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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

オタクアニメが化けた?!・・・大沼心の演出が冴える『のうりん』

2014-02-28 23:12:00 | アニメ
 




【警告】本日紹介するアニメは良識ある大人の方はご遠慮下さい。でも、美濃加茂市は地域振興として推奨しているんだけどね。


■ 「農業高校エンタテーメント」という新ジャンル ■

『銀の匙』が切り開いた「農業高校エンタテーメント」という新ジャンルですが、はやくも追随する作品の登場です。

ラノベ原作の『のうりん』の舞台は岐阜県立田茂農林高等学校(たぶん美濃加茂市)。

農業高校に集う個性的な生徒達の物語です。

■ オタクアニメが化けた!! ■

『ココロコネクト』の大沼心の監督作品という事で期待していたのですが、3話目までは、ちょっとエッチなオタクアニメ・・・。

でも、「バカらしさ」が振り切れていて、いい子ちゃんぶっている『そにアニ』よりも見ていて楽しい。

ところが4話目からこの作品が大化けします。



立田茂農林高校の2年生、畑 耕作(はた こうさく)はアイドルの草壁ゆか(くさかべ ゆか)の大ファン。

ところが草壁ゆかは突然芸能活動を止めてしまいます。失意の耕作の前に現れたのは木下 林檎(きのした りんご)という転校生。でも、これどう見ても草壁ゆか・・・・。無口な彼女は、何故だか耕作にだけに懐きます・・・。いえ、耕作LOVE状態。



りんごの登場に心穏やかで居られないのが、自称「耕作の嫁」の幼馴染の中沢 農(なかざわ みのり)。小さな山村出身で耕作の幼馴染の農(みのり)は、リンゴに農業勝負を挑みます。勝負って・・・スク水着て田植え対決かぁーーー!!



・・・ここまでが3話までの内要。農(みのり)が健康的なポッチャリキャラで、岐阜弁(美濃弁?)で話す農(みのり)の魅力だけが取り柄の様な作品でした・・。

ところが、りんごの「アイドル活動を休止」の理由が明かされる4話目から、ただのオタクアニメとバカに出来なくなります。



畑を荒すサル退治がメインの第四話。サル退治に呼ばれた吹き矢の名人のキャラ立ちだけで抱腹絶倒!?

上の画像でピンと来たアナタは、オタク決定!!

一方、サル退治のドタバタと同時進行するのは、絶対に笑わないリンゴを笑わせるという作戦。ところがリンゴは絶対に笑ません。いえ、笑えないのです・・・・。

アイドルだった彼女は、何故だか「笑えない」という原因不明の症状に陥ります。最初は表情が暗い程度でしたが、だんだんと芸能活動にも支障が出て、とうとう活動を休止します。そんな彼女の事情を知った耕作達は、リンゴをとある場所に連れて行きます。

バスが付いた先は・・・作物の生育しない畑。無理な連作によって土壌の活性が失われてしまた畑です。その土を触ってリンゴが言います。「パサパサしてる・・・」

一方、その畑の横ではトマトがタワワに実っています。実はこちらの畑も以前は「死んだ土」の畑でした。代々、3年生達が農業研究のテーマとして土壌の再生に取り組み、どうにかトマトが実る土まで回復させたのです。

耕作達に言わせれば、未だ完全に回復した訳では無いのですが、それでも真っ赤に熟したトマトを口にしたリンゴは微かに微笑みます。

枯れてしまった土壌でも再生する・・・。
その事実が、リンゴに希望を与えたのでしょう。そして、3人の友達のリンゴを思う心に振れた瞬間でした。



■ 「ドタバタ」から「シリアス」の展開が見事 ■

『化物語』や『まどか☆マギカ』の新房監督の元で修業を積んだ大沼心監督の演出が上手いなと思ったのは『ココロコネクト』からでしした。

「テンポの切り替えの上手な監督」というのが第一印象。特に「シリアス」な展開の「らしさ」の作り方が上手い。これは『私がモテないのは全部おまえらが悪い』でも如何なく発揮されています。

のうりんでは「シリアス」の表現は「ほんのり」と抑え目な感じですが、コメディーパートとのコントラストが、この「ほんのり」としたシリアスを見事に引き立てています。アニメの特性を上手に生かした演出と言えます。

