■ そこに坂がある限り自転車以外の選択肢は無い ■
ゴールデンウィークの1週間前。家内と家内の以前の職場の先輩ご夫婦二組と、箱根へ一泊旅行に行って来ました。東京駅から車で行く予定ですが、先輩のベンツは5人乗り。我々一行は6人。
「あのさー、オレ、自転車で行っていいかな?」と恐る恐る聞く私。集団行動を乱す様で気が引けますが、箱根に行くのに電車や自動車という選択肢は私の中には有りません。だって、そこに坂が有るから。
「うーん、いいんじゃない。車に6人は乗れなから」と、家内の承諾が出ました。
もっとも、我が家では、家内との小旅行の時は、家内で電車、私は自転車と相場が決まっています。だから、今回も特別の事ではありません。
「じゃあ、乙女峠の「とうげの茶屋」で午後1時に待ち合わせね。」と大雑把に決めて、後は適当に時間を見ながらルートを決めます。
■ 旧道アターック!! ■
午後1時に乙女峠ならば、浦安から自走するよりも、茅ヶ崎まで輪行して、箱根観光をしてから合流した方が楽しい。
そこで、朝5時過ぎに家を出て、電車で茅ヶ崎に向かいます。7時30分に茅ヶ崎を出発して、一路箱根を目指します。海岸通りは若干の追風で快調に飛ばします。
湯本の手前で旧道に入ります。「七曲り」で有名な激坂ルートです。1月の怪我依頼、まともなヒルクライムをしていませんので不安が有りますが、どの程度体力が戻ったかチェックする良い機会です。
箱根の小田原側からのルートは、箱根駅伝の国道1号線と、旧道とが有ります。国道1号線は斜度は若干緩やかですが、交通量が多く、車が渋滞していると路肩の荒れた所の走行を余儀なくされます。その点、旧道は坂はキツイけれでも車が少なく、ヒルクライムを楽しむ事が出来ます。
旧道入り口から国道1号線との合流まで、脚付き無しの59分で到着しました。未だ「踏む」筋力は戻っていないので、淡々と登りました。平地番長のホイールのバレットウルトラで10%越えの坂が延々に続くと、結構キツイです。
国道合流後は一気に芦ノ湖に下ります。本日は風が強く、湖面に波が立っています。汗が引くと少し肌寒い。
■ 箱根神社でパワーチャージ ■
少し早めに家を出たのは、久しぶりに箱根神社に参拝したかったから。ここ、パワースポットで有名です。
箱根神社は元々は駒ケ岳の山頂に神仙宮が開かれ、神山を神体山として祀った山岳信仰の神社ですが、その後、757年の芦ノ湖畔の現在の場所に里宮が創設され今に至ります。
瓊瓊杵尊、木花咲耶姫命、そしてその子である彦火火出見尊の3神を祀っています。不貞を疑われた木花咲耶姫命が産所の火を掛けて、その火中で生まれたのが彦火火出見尊。いかにも、火山を信仰の対象にする神社が祀る神といった感じ。
境内には杉の大木が生い茂り、昼間でも薄暗い。外国人観光客の姿が目立ちますが・・・オレンジ色のTシャツを着たアジア人の背中には、何故かドラゴンボール風のデザインで「魔」のプリントが・・・。おいおい、神社で「魔」はマズくないか・・・。
■ 乙女峠を目指して、再び登り坂 ■
コンビニで補給をした後に、国道一号線を最高点までヒルクライムです。途中、精進池で写真休憩。800mを越える標高なので、ヤマザクラが咲き残っています。この辺りは、鎌倉後期から掘られた石仏群が点在します。
精進池から少し進むと、国道1号線の最高点が現れます。「箱根出来伝から逃げる」イベントで駅伝を応援するポイントです。
ここからは強羅への分岐までダウンヒルです。強羅からは激坂を下って裏箱根街道に向かいます。しかし、この坂道、どう見ても斜度が15%以上在ります。今度、是非チャレンジしてみたい。
裏箱根街道は早川沿いの緩やかな登りのコースです。結構足を使ってしまったので、緩斜面がキツク感じますが、目に染み入る様な新緑で疲れを忘れてしまいます。
時間はそろそろ1時に近く、自動車組も御殿場を出て乙女峠に向かっているとの事。仙石原でコンビニ休憩の後、私も乙女峠を目指して再びプチ・ヒルクライムです。
トンネルを越えると、そこには雄大な富士の眺めが!!
