に彼の心の暗黒に取り込まれて行きます。

純粋に平和を求める切嗣と
純粋な悪による救済を欲する綺礼の対決の末に、
聖杯がもたらした結末とは・・・。

ここからは見てのお楽しみですが、
視聴者の予想を裏切る結末が、
あまりに見事に、前作である「Fate/satay night」に繋がる為、
視聴者は作品の内容云々では無く
「繋がった!!」という快感に胸を熱くします。

■ Fate/Zeroの主人公はライダーと魔術学校の生徒ウェーヴァー ■

正義の為には容赦の無い暴力を振るう切嗣に
ヒロインであるはずのセーバーは戸惑います。

セイバーは戦いの中で絶えず自分を責めます。
ブリテン王として祖国を救えなかった自分のふがいなさを悔い、
聖杯にブリテンの再興を望みます。

そんなウジウジと悩む王を
破格の王であるギルがメッシュとイスカンダルはいさめます。
「王たる者、大望を抱き、その大望に家臣は従うのだ」
「王は国家の奴隷では無い」と。

ところが、セイバーは最後まで答えを得られぬまま、
この戦いに幕を下ろします。
最後までウジウジするセーバーは、
ヒロインでありながら、ヒロインとしての魅力が決定的に欠けています。

では、この作品で真のヒロインは誰かと言えば、
魔術学校の生徒である、最弱のマスターであるウエィバー(男子)です。

ウェイバーは学校の師に自説をバカにされ、
師を見返す為に聖杯戦争に割り込みます。
師の下に届いた「聖遺物」を盗んでしまうのです。

彼が「聖遺物」を寄り代に召還した英雄はイスカンダル。
マケドニアの王として名高い、アレキサンダー大王でした。

ところが「呼ばれて出てきた」大王は、
先ず、現代の地図を見たいと言う。
そして、彼がかつて制覇した地域のあまりの小ささを知り、
彼は世界を欲するという大望を抱きます。

最先端の兵器をTVで見ては、あれを手に入れなければならぬと言い、
オバマを見ては、いずれは余の最大のライバルとなろうと嘯く。
そして通販で「世界制覇」と書かれたTシャツを手に入れ、
世界制覇を競うゲームに嬉々として興じる。

おいおい、これの何処が偉大な大王だよという振る舞いですが、
彼は大きい。
ちっぽけな学生、ウェーバーとの対比によって、
彼の人物の大きさは際立ちます。

そして、ウェーバーは自分が使役するサーバントによって、
人間としての成長を遂げて行きます。
彼らの関係において主従は逆転しています。
ウェーバーはいつしか、イスカンダルの虜になり、
彼の背中を追う家臣に一人となって行きます。

そして、そのイスカンダルにも引けを取らないのいが
バビロニアの王、ギルガメッシュです。

当時の世界の、唯一の王国の王を自称する彼にとって、
全ての世界の富は自分のもの。
全ての女は自分のもの。
まさに「究極のオレ様」なのですが、
彼もイスカンダル以上に人間が大きい。

ギルがメッシュに至っては、既に神の境地で、
正義も悪も彼の前においては意味すら為しません。
正義も悪も、彼を退屈させなければ、それで良いのです。
だから聖杯戦争も彼にとっては余興に過ぎません。

ただイスカンダルもギルがメッシュも望みが無い訳では無い。
それは、再び肉体を得る事。

英霊という虚ろな存在では無く、
確実な肉体を持って現代に顕現する事が
彼らの唯一の望みとも言えます。

一人の人間として、現代と対峙する事が
かつての覇王達の望みなのです。
この純粋でありながら、今を渇望する王達のスケールの前に、
過去に囚われてたセイバーの望みはいかにも小さく見えます。