■ 農業高校に通う娘の日常だった・・・ ■

そんな、ドタバタだけど、ちょっと好い感じの『のうりん』ですが、娘に言わせると「これ、私達の日常」だそうです。だって彼女は農業高校ですから・・・。

畜産科を舞台にした『銀の匙』よりもシンパシーを覚える様です。

「農業における三大栄養素とは何か?」というセリフに、「NPK!!窒素、リン酸、カリ!!」って大声でモニターに応えている姿は微笑ましいものがあります。

一方、飛騨高山出身の家内は、岐阜弁のチェックに余念が有りません・・・・。


■ 「のんロス」状態でイマイチアニメに夢中になれない・・・ ■

前期のアニメがあまりに素晴らしかったので、今期はアニメにイマイチ夢中になれません。尤も、前期から継続の『サムライフラメンコ』『キルラキル』『凪のあすから』はあいかわらず面白いですし、『ゴールデンタイム』もイタ可愛いいヒロインが魅力的。

ただ、「のんのんびより」の無いアニメなんて・・・。

そんな、イマイチ乗れない今期アニメですが、注目すべきは横手美智子の活躍でしょうか。
のうりんではシリーズ構成を担当していますが、その他には『ウィッチクラフワーク』や『凪の明日から』の脚本も何本か書いています。



<追記>

一話目から色々ヤバイ担任のベッキー先生。
最近出番が少ないと思っていたら8話はベッキー回。
イヤー・・・これ放送していいんですかね・・・・色々と・・・。

腹筋が崩壊しました・・・・。

しかし声優さんって、凄いですね。
斎藤千和さんって方だそうですが、『化物語』の戦場ヶ原ひたぎ役もやられているみたいで・・・・ギャップあり過ぎ・・・。凄い・・・。

世界は一線を越えてしまったが幻想はしばらく続く

2014-02-26 09:30:00 | 時事/金融危機
 

■ ロイターコラムの記事が現在の世界経済の状況を上手くまとめている ■

「プット乱発が招く終末論」 河口 浩一(ロイター)

http://jp.reuters.com/article/jp_blog/idJPTYEA1O00S20140225

<全文引用>

1987年10月のブラックマンデー後に登場した「グリーンスパン・プット」以来、乱発されるプットが投機筋を支援している。プット・オプションは保有資産を壊滅的な暴落から守る一種の保険だ。

何か危機が起こり株価が急落した時に、米連邦準備理事会(FRB)が大量の流動性を供給し、投資家に保険を提供したことから投機家は安心して市場に参加できた。98年のロングタームキャピタルマネジメントの破たん、2000年のITバブル崩壊後もFRBは積極的な流動性供給を行って金融市場を壊滅的な被害から救った。

グリーンスパン・プットはバーナンキ・プットに引き継がれ、リーマンショック後の急ピッチなフェデラルファンド(FF)金利引き下げと量的緩和(QE)シリーズにつながっている。

プットと呼べば聞こえは良いが、簡単に言えば八百長賭博だ。博打を張って勝てば大儲け、負ければ、胴元が掛け金を戻してくれるようなシステムであり、それに気付いた投資家だけが大儲けした。プットを前提とする株式市場では、景気や企業業績など実はどうでもよい話で、中央銀行の存続可能性だけをウォッチしていればよいことになる。多少無茶してバブルになっても最後は中央銀行が何とかしてくれるからだ。

プットの匂いを嗅ぎつけた投機筋は、東京株式市場にも大挙流入。連日のように乱高下を繰り返してサヤを抜く売買が行われている。

4月の消費増税後の景気、企業業績は不透明だ。安部晋三首相はデフレ脱却と経済の好循環を実現するというが、賃金の上昇は企業による国内生産への回帰を阻害するかもしれない。設備投資が盛り上がらない中で余剰資金はもっぱら金融市場が引き受け、バブルを生むとの期待が株価を支えている。

いまや市場関係者の最大の関心事は「黒田プット」であり、「KB2(黒田バズーカ2)が何とかしてくれる」という楽観論が支配している限り、株価は大きく崩れないとの見方も多い。米国も同様。経済の先行きが不透明な中、ゼロ金利の長期化期待が株式市場を支えている。何かあれば「イエレン・プット」が出るとの安心感もある。

一方で、世界的なプットの乱発により実体経済の伴わないバブルの生成と崩壊が繰り返され、いずれ資本主義は終えんを迎えると警告する有識者もいる。

だが、終末論を唱えるのは気が早い。日本では長期金利がポイントになりそうだ。

金利が急上昇すれば円安・株高の前提は崩れるが、現状の需給構造では考えにくいというのがプロの読み筋。機関投資家が国債市場を健気に支え続ける限り、外部環境が多少ブレても円安・株高の基盤は揺らぎにくい。破滅的な事態になるのはまだ先とみる海外投資筋の「どんちゃん騒ぎ」は当面続くのではないか。

