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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

安倍は用済みだ・・・自民党の悲願とそれを手玉に取ったアメリカ

2017-07-26 00:41:00 | 時事/金融危機
 

■ 加計学園問題は補助金詐欺 ■

加計学園問題も森友問題も本質は同じで、学校の建設費を水増しして補助金を山分けするシステム。加学園の獣医学部の建築坪単価は文科省の大学建築の最低基準額の6倍で、他の大学に比べても2倍程度割高。森友学園でも金額の違う建築費の見積もりが出て来ましたが、水増し分は政治家にキックバックされる。これ従来の公共事業などと同じ手法ですが、税務署がいくら調べても尻尾を掴むのは難しい。小沢一郎氏の事件の時も結局は立件出来ませんでした。政治家も業界も心得たもので証拠は残しません。

■ 銀行融資を引き出す為に強引なスケジュールを特区で押し切った ■

加計学園の場合はもっと悪質な可能性が有り、学校経営が金銭的に行き詰っていて銀行融資による自転車操業になっている可能性が指摘されています。獣医学部の新設を理由に融資された資金が運営費に回っている可能性が指摘されています。今治市が提供した土地は一定期間は転売出来ませんが、担保価値は在るでしょうし、将来的には転売も可能。

同じ加計学園系列の千葉科学大学でも銚子市は税金を補助金として投入していますが、市の財政が厳しくなった為に一部返済を求めた様です。市と学園の取り決めでは市民の為の美術館を学内に作る予定でしたが、これは実現していません。

■ 学校建設と教育国債という新たな「シノギ」 ■

加学園に限らず、学校建設には広大な敷地と、建設費用が掛かりますから、そこに投入される補助金が政治家の「シノギ」になっている。この延長千線上に「教育国債」が在るのであれば、それは従来の箱物公共事業の利権構造のバリエーションに過ぎないのかも知れません。まあ、与党、野党問わず多くの政治家が叩けば埃の出る身ですが・・・。


■ 安倍首相はどんな虎の尻尾を踏んだのか? ■

今回の事件で注目すべきは「安倍1強」と言われた状況が、いとも容易く崩れた点です。

森友問題も加計学園問題もネットでは随分前から噂されていましたが、大手マスコミが何故今頃になて報道を始めたかが事の本質。

「安倍叩き」が「解禁」された理由こそが重要で、いまさら政治家と金の汚い関係を騒いだ所で意味はありません。


陰謀論者の私は、日米貿易協定を有利に進める為のアメリカの恫喝かと妄想していましたが、このまま行くと安倍政権の退陣まで追い込まれそうな気配。そうなると・・・アメリカの目的はもっと違う所にありそうだ。

安倍政権の最後の政治課題は「憲法改正」ですが、今回の事件で国民投票で国民がこれを支持する事は100%あり得ない。

「憲法改正」は自民党立党当時からの悲願であり、日本会議の悲願ですが、その根底にはアメリカの属国状態に独立が在ります。安倍首相は真面目な方ですから、アメリカに面従腹背して憲法改正を達成したかったに違いない。

しかし、アメリカにしてみれば集団的自衛権さえ日本が認めれば、自衛隊を紛争解決に動員する事が可能な訳で、日本の独立性を高める憲法改正めで認める必要は在りません。細かな事は自衛隊法の改正や、有事法制の整備で対応可能な訳で、それが憲法と多少相反した所で、自衛隊の存在自体が根本的には憲法違反なのだから大した問題では在りません。

安倍政権は「憲法改正を認めてやるよ・・」というアメリカの口車に乗せられて、いろいろとアメリカに便宜を図って来ましたが、最後に手のひら返しされた・・・。

まあ、1枚も2枚のアメリカの方が役者が上手だった・・・そんな妄想に耽っています。


ゴールドマンサックスの苦境・・・ファンドの分配金が下がった

2017-07-24 05:56:00 | 時事/金融危機
 

■ ゴールマンサックスの毎月分配型債権ファンド「妖精物語」の分配金が下がった ■


昨年秋頃から毎月分配型のファンドの分配金が下がっている所が増えている様ですが、私が定点観測しているゴールドマンサックスの毎月分配型債権ファンド「妖精物語」の分配金も今年の1月に45円から25円に減っています。

