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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

WHOは何故危機を煽るのか

2009-08-30 05:23:00 | 危険なワクチン
■ WHOが若年者の重症化を警告 ■

<本日のロイターの記事から引用>

[ワシントン 28日 ロイター] 世界保健機関(WHO)は28日、新型インフルエンザ(H1N1型)について、ウイルスが直接肺に達し健康な若い人が深刻な呼吸器不全に陥る重症例が医師から報告されていると発表した。また、日本での感染拡大が流行の水準に達したとの見方を示した。
 WHOはインフルエンザの世界的大流行(パンデミック)に関する最新報告で、一部の国ではウイルスに感染した患者の15%が病院での治療を必要としているとし、すでに過度の負担を抱えている医療システムをさらに追い詰めていると述べた。

 日本での感染拡大については、インフルエンザシーズンの通常よりも早い開始を示唆しているとの見方を示した。熱帯地域でも状況が悪化していると述べた。

 「おそらく最も重要なのは、世界中の臨床医が健康な若年層にもインフルエンザ重症例がみられると報告していることだ。これは季節性インフルエンザにはあまり当てはまらない」と指摘したほか、「重症患者数の急増に集中治療施設が対応できない恐れがあり、需要増を見越した対策が必要」との見解を示した。

<引用終わり>

これを読むと、新型インフルエンザで重症になったらどうしようと不安になります。
一方、5月27日の読売新聞の記事では、

<引用>

成田赤十字病院(千葉県成田市)で治療を受けた最初の感染者3人の症状は、38~39度台の発熱やのどの痛み、せき、たんなど、季節性のインフルエンザとほぼ同じだった。

 来院時に38、39度台だった2人は治療薬のタミフルを使い、3日以内に熱は治まった。他の1人は、発熱があったのは1日だけで、来院時にはすでに平熱に下がっていたため、タミフルは使わなかった。

 一方、神戸市灘区の男性開業医(52)が診療した感染者の場合、高校の男子生徒は37度台の熱が出て、治療薬リレンザを使った後に軽快し、女子生徒は38度台の熱が出たが、治療薬は使わずに翌日には熱が下がった。

 ほとんどの患者で38度以上の高熱が出るが、38度未満の場合もある。治療薬が効くが、使わなくても安静にしていれば治ることが少なくない――。こうした特徴は、季節性インフルエンザと同じだ。神戸市の感染者のうち43人、大阪府の69人をそれぞれ分析した調査結果でも、症状面では「季節性」と大差はなく、入院が必要な患者は1人だけだった。

 ただし、季節性とは異なる特徴もいくつかある。

 まず、高齢の患者が少なく、若者が多いこと。日本でも高校生を中心に感染が広がったが、米国疾病対策センター(CDC)の発表でも、米国の患者の半数以上が18歳未満で、入院患者の7割は49歳以下だった。この結果からCDCでは、1957年以前に生まれた中高年にはウイルスに対する免疫がある可能性も考えられるとしている。

 また米国では、呼吸器疾患や心臓病、糖尿病などの持病(基礎疾患)がある人に重症例が多いこともわかった。さらに、「季節性」では重症化しにくい若者に、ウイルス性肺炎などの重症患者が一定数見られた。

 CDCは、入院した重症の感染者30人の詳細を公表。それによると、持病のある人や妊婦が多い一方で、若い世代ばかり、持病が何もない人も8人いた。

 今回のウイルスは弱毒性とされているが、国立感染症研究所感染症情報センター長の岡部信彦さんは「持病のある人はもちろん、若い世代も警戒はした方が良い」とくぎを刺す。

 糖尿病でも、血糖値の管理ができていれば、過度な心配はいらない。持病のある人は日頃から治療を怠らないことが肝心だ。

(2009年5月27日 読売新聞)

<引用終わり>

と書かれています。
これが実体です。
「なんだ、季節性インフルと症状は同じなんだ。」と思います。
「でも、若者でも重症化するから、注意は必要だよな。」とも思います。

■ 確率的に考える ■

新型インフルエンザは既に全国に蔓延していて、
その推定患者数は、8月28日現在、15万人です。
内、死亡者が29日の時点で7名です。
ほとんどの方が慢性疾患を抱えた方です。

単純に致死率を計算すると、0.047%となります。
日本の昨年度の交通事故死者数は5155人で、全人口の0.043%です。
サンプルが少ない時点での統計に意味が無い事を承知で暴論すると、
「インフルエンザに日本国民全員が感染して発症しても、
 死亡する人は、交通事故で死亡する割合と極めて近い」と言えます。

■ 確率と実感 ■

確率的には、非常に低い新型インフルエンザの重症化と死亡ですが、
確率と実感はいつもかけ離れています。

我々は悪いケースを考える時、どんなに良いケースの確率が高くても、
悪いケースに自分が陥った時の事を想像する習性を持っています。
交通事故に遭って死ぬ確立は大変低いのに、交通事故で死ぬ事を予想して恐怖します。
確率的には、交通事故に遭って死ぬ事はほぼ無いにも係わらず・・・。

これは、生物が生き抜く為の本能です。
最悪の事態を重視する事で、生存確率が上昇するのです。

インフルエンザも同様で、新型インフルエンザに掛かって重症化する確率は低いのに、
死んだらどうしよう、重症になったらどうしよう・・・と考えてしまいます。
WHOの発表は、我々のこの様な習性を強く刺激します。

■ IPCCに似てきたWHO ■

IPCC(国際温暖化パネル)が単なる温暖化の検討組織だったのに、
今では大きな権力として機能しているのと同様に、
WHOもパンデミックを機会に、権力として機能し始めています。
危機を煽って、支配力を強めています。

試しgoogleで「WHO 陰謀」とか、「WHO 製薬会社」と入力してみると、
面白い事に、この二つの語句が同時に書かれたページはヒットしません。
WHOを無視して、検索が掛かります。
googleに恣意的な検索の制限が掛かっているとしか、思えません。

さてさて、何故でしょう???