(東京 25日 ロイター)

<引用終わり>


■ 損失補てんが続く世界 ■

1) 不景気が発生する
2) 中央銀行が金利を下げる
3) 過剰投資が発生し、バブル化する

4) バブルが崩壊する
5) 中央銀行が金融緩和でバブルの損失を補てんする

6) 景気回復に伴って再びバブルが膨らむ
7) バブルが崩壊する
8) 中央銀行が金融緩和でバブルの損失を補てんする

9) より巨大なバブルが発生する
10)バブル崩壊が世界経済の継続性を脅かす規模に拡大する(リーマンショック)
11)中央銀行が狂った様に通貨を発行して損失を補てん、穴埋めする

・・・・・

現在の世界は11番目の状況です。
本来ならば世界的にインフレが発生するはずですが、供給された資金は金融市場に留まり、そこでバブルの芽を育てているので、世界の実体経済はデフレ基調です。

■ どこまで継続可能なのか? ■

金融市場のバブル崩壊が実体経済に影響を与えないのであれば、バーチャルマネーの饗宴は規模を拡大しながら永続します。

しかし、金融市場の崩壊がリーマンショックの様に世界の実体経済に大きな影響を及ぼす以上、この様な空騒ぎもいつかは終焉を迎えます。

では、「終焉とは何か」と問われれば、「通貨の信用の喪失」となります。

中央銀行が発行する債券である所の「通貨」が紙切れに過ぎない事は既知の事実ですが、世界を便利なので通貨を利用しています。現物金では持ち歩きも不便ですし、分割も難しい。さらには量に限りがあるので、経済成長を抑制してしまいます。

だから、ニクソンショックによって世界の通貨は金に別れを告げ、純粋な紙切れを選択しました。

■ ビットコインの様な電子通貨と現存の通貨は何が違うのか? ■

ビットコインの大手取引所であるマウント・ゴックスが営業を停止した事がニュースになっています。

ビットコインは電子通貨の一つですが、中央銀行や政府の裏付けのあるものでは無いので、「電子化された金券」と考えると分かり易いかも知れません。

通常の通貨をあるレートでビットコインに交換して、それを決済に使うのですが、手数料が安く処理時間が短いので、国際決済などに使う人達が現れました。しかし、各国の財務省はこれらの電子通貨を「通貨」とは認めていません。

電子通貨の不透明性の一つに、「通貨の価値の裏付けが無い」と言う点が挙げられます。仮に電子通貨の運営主体がトンズラした場合、誰も電子通貨の価値を保障してくれません。

では、「中央銀行券」の価値は誰が、どの様に保障しているのでしょうか?
・・・・実はこれも良く分かりません。



そもそも日銀やFRBの資産のほとんどが「国債」なのですから、中央銀行の発行する通貨とは、国債を細分化して証券化したものとも言えます。実際にドルにはそう印刷されているみたいです。

人によってはこれをもって、「その国の総生産力や資産が通貨の価値を保障する」と言います。

しかし国土を切り売りする事は事実上不可能ですし(出来なくは有りませんが・・)、その国の生産力を通貨に反映すると言っても、暴落した日本銀行券を為替市場で安いコストで大量に手に入れた外国人が、それこそ札束で頬を打つ様に日本の資産を買い漁る姿しか私には創造出来ません・・・。

こうして考えると、「通貨の価値とは、通貨という便利が紙切れが、常識の範疇の量だけ存在している事によって支えられており、国家の威厳によって価値がある様に錯覚されている」という事になるのかも知れません。

■ 民間の不良債権の証券化商品となった通貨 ■

リーマンショックでFRBはMBSを大量に買い入れています。日銀の日本株や不動産REITまでバランスシートに組み込んでいます。最早、中央銀行券はこの様な民間の不良債権の証券化も含有しているアヤシイ物になってきています。

何だか、江戸末期の小判に金以外の不純物が多くなって、小判の信用が失われインフレが発生した状況に似ています。インフレは下級武士の生活を崩壊させ、討幕へのエネルギーを生み出す事になります。


■ 皆で増やせば怖く無い作戦 ■

リーマンショック後のFRBやECBや日銀の緩和政策は、「みんなで増やせば怖く無い」戦略でした。

通貨は発行量を増やせば価値が減りますが、ドルもユーロも円も等しく増えれば相対的な価値は変化しません。要は為替レートは比較的安定した状態を保つ事が出来ます。

一方、増えたお金が実体経済から切り離されて、金融市場に滞留しているので、極端ばインフレも発生していません。インフレになっているのは金融市場や株式市場、現物市場などに限定されています。

