人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

これは挑発以外の何物でも無い・・・アメリカの血塗られた歴史

2011-05-04 12:47:00 | 時事/金融危機
 



■ ジェロニモ作戦 ■

<スポニチ より引用>
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/05/04/kiji/K20110504000753620.html

-前略-

作戦中は現場からの映像を交え、リアルタイムでホワイトハウスの作戦司令室に伝えられ、大統領やブレナン氏らが見守った。そして「ジェロニモが殺害された」と同容疑者の暗号名で殺害の一報が届くと、大統領は沈黙の後で「We got him(仕留めた)」とつぶやいた。03年、イラクを占領統治していた連合軍暫定当局のブレマー行政官が、サダム・フセイン元大統領拘束に成功した際に発した言葉だ。

-後略-

<引用終了>


今回のウサマ殺害作戦の暗号名は「ジェロニモ作戦」。
アメリカ海兵隊の特殊部隊SEALS(シールズ)が、パキスタンの首都イスラマ・バード郊外の富裕な住宅地にあるウサマの潜伏先を急襲。40分に渡る作戦の結果、ウサマを射殺しました。

主権国家の首都の近郊を軍が急襲するなど、本来ありえない事ですが、アメリカに国際法を説く行為は、馬の耳にコーランを読み聞かせる行為以下の効果しかありません。

海兵隊は大統領の命令で行動できる軍なので、議会承認もいりません。これでは議会制民主主義など無いも等しいです。大統領の一存で戦争が始められます。

「ビンラディン容疑者殺害、「許可得ず一方的」=パキスタン外務省」(ロイター)http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-20932820110504

■ インディアンの英雄「ジェロニモ」 ■

作戦名に付けられた「ジェロニモ」は、アメリカ・インディアンの英雄の名前です。アパッチ族のシャーマンであったジェロニモは、インディアン達が居留地に押し込められた後も、最後まで白人(アメリカ人)と戦い、1886年に投降するまで、白人相手にゲリラ戦を行いました。

最近はインディアンをネイティブ・アメリカンと呼びますが、これはインディアンと白人の戦いを歴史の隅に隠す行為だと私は思います。かつて北米には500万人を超す先住民族(インディアン)が住んでいましたが、白人は彼らの土地を奪い、彼らを殺戮しながら領土を拡大して行きます。

結果的に95%のインディアンが殺害されまた。

アメリカ人はヒトラーを非難しますが、その建国の歴史の初期において、アメリカ人はユダヤ人虐殺に匹敵する民族浄化(ジェノサイド)を行っているのです。

アメリカの歴史は、建国の頃から血塗れてているのです。

■ ウサマをジェロニモに例える無神経さ ■

今回の作戦で、アメリカは「イスラムの英雄」のウサマに「インディアンの英雄」であるジェロニモをオーバーラップさせています。

当然の権利を求め戦う者を、蛮族と見下す無神経さを露にしています。

これは、ホワイトハウスとそれを操る者が無神経なのでは無く、イスラム教徒の神経を逆撫でする為に、ウサマをジェロニモにあえてオーバーラップさせているのです。

わざわざ作戦中のホワイトハウスの様子をリークし、オバマが”We got him"と言ったなどという、不謹慎極まり無い情報まで流して、イスラム教徒を思い切り挑発しています。

日本では、熱狂するアメリカ国民の間抜けな映像しか放送されませんが、イスラム教徒達は若者を中心に怒りに打ち震えている事でしょう。

作戦名から推測しても、今回のウサマ殺害の目的が透けて見えます。

皆さん、アメリカ人と一緒になってウサマの死を喜んでいると、痛い目にあいますよ。
尤も、痛い目にあわせるのは、イスラム教徒では無く、世界を動かす者達ですが・・。

最後にニューズ・ウィークの社説を紹介します。必読です。

「ビンラディン後のイスラム―情勢見極める必要」
http://jp.wsj.com/Opinions/Columns/node_231614

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9 コメント

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Unknown (鍛冶屋)
2011-05-04 16:04:17
もちろん米国はウサマ氏の居場所はとっくに知っていて、拘束または殺害のタイミングを見計らっていたのでしょうね。
しかも、フセインの時とは違い一気に殺害と言う手段に出たのは、それ相応の思惑があっての事でしょうから・・・、「世界を動かす者達」が"ガラガラポン論者"で無い事を自分は祈ります。
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Unknown (人力)
2011-05-04 16:45:53
鍛冶屋 さん