PS
ただ禁則の掛け方が甘いようで、「世界保健機関 陰謀」では
ゾロゾロと検索に掛かってきます。
これらのページの中にもWHOの文字は踊っていますが、
何故だか「WHO 陰謀」では検索に掛かりません。

同じ事が、「WFP 穀物メジャー」でも起こります。
「国連世界食糧計画 穀物メジャー」の組み合わせでは
色々と検索に引っかかってきますので、
明らかにWFPには禁則が設定されています。

googleが規制されるのは中国だけの話では無いようです。
逆に言えば、googleの禁則ワードの組み合わせの裏には、
何か知られたく無い事があるのでしょう。

分かり易過ぎて、むしろ笑えます。google!! 
さすがはgoogleの中には世界がある!!




新型インフルエンザ・・・超過死亡概念

2009-08-29 10:03:00 | 危険なワクチン


インフルエンザ関係で面白い図表を見つけたので紹介します。
以前から私が「日本国内のインフルエンザの死者数は、多い年で1万人を越える」と書いていますが、
そんなに大勢の人がインフルエンザで死ぬの?と思われる方も多いのではないかと思います。

この1万人を越える死者というのは「超過死亡概念」という考え方に基づく統計です。
超過死亡概念とは、「インフルエンザが直接の死因でなくても、インフルエンザが原因となって死亡したケース」を言います。
例えば、直接の死因は肺炎や脳炎、あるいは腎不全だっとしても、
インフルエンザに掛からなければ、それらの要因で死亡する事は無かったケースです。

この「超過死亡概念」はWHOが推奨するインフルエンザ死亡者の統計方法です。
WHOとしては、ワクチンが行き渡れば、死ぬことの無かった人が沢山いたと言いたいのでしょう。
今回のインフルエンザの各国政府の死亡者の数は、
当然、この超過死亡概念に基づくものと思われます。

■ 死亡するリスクの高い人 ■

本日の読売新聞の一面は、「新型インフルエンザ、入院患者1日に76万人」というものです。
感染者を通常の季節性インフルエンザの2倍と想定し、その内の2割は発症。
発症者の5~2.5%が入院に至るという想定だそうです。
流行のピークは10月上旬。
死亡者予測人数は発表されていません。

さて、数学的には間違いの無さそうな設定ですが、
問題は重篤に陥る患者の見込みを、通常の季節性インフルエンザ同等に設定してるであろう点です。
今回の新型インフルエンザの感染は若い人が中心です。
70歳以上の高齢者は、既に抗体を持っていて感染しないと言われています。

一方、通常の季節性インフルエンザによる入院患者や重篤患者の多くは老人です。
既に健康に問題を抱えていたり、抵抗力の低い老人が、インフルエンザにおけるハイリスクグループです。

■ 世界で2000人死亡は恐れるべき事か? ■

さて、今回のインフルエンザでは、従来のハイリスクグループが感染する確率は低くなります。
感染するのは抗体は持っていないけれども、体力はある若者が中心です。
彼らは、感染・発症しても症状はいたって軽微な事は先日このブログに書きました。

重篤化するリスクが低ければ、感染者が入院するケースは少なく、
当然死亡者も少なくなります。
8月26日で、全世界のインフルエンザによる死亡者は2000人を突破したそうです米国が522人、アルゼンチンが439人、メキシコが179人、豪州が132人等々。

南半球のアルゼンチンやオーストラリアは冬が終わろうとしています。
日本がこれから向かえるであろう感染ピークを、彼らは既に経験しています。
その結果の死者が・・・世界で2000人。
この数字が超過死亡概念に基づくものかどうかは定かではありませんが、
もし仮にインフルエンザ主因による死亡者数であったとしても、
2005年の日本一国の年間のインフルエンザ主因死者数1818人と大差がありません。
これは、新型インフルエンザの致死率が大して高く無い事を物語っています。

私がいくら騒いでも、素人が何を言ってんだ常態ですので、
現場の医師のブログから引用させて頂きます。(ゴメンナサイ)

<ahref="http://blog.livedoor.jp/kondo_kodomo/archives/943733.html">http://blog.livedoor.jp/kondo_kodomo/archives/943733.html
<引用>
全国的にインフルエンザの流行が続いているようです。

船橋でも結構A型インフルエンザの報告は多く、当院でも今月に入って毎週A型インフルエンザの患者さんを診ています。
3週間前の葛飾中学校の生徒さんは、部活で集団で発症していたので保健所で検査をした結果、新型と診断されました(リレンザという抗インフルエンザ薬ですぐに良くなりました)。

感染症情報にも書きましたが、今は「クラスター・サーベイランス」と言って、学校やグループなどでの集団発生以外では(重症化した場合は別)原則的に新型かどうかの検査はしてくれません。 ですが、流行状況から考えて、今A型と診断されているインフルエンザはまず「新型」と言ってよいでしょう。

さて、私のブログにコメントくださった「ママさん」も心配されていますが、新型インフルエンザはどれ程恐いものなのでしょうか?