「とうげの茶屋」では、自動車組が既に昼食の蕎麦を美味しそうに食べていました。コンビニ飯で結構お腹一杯でしたが、ここはザル蕎麦をサラリと頂きます。
■ 湿生花園はエヴァンゲリオンの聖地 ■
昼食後、湿生花園で合流する事にして、ダウンヒル開始。仙石原の手前の信号で車が止まっているので、私が先行して着いてしまいました。
湿生花園では、丁度「ヒマラヤの青いケシ」が見頃。できれば現地で見たい花ではありますが。
箱根と言えばアニメファンにとってはエヴァンゲリオンの聖地。この地下にジオフロントが有るのかと思うと血が騒ぎます。でも・・・・火山のマグマは大丈夫なのか・・・なんて心配にもなります。ネルフの科学力、パナイ・・。
ところでエヴァで仙石原が出てくるのはケンスケが一人でサバゲーをしているシーン位ですかね。実は意外にエヴァの風景っていい加減だったりします。聖地巡礼密度が低いというか・・。
春の花がひっそりと咲く湿生花園をじっくり見た後は、近くのホテルにチェックインします。お風呂を満喫した後は、美味しい和食に舌鼓を打ちます。
その後は12時近くまで部屋で大人の飲み会。そして、風呂に入って、後はグッスリ。
■ 公共交通機関よりは自転車は速い ■
翌朝のバイキングはガッツリ食べます。本日も登りますよー。
車を出して頂いたご夫婦は用事があるとの事なので、二日目は家内達は公共交通機関で移動です。まずは仙石原からポーラ美術館を目指します。この道、結構登りがキツイ。朝食がリバースして来そうです。すっかり汗だくになってポーラ美術館に到着。バス組を待ちます。
ポーラ美術館ではアールヌーボーのガラス工芸の「エミール・ガレ」の展覧会が開かれていました。私、アールデコのラリックの方が芸術的かなと思っていましたが、どうして、どうして、自然の造形美をガラスの様々な技法で表現したガレは素晴らしかった。
ヨーロッパが近代に入り、「神が作った自然」という概念から「自然をありのままに観察する」自然主義が芽生え、博物学などが隆盛します。ガレは植物や昆虫に興味が深く、造園などにも熱意を燃やします。
時を同じくして、日本の芸術がパリ万博などを通してヨーロッパの紹介され、自然の草木や昆虫をダイナミックに取り入れたジャポニズムは、ガレのみならず、ゴッホなど当時のヨーロッパのアーティスト達に大きな影響を与えます。
ポーラ美術館の周辺は、軽井沢の様な静かな森が広がり、ガラスのトップライトからの光が清らかに館内を満たす建築も素晴らしいものが有ります。設計はフランの建築家かなと思ったら、日建設計でした。ヤルじゃん。
・・・しかし、静かな展示室で、サイクルジャージ姿の日焼けしたオッサンは目立ちました。場違いで・・・。
■ 強羅の温泉街は激坂だった!! ■
ポーラ美術館の後は、温泉玉子で寿命を延ばす事に。一旦、強羅まで下って、大涌谷を目指します。しかし、強羅からの登り坂は・・・ナンナンダ!この斜度は・・・。10%越えが延々と続きます。
温泉街を抜けると県道は、普通の坂道です。えっちら、おっちら登って行きます。途中、道の脇の木立が枯れて地面から湯気が出ている所を通過します。311の地震の後に、突然、地面から噴気が始まった場所です。その後、有史以来、初めて大涌谷で小噴火が有りました。今は噴火は収まり、大涌谷の立ち入り禁止も解除されています
大涌谷の標高は1000mを越えています。足がそろそろキツクなった所で、ゲートが出て来ます。この先は車の渋滞の横をすり抜ける様に登っていって、大涌谷に到着します。
家内に連絡すると、これからケーブルカーからロープウェイに乗り継ぐ所でした。20分位い待ちそうなので、自転車と一緒に観光写真を撮ります。
それにしても、大涌谷・・・中国人の占拠されたみたいでした。
ようやく到着した家内達と「念願」の名物「黒玉子」をゲットします。以前は玉子を温泉に付けている所まで行けたのですが、現在は遊歩道は閉鎖されています。
黒玉子を食べれば7年寿命が延びると言われています。私は2個食べたので14年も余計に長生きしそうです。年金制度が崩壊していたら・・地獄かも知れません。
そんなこんなで、すっかり箱根を満喫しました。帰りは強羅まで一気に下って、そこからは登山電車で輪行します。
自転車と、普通の旅行の二つを満喫した二日間でした。
私も千葉の自転車乗りです。GWに芦之湯一泊してきたん
ですが、小田原までトランポし、旧道箱根を登り、長尾
峠まで足を延ばし、さらに美術館前も通りました。 こ
こまでコースが一緒とは・・自転車乗りは考えること同
じなのかもしれませんね。
おー自転車乗りさんですね。それも千葉県の方。嬉しいです。
千葉、高い山無いですよねー。南房総を1日走ると獲得標高2000m以上は楽に稼げますが、達成感が少ない。やはり箱根とか、景色が変わるから楽しいですよね。
今年のGWは風が強かったですが、箱根は如何でしたか。
ネットのニュースで見たらえらい事になってました
お近くなんですね。私は黒のニールプライドです。後、ドロップyハンドルのMTBです。
茨木大学の楡井久名誉教授らのグループが異議を申し立てている様でですが、このグループ、現地に勝手にコンクリートの見学階段を設置するなどして市を当惑させていますね。
多分、学者同士の確執が背景にあるのだと思いますが、悪質な妨害工作で偽計業務妨害で訴えた方が良い位にヒドイ。
学会内の派閥対立はどの学問にも存在しますが、今回の妨害工作は常軌を逸しています。
申請者の菅沼悠介・極地研准教授は申請時のデータは千葉セクションのデータのみを使用し、査読も通っている正式な論文だと反論していますが、言いがかりを付けた楡井氏は、告発のメールを送ったかどうかも含めて取材には応じないとい発言しています。
現地を調査した結果で異論を唱えているのでは無く申請チームが申請前の調査で、データを補完する為に2km離れた地層のデータを使用した事を「捏造」と指摘している様ですが、申請のデータは千葉セクションの試料だけでデータが出されており、何ら問題は無いはずです。論文の査読もされており、渡部芳夫・日本地質学会長のも「研究チームの申請内容は、専門誌に投稿して専門家の査読を受けた論文に基づいており、科学として疑念はない。」と発言している様です。
これが本当に単なる嫌がらせであるならが、日本人として恥ずかしいし、憤りを覚えます。