毎月分配型のファンドの危険性を私は以前より私的しています。

1)ファンドの運用利益を再投資では無く分配金に充てるのでトータルの利益が少ない
2)ファンドの運用が悪くなると元金を分配に回す様になる
3)分配金の金額が下がったらファンドの運用が悪化しているので要注意

「妖精物語」はリーマンショック後こそ運用が落ち込みましたが、その後は比較的安定した運用をしていました。しかし、運用内容を長期的に観察していると、かつてはAAA格、AA格などを主体にしていましたが、現在はBBB格の債権を相当抱えており、利益を出す為にリスクを拡大していた事は明らかでした。

■ 金利上昇に弱い低格付けの債権 ■

昨年秋頃から金利がジリジリと上昇していますが、格付けの低い債権はこの様な環境下では大きく値を下げます(金利は上昇)。

金利上昇の原因はFRBの利上げです。リーマンショック後の大規模な金融緩和で金利は下がり過ぎていましたから、それが正常に戻っているだけとも言えますが、金利上昇はジャンク債や格付けの低い債権市場をパニックに陥れます。

■ 株価上昇の裏側で起きている事 ■

ゴールドマンサックスの四半期決算が悲惨な状況と報じられています。

1) コモディテー部門が大きな損失を出した
2) 債権部門が振るわない
3) 複雑なデリバティブ取引の利益が縮小している
4) GSが出資するマイクロ・ヘッジファンドの利益が縮小している

要は株価が上昇する裏側で、コモディテーと債権から資金が流出しているのです。いえ、これは原因と結果が逆かも知れません。コモディテーと債権市場から逃げ出した資金が株式市場に流入しているのです。

ゴールドマンサックス以外の大手銀行はコモディテー部門を縮小し、大胆なリストラも進めていましたが、GSはこのタイミングを逸した。

さらにGSは複雑な債権デリバティブなどを得意としていますが、市場の流れはシンプルな債権ETFに移行しつつあります。

■ ボラティリティの減少が利益を圧迫する ■

最近の市場の特徴はボラティリティの減少でしょう。

リーマンショック後からFRBの利上げ決定頃までは市場はテーパリングや利上げ予測に敏感に反応していました。結果、債権→株式→コモデティーの様な資金のグランドローテーションが起きたり、あ或いは新興国や日本の株価が大きく動いたりしていました。

しかし、FRBの利上げが規定事実となり、市場はだんだんと利上げ自体にはそれ程敏感に反応しなくなります。ボラティリティが減少し始めたのです。

ヘッジファンドなどはボラティリティーの大きい時は利益を上げますが、値動きの少ない市場では利益を上げる事が難しい。複雑なデリバティブ商品も同様の傾向が在るでしょう。

こうして、市場からボラティリティが減少する事で、GSが得意としていた分野の利益が減って行きます。

■ そろそろジャンク債バブルも弾けるだろう ■

一方で金利は確実に上昇しています。金利が下がり過ぎていた債権市場は資金が流出して金利がジリジリと上昇し始めます。

これはボディーブローの様に経済に悪影響を与えます。

特にシェール企業を中心としたジャンク債市場は崩壊前夜だと言えます。シェールビジネスの背後にはジャンク債市場で利益を上げたいウォール街の影が常にちらついています。目先の利くトレーダーはジャンク債の空売りのポジションを組んでいるはずです。

ジャンク債市場はFRBのテーパリングや利上げの度に崩壊すると予想されながらも、大きな崩壊を免れて来ました。これは世界に資金が溢れている為で、危機が後退すると資金が再び戻って来る事を繰り返しています。

しかし、長期金利の緩やかな上昇は、社債金利も上昇させますから、どこかの時点でジャンク債市場は崩壊します。恐らく、2017年後半とか2018年前半では無いかと・・・。

■ 債権市場の暴落は株価の暴落より怖い ■

多分、ジャンク債市場の暴落を引き金として、債権市場の金利が急激に上昇すると予想されます。南欧諸国の国債の金利も急激に上昇するでしょう。

この影響は米国債や日本国債にも及びます。日本国債は日銀が金利を管理しているので大丈夫と考える人も大勢居ますが、きっと日銀は指値オペの連続に追い込まれるでしょう。

米国債金利はトランプ政権発足直後に急上昇していますが、今度は10年債金利が3%を超えるかどうかがヤマとなるでしょう。これにFRBがどう対処するか・・・金利を引き上げてバランスを取るのか・・・それとも利下げで対抗するのか・・・。

