「退屈でけだるい放浪者が燃えるとき」というキャッチ・コピーがカッコイイ。このコピーで描かれたことが一応はそのまま芝居になっているのだが、あと少しのところでそれが感動にまでは至らないのが残念だ。だが、今回の作品は完成形ではない。しかも僕が見たのは公演の初日である。この三日間で役者たちは成長していく。だから、楽日に見た人は感動のステージに出会うことが出来るかもしれない。彼らは日々進化していく。そこに、 . . . 本文を読む
なぜ、アン・リーが『ハルク』の映画化を引き受けたのかはあの映画を見た後にも、疑問のまま残った。ハリウッドが(というか、マーブルコミックが)あの映画化作品を悪夢として受け止めた気持ちはよくわかる。だが、それなら最初から彼にオファーなんかしなければよかったのだ。何を期待してアン・リーにあの企画を持っていったのか、謎だ。
彼らが期待するものとアン・リーが求めたものとの落差は最初から歴然としていた。 . . . 本文を読む