王達は歴史が覆らない事を知っているのです。
そして、その上で、現代に新たな歴史を刻む事を欲しています。

Fate/Zeroのハイライトは、
ギルがメッシュとイスカンダルの戦いです。
あまりにも強大な力を持つ二人は、
全力を賭けた戦いを楽しみ、そして雌雄を決します。

それを見守るウェーバーが健気です。
救いの無い聖杯戦争にいおて、
ウェーバーの存在が唯一の救いとも言えます。

■ セーバーのヒロインとしての魅力一杯のfate/stau night ■



ダークでシリアスなFate/Zeroに対して、
オリジナルでありながらFate/Zeroの後日譚にあたるFate/stay nightは
学園ラブコメ物です。

この物語の主人公は衛宮 切嗣の息子衛宮 士郎です。
そして、聖杯戦争に巻き込まれた士郎が
セイバーとして召還したのが、
又もやアーサー王だったのです。

今回もアーサーは過去に囚われでウジウジしています。
ところが、思春期まっさかりの士郎は、
セイバーに首っ丈。
その熱意がついにセイバーに通じ、
二人は数ある敵を愛の力で倒し、
ついに聖杯に至ります。

そして二人の下した決断とは?

物語が見事に円環して、
セイバーは前回の聖杯戦争で得られなかった
大切な何かを得ます。

そして士郎は、一つ大人になって、
そして、未来において・・・・おっと、いけない。

■ シリアスな作品が魅力的とは限らない ■

私はFateなるものを全く知らなかったので
Fate/Zeroの最終回を見て、
もしや、これは後日譚を描いた作品が既にに存在しているのではと
ネットを探して、Fate/stay nightを知りました。

ですからFateシリーズの時代設定通りに
聖杯戦争を順番正しく見る結果となりました。

これは幸運と言えます。

もし、Fate/stay night を先に見ていれば、
数話も見ずに、いえ、5分と見ずに
下らないオタクアニメと切り捨てていたに違いないからです。

しかし、今がはっきりと
Fate/Zero よりは Fate/stay nightが優れた作品であると断言できます。

Fate/Zeroは大人のリアルを描こうとして、
キャラクターの魅力を大きく損ねています。

悩める乙女の王という設定は、
シリアスに描くと陳腐感が漂います。
あんた、それは王じゃないよと、
もしこんな王だったら、やはりオレも認めないと思えてしまいます。

ところが、ラブコメのフィールドに召還されたセイバーは
いきなり神々しく光輝きだします。

ブリテン王として健気に振舞うセイバーが、
お箸で和食を食べるというだけで、
そこには、アニメ的な情緒が漂います。

「在りえない事だからこそ面白い」という感情は
アニメを見る時の一つのお約束になっています。

「そんな事ある訳無いじゃん」と言った瞬間に
多くのアニメはこの世から消え去る運命にあります。

ですからアニメや漫画やライトノベルは
ひたすらに「在りえないけど、本当に在ったら素敵じゃん」を探し続けます。

古代のヒーロが召還される事は素敵ですが、
血なまぐさく殺し合うよりは、
日常の中に、英雄達を置いて、
時代ギャップを楽しんでみたい。

これがアニメファンの心情というものでしょう。
だから、居間に正座してお茶をすするセーバーにドッキとしますし、
世界制覇のTシャツに浮かれるイスカンダル王に好感を感じたりします。

Fate/Zero と Fate/stay nightは
同じ題材を、全く異なる方法で表現する事で、
はからずも、アニメの魅力とは何かという本質を露にしています。

どちらも優れた作品ですが、
やはり両方見るからこそ感動できるとも言えます。

お子さんはFate/stay nightから見て、「繋がった!!」の感動を味わうべきですが、
大人はFate/zeroから見て、作品の世界観を確立してから、
その余韻を持ってFate/stay nightをご覧になる事をお勧めします。

両作品あわせて46話になりますので、
くれぐれも嵌りすぎて、寝不足にならないようにお気をつけ下さい。

最後にやはり、嬉しすぎる画像を置いておきます。



追い詰められるドイツ・・・南欧の揺すりタカリ作戦

2012-06-30 05:36:00 | 時事/金融危機
 




アーー全く頭にくるわ、あのナマケ者どもめ。

今度は銀行に直接資本注入ですって!!