■ 新たなバブルは何処で発生し崩壊するのか? ■

メディアは株式相場を経済の一つの指標にしています。
毎日、株価がニュースで報道されます。

一方、世界の資金の多くは国債市場に投資されています。国債市場は株式市場よりも規模が巨大なので、世界の資金の多くは国債市場にプールされています。

現在は世界的に国債金利が低水準ですが、これは裏を返せば国債価格が高止まりしてうるとも言えます。例えば、アメリカの10年債の金利が現状は3%弱ですが、一昔前は6%~7%が普通でした。国債価格はその時代から比べて値上がりしています。実際の国債価格のい変動は大きくないので、これがバブルかどうかは、国債価格が暴落した時に初めて分かります。

但し、国債の信用は容易には揺らぎません。
その国がデフォルトしない限り、国債は償還まで保有すれば必ず換金出来るので、無価値になる事が無いのです。(但し、インフレの進行で損失は発生します。)

■ 幻想が支える世界 ■

結局、現在の世界は「国家の信用」という幻想に支えられている様です。

国家への信用が、国債の信用を生み出し、通貨の価値という幻想を支えている・・・。

「信用」って何と考え出すと、無限ループにはまる問題ですね。こうして、明確な答えが見つからない事が、実は通貨の価値の源なのかも知れません。


本日はとりとめのないヨタ話でした。

オリンピックが来る度に・・・ロシア周辺国の混乱

2014-02-25 08:40:00 | 時事/金融危機
 


ティモシェンコ元首相

■ ウクライナってどんな国? ■

この所ニュースを騒がせているウクライナ情勢。

ウクライナと聞くと、私などは「美し過ぎる首相」と呼ばれたティモシェンコ元首相の美貌が頭に浮かんでしまう「パブロフの犬」と化していますが、最近のニュースの獄中の彼女の映像は、随分と苦労の様子が伺えます。

社会化の授業では「ヨーロッパの穀倉地帯」と習った記憶がありますが、その他にウクライナと言っても特には思い浮かぶ事はありません。

■ ヨーロッパとロシアの狭間で ■

現在のウクライナは1991年に旧ソ連が崩壊した時に独立して出来た国です。

ソ連から引き継いだ5000発の核兵器を有する列記とした核保有国であり、中国の空母「遼寧(りょうねい)」を建造したのもウクライナです。「ワリャーグ」という名で旧ソ連時代に建造が始まりますが、完成前に廃船となり、艤装を外してスクラップとして中国に売られました。

軍事的には決して弱小国家では無いウクライナですが、独立以来混乱が続いています。その混乱の原因は、ウクライナがロシアとヨーロッパの狭間に存在するから。

ウクライナ国民の少なからぬ人達は豊なヨーロッパの一員になる事を望んでいますが、ウクライナのロシア系住民などはロシアとの関係を重視しています。ウクライナは独立以降ヨロッパとのつながりを深めて行きますが、これをロシアが面白く思うはずがありません。

特にウクライナにあるレーダー網や核兵器などが欧米側の陣営に組する事となれば、ロシアと欧米諸国の軍事バランスは大きく崩れます。この為、ロシアはウクライナとグルジアのNATO加盟は断固として認めてはいません。戦争も持さないという強硬な姿勢を貫いています。(ロシア自身はNATOの準加盟国ですが)

極論すれば、ウクライナ問題とはウクライナの保有する核ミサイルの目標がヨーロッパを向くのかロシアを向くのかの問題だとも言えます。両陣営とも経済援助をチラつかせて、ウクライナの歓心を引こうと必死なのです。<補足> ウクライナは旧ソ連からの独立した時に5000発の核兵器を保有する世界第3位の核保有国でしたが、1996年に全ての核弾頭の管理をロシアに移管。弾頭はロシアに移送されいました。(スミマセン)

■ 内紛とカラー革命 ■


ヤヌコビッチ大統領


ユシチェンコ元大統領


2004年の大統領戦でウクライナの国内は大混乱します。クマチ大統領の後継者のヤヌコビッチと、親欧米派のユシチェンコが僅差を争いました。この選挙で不正があったとして、キエフなどでユシチェンコ派の大規模なストライキが発生します。これを「オレンジ革命」と呼びます。