今までの日本での流行状況や情報(普通のテレビ・新聞ではなく、医療関係者用の情報掲示板やメーリングリスト)、自分で診察した患者さんの重症度を総合的に判断すると、今のところ過度に心配する必要はないと感じています。

最近は死亡例や人工呼吸器が必要な重症者も報道されていますが、実は毎年冬に流行する「季節性インフルエンザ」でも死者は出ているのです。 
その数は・・・・、流行の程度にもよりますが、今回の様な基礎疾患のあるお年寄りなどがインフルエンザが基で亡くなる(超過死亡と言います)人数は、毎年数千人から多い年には1万人以上いると言われています。
こどものインフルエンザ脳症も毎年数十人以上報告がありますが、この辺は全く報道されていませんね。

新型インフルエンザは基本的にはAソ連型と同じH1N1というタイプのウイルスですが、抗原性(性質)がかなり異なっているので、今までにAソ連型のインフルエンザに罹っていても、ワクチンを受けていてもほとんど役にたたないと考えられます。

とういことは、罹ってしまうとインフルエンザが発症してしまうことが多く、次々と流行が広がる事を意味します。
ただ冷静に考えてみれば、今までの「季節性インフルエンザ」でも、一度もインフルエンザに罹った事もワクチンを受けたことの無いこどもが全て重症化しているのではない訳で、今回の新型でも死亡率や重症化率が特に高いわけではないので、過度の不安を持つ必要はないと思っています。

ただしインフルエンザは重症化したり死亡する事もある恐い感染症ですから、体力をつけて、出来るだけ罹らないように不要な人込みを避け、手洗い・うがいなどをしっかりしておきましょう。

さてワクチンについてですが、新型に対するワクチンは国の一括管理になりそうです。 そうなると優先順位によっての接種になるので希望しても受ける事が出来ないかもしれません。

季節性インフルエンザで弱ったところに新型が感染すれば重症化のリスクは高まると考えられますから、せめて従来のウイルスに対するワクチンは早目に受けておいた方が良いでしょう。
季節性インフルエンザに対するワクチン(従来通り、Aソ連・A香港・Bの三種類のウイルスが入ったワクチンです)は、例年通り供給される予定です。

<引用終わり>



皆でかかれば怖くない・・・新型インフルエンザ

2009-08-27 04:43:00 | 危険なワクチン
■ インフルエンザが身近で流行ってきました ■

インフルエンザが身近で流行ってきました。
中学のバスケ部の子が二人、インフルエンザに掛かりました。
しかし、3日で練習に復帰しています。
病院での判定は、「新型では無い」との事。

尤も、簡易検査でA型の判定が出ても、
新型の検査は行わない事に国の通達が変更されていて、
ほとんどの医療機関ではA型は、通常の季節性インフルエンザと同じ処方がされています。
(実際にはこの時期のA型は、ほとんどが新型だと言われています。)
http://news.cabrain.net/article.do?newsId=23928&freeWordSave=1
wikispediaも参照してみて下さい。

症状が重篤で無ければ新型として扱わない方が、
社会もいたずらに不安にならず、学校閉鎖にもならず、大人の判断だと言えます。
下手に新型判定してしまうと、病院もいろいろと困るようです。
家内に聞いたとこドろ、38度以上の発熱がある場合は、発熱外来に回されるようですが。
(保健所によっては発熱外来も既に閉鎖しています)

知り合いの医者の話だと、
「春頃の感染初期の頃も、新型かどうかの検査を積極的に行う県とそうで無い県があり、
県毎に感染者数が大きく異なるのは、担当者の姿勢の違い。」と言っていました。
千葉県は積極的で無いとも・・・。

病院からの報告義務も無くなっていますから、
既に実体把握など不可能ですが、
8月のこの時期にインフルエンザに掛かれば、ほぼ新型を疑って良いでしょう。

■ 娘も風邪をひいた ■

おとといから娘も夏風邪をひきました。
バカなので風邪など滅多にひかないのですが、
火曜日はぐったりしていました。
これは娘としては重症ですが、熱を測ったら36.8度。
これも、娘としては高い方です。

部活を休ませて様子を見ていました。
既に、部活内で二人インフルエンザが発生し、
月曜日は一人が夏風邪で休んでいます。
濃密接触集団の中学の部活で、立て続けにインフルと夏風邪がはやれば、
インフルの集団感染の可能性は絶大です。
春には地元の剣道部の練習試合で、他行に感染者が出たくらいですから・・。

しかし、昨日は早くも快方に向かい、
良く食べ、ハリーポッターなんぞを1冊読破していました。
本日は部活に出かけて行きました。
お腹が痛い・・と言っているので、私としえは新型インフルエンザを疑っていますが、
病院で検査をしてみようと持ちかけたら、練習に逃げて行きました。