それじゃあ、各国の中央銀行の存在が薄れるじゃないの。

まあ、ユーロを採用した時点で

通貨発行権を持たない中央銀行に成り下がっているのだから、

仕方が無いって言えば、そうなのだけど。



でも、アーー腹立たしい。

あいつら、ドイツ国民のお金をどうにかして掠め取る事しか考えていない。

このまま、ユーロ共同債まで発行されたら

今度はドイツ国債が値下がりしちゃうじゃない!!

せっかく、バカなラテン野郎どもを騙して

わが国の国債に資金が集中する様にしたって言うのに、

これじゃあ、本末転倒だわ。



かくなる上は、一気に財政統合まで突き進んで

政治統合までいっちゃうしか無いわ。

そして、初代ユーロ総統には、この私が成るわ。

ドイツ国民にはこう言えば良いのよ。

「我がドイツ国民よ、第三帝国の大望は、今、ここに実現した!!

 見よ、ヨーロッパ全土がドイツにひれ伏したのだ!!」



そうそう、パパの映像を見て練習しておかなきゃ。

最近、歳を取ってから皆に似てきたって言われるけど、

嬉しいような、悲しいような微妙な気分ね・・・。







イギリスの特殊部隊がシリアに侵入・・・リビア化するシリア「これは戦争だ!」

2012-06-28 11:18:00 | 時事/金融危機
  



反政府勢力の「自由シリア軍」ってアルカイーダじゃないの?



■ リビアは内戦状態であると認めたアサド大統領 ■

シリアのアサド大統領は、シリアの内戦状態を認めました。
これまでは「テロリストとの戦い」と表現していましたが、
軍の反乱分子との戦闘も発生しており、
シリアはリビア同様、明らかに内戦状態にあります。

■ 英国は特殊部隊をシリアに投入 ■

英国は特殊部隊をシリア国内い投入した様です。
これも、リビア情勢に酷似しています。

レーダーサイトや防空拠点に予め発信機を設置して、
空爆時に巡航ミサイルを誘導するのです。

英国特殊部隊が投入されたとなると
シリアへのNATOの介入は確実となるでしょう。

数ヶ月後かには、NATOによる空爆が行われ、
防空システムを破壊した後に、
地上部隊の侵攻を、ヘリコプターでサポートするのでしょう。

そうしておきながら、
「銃を手にした反政府民兵が政府軍を打倒」と報道するのです。
実際には、政府軍の装甲車や戦車をヘリでフルボッコにしているにも関わらず・・。

■ ロシアの特殊部隊も潜入との噂も ■

一説には、ロシアの特殊部隊がシリアに展開を始めたとの情報も(ガセか?)

ロシアはアサド政権をバックアップしています。
シリアとロシアの関係は深く、
ロシアはシリアに軍港を構えているので、
アサド政権の崩壊はロシアの中東戦略に大きく影響します。

■ シリアの内戦の拡大は、欧米VS中露 に発展する危険性 ■

リビアと異なり、シリアへの欧米の軍事侵攻は、
中露との対立を誘発する危険性をはらんでいます。

シリアを支援するイランも黙ってはいないでしょう。

それだけに、リビアの内乱などと比較出来ない程に、
シリアに直接的にNATOが介入する事は重大な要素をはらんでいます。

■ サウジやトルコが欧米の代理として武器供与 ■

現状、シリアの反乱軍に武器を供与しているのは
サウジアラビアを筆頭とするアラブのアメリカの傀儡国家と、
EUとの関係も深いトルコです。

彼らは小火器しか供与していないと言われますが、
小型対空火器のスティンガーや、
対戦車兵器なども、供給していると見たほうが良いでしょう。

今後、戦闘が激化する中で、
反乱民兵を装ったアルカイーダが、
シリア政府軍を追い詰めてゆく事でしょう。

■ イギリスは何を目論んでいるのか? ■

リビアのカダフィー打倒の先頭に立ったのは、
イギリスとフランスでした。

今回のシリアでもイギリスの動きが目立つ様になるでしょう。
イギリスはここ数年、中東に対して直接的な行動を取っています。

アメリカの撤退後の中東利権を
今のうちに獲得しておこうという魂胆でしょうか?