欧米の政治干渉もあり、再選挙が行われら結果、ユシチェンコが大統領の座を獲得します。
その後、ユシチェンコは天然ガス関係のエネルギー企業の経営者で政治家としても国民に人気のあったティモシェンコを首相に迎えます。彼女は「ガスの女王」と呼ばれていました。

■ ロシアの干渉 ■

これを面白く思わないロシアは陰険な手段に出ます。それまでウクライナでは市場価格の半値程度で供給していたガスを市場価格同等に値上げしたのです。

ロシアのガスプロムとウクライナの交渉は決裂し、ロシアはウクライナ向けのガスのパイプラインのバルブを閉めてしまいました。実はロシアからヨーロッパに向かうパイプラインはウクライナを経由しているので、ウクライナへのガスの供給を遮断するという事は、ヨーロッパへのガスを止めるのと同じ意味を持ちます。これによりウクライナのみならず、西ヨーロッパ諸国も震え上がります。

ユシチェンコ大統領はロシアに出向いて交渉をしますが、その結果は好ましく無く、空気を読む事に長けていたティモシェンコもユシチェンコの対応を非難し始めます。経済的スキャンダルも発覚したティモシェンコは首相を解任されます。

一方で、2006年の撰選挙でユシチェンコ派は大敗をきします。大量の票を獲得したティモシェンコは彼と再び連立しっようとしますが、ヤヌコビッチが3党連立で政権を獲得します。

ティモシェンコはその後首相時代の不正が発覚し、刑務所に収監されています。

■ ヤヌコビッチ政権の崩壊 ■

しかし、親ロシア派のヤヌコビッチ政権では親欧米派の国民が納得しません。ウクライナの政情は以前不安定な状態が続きます。

EU諸国やアメリカはウクライナの親欧米派を経済的にも支援しています。アメリカなどはウクライナから移住した人達も多く、彼らは資金的にも、あるいはロビー活動でもウクライナの親欧米派を支援したと言われています。

昨年末頃からウクライナの国内情勢は急激に不安定化しましたが、2月に入って親欧米派の国民の暴動が各地で過激化します。

ヤヌコビッチは軍や警察によって鎮圧に当たりますが、これを欧米諸国が強烈に非難します。そして、ついにヤヌコビッチ政権は崩壊し、彼は逃亡する事となります。

■ どうしてオリンピックと重なるのか? ■

今回、ヤヌコビッチ政権を攻め立てる欧米の動きに対してロシアは大きく反論していません。これには訳があったと私は睨んでいます。

それはオリンピックです。

丁度ソチオリンピックに合わせるかの様にウクライナ情勢は激化しています。ロシアは本来はもう少し強気にヤヌコビッチ政権を支援するハズですが、西側諸国にオリンピックのボイコットなどの政治的行動を取られる恐れがあったので、強い姿勢に出られなかったのでは無いでしょうか?

これには前例が有ります。2008年8月7日、グルジア軍がの南オセチアに侵攻を開始します。このタイミングが丁度、北京オリンピックの開幕と重なり、プーチンは北京、メドベェージェフは休暇中というタイミングでした。当時のグルジア大統領はアメリカに支援を受けるサアカシュヴィリでしたが、彼は欧米の支援を当てにして南オセチアに侵攻したとも言われています。

ところが、ロシア軍の反撃は思いの外迅速で、小規模な戦闘の後にグルジア軍は撤退を余儀なくされます。CIAはロシア軍の動きを事前に察知してサアカシュヴィリに警告したがこれを彼が無視したとの噂もあります。

当時はロシア軍がオリンピックのドサクサに紛れてグルジアに侵攻したという正反対の情報が西側マスコミに流れましたが、事の顛末は全く逆で、オリンピックに便乗したのはグルジアと欧米諸国だったのです。

これなどもオリンピックを人質に取って中ロの反抗を阻止する狙いがあったと思われますが、ロシア軍の迅速は反撃の前に失敗に終わっています。

■ 全ては霧の中ですが・・・ ■

この様な国際謀略の話は真実は霧の中であり、私達は結果を適当に繋ぎ合わせて空想を膨らめるだけに終わります。

ただ、イケメンだったユシチェンコの顔が何故かボロボロになっていたり(一説には毒を盛られたとか・・・)、気になる事は沢山あるのです。

ただ、私などは「陰謀論者」ですから、これらのイザコザですら、誰かにコントロールされていて、世界がそれらしく変わって行く様に見せる「演出」なのではないかと疑ってもいます。

