前編を見ていないくせに先に後編を見てしまうなんて、なんとも無謀な見方をしてしまう。でも、それは仕方ないよ。前編を見るつもりはなかったし、TVだってあんなに人気だったのに、まるで見てない。(だいたい僕はTVドラマは見ない人だ。ことさらこのドラマに限らず)今回この映画を見た理由はただ試写会に誘われたから。それだけです。
でも、けっこうこのバカ映画に乗れた。ここまでアホを平気でされたなら、あきれつ . . . 本文を読む
これはあの『花の袋』の戸田彬弘のひとつ前の作品だ。『花の袋』を見てしまった以上、彼の旧作を遡らずにはいられない。たとえそれが旧劇団スカイフィッシュの松山賢史の脚本であったとしてもである。(誤解のないように、先に書いておくが、スカイフィッシュは好きな劇団だ。ただ、それが戸田監督と合うかどうかは疑問だ、ということである)
なんとなく予想は出来たのだが、松山作品らしい観念的なドラマで、あの単純明快 . . . 本文を読む
『ロミオとジュリエット』をミュージカルとして、46名×2という凄まじいキャストで上演する。これは俳優養成所による発表会でも、あるのだが、単なるルーティーンワークではなく、今と言う時代にむけて、大塚雅史さんが問う壮大なメッセージでもある。頼まれ仕事として、ビジネスライクにこなすのではなく、この困難な作業を通して、作家としての自分の姿勢を明確にし、このメンバーを引き連れて、誰かのためではなく、自分の . . . 本文を読む
湯本香樹実の久々の新作だ。今回はなんとファンタジーである。とはいえほのぼのした小説ではない。とても切なく厳しい。
3年前に行方不明になったまま、消息の知れない夫が帰ってくる。彼は海で死んでしまったらしい。死んでしまった彼が離れ離れになっていたこの3年間の時間を辿る旅に彼女を連れて行く。
なぜ彼が死んでしまったのか、をたどるのではない。ただ、そこから、彼が今の生活を捨てて何を求めたのか、が . . . 本文を読む