あるいは、中東の安定的な独裁政権を打倒して、
アメリカの作った中東秩序をあえて不安定にしているのでしょうか?

先日のフィナンシャルタイムスの記事ではありませんが、
「死んだふり」をしていたイギリスの
突然の覚醒は、世界を新たな秩序に導く先触れなのでしょうか?

シリア情勢から目が離せません。


ちなみに、シリア情勢の海外ニュースを貼り付けておきます。

「RT]
http://www.rt.com/news/britain-qatar-troops-syria-893/


イギリスの特殊部隊の投入を報じています。

しっかり増税されている・・・分かり易い消費税を煙幕にして、源泉徴収出来る税はしかり増えている

2012-06-28 10:36:00 | 時事/金融危機
 

■ 皆さん、ご自分の給与明細の税額をご存じですか? ■

消費税の増税で国民は一喜一憂していますが、
皆さん、最近ご自分の給与明細をじっくりご覧になりましたでしょうか?

あれあれ、住民税が増えているぞと思われた方、
そう、どうやら住民税の扶養控除が減額されているらしいのです。

ちょっと拾いものですが、分かり易いので紹介します。

2012年

4月  子ども手当てが新制度に
    (所得制限)
6月  個人住民税増税
    (扶養控除の廃止・縮小)
10月 地球温暖化対策税導入
    (全化石燃料にCO2排出量に応じて課税)

2013年

1月  所得税増税
   (給与所得控除に上限、役員退職金優遇の廃止)
    個人住民税増税
    (退職金の優遇廃止)
    所得税の復興増税
    (25年間、税額の2.1%を上乗せ)

2014年

4月  消費税増税
    (税率を3%上げ8%に)
6月  個人住民税増税
    (給与所得控除に上限)
    個人住民税増税
    (10年間、年間1000円)

2015年

10月 消費税増税
    (税率を8%から10%に)


オー!!
消費税に目を奪われているうちに
いつのまにか、増税のオンパレード。


私などは確定申告組なので、
毎年の税額計算の時に、
控除や特別控除の廃止に気づきますが、
それが、いつ国会で決まったのかなんて、
報道されていても、気付もしません。

消費税増税分の5%なんて可愛いくらい、
実際には増税されているのです。


財務官僚を侮るべからず!!

恐るべし、議会制民主主義!!

日本の政治プロレスに惑わされるな・・・時間稼ぎにはなるが解決にはならない

2012-06-27 09:22:00 | 時事/金融危機
 

■ 保守と革新 ■

消費税増税法案が可決され、
増税への布石が打たれました。

増税を喜ぶ人は居ませんが、
日本が財政破綻するよりはマシと
ある程度の理解を示していう人も多いでしょう。

これらの人は「保守派」と言われる事も多いと思います。
若者は、往々にして「保守」をバカにします。
「古い」とか「臆病」だとか「既得権者」のレッテルを張ります。

ところが、私も家庭を構え、子供も出来ると、
やはり「保守的」になる自分を認めざるを得ません。

「社会なんて崩壊してもまた力強く再生する」と言いつつも、
「明日、経済が崩壊したら、あさってからどうやって食べて行こうか?」
という不安にも苛まれます。

「保守」とは一つの「責任」であり、
「革新政党」としての民主党も、
政権与党に座に就いたとたんに、
「保守化」しました。

「マニフェスト」は「革新政党」としての政策表明でしたが、
「マニフェスト」を守ったら財政破綻が確実になるので、
現実を選択せざるを得ないというのが今の民主党です。

■ 何の為の「消費税増税」か? ■

不景気の現在、「消費税増税」を決定する事は
経済にとってマイナスです。
これは、誰もが認識しています。

今回の増税法案は、「増税は経済の状況を見て」との
但し書きが付随していますから、
直近の増税は心配しなくて良さそうですが、
蛇の生殺しの様な状態で、駆け込み需要を生む事も無く、
消費を一時的に刺激する事も出来ません。

では何故、今、消費税増税を採決しなければならないのでしょうか?