日本の右傾化と日中韓の対立などは、外から見れば同様に見えるのかも知れません。渦中に居る我々は、自分達の意思で未来を選び取っていると思っていますが、案外誰かの手の平の上で踊らされているだけなのでしょう。


最近、アメリカが日本に冷たい様ですが、太平洋戦争前夜も、アメリカの手の平返しで日本は戦争へと駆り立てられて行きました。同じ過ちは繰り返したくないものです。

尤も、米国債を大量に購入すれば、オバマ大統領も笑顔ですっ飛んで来るのでしょうが・・・。

50代で住宅ローンが組める?!・・・低金利の恩恵

2014-02-24 08:42:00 | 時事/金融危機
  

■ 50代で二軒目の住宅ローン? ■

最近、身近に50代で新たに住宅ローンを組む人が増えています。
フラット35で中古物件を購入した場合、月額返済が3万円代になった。」などと聴くと、かつての高い金利の住宅ローンを必死で返済している自営業の身としては馬鹿らしくなってきます。

フラット35は2軒目の購入でも総返済額が年収の35%以内であれば2軒目のローンを組む事が出来るみたいですね。

貸し手としては、新規に購入するマンションと、現在の手持ちのマンションも合わせれば担保も充分で、さらに団体信用保険に加入出切れば、死亡時の貸し倒れも回避出来ます。

■ 団体信用保険は破綻しないのか? ■

団体信用保険はローンの借主が死亡した時にローンの残高を保険でカバーする制度です。ローンを組でいらっしゃる方なら加入されている方も多いでしょう。

団体信用保険の完済年齢は80歳なので、50歳を過ぎていても加入出来ます。日本人の平均寿命が高齢化したからこそ可能なシステムとも言えます。高齢の加入者が増えると団体信用保険が支払いによって破綻しないかと不安にもなりますが、高齢者のローン残高は少ないはずなので、多分大丈夫なのでしょう。

■ 変動金利は安心か? ■

現在の住宅ローン金利は20年で固定が3%弱。2%を切っている金融機関もあります。一方、変動金利は低い所で0.65%なんてケースも。

アベノミクスで金利が上がるかと思いきや、日銀の異次元緩和の影響もあって、金利上昇は見事に抑え込まれています。「金融抑圧」という状態が永続するならば、変動金利を選択して、金利上昇が始まったら固定に駆りかえるのも上手な方法かも知れません。

問題は金利上昇がいつから始まるかですが、日本の不景気が少子高齢化や空洞化などによる構造的な原因に起因しているので、景気回復による金利上昇の心配は当面必要無いかも知れません。

■ 経常赤字化による影響 ■

日本の金利に影響を及ぼしそうなのが「経常赤字」。
2013年が黒字で踏みとどまるのか、通期で赤字となるのかも気になりますが、少なくとも今年あたりから通期で赤字化する可能性も出て来ています。

「経常赤字」が日本に与える影響で最も心配されるのが円安の過度な進行です。110円~120円/ドル程度で安定していれば問題ありませんが、これが170円、200円と進行して行く様なら「通貨防衛の為の利上げ」が実行される可能性は高くなります。

では円安が一気に進行する可能性がどの位いあるかと言えば・・・国民の貯蓄残高との兼ね合いになるのかなと・・・。

現在、日本国債は建前上、日本国民の貯蓄によって支えられています。もし、円安が進行する仮定において、日本人が貯蓄を外貨預金や海外投資に切り替えて金利を確保しようとする動きが強まれば、日本国債の需給安定に貢献している貯蓄が減少し、需給関係が崩れます。

長期的に観れば貯蓄額は減少に転じるので、日銀の異次元緩和は先手を打ったとも言えますが、明らかに日本の財政が日銀に依存しているとなれば、円の価値は現在よりも下がる、円安が加速します。これが過度な円安に突入すれば金利上昇も起こり得ます。

■ 米経済のV字回復も想像し難い・・・ ■

一方で、現在の為替レートは「ブサイク犬コンテスト」を依然脱しておらず、ドルやユーロの信用が急激に高まるとも思えません。FRBもECBも緩和縮小に舵を切りたいのですが、金融市場が緩和マネー・ジャンキー状態なので、本格的な緩和縮小から金融引締めまでの道のりはまだまだ遠い。

