『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』のラッセ・ハルストレム監督最新作である。それだけなら、この映画を必ず劇場で見たことだろう。だが、原作が日本の『ハチ公物語』であることが、僕から見る気を奪った。すまないが、こういうお涙頂戴の動物ものは勘弁して欲しい。いくらハルストレム監督作品でも、腰が引ける。
ようやくDVDなら、ということで、見る決心がついた。90分ほどの短い作品だ。だいたいこんなにも単純なお . . . 本文を読む
万城目学の『鴨川ホルモー』を読むのも、かなり遅れた。なんだか、食指がそそられなかったのだ。どうしても僕には、彼は森見登美彦のばったもん、というイメージがまとわりつく。そんなのは勝手な妄想でしかないのだが、そのイメージのせいで、食わず嫌いになってしまっていた。でも、『鴨川ホルモー』を読んで当然その偏見は払拭した。だからそれから彼の新刊は全部読んでいる。なのに、なぜだか彼の出世作でもあるこの小説だけ . . . 本文を読む