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テキサス州の事実上の独立宣言…アメリカ内戦?

2024-01-29 09:58:26 | 時事/金融危機

🔳 テキサス州知事とバイデン政権の対立 🔳

11月のアメリカの大統領選挙の最大の争点は「不法移民問題」ですが、不法移民に寛容なバイデン政権とテキサス州のアボット知事との間でバトルが繰り広げられています。

バイデン政権は「不法移民」という言葉も禁じて「書類の無い移民」と言い換えるなど、不法移民問題を野放しにして来ました。メキシコと国境を接する州では大量の不法移民が流入して、移民に厳しいテキサス州などは、彼らをバスに載せて、不法移民を取り締まらないカリフォルニア州やニューヨーク州に送り込むというイヤガラセで対抗していた。

テキサス州のアボット知事は、2021年にバイデン政権が発足して以来、不法移民を取り締まらない国境警備隊に変わり、州軍を国境警備に当たらせ、国境に有刺鉄線を張り巡らせました。45万人の不法移民を摘発し、大量の麻薬を押収しています。

コレに対してバイデンは、州軍を撤退して有刺鉄線を撤去する事の合法性を裁判所に問いました。そして1/22に連邦最高裁は有刺鉄線撤去を合法とする判決を下し、撤去を命令します。

この決定に対してテキサス州知事は「バイデン政権が移民を野放しにし、又、国境を超えてメキシコから麻薬が大量に流入している事は、合衆国の安全を損なっている」とし「テキサスは侵略されている」と宣言。侵略に対する「防衛」を正当化する為に、州の憲法を発動し、侵略時には連邦法より州の憲法が優先するとして、州軍の配備を正当化しています。

コレは半ばテキサス州の独立宣言にも等しい。

テキサスは南北戦争に敗れて合衆国に統合されましたが、独立心が旺盛な州として知られています。かつては住民投票が一票差で独立が否定された事もある。経済規模もテキサスが国家ならば世界第8位のGDPを誇っている。そして全米の大企業の本社が多い事でも有名。

南軍だった諸州は合衆国憲法を「協定」と読んでおり、約束が果たされ無ければ協定は破棄される(独立)という認識を持っています。アメリカの南部諸州には、今でも連邦政府への加盟を面白く思わない独立派(リバタリアン)が多く残っています。

 

🔳 25人の州知事がテキサス州を支持🔳

テキサス州の行動に、トランプが「全州がテキサスに州兵を派遣すべきだ」と発信し、25州の知事達がテキサス州知事を支持すると連盟で表明します。

更に11の州が「州兵を派遣する用意がある」と表明して、アメリカは現在、不正移民を目ぎり真っ二つに分断されました。

 

🔳アメリカ 内戦 でネットには情報が錯綜 🔳

現在「アメリカ 内戦」と検索すると

「下記の検索結果は、急速に変化しています。このトピックが新しいトピックである場合は、信頼できる提供元が情報を公開するまでに時間がかかることがあります。」

というメッセージが表示され、ネットではこの情報が急速に広がっている事が伺えます。

 

🔳 大統領選挙を左右する可能性 🔳

11月のアメリカの大統領選挙はトランプとバイデンの戦いになりそうですが、コレに水を差す動きも出始めています。

コロラド州の裁判所は、「トランプの名前を投票用紙に記載してはいけない」という事実上、トランプの被選挙権を剥奪する判決を下しました。他に10州程度で同様な裁判が進行中の様です。

現在コロラド州の判決が合憲かどうか連邦裁判所で審議が行われている様で、コレが合憲とされた場合、追随する州も現れてトランプ支持者の怒りが爆発するでしょう。

 

普通に考えれば「トランプを選挙から排除」するという露骨な手は民主主義のアメリカでは否定されますが、今回のテキサス州の問題で、「トランプが内戦を煽っている」と裁判所が判断した場合、トランプ排除の可能性もゼロでは無い。

 

🔳 ちらつくダボスの影 🔳

テキサス州知事とトランプは仲が良く、今回のアボット知事の行動は、選挙戦で不法移民問題を最大の争点にする戦略と見る人も多い様です。

しかしアボット州知事がダボス会議のメンバーであるとの情報も流れており(真偽は不明)、その場合は、バイデン、アボット、トランプのプロレスで、アメリカを内戦に誘導していると考える事も可能です。(私は元々、トランプはアメリカの分断の為の仕掛けだと考えています。)

今の所、日本ではトランプが女性問題の裁判で莫大な賠償金を言い渡された事が報道されていて、テキサスの問題は最高裁判所が州軍の撤退を命令したという控えめな報道がされるのみです。

 

🔳 飛び交う噂 🔳

ネットでは「トラック70万台がテキサス州に向かっている」とか「連邦軍の装甲車が列車に乗せられてテキサス方面に移動中」など、真偽の分からない情報が錯綜しています。

ダウも日経平均も全く反応していないので、市場はこの問題をリスクとは捉えていない様です。

 

果たして、「テキサス州知事の反乱」は、選挙に向けたパフォーマンスなのか、それとも「アメリカの内戦」の始まりなのか?久々に陰謀脳が喜ぶニュースだったので、記事にしてみました。

 

ウクライナ以降、陰謀論的には「出来レース」感が強い事ばかり起こるので、ブログもサボリ気味でしたが、今年はアメリカの大統領選挙が大荒れになると予想されるので、振り落とされない様に情報を集めて行きたいと思います。

 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (楽譜)
2024-02-02 22:24:40
イアン・ブレマー氏の予測1位、「米国の敵は米国」ですね。確かにトランプは南軍っぽい!
しかし良く考えると、人力様が9ヶ月前の夜に感じられた「ちょっと危ないかな」は今考えると驚異的な嗅覚でした。地球にとって8ヶ月など有って無いような時間でしょうから…。
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Unknown (人力)
2024-02-06 06:43:06
楽譜 さん

最新の記事に米不動産市場の悪化の影響を書きましたが、この様なファンダメンタルな危機に対して、アメリカで内乱が起こるような危機は「地震」同様に通常は無視できるリスクです。

ところが、過去の様々な戦争が「偽旗」によって強引に起こされた様に、アメリカの内乱や分裂も、誰かが意図的にキッカケを与えれば、好きな時に発生させる事が出来ます。

ただ、その為には10年程度の時間をかけて、アメリカの分断を深めるという仕込み期間が必要だった。

トランプは過激なアジテーションによって、バイデンは不法移民を放置する事で、アメリカの対立を先鋭化する役者だった。

11月の大統領選挙は大荒れになると予想されますが、メディアはトランプ優勢を予想しています。コレが覆る事があれば、例え開票に不正が無くともトランプ支持者達は納得しないでしょう。

6月にバブル崩壊などと囁かれていますが、経済が大混乱する中での大統領選挙といえばオバマ大統領が誕生したリーマンショック時に似ています。

大統領選挙でバブル崩壊対策が後手に回って危機が拡大する…そんなケースも想定する必要があるかも知れません。尤も、皆さんはリスク回避はお済みだとは思いますが。
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