アメリカの現在の財政赤字額は14兆2686億ドル。
法的に許されている財政赤字の上限は14兆3千億ドル。
5月2日に米財務省が発表した、財政赤字が上限に達する予定日が、今年の8月2日。
仮にQE3が発動されても、財政赤字の上限を16兆円程度に引き上げなければ、アメリカは放っておいても、8月上旬にデフォルト。(新規国債を発行しなければ利払いが出来ません)
多分共和党と民主党が16兆ドル程度までの財政赤字の拡大に合意して延命というのが大方の予想でしょう。

しかし、QE3が発動されなければ、米国債の買い手が居ません。ユーロも火の車、日本は自分の事で誠意一杯。中国が唯一の買い手ですが、デフォルトが確定している米国債を買う程お人好しとは思えません。

という事は8月までに何かが起きる。
あるいは、8月に今の世界が終わる・・・。

どちらもイヤですが、8月までに何かが起きないと、せっかく準備して中東有事が無駄になってしまいます。世界大戦よりも、管理された危機による、管理された高インフレ(スタグフレーション)の方が私は好きです。

現にニクソンショックの後はこの政策が取られませした。ただ、日本は今の中国状態だったので、単なるインフレに見えましたが、ヨーロッパはスタグフレーションを経験しています。
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Unknown (鍛冶屋)
2011-05-04 17:47:19
人力さん。

人力さんのお説では、どうやっても"ガラガラポン"は避けられないですね。やはり、遅かれ早かれその時は来るのでしょうか。
「世界を動かす者達」がもう一花咲かせよう・・・っと中東の危機を本物にするか腹積もりがあるかどうか・・・大きな花火が上がるとしたら、5~6月中ってこと?。

しかしその後のスタグフレーションに米国やヨーロッパ、もちろん日本も耐えられるのでしょうか?(日本は、円高・震災・原発・高齢化・・・なぜ今インフレにならないのか不思議なんですが)。

ガラガラポンのあと、もう単独で基軸通貨など信用されない時代になったら、それこそSDRのような世界通貨の登場か現実味を帯びてくるのでしょうね。
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Unknown (人力)
2011-05-04 21:12:43
鍛冶屋 さん

経済学者や金融アナリストが陰謀論を根拠に経済予測をしたら、翌日から失業するでしょう。

私は別い失うものが無いので、彼らが触れられない視点を述べているだけです。(かなり素直に)

でも、勝者は変わらないもで、日本の将来なんて瑣末な事です。相手は世界ですから。明治維新の日本人の方が失うものが少なかったので、腹が座ってます。

若い方達は現状が維持して失うものの方が。ガラガラポンで失うものより多いはずです。少なくとも、ガラガラポンは格差を是正してくれるのでは無いでしょうか。

若者よ、ガラガラポンを期待して大いに勉学に励むべし。・・これは決して若く無い、自分への叱責です。
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Unknown (人力)
2011-05-04 21:18:45
鍛冶屋さん

今なぜ日本がインフレにならないかは、円高と日銀の通貨引き締めです。

円高で原油や食料などは事実上値下がりしています。
その原因は日銀の金融引き締めです。各国が財政出動する中で日銀だけがマネタリーベースを絞ってきました。
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Unknown (鍛冶屋)
2011-05-04 21:59:14
>>(日本は、円高・震災・原発・高齢化・・・なぜ今インフレにならないのか不思議なんですが)。
なぜインフレにしないのか(ならさないのか)?です。言葉が変でしたね^^;)。
なぜデフレを容認し、(できれば管理した)インフレに舵を切らないのか?。
それこそガラガラが来たら、一気にスタグフレーションに入ってしまい
"ポン"では済まなくなりませんか?。