いずれにしても株式市場よりも規模の大きい債権市場の混乱は、株式市場にも大きな影響を与えるはずです。


米国株価の史上最高値に目を奪われがちな昨今ですが・・・危機は債権市場で既に始まりつつある。それが現在の状況であり、GSを始めとする大手銀行の冴えない業績がそれを表しているのでは無いでしょうか。


・・・そしていつも個人が逃げ遅れる。



Bitcoinは便利な金券が投資対象となっていると考えると分かり易い

2017-07-19 09:54:00 | 時事/金融危機
 

■ ビットコインって便利な金券 ■

8月1日に分裂すると言われるビットコイン。

次世代の通貨として評価されつつある「仮想通貨(電子マネー)」ですが、一般人からすればイマイチ理解しにくい。

私的には次の様に捉えています。

1) 電子化された金券の様なもの
2) 金券の発行枚数が制約されていてる

3) ブロックチェーンと言う技術により金券のやり取りの履歴が分散記録されている
4) 電子的金券自体が履歴を有している

5) 個人同士の決済を金融機関を通さずにPC間の電子金券のやり取りで済ます事が出来る
6) 海外との決済も簡単に出来る

7) 一般の通貨と仮想通貨は変動相場で交換可能

8) ビットコイン自体が投資の対象となっている

9) 中国など通貨の海外持ち出しに規制の掛かっている国ではビットコインに換えて持ち出せる


こんな感じの代物ではないでしょうか。

■ 投資対象としてのビットコイン ■

昨年来のビットコインを始めとする仮想通貨の急騰暴落の主要因は中国人の取引によるものです。中国では元の国外持ち出しが制限されていますから、ビットコインに元を換えて国外に持ち出す人が増えた事でビットコインが値上がりを始めました。

そこに投資目的の日本人のマネーも集まって来たので、ビットコインを始めとする仮想通貨の価格が急激に上昇しました。

しかし、5月に入って中国政府が中国国内の仮想通貨の交換所の取引を規制し、個人の引き出しも停止した為に、ビットコインの価格は暴落します。

この様にビットコインを始めとする仮想通貨は「利便性」によって復旧しますが、同時にニーズが高まる事で価格が上昇するので「投資対象」としての魅力が高まります。

「投資商品」ですから価格(価値)は上がったり、下がったりします。


■ ビットコインの分裂 ■


「ビットコインの分裂」というニュースが飛び交っています。

1) 取引量が増えたので、取引に時間が掛かる様になった
2) 取引量が増えて手数料が値上がりした

これらが原因とされていますが、その裏ではビットコインの覇権争いというドロドロした世界が見え隠れします。

どうやら現在二つのビットコインのアルゴリズムのアップデートが提唱されている様ですが、このうちの一つを中国人が主導権を握る形で主流派にしようとしている・・・こう考えると分かり易い。

■ 国家に管理されない通貨は生き残れるのか? ■

ビットコインの最大の特徴は「発行主体が国家では無い」という事。

1) 現在の世界の通貨は、国家(中央銀行)が発行している
2) 通貨の価値の裏付けは中央銀行の資産
3) 中央銀行の資産の多くが国債
4) 国債の返済義務は国家が負っており、結局は国民が税金で支払う

要は現在の通貨の価値の裏付けは「国家と国民の信用力」に依っています。

一方、ビットコインの信用は・・・・

1) 超大なPCの計算によってビットコインは採掘される
2) ビットコインの元々の価値は、PCなどのハードの購入代金と演算に要する電気料金
3) ビットコインの累積採掘量が増えると採掘コストが増大し、価値を保存する

・・・非常に分かりにくい。金などの現物を裏付けにするのでは無く、「採掘にお金が掛かる」というバーチャルなコストを価値の裏付けにしています。

しかし、実際にビットコインを活用している人達は、こんな根本的な価値など気にもしません。彼らの関心は「儲かるのか?」「リスクはあるのか?」の2点に絞られます。

■ 儲かる、儲からないは投資だから時の運 ■

「ビットコインって儲かるの?」という質問も度々受けますが、あくまでも「投資」ですから儲かる、儲からないは時の運です。これは他の投資と変わりません。投資と言うよりは「投機」に近い事は確かですが・・・。