まあ、健常者が感染しても、体力が落ちていなければ
発症しないか、発症しても夏風程度なのでしょう。
こんな、潜在的感染者がゴロゴロしていそうです。

■ 全然怖くないインフルエンザ ■

ネットで検索したら、感染者のこんな書き込みがありました。
http://appleworld.com/hmr/bbs/column/hotel_in_usa/1177642_92931.html

<引用>
私はニューヨークに暮らしている。その私が先日風邪をひいた。喉がいたくなり鼻水がでて、熱も37度5分まで上がった。だが、熱は1日で下がり、その他のわずらわしい症状も治まるまでに3日程度だった。
これはひと足早い夏風邪だと思っていたら、少し遅れて子どももほぼ同じ症状をうったえだした。熱が38度5分まであがったので医者に連れて行ったところ、診断結果は「Flu」。つまりインフルエンザ。結局、私と同じく、熱は1日で下がり3日で完全回復した。それで初めて、私は「毒性が低い」という意味を理解した。「症状が軽いということなんだ」と。
学校でも、私の周囲でも同じ症状を患った人がいる。これならば、「ニューヨークで新型インフルエンザが蔓延している」と日本で報道されるのもうなずける。だが、通常健康を保っている人にとっては恐れるに足らずというのが私の実感だった。
もちろん、ニューヨークに住む人々も殺菌ジェルで手を消毒する回数を増やしたり、感染者に近づかないようにしたりして予防を心がけている。だが、所詮、夏風邪と大して変わらぬ程度の症状。私の知る限り、それが原因で普段の生活を大きく変える人はいない。

日本でこれだけ新型インフルエンザが大騒ぎになった原因の一つには、やはり誤解があったのではないかと思う。「普通のインフルエンザと比べて症状が軽い」という理解が不十分だったのではないだろうか。
最初「毒性が弱い」と聞いて私はどういうことなのだろうかと思った。「症状が軽い」という説明であれば、もっと明確に理解できたと思う。また、死亡者の数をだす際にも、とくに恐ろしいという印象だけが残らないように、過去に流行したインフルエンザとの比較を数字で並べればよかったと思う。

日本の旅行会社で働く友人が「すべての団体がキャンセルになってしまった」と嘆きのメールを送ってきた。秋に南米に行くのを楽しみにしていた知人が「とても残念だけど、取りやめにしました」と悲しんでいた。大手旅行会社の中には損害額が100億円を超えるところがあると聞く。日本経済に与えた打撃は小さくない。報道の仕方によっては、ダメージを抑えられたのではないかと残念に思うのは私だけだろうか。

<引用終わり>

この方の症状も至って軽微です。
きっと、今回の新型インフルエンザは至って軽い症状のウィルスなのでしょう。

■ アメリカ疾病対策センターの不可解な動き ■

CNNのニュースを見ていると、アメリカ疾病対策センターの会見を放送していました。
担当官が数人並んで、うがいや手洗いを訴えていました。
まあ、言っている事は通り一遍の事ですが、
何だか雰囲気だけは物々しい感じ。
日本で既にインフル騒ぎが過去のものとなっていた8月初旬だけに、
エー!?アメリカってまだ騒いでいるんだ??というのが正直な感想でした。

ところで、5月頃に面白い記事が2つあります。

http://slashdot.jp/science/article.pl?sid=09/05/15/0324226

<引用>

2009年05月15日

Bloombergが報じるところによると、新型インフルエンザのウィルスの起源がワクチン製造の際の人的ミスであった可能性があるとのこと(本家/.)。

新型インフルエンザウィルスの研究を行っているAdrian Gibbs氏は、インフルエンザワクチン製造の際に使われるニワトリの卵で新型のウィルスが偶然発生し、これが今回の新型インフルエンザの起源となった可能性があるとの説を唱えている。この説は、同氏が新型ウィルスの起源を追求するために遺伝子の青写真の分析を行ったところ浮かび上がってきたという。

Gibbs氏を含む3人のチームはこの研究を世界保健機関(WHO)に報告しており、現在WHOでは調査が進められているという。また米国疾病対策センター(CDC)にも報告したそうだが、CDCはGibbs氏らがアフリカや南アメリカの豚インフルエンザウィルスのDNAサンプルを分析していないため、それらの地域で自然発生した可能性を否定できないとの見解を示している。研究レポートは今後医学誌にも投稿される予定とのことだ。

Gibbs氏は細菌の進化について40年以上研究しており、新型インフルエンザの遺伝子構造分析に最初に携わった研究者のうちの一人である。またインフルエンザ治療薬タミフルの研究開発に携わった研究者でもあるとのこと。

<引用終わり>

とまあ、今回の新型ウィルスが人為的に合成された可能性が高いという話です。

この報道の直後にアメリカ疾病対策センターの発表した記事が・・
http://www.technobahn.com/news/200905231815

<引用>

2009/5/23 18:15 UTC − 米疾病対策センター(CDC)は22日、H1N1型の新型インフルエンザに関わる詳細な追跡調査結果を発表。新型インフルエンザは最近になってから発生したものではなく、既に数年前から蔓延していた可能性が高いとする独自の調査結果を発表した。

