■ 投手戦のNY株式市場 ■
ダウ平均が1年ぶりに1万ドルを突破しました。
これだけ、FRBが気前良く市場にドルを供給しているのですから、
その内の幾らかは、利益を求めてNY株式市場に流入します。
アメリカ経済は、野球で例えれば投手戦が続いています。
序盤こそ、リーマンショックという大きなビハインドを背負いましたが、
ブッシュをリリーフしたオバマの好投が続いているといった所でしょうか。
時々見せる派手なアクションも観客の興奮を誘っていますが、
キャッターのガイトナーの地味ながら有効な配球と、
バーナンキ監督の、積極的な戦力投入でどうにか均衡を保っています。
オバマはストレートで勝負を挑むだけでは無く、
勝負所ではチェンジアップを有効に使うなど、小技も巧みナピッチャーです。
■ 双方決定打を欠く展開 ■
リーマンのホームラン以降、双方決定打を欠いた展開で、
AIGもクライスラーもGMもチェンジアップで討ち取られています。
今後、CITYやバンカメなどクリンアップが控えていますが、
オバマの若いながらも、落ち着いたマウンド裁きで、
株式市場というオッズは、チームオバマを信頼してアメリカに賭けています。
その結果、一時は暴落した株価も1万ドルを回復するにいたっています。
■ 失投はいつか? ■
しかし、バーナンキの惜しみない選手の投入にも限界があります。
もうベンチにはほとんど選手が残っていません。
さっきまで、選手達のスパイクを磨いていたジャパンの姿も見えません。
チャイナにいたては、敵ベンチに姿を現したりしています。
かつては代打の切り札だったブリテンは、
最近は故障も多く、全く役に立ちません。
野球はピッチャーよりも、バッターに有利なスポーツです。
打順を重ねる毎に、ヒット性の当たりも増えてきますし、
オバマの球威も落ちてきます。
■ 相手チームも手抜き? ■
しかし、相手チームも手抜きで闘っているようです。
やはり、往年の王者アメリカが醜く敗退する姿は、
リーグ全体の人気にも悪影響です。
出来れば、次のスターチームが育ってから、
花道を用意して引退を促したい。
そんな事を考えながらで、攻撃にも迫力を欠きます。
尤も、オールアメリカも高い年俸に喘いでいます。
このゲームに勝ったところで、チームの財政は既に崩壊しています。
今年の補強の為に溜まっ借金を、返済する目処すら立っていません。
■ 八百長の投手戦 ■
最初、7チームでスタートしたこのリーグも、
昨年から参加チームが増えて、20チームの大所帯となりました。
各球団、優秀な選手も不足していいるので、
最近では八百長試合も横行しています。
今日のオールアメリカとのゲームも、
とっくに勝負は付いていますが、
野球賭博の賭場に客が戻り始めたので、
もう少し客が増えるまで、膠着状態の投手戦を演じています。
■ つまらない試合に付き合わされる観客 ■
まあ、多少バカバカしい内容になってしまいましたが、
現在の世界経済の状況を野球に例えるならば、
ざっとこんな感じでしょうか?
つまらない八百長試合か消化ゲームを見せられている感じ。
スター投手のオバマが投げているとは言え、
アメリカのリーグ優勝はおろか、この試合の勝利すらままなりません。
そんな試合を見せられても、まだアメリカのオッズが下がらないのは、
アメリカが往年の人気チームだからでしょう。
負けても、弱くても、ファンはアメリカを応援します。
投機筋も、どうにかアメリカの良い点を見つけようとして、
悪い点には目を閉ざしています。
そうして、期待で出来上がった1万ドル代の回復です。
期待が裏切られた時、どんな反応があるのか、恐ろしくもなります。
■ さあ、収穫が始まります ■
私はロイターに書かれる下記の内容が、現実味があると思います。
さあ、金融機関が狩りを始めます。
周りを見回して下さい。
泡のカーテンに取り囲まれていませんか?
下を見てください。
きっとザトウクジラの群れが、大口を空けてせまっているはずです。
<ロイターから引用>
強気相場の終わり示す
<キャピタル・フィナンシャル・アドバイザリー・サービシズのキース・スプリンガー代表>
これは個人投資家には買いのサインだが、強気相場の終わりを示すサインでもある。(ダウの)1万ドル乗せは個人投資家を株式市場に呼び寄せるだろう。個人投資家は通常、一番最後にやって来る。基調は上向きであり、標準的な個人投資家を引きつけるだろうが、プロの投資家はこれから市場から離脱するとみている。
<引用終わり>
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