【警告】本日紹介するアニメは良識ある大人の方はご遠慮下さい。でも、美濃加茂市は地域振興として推奨しているんだけどね。
■ 「農業高校エンタテーメント」という新ジャンル ■
『銀の匙』が切り開いた「農業高校エンタテーメント」という新ジャンルですが、はやくも追随する作品の登場です。
ラノベ原作の『のうりん』の舞台は岐阜県立田茂農林高等学校(たぶん美濃加茂市)。
農業高校に集う個性的な生徒達の物語です。
■ オタクアニメが化けた!! ■
『ココロコネクト』の大沼心の監督作品という事で期待していたのですが、3話目までは、ちょっとエッチなオタクアニメ・・・。
でも、「バカらしさ」が振り切れていて、いい子ちゃんぶっている『そにアニ』よりも見ていて楽しい。
ところが4話目からこの作品が大化けします。
立田茂農林高校の2年生、畑 耕作(はた こうさく)はアイドルの草壁ゆか(くさかべ ゆか)の大ファン。
ところが草壁ゆかは突然芸能活動を止めてしまいます。失意の耕作の前に現れたのは木下 林檎(きのした りんご)という転校生。でも、これどう見ても草壁ゆか・・・・。無口な彼女は、何故だか耕作にだけに懐きます・・・。いえ、耕作LOVE状態。
りんごの登場に心穏やかで居られないのが、自称「耕作の嫁」の幼馴染の中沢 農(なかざわ みのり)。小さな山村出身で耕作の幼馴染の農(みのり)は、リンゴに農業勝負を挑みます。勝負って・・・スク水着て田植え対決かぁーーー!!
・・・ここまでが3話までの内要。農(みのり)が健康的なポッチャリキャラで、岐阜弁(美濃弁?)で話す農(みのり)の魅力だけが取り柄の様な作品でした・・。
ところが、りんごの「アイドル活動を休止」の理由が明かされる4話目から、ただのオタクアニメとバカに出来なくなります。
畑を荒すサル退治がメインの第四話。サル退治に呼ばれた吹き矢の名人のキャラ立ちだけで抱腹絶倒!?
上の画像でピンと来たアナタは、オタク決定!!
一方、サル退治のドタバタと同時進行するのは、絶対に笑わないリンゴを笑わせるという作戦。ところがリンゴは絶対に笑ません。いえ、笑えないのです・・・・。
アイドルだった彼女は、何故だか「笑えない」という原因不明の症状に陥ります。最初は表情が暗い程度でしたが、だんだんと芸能活動にも支障が出て、とうとう活動を休止します。そんな彼女の事情を知った耕作達は、リンゴをとある場所に連れて行きます。
バスが付いた先は・・・作物の生育しない畑。無理な連作によって土壌の活性が失われてしまた畑です。その土を触ってリンゴが言います。「パサパサしてる・・・」
一方、その畑の横ではトマトがタワワに実っています。実はこちらの畑も以前は「死んだ土」の畑でした。代々、3年生達が農業研究のテーマとして土壌の再生に取り組み、どうにかトマトが実る土まで回復させたのです。
耕作達に言わせれば、未だ完全に回復した訳では無いのですが、それでも真っ赤に熟したトマトを口にしたリンゴは微かに微笑みます。
枯れてしまった土壌でも再生する・・・。
その事実が、リンゴに希望を与えたのでしょう。そして、3人の友達のリンゴを思う心に振れた瞬間でした。
■ 「ドタバタ」から「シリアス」の展開が見事 ■
『化物語』や『まどか☆マギカ』の新房監督の元で修業を積んだ大沼心監督の演出が上手いなと思ったのは『ココロコネクト』からでしした。
「テンポの切り替えの上手な監督」というのが第一印象。特に「シリアス」な展開の「らしさ」の作り方が上手い。これは『私がモテないのは全部おまえらが悪い』でも如何なく発揮されています。
のうりんでは「シリアス」の表現は「ほんのり」と抑え目な感じですが、コメディーパートとのコントラストが、この「ほんのり」としたシリアスを見事に引き立てています。アニメの特性を上手に生かした演出と言えます。
■ 農業高校に通う娘の日常だった・・・ ■
そんな、ドタバタだけど、ちょっと好い感じの『のうりん』ですが、娘に言わせると「これ、私達の日常」だそうです。だって彼女は農業高校ですから・・・。
畜産科を舞台にした『銀の匙』よりもシンパシーを覚える様です。
「農業における三大栄養素とは何か?」というセリフに、「NPK!!窒素、リン酸、カリ!!」って大声でモニターに応えている姿は微笑ましいものがあります。
一方、飛騨高山出身の家内は、岐阜弁のチェックに余念が有りません・・・・。
■ 「のんロス」状態でイマイチアニメに夢中になれない・・・ ■
前期のアニメがあまりに素晴らしかったので、今期はアニメにイマイチ夢中になれません。尤も、前期から継続の『サムライフラメンコ』『キルラキル』『凪のあすから』はあいかわらず面白いですし、『ゴールデンタイム』もイタ可愛いいヒロインが魅力的。
ただ、「のんのんびより」の無いアニメなんて・・・。
そんな、イマイチ乗れない今期アニメですが、注目すべきは横手美智子の活躍でしょうか。
のうりんではシリーズ構成を担当していますが、その他には『ウィッチクラフワーク』や『凪の明日から』の脚本も何本か書いています。
<追記>
一話目から色々ヤバイ担任のベッキー先生。
最近出番が少ないと思っていたら8話はベッキー回。
イヤー・・・これ放送していいんですかね・・・・色々と・・・。
腹筋が崩壊しました・・・・。
しかし声優さんって、凄いですね。
斎藤千和さんって方だそうですが、『化物語』の戦場ヶ原ひたぎ役もやられているみたいで・・・・ギャップあり過ぎ・・・。凄い・・・。