■ 問題はリスク ■

一方「リスク」や「安全性」には疑問も残ります。

マウントゴックスの事件が記憶に新しいと思いますが、要は交換所に預けておいたビットコインでも盗む事が出来る。

最近はハードウォーレットなる物も登場しており、USBメモリー内にビットコインを仕舞っておく事も出来る様で、盗難や紛失のリスクは低くなっている様ですが、やはり信用のおける金融機関を介さない電子取引には不安を覚える人も多いでしょう。

もう一つのリスクは「システムとしての安定性」。例えばウィルスソフトの様な物によって、仮想通貨のシステム全体がクラッシュされたりした場合、資産が保全されないという問題が在ります。

■ 最大のリスクは国家による規制 ■

仮想通貨の最大のリスクは「国家による規制」です。

中国の例を出すまでも無く、国家が仮想通貨を規制したならば、その価値は一瞬にして消えてしまう恐れがあります。

■ 人々の欲の渦の中で鍛えられる仮想通貨 ■

現在の所、世界の国々は仮想通貨に対して強い規制を掛けていません。公的通貨に代わる私的通貨の発行は法律で本来禁じられているハズですから、これは「お目こぼし」と言うか「国家公認」に近い。

本来、中央銀行も政府もこの様な「私造貨幣」は徹底的に取り締まって来たので、異例の事とも言えます。



ここからは陰謀論となりますが、私はビットコインを始めとする仮想通貨の裏には通貨マフィア(中央銀行)が居ると妄想しています。

彼らは仮想通貨の実験としてビットコインなどを世に放ち、「盗難」や「ハッキング」や「システムクラッシュ」などへの耐性をテストしているのでは無いか・・・。人々の欲の渦の中で、仮想通貨の実証実験をしているのでは無いか・・・。


そう考えると、実験が終わったっら消えて無くなる恐れもある訳で・・・・そんな恐ろしい物を信用していいのか・・・・まあ、儲かるなら多少のリスクは覚悟の上というのが皆さんの本音ではないでしょうか。





政治ショーの季節・・・国家ぐるみのスピン?

2017-07-18 02:17:00 | 時事/金融危機
 

ちょっとした思いつき。


アメリカはロシアンゲート事件に国民の興味が集まり、日本は森友・加計学園問題が注目されています。

TVも連日これらのニュースを放映していますが、陰謀論者としては何か匂う・・・。


現在、私達の資産や生活に最も影響を与えるのは「次なるバブル崩壊がいつ起こるか」ですが、世間の関心はこの問題から巧妙に逸らされている様に感じてならない・・。

これって、国家レベルのスピンでは無いのか・・・・。



スピンとは、あるニュースや事件を誤魔化す為に、庶民の関心を別の事件に向けさせる為に流されるニュースや事件。


芸能人の覚せい剤逮捕なんていうのが良く使われますが・・・トランプの存在自体がスピンじゃないかと思う昨今。


アメリカは好景気?なのか・・・金融緩和バブル

2017-07-18 00:58:00 | 時事/金融危機
 

■ 「長期低迷」は金融政策では救えない ■

中央銀行は金利を操作して景気をコントロールします。景気が悪化した場合は金利を下げて景気を刺激します。

しかし、中央銀行の金利操作が有効なのは、景気の下落が通常の景気循環の範囲で起きた場合で、前回記事にした様な先進国における長期的な成長力の低下を金融政策によって成長軌道に戻す事は難しい。

サマーズらが提唱する「長期低迷」を打開する手段は幾つか存在します。

1)画期的なイノベーションが起こり生産性が飛躍的に向上する
2)新興国や途上国の消費が急激に拡大して、その消費が先進国の経済も引き上げる
3)大規模な戦争によって古い設備や社会システムが破壊され、復興によって景気が拡大する

しかし、これらの現象は容易に起こる事では無いので、米経済は80年代から「長期低迷」に入り、それろ誤魔化す為に何度からの「バブル」が作られて来ました。中央銀行が緩和的金融政策を取る度にバブルは膨らみ、崩壊を繰り返していますが、その規模はだんだんと拡大ています。