今回の調査報告書は、CDCインフルエンザ対策部門のナンシー・コックス(Nancy Cox)博士を中心とする研究グループが米国、メキシコから採種されたサンプルの遺伝子解析を進めた結果、明らかとなったもので、DNA解析の結果によると、新型ウィルスのDNAにはヒト、ブタ、トリの遺伝子が混在して含まれていることなども判明したとしている。

その上で新ウィルスは遺伝子的には「混在の混在(mixture of mixtures)」型であるところに特徴があり、1998年に流行したトリインフルエンザで初めて確認されたヒト、ブタ、トリの3種類の宿主から異なる核酸を得る「合併結合変異ウイルス(triple reassortant virus)」であることが判ったとも述べている。

しかし、研究グループではこうした特異なウィルスがなぜメキシコで発生したかについてはまだ仮説の範囲内に止まると述べ、断定は避けた。

今回の調査結果は雑誌サイエンス(Science DOI: 10.1126/science.1176225)に掲載されている。

<引用終わり>

人為起源の新型ウィルスを、
わざわざ感染拡大が起こり易いメキシコの片田舎でばら撒いたという疑惑を払拭するように、
「このウィルスは数年前から蔓延していた」と発表するのは、
裏がありそうでいろいろ勘ぐってしまいます。

そもそも、数年前から蔓延していて、
何故今年になってからパンデミックを起すのか?
感染力が強くなる遺伝子の変異が起こったのでしょうが・・・。

■ 「致死率は高い」というとんでも報告 ■

まあ、感染が拡大してきて、「全然たいさた事ないじゃん」というのが分かってきましたが、
まだまだ、新型インフルを煽りたい人たちが沢山いるようで、

http://mainichi.jp/select/science/news/20090818ddm003040091000c.html
<引用>

 国内でも死者が出た新型インフルエンザの致死率は、季節性インフルエンザよりも高く、1957年にアジアで流行した当時の新型インフルエンザ「アジアかぜ」並みの0・5%程度と、オランダ・ユトレヒト大の西浦博研究員(理論疫学)らが推計した。米科学誌プロス・ワンに近く掲載される。

 研究チームは、米国とカナダの新型インフルエンザ流行初期に確認された確定感染者数と死亡者数から、米国の致死率は1・2%、カナダは0・18%と算定した。しかし、米国は流行当初に死者が出たため実際の致死率より高めに、カナダは発病時期不明の患者が多いため低めに計算された可能性が高く、統計学的に処理し、実際の致死率は0・5%程度と推計した。

 一方、季節性インフルエンザの致死率は0・1%未満。約200万人が死亡したアジアかぜの致死率は約0・5%とされており、今回の新型インフルエンザの致死率はアジアかぜ並みと結論付けた。

 研究チームは日本の致死率について「0・5%を下回る見込み。持病のある人が適正に治療されていることや、抗インフルエンザ薬『タミフル』が多くの症例で投与されていることが影響し低めになるのではないか」と分析する。

 また、西浦研究員は「冬を待たずに日本で感染者数が増大する可能性がある。季節性よりも毒性が高く、妊婦や持病のある人が数多く重症化し、相当数の死者が出ることを覚悟して準備すべきだ」と呼びかける。【永山悦子】

<引用終わり>

いくらなんでも致死率がアジア風邪並みというのは如何なものでしょうか?
通常のインフルエンザで国内で年間死者が多い年で1万人を越えます。
今回のインフルエンザの国内の死者数は27日時点でまだ4人ですよ。

ちょっと、煽りすぎではないでしょうか?
製薬会社かマスクメーカーからお金でも貰っているのでしょうか?

アメリカとカナダの感染者の統計の様ですが、
こんなに軽いインフルエンザで0.5%の致死率??
これは統計の取り方に問題があると考えた方が自然です。

インフルエンザと疑わしき人を検査キットで検査しまくり、
さらには新型同定の検査を行った日本とは異なり、
欧米では、重篤な患者のみに新型インフルエンザの検査を行っています。
ですから、統計に使用する母集団が、もし「新型インフルエンザ感染の確定者」であるならば、
それは、すなわちほぼ全員重篤な症状に陥った集団である事に注意が必要です。
さらに、生活習慣病が蔓延するアメリカですから、
感染者の多くが糖尿病などを患って致死率を上昇させたとも考えられます。

アメリカの致死率が1.2%、カナダの致死率が0.18%。
仮にこの両者とも重篤患者のみの母集団であるならば、
新型インフルエンザの致死率は、カナダの0.18%より低くなると考えるのが普通です。
研究チームは理論免疫学が専門ですから、単なる間違いという事は無いと思いますが、
致死率0.5%というのは、かなり恣意的な数字ではないかと思います。
春には正確な数字が出るでしょうから、ちょっと楽しみではあります。

とにかく、健康な日本人が恐れるような病気ではありません。

経済が大変な状況にある中で、
こんなたいした事無いウィルスに大騒ぎするのは止めましょう。
症状がこんなに軽いのだから、皆で掛かればコワクナイ。
コワイのは社会と世間の目だけですから。