この様な状況では、余程のアクシデントでも無い限り、極端な円安も想像し難い状況です。

■ 問題はマンションの無価値化 ■

一見、中高年からの住宅購入や2軒目の購入に有利な社会情勢ではありますが、問題があるとすれば住宅の過剰供給問題。

そもそも、2軒目の中古物件が手ごろな価格で買えるのは、住宅が余り始めているから。

そして、マンションの法的な償却年数が47年である現状では、築20年の中古物件は、25年後にローンを完済した頃は、建物としては無価値となります。(実用上の価値は残っています)

先日、マンションの管理組合の研修会に参加して来たのですが、日本ではマンションの老朽化と居住者の高齢化が同時進行しており、築30年を超えるマンションの居住者の平均寿命は70歳を越えていたりします。

この様なマンションを立替しように住民の4/5の賛同を得る事はほぼ不可能です。容積率の緩和などで、ほぼ無償で立替が出きるケースを除いては、日本では現在の法律ではマンションの立替が非常に困難です。

20年後には・・・・老人ばかりが居住する、老築化マンションが全国に林立する・・・そんな時代がやって来るのかも知れません。

・・・あれ、それって私達の世代の事ですね。

■ 若者はローンを組めないイビツな社会 ■

本来、30代や40代前半の世代が活発に住宅を購入して来ましたが、非正規雇用の増加でローン審査もなかなか通らなくなっています。これは需要低下に繫がります。

需給バランスが崩れて中古物件の価格が低下する中で、中高年が2軒目のマンション購入を検討している・・・。何だか、こんな所にも格差社会の影響が出ている様に思えます。

ただ、2軒目を購入して、1軒目を息子夫婦に住まわせるなどというケースも在る訳で、その時々の経済状況や社会情勢に応じて、国民は最適と思われる選択をしているのでしょう。

金利上昇が起きるまでは、日本経済はこんな状態で生き長らえてゆくのかも知れません。



まとまりが無い内容ですが、雑感まで。

国民の幸福よりイデオロギーを大切にする人々・・・福島原発のタック漏水

2014-02-24 06:21:00 | 福島原発事故
 

■ 起こり得ない事故 ■

福島第一原発で発生した汚染水タンクからの漏水事故

<引用開始>

東京電力福島第一原子力発電所で汚染水110トンがタンクからあふれ出た問題は、弁の故障でなく、誰かが2個の弁を2回操作していたことが分かり、謎が深まっている。

 1回目は19日午前、汚染水が満水の「H6エリア」のタンクへ向かうように流れを変え、2回目は同日深夜、正常な流れに戻していた。誰が、どのような理由で操作したのか。

 昨年秋に相次いだ水漏れは、汚染水が流れている配管を別の配管と勘違いして外したり、ホースをつなぎ間違えたりといった原因で起きていた。しかし、今回は、間違って問題の弁を操作してしまうような作業はその日、何も計画されていなかったという。東電がミスだけでなく、故意の可能性も排除できないでいるのは、このためだ。

 だが、東電によると、水漏れが19日深夜に分かった時には、弁は二つとも正常な状態に戻っていた。21日の記者会見で「ミスに気づいた作業員が隠蔽のため、弁を戻した可能性はないか」と問われた東電の尾野昌之・原子力立地本部長代理は「予断を持たずに調べたい」と答えるにとどまった。

(2014年2月23日10時36分 読売新聞)

<引用終わり>


1) バルブは専用レバーを取り付けなければ回せない
2) 2回に渡り不自然な操作が為されている


この点を考えると、「故意」の可能性は捨て切れません。

■ 原発の停止は法的には可能 ■

原発を再稼動するか、それとも廃止するかの決定権は国民にあります。

政府や原子力規制委員会は、原発の再稼動が著しく国民の利益を損ねる事が決定的となった場合、電力会社の私有財産である原発の停止・廃止を実行出来ますが、一方で電力会社の被る損害は、国家が補填する必要があります。

もう一つの脱原発の方法は、国民が選挙などで脱原発の意思をハッキリと示す事です。ただ、国政選挙は単純な「ワンイシュー選挙」とはなり難く、組織票が結果を左右するので、はたして国民が脱原発を望んでいるのかどうかの判断は曖昧になります。

選挙によって脱原発が確定した場合にも、電力会社に国家が損害額を補填する必要があります。

■ イデオロギーの暴走 ■

原発停止の永続化や、原発の廃止は民主主義の手続きで充分に実現可能ですが、その為には「原発が国民の幸福を損なう」という厳然たる事実や、あるいは「多くの国民が原発停止を求めている」という事実が必要になります。