直近のバブル崩壊はリーマンショックでしたが、その後の各国中央銀行の「狂った様な金融緩和」によって「新なバブル」が生み出されています。

■ 金融緩和の効果は資産市場に表れる ■

下のグラフは「S&Pケース・シラー住宅価格指数」の推移ですが、米住宅価格は住宅バブルであったリーマンショック前の水準に戻っています。



株価に至ってはリーマンショック直後こそ落ち込みますが、その後は上昇を続けています。



この様に現代における金融緩和の効果は実体経済よりも資産市場の拡大に大きく表れます。その原因は「長期低迷」にあります。何等かの構造的な問題によって成長力が低下した経済では、設備投資などで期待される利益(金利)よりも、資産市場で資金を運用した方がより高い金利が期待できます。

結果的に資金は資産市場に集中し、金融緩和が長期化すれば資産市場でバブルが発生します。

現在の米住宅市場や米株式市場はリーマンショック時の水準に迫る、或いは遥かに超えているので、これは明らかにバブル状態です。

但し「バブルは弾けて初めてそれがバブルだった分かる」と言われる様に、バブル化した市場も資金流入が続く限り崩壊する事は有りません。

むしろ、市場が右肩上がりに、一本調子に拡大して行くので素人目には「絶好の投資機会」と映ります。現在の米株のEFTなどが正にその典型的な例です。

ソロスら大物投資家がそろそろ資金を引き揚げてショートのポジションを組む中で、日本の金融機関や個人は米株投資のウェイトを拡大しています。まさにカモネギ状態。

 本当の爆弾は国債市場 ■

リーマンショック後の狂った様な金融緩和が作り出した歪の最たるものが債権市場の金利低下です。

ジャンク債を始めとする債権の金利が著しく低下し、リスクに見合わない物になりましが、尤も顕著に金利が低下したのが国債市場でしょう。

日本国債やドイツ国債などは金利がマイナスになっていますが、これは明らかに現在の国債価格が「高すぎる」事を示しています。

ただ、国債の信用力は相対的に高いので、様々な投資金利の低下とのバランスで、結果的にマイナス金利にまで押し込まれたとも言えます。

では、国債金利の極端な低下に危険が無いかと言えば・・・大有りです。日本国債が端的な例ですが、ひとたび金利上昇が始まれば、国債の保有率が高い金融機関は含み損が拡大して経営破綻します。日本ではゆうちょ銀行や地銀、信金の多くが破たんします。

FRBが利上げを進めるのも、低すぎる金利が危険だからです。FRBの制作は明らかに米10年債金利を睨みながらコントロールされていますが、市場を混乱させる事無く米長期金利を4%に戻す事は不可能でしょう。3%前後から住宅市場など長期金利の上昇に弱い市場が崩壊を始めます。

住宅市場の崩壊は、MBSなど住宅債権やその派生商品の崩壊となって世界に伝搬するのはリーマンショックが証明しています。

ここで一時的に資金は国債市場に逃避しますから、国債金利が低下して問題は起こらない・・・こう考えるのが自然かも知れません。

しかし、同時に市場は中央銀行の再度の量的緩和をも予想しますから、ここでリーマンショック直後の様に「ドルの信用に疑問が持たれる」と非常に危険な状況になります。

「リーマンショック後、FRBを始めとする各国中央銀行がジャブジャブお金を供給しても結局世界経済は破綻した」と市場が考えるならば、通貨の信用が一気に失われ、同時に国債の信用も急激に棄損します。これは国債金利が急上昇する事を意味しています。

事ここに至っては世界経済が延命する方法は在りませんので、急激な信用収縮が発生して、個人の投資は一瞬にして消滅します。さらに、通貨の価値の喪失が高率のインフレを引き起こせば、個人の預金の価値も急激に失われます。


・・・結局、FRBはリーマンショックの時点で負けが確定していた。


一部の人はビットコインなどの仮想通貨が資金の逃避先になると考えているでしょうが・・・中国政府が資金流出を嫌って規制を掛けたら一気に暴落するから逃避先としては???



なーーんて妄想を膨らめてみた。