>ガラガラポンは格差を是正してくれるのでは無いでしょうか。
そうでしょうか? 自分はそうは思いません。
持てる者と持たざる者達、さらに二極化が顕著になりはしませんか?。
それで持たざる者達が"なにくそ!"っと奮起すれば良いですが、
もうダメだ・・・っと戦意喪失しませんか?。
自分はガラガラポンが魔法の言葉とは思えません。
今よりもっともっと疲弊し、荒廃した社会になるのでは危惧します。
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Unknown (人力)
2011-05-05 02:04:47
鍛冶屋さん

① 日銀がインフレ政策を取らない理由

私の妄想ですが、下記が参考になれば。
「知っているようで知らない「日本国債」」
http://green.ap.teacup.com/pekepon/300.html

日銀はリーマンショック後、通貨供給量(マネタリーベース)を殆ど拡大していません。ドルは3倍、ユーロは2倍に拡大しています。(私の記憶では)

これがデフレの原因と言われ、リフレ派は日銀に円の増刷を迫っています。一方、円の増刷で金利が上昇すれば、国債金利も上昇し、既にパンパンに膨れ上がった国債の金利負担が財政を破綻に導きます。

日本国債はほとんど国内の金融機関が購入していますが、それは不景気で国債以外の優良な投資先が国内に無い為です。ドルには為替リスクがあるので、国内の金融期間はせっせと日本国債を買い支えています。日銀は日本経済を生かさず殺さずして、来るべき崩壊まで、日本の財政の延命を図っています。

②ガラガラポンは公正か?
公正なんてどの世界にもありません。要は個人の努力次第。ただ、現状の日本は、国債の安定消化の為に、老人を利用しています。若者より貯蓄指向の高い老人にお金を集中すれば、金融機関に資金が集まり、国債を買い支える結果となります。この悪循環は国家財政破綻かインフレ政策でしか断ち切れません。国家もアポトーシスが必要なのです。
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Unknown (黒柴)
2011-05-05 11:12:40
完全に落ちこぼれ生徒の感覚。更新についていけない(汗)...


えっとまず、ビン・ラディンの件ですが私の妄想としては死体は水葬にしてませんね。しっかりお持ち帰りです。死体はダミーです。
Navy Sealsですからに、ばっちりシナリオいくつも作っていてこれがだめならあれってな感じでいくつものケースを想定していた。
死体のことも計画の一部。っんな、水葬なんてあまりにもあっけない。今頃、死体検案中です。
そのうち、ネバダのエリア51(低線放射線量地区)でビン・ラディンのホルマリン漬けが宇宙人のホルマリン漬けの隣に並びますよ。


>急変する石油情勢・・・中東の勢力地図が塗り変わる

ロックフェラーとかロスチャイルドとかおしゃってますがそれって15年ぐらい前のことでしょう。
肝心なことを見落としてます。
中国とブラジルこの2国が国際石油業界に参入してあっちこち引っ掻き回してますよ。今は”新参者” 対 ”古株” でしょう。

第二湾岸戦争はアメリカが石油欲しさに行ったわけではありません。 その頃、石油業界はイラクどころじゃなかったんですよ(皆知らなかったみたいだけど)。

石油業界はいまだによく知られていないので誤解を生んでます。放射線の話題に似てます、ある意味で。
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Unknown (人力)
2011-05-05 12:22:59
黒猫さん

黒猫さんは石油にお詳しい様ですね。
ウラ話が是非聞きたいです。
特に「その頃、石油業界はイラクどころじゃなかったんですよ(皆知らなかったみたいだけど)。」のくだりは興味深々です。


イラク戦争の結果イラクの石油利権を中国が獲得したりと、この戦争は不可解な事が多いですね。
中国とブラジルは今後の成長に石油の獲得が不可欠ですから、アフリカの独裁政権を支援したりして利権獲得に余念が無い事は理解しています。

一方、中国やブラジルが成長した背景には、ゴールドマンサックスが提唱したBRICsという思想がが強く作用している事も確かで、私はBRICsの成長は結果では無く、目的なのだと判断しています。

金融危機の結果、大量のドルが発行され、ドルにペックする元が増刷され(ペーパーマネーですね)、中国がドル買いしてペックを維持する様に見せ掛けながら、中国はドルでしっかり資源をお買い物。ほとんど詐欺みたいな行為ですが、国債金融資本が許しているから中国は破綻しないでいると私は思っています。
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