現在の日本では、原発事故の記憶は風化しつつあり、火力発電の燃料の輸入コストが日本を経常赤字国にしている現状などから、少なからぬ国民が「原発再稼動も止む無し」という意見に傾いています。

この様な状況に「原発反対派」は焦りを覚えているはずです。

「とっても危険な状況や事故が発生すれば、国民が原発反対に傾く」と考えたとしても不思議ではありません。福島第一原発の作業員に反原発の活動家がもぐり込む事は多分容易でしょう。そして、活動家が今回の様な事故を起こす事も難しくはありません。

あくまでも仮定の話しですが、「反原発というイデオロギー」や「共産主義イデオロギーの成れの果ての反政府イデオロギー」が暴走する可能性は低くは無いはずです。

■ 国家の利益は国民に犠牲を強いるが、イデオロギーの暴走も国民に不幸をもたらしてきた ■

戦争などは「個人の利益よりも国家の利益が優先された」結果発生します。その意味において国家の利益は個人の利益を犠牲にします。

一方で、この様な国家の利益に対抗するかに見えるイデオロギーも、過去に何度も国民に直接的な不幸をもたらしています。それは「テロ」と呼ばれる行為です。

「テロ」は圧倒的な力を持つ存在に対抗する「非対称な暴力」という対抗手段ですが、その犠牲は多くの無垢な一般人である事が多い。警備が厳しい要人や重要施設を狙うよりも、不特定多数の一般人の方がターゲットになりやすく、国民の恐怖を与え易いからです。

皮肉な事にテロによって彼らの目的が達成される事は少なく、むしろ国民の支持を失って行きます。かつての日本の過激派と呼ばれる人達が辿った道です。

■ モラトリアムを続ける原発行政 ■

先日の大雪の日の8日、暖房電力の急増で東電管内は電力使用率が95%に達しました。1月15日も同様に95%に達しています。この様に夏場に限らず、エアコン暖房が増えているので冬場で電力使用量は増大します。

原発が停止している現在、老朽化した火力発電所もフル稼働して電力会社は電力を供給しています。電力供給量がピークに近い上代で、老朽施設の何れかが何かの原因で停止した場合、一部地域で停電が発生するとそれが広域停電に発展する可能性があります。

平日に大規模停電が発生した場合、工場のラインが停止したりする事により発生する経済損失は非常に大きな額に上ります。これらの損害は電力会社に請求されますが、規模が大きくなれば補償しきれるものではありません。

この様な状況にある中で、政府は国民の反発の強い原発再稼動を強硬も出来ませんが、一方で電力の安定供給という観点からは原発の即時廃止も実施出来ません。「モラトリアム」な状態がベストだというのが政治的判断の様です。

■ 時間が解決する問題 ■

私個人としては、福島第一原発の事故原因は津波では無く、地震による配管類の断絶による冷却不能だと考えています。これは、作業員などの証言から推測したものです。

現在、各地の原発で防波堤を高くする工事などが実施されていますが、地震で配管が壊れるのであれば、福島第一原発の様な事故は大規模地震で再び起こります。ですから国家の信用という意味においては原発は再稼動するべきでは無いのかも知れません。

一方で、福島で今後明らかになって行くであろう放射線の人体に対する影響は、現在の過剰な防護基準がナンセンスである事を時間の経過と共に明らかにして行くでしょう。しかし、その結果が得られるのは、何十年後か後になります。

■ 原発推進派と原発反対派の均衡点のモラトリアムを崩そうとするテロ ■

現状の「原発モラトリアム」状態は、原発推進派と原発反対派の両派にとって意外にメリットのある均衡点です。

私は現在の均衡を、あえて崩す必要は感じていません。経常赤字の拡大が「推進派」に背中を押すにせよ、効率的な火力発電システムの導入による原発依存脱却にせよ、日本の経済の状況を見なが決断する時間は未だしばらく残されています。

なんと無く「原発モラトリアム」状態で双方が納得している状況に我慢が成らない人達は少なからず存在します。その様な方の一部は、「テロ」という手段を選ぶかも知れません。

では、それが国民のメリットとなるのかと言えば・・・。

国民は移り気ですから、経常赤字の拡大が日本経済に悪影響を及ぼせば、「原発再稼動はやむを得ない」という意見に流れます。今回の事件がもし「テロ」であるならば、彼らの目的は「放射線や原発の恐怖を煽って「均衡」を破壊する事なのでしょうが、結果的には「モラトリアム」の強化に貢献している様にも思えます。


本日は福島第一原発のタンク漏水事故が「テロ」であるという妄想をたれ流しました・・・・