ゲリラ豪雨・・・名前という罠

2009-08-26 15:16:00 | 温暖化問題


■ 「ゲリラ豪雨」と「集中豪雨」 ■

最近良く耳にする「ゲリラ豪雨」という言葉。
Wikispediaで調べてみると、1960年代以前から使用され始め、
マスコミが好んでこの言葉を使い出したのは2006年以降だそうです。

いうなれば、「集中豪雨」の派手な言い回しです。

「夕立で床上浸水。帰宅の足も乱れる」・・・・新聞の見出しとしてはイマサンです。
「都下で集中豪雨。床上浸水など被害多数」・・良くなってきました。
「突然のゲリラ豪雨。温暖化の影響か?!」・・オオ!!ググッっときますね。

人々は刺激を求めています。
「夕立」よりは「ゲリラ豪雨」の方が、インパクトがあります。

■ 夕立とゲリラ豪雨の違い ■

「夕立」と「ゲリラ豪雨」の違いは、やはり雨量でしょう。

「夕立」がは猛暑によって局地的に発生する積乱雲による大雨です。
日照によって暖められた地表の空気は、
強い上昇気流となって空気を1万メートルの対流圏の最上部まで押し上げます。
大量に水分を含んだ空気は、断熱膨張によって急激に冷却され、
雨の核が急速に発達して、大雨を降らせます。
しかし、元々供給される水蒸気量が限定的ですから、
夕立は直ぐに止んで、被害をもたらす事はありません。

「ゲリラ豪雨」の定義は不明確ですが、
「直径10キロから数10キロの範囲で、短時間に50mm以上の雨が降る事」と、
「梅雨末期や台風瀬近時など、天気図からの予測が比較的困難な事」が挙げられます。
北からの冷たい空気の前進に、南からの湿った暖かい空気がぶつかる事によって、
急速に雨雲が発達し、大雨を降らせます。
要は、局所的な寒冷前線です。

面白い記事を見つけました。
「気象庁気象研究所予報研究部の加藤輝之主任研究官」への取材記事です。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090803-00000002-aera-soci
どうやら、局所的な集中豪雨は、雲底が200m程度と低い位置にあり、
次々に湿った空気が供給される事が特徴の様です。

上の写真は、8月24日の我が家の上空の写真ですが、
強い雨雲が前線に沿って発達しています。(写真では良く分かりませんが)
今年はこの様な雲の発達が、8月だけども何度もありました。
この様な日は、夕刊の見出しに「ゲリラ豪雨」が踊ります。

■ 温暖化とゲリラ豪雨 ■

「ゲリラ豪雨」は温暖化と絡めて語られる事の多い現象です。
しかし、今年はエルニーニョの影響で冷夏です。
温暖化とは反対の寒冷な夏で、何故ゲリラ豪雨が多いのでしょうか?

それは、梅雨末期の気象状況が、ひと夏を通じて続いているからです。
日本の上空で、太平洋高気圧とオホーツク高気圧が絶えずせめぎ合っているのです。
ですから、大量の水分を含んだ暖かい空気と、冷たい空気の境目が、
何度も我々の上空を、行ったり来たりしています。

今年のゲ「リラ豪雨」の原因は、温暖化では無く、
エルニーニョによる太平洋高気圧の勢力減退です。

■ 都市化と豪雨被害 ■

最近、「ゲリラ豪雨」による被害が取りざたされます。
しかし、豪雨被害など昔からありました。
私が子供の頃は、全国で河川が良く氾濫していました。

しかし、昨今の河川の氾濫は、都市河川の氾濫が多いようです。
神田川も一時期、良く溢れていました。
コンクリートで固められた都会では、雨水は一気に河川に流れ込み、
小さな川でも、直ぐに氾濫してしまいます。
最近は地下の貯水施設が整備され、神田川の氾濫も無くなりました。

都心に限らず、都市化と河川の氾濫は無関係ではありません。
田んぼは、大きな保水能力を持っていすが、
田んぼを埋め立てて、宅地造成すれば保水力は大きく削がれます。
そのために宅地の中に多くの調整池が作られていますが、
かつての田んぼによる保水力には及びません。

■ 権利意識と洪水被害 ■

昔は「大雨が降って川が溢れる」というのは自然の摂理でした。
中国でも、日本でも治水は政治の基本でしたが、
洪水が起きても、人々はある意味、自然の営みとして諦めていました。

現在、河川が氾濫すると、人々は先ず国土交通省を責めます。
何故、事前に予測して堤防を補強していなかったのか・・・と。
人々の権利意識が強くなってしまったからです。
そこで、国土交通省も逃げを打ちます。
「1時間に50mm~60mmまでの雨を想定して河川改修を行っている」と。
「それ以上の予測不能な豪雨には、現在の堤防は対応していない。」と。

これはある意味正しい見解です。
1時間に100mm以上の滝の様な雨は、その地域においては100年に一度くらいですから、
全ての堤防をその基準で改修すれば、大変なお金が掛かります。
喜ぶのは、政治家と土建屋だけです。