1) 日本国債のファイナンスに不安が生じている
2) IMFはじめ海外の機関が、日本の財政赤字による不安定さを世界経済の脅威と見ている

表向きの理由はこんな所でしょう。

今回の増税はIMF始め海外の圧力に
財務省が抵抗しきれなかったと見る事が出来ます。

日本とて通貨マフィアの一翼を担っている国です。
IMFの副理事を財務官僚が務めるなど、
日本だけが、世界を無視して財政赤字の限界に挑戦する事は許されません。

ですから、形だけでも財政改善の努力は示さなけれはなりません。

■ 政治プロレスで流動性を確保する日本 ■

小沢氏を始め民主党の多くの議員が反対票を投じ、
民主党は彼らを除名するか、議員資格の一定期間停止にするか頭の痛い所です。
・・・と、新聞などは書きたてるでしょう。

しかし、政権の不安定化は日本にとって非常に有利です。
民主・自民・公明の三党協力は
選挙を前提にすると途端に結束力を失います。
小選挙区制では、同じ選挙区で競合し合う候補が沢山いるからです。

自公は増税法案さえ可決してしまえば、
後は解散総選挙で、民主党を壊滅させれば良いと考えています。

小沢派や鳩山派が民主党を離党すれば、
内閣不信任案が可決される土俵が整うので、
彼らを離党に追いやる事は得策ではありません。

表向きをこうしておけば、
いざ、消費税増税を迫られたら、
政権維持が出来ないと言って
のらりくらりと逃げる事が出来ます。

今回の政治プロレスの結果、
日本は上手に「政局の流動性」を確保しました。


アメリカやIMFが野田首相を非難しても、
選挙を行えば、自公民ともに大敗し、
反増税を唱える小沢新党などが躍進する可能性は否定出来ません。

自公が内閣不信任案に乗るかどうかが問題ですが、
いざ、増税となれば、国民の野田政権に対する不満が高まり、
自公ともに野田政権を支持する事が得策で無いと判断するでしょう。


■ 防戦一方の日本 ■

アメリカもヨーロッパも日本の財政破綻を心配する振りをして、
その実は、消費税によって生じる15兆円を
どうやってせしめようか、虎視眈々と狙っています。

財務省だって、そんな事は百も承知ですから、
ここは政治の混乱に期待するしかない。

防戦一方の日本ですが、
クリンチの技術だけは一流です。

■ それぞれに負わされた役どころを上手にこなす政治家達 ■

日本の政治家はなかなかに器用です。

対米従属派、親中派など自分の役どころをしっかり演じながら、
何故か、結果的には政局を安定させずに、
フリーハンドを維持しています。

マスコミも、適当に合いの手を入れながら、
国民を上手に誘導している様にも見えます。

■ 本当の勝負は、崩壊後 ■

いずれにしても、日本国債が今年以内に暴落する様な確率はかなり低いでしょう。

それよりも先に欧米の金融システムが破綻する可能性が高い。
欧米の銀行の隠し持つ負債の利払が滞れば、
金融システムは崩壊します。

FRBやECBがいつまで資金供給を続けられるのか、
そして、際限無い通貨増刷にどこまで世界が目をつぶるのか?

どこかで危機が発動して、
世界同時インフレに舵を切ると思われますが、
その後の成長戦略を早く確立した国が、
その後の世界で優位に立ち回るのでしょう。

日本はその時まで、「死んだふり」を続けるのかも知れません。
その後は、私達の気合い次第という事で、
子供達には、大変な時代が来るから、
生き残れる様に、自分で考えろと常々言っています。

・・・・って、親が生き残れなかったらどうしよう・・・。
ブログなんて書いてないで、仕事、仕事。