■ 全国で考えれば、100年に1回は日常茶飯事 ■

しかし、全国レベルで考えれば、100mm以上の集中豪雨は、
ある確率で、何処かで発生しています。
100年に一度の集中豪雨は、実は日常茶飯事なのです。

私の中学は低地にありました。
私が中学1年の夏、土曜日に部活をしていたら、
それこそ滝の様な大雨となりました。

畑の中の窪地(かつては沼地)にあった中学は、見る見るうちに水没し、
急遽学校に駆けつけた校長先生の軽自動車は、
生徒が見ている前で、川と化した農道から畑に転落し、
残っていた男子生徒が駆けつけて、車を持ち上げて道に戻しました。
校舎の屋上の排水溝の能力以上の降雨によって、屋上がプールと化し、
ドアからちょろちょろ漏れる水に興味を示した一人の生徒がドアを開けた瞬間、
校舎3階に怒濤のごとく水が溢れ出しました。
教室は水溜りに、階段は滝になりました。
午後、8時頃、車に乗ったお母さん達の救出隊が、
バンパーの上まで来る水を掻き分け、学校に乗りつけ、
ようやく帰宅できました。

・・・さて、昨今の「ゲリラ豪雨」でも、ここまでの事態には至っておりません。
尤も、今年、何十年ぶりかに、屋上がプールになり、階段が滝になったそうですが・・・。

このように、30年以上昔から「ゲリラ豪雨」はありした。

■ 温暖化と降雨 ■

温暖化によって空気中の水蒸気量が増大しましので、
雨量は増加すると考えるのが普通です。

しかし、日本の降水量が年々増加しているかと言えば、そうではありません。
下のグラフは、日本の年間降水量の推移を表しています。
社団法人 日本河川協会 「河川事業概要2007」から抜粋しています。
http://web.pref.hyogo.jp/contents/000092735.pdf

このデータでは、日本の年間降水量は緩やかに減少しています。



一方、1時間に100mmを越す集中豪雨の回数は近年増加傾向にあります。



一見すると、温暖化が集中豪雨増加の原因の様にも思われます。
しかし、地球シュミレーターによる集中豪雨予測の計算結果は、
現実の出現頻度を正しく再現出来ていません。(黄色の範囲)



シュミレーションのグリットが5Kmでは、
「ゲリラ豪雨」の様な局地的な減少はシミュレート出来ない様です。
前出の「気象庁気象研究所予報研究部の加藤輝之主任研究官」の記事では、
グリットを1.5Kmにしたら、局地的豪雨を再現出来たそうです。

最後に加藤主任研究官の言葉よ引用します。

<引用>

集中豪雨が増えている原因は何か。加藤さんはこう言う。
「地球温暖化がどのくらい影響しているか……わからないですねぇ。二酸化炭素の増加が温暖化にどう影響しているかも、よくわからないのです。海面水温が上がれば、蒸発で空気中の水分が増えるから、こういう例は増えるかもしれませんが、まだまだわからないことだらけなんです」

<引用終わり>

結局、気象予測は未だ、発展途上の学問で、
加藤主任のコメントは科学者としての良識が感じられます。

■ 雨の呼称 ■

かつて、日本人は雨にいろいろな名前を付けていました。
時雨、夕立、村雨、五月雨、梅雨、菜種梅雨、
翠雨、麦雨、甘雨、秋霖・・・
どれも趣のある呼称です。

それが、現代では「ゲリラ豪雨」です。
なんと無粋な・・・。

何はともあれ、「集中豪雨」が「ゲリラ豪雨」と呼称され、
二酸化炭素主因の温暖化問題と結びつけられた時、
マスコミはニュースのネタが見つかって喜び、
人々は得体の知れない「ゲリラ豪雨」に、ちょっとワクワクし、
河川局は予算獲得の手段として活用し、
政治家と土建屋がニヤリとしたという事でしょうか。





金融危機第二波・・・被害者は?

2009-08-25 11:33:00 | 時事/金融危機



■ 景気は回復しているのか? ■

米国も日本も株価が順調に回復し、
景気はあたかも回復しているように見えます。

その一方で、世界の不良債権は4.5兆ドルと言われ、
その内2.5兆ドルをアメリカが保有しています。
アメリカの地銀の倒産件数は、今年に入って81行を数え、
これはさらに増加中です。

シティーグループは米国政府より450億ドルの資本注入を受けていますが、
今年度末までの損失の予測が440億ドルです。
シーティー・グループは確実に再度の経営危機に瀕し、
国民の税金が(あるいは日本人のお金が)確実に440億ドル消失します。

景気を後追いする、商業不動産市場の縮小が止まらず、
住宅も本来優良債権である、富裕層のプライムローンが
サブプライムローンを越える規模で破綻しています。
クレジット・カードのデフォルトも増え続けています。

これでも、景気は回復しているのでしょうか?

■ 相場は変動しなければ利益を生まない ■

株式を始めとする、金融や商品の相場は、
相場が変動して初めて利益を生み出します。

相場が上昇基調の時は、ゲームの参加者のほぼ全員が、利益を得ます。
相場が急落する時でも、空売りを仕掛ている手合いは、
大多数のプレーヤーが損をする中で、利益を出します。

株式市場から、金融市場、そして商品市場へとお金は移ろい、
目先の効く物達=相場を操作出来る者 は、莫大な利益を上げてゆきます。
そして、最後はドルの空売りで大儲けをするでしょう。

■ せこく稼ぐ方法も充実 ■

さらに、先日発覚したゴールドマン・サックスのHFT(高頻度取引)の様な
せこい手を使っても、稼ぎまくります。

HFTは証券取引所内のレンタルサーバー内のプログラムが、
高速で売り買いを繰り返すシステムです。
従来の「場立ち」に近い概念ですが、
株価の上昇を、誰よりも早く察知して、誰よりも早く買い、
さらに誰よりも早く売り抜けるしプログラムです。

株の売買が電子化した現在、株の上昇を読んだ一般投資家が、
何百キロも離れた地点から、インターネットを経由して「買い」を入れても、
証券取引所のサーバーに寄生する大手投資銀行のプログラムが
「買い」を入れ、さらに「売る」方が、はるかに短時間で処理出来ます。
ある株に、ある投資家が「買い」を入れた時、
その1秒の取引の間に、何回も大手投資銀子のシステムが売り買いを介入させ、
利ザヤを抜いてしまうのです。

これは、もうセコイとしか言いようの無いシステムですが、
このような、微々たる利益も大量に行えば莫大ば利益を上げる事が出来ます。
ほとんど、インサイダー取引としか言いようのない取引ですが、
現状は証券取引所は、合法と判断しています。
証券取引所は売買手数料で成り立っていますから、
HFSは彼らにとっては、大歓迎のシステムです。

日本の東証においても、海外の投資銀行は兜町から遠くにはオフィスを構えません。
距離が離れれば、0.1秒単位の遅れが生じ、儲けの機会を失うからです。

これが、株価暴落となれば、さらなる差を生じます。
売るに売れない一般投資家を尻目に、
真っ先に売り抜けるのは、投資銀行のプログラムです。

■ 一般投資家や日本の金融機関はカモ同然 ■

相場を支配し、さらにはセコイ手でも稼ぎまくる、アメリカの投資銀行相手に、
一般投資家や日本の銀行、生命保険、年金資金はカモ以外の何物でもありません。

一般投資家は、それぞれ自己責任での資産運用ですから、
損しても文句は言えません。
勝てるゲームを、あるいは、負けないゲームを心掛ければ良いだけです。

しかし、我々の銀行預金は、生命保険は、年金はどうなるのでしょう?
我々の手の届かない所で、せっせと掠め取られて行くのを傍観するだけでしょうか?

「元本が保障されない金融商品を購入した方が悪い」と言えばそれまでですが、
例えば、金融危機の第2波で生命保険会社が破綻したとします。

最初の何社かは、生命保険の保健機構で8割リカバーされたとします。
しかし、市場崩壊の規模があまりにも大きくて、
多くの会社が次々倒産した場合、保健機構もカバーし切れなくなります。
さて、最大手の日本生命が破綻するようなケースではどうでしょう。
最後に破綻する大手の契約者達を、保健機構は救えるでしょうか・・・。

■ 金融崩壊も国際金融マフィアの筋書き? ■

市場が崩壊してしまえば、金融マフィアとて被害を被る事は同じでは・・・?
しかし、考えて見てください。
会社と個人、経営者は別者です。

会社は潰れても、経営者として十分の利益を上げ、
タックスへヴンにでも資産を逃がしておけば、
あるいは、ドル崩壊の前に、金の地金にでも変えておけば、安泰です。

銀行や企業は、利益を上げる道具であって、
経営者や出資者達は、運命を共にする存在ではありません。
社員は会社と運命を共にしますが・・・・。

さらに、そもそも、金融危機自体が金融マフィアの仕掛けた詐欺行為だとすれば??
元々、儲かる見込みの無い商品を乱発しているのだから、
全額を回収する事など、彼らは考えてはいません。

ですから、先ず金融商品に飛びついた顧客から集金し、
さらに、政府の資金(国民の税金)を集金し、
一度底を突いた相場の再上昇で、もう一儲けして、
さらに、最後に空売りで大もうけして、
ドルも空売りして、ハイ・サヨウナラ。

彼ら詐欺師の前には、ヘジ・ファンドのドン、ウォーレン・バフェット氏の方が、
余程、正直者に見えます。
現に、彼はドルの危機を警告し、アメリカの財政赤字の爆発的拡大を警戒しています。
(盗人が善人に見えるのは、キリスト教的ダブルスタンダードですが・・)

■ 我々に出来る事 ■

このような、連中を前に、私達庶民に出来る自衛とは何でしょう?
ドル建ての資産を売却する事でしょうか?
来るべき大失業時代に備えて、住宅ローンを圧縮するか、
不良債権化した住宅を売却して、負債を圧縮する事でしょうか?
子供をしっかり勉強させて、無駄に私立高校に通わせない事でしょうか?
生命保険を、県民共済にでもして、いざという危機に備える事でしょうか?

・・・どれも、生活を根底から覆す危機に対して、
心許ない自衛手段に思えます。

しかし、考え方を変えれば、
戦後60年以上経って、疲弊した日本のシステムと、
固定化された利権システムが、金融崩壊とともに葬り去られるのなら、
若者にとっては、世界の危機も悪く無い出来事かもしれません。
むしろ、戦争などという危機よりも、悪くないのかも知れません。
持たざる者は、あまり心配する必要は無いのです。

私達40代は微妙ですね。
中途半端に持ってしまっているし、
中途半端に持っていない・・・・。

さて、9月以降、世界はどうなるのでしょうか?