これはまるでエッセイのような芝居だ。心の赴くままにフリーハンドで書いていく。「幸福」がテーマだ。いつもならともにょの芝居は、鈴木さんのぐちゃぐちゃの脳内宇宙が描かれるのだが、今回はそうではない。鈴木さんはエディターに徹する。自分の意見とか考えなんか言わない。街中で出会った人たちの語る声に耳を傾ける。彼らの声を拾い集める。
一戸建ての家を買いたいと望む夫婦の話と、街頭で歌うフリーターのミュージ . . . 本文を読む
2時間45分の大作だ。いまどきこの手の西部劇が作られるというだけでも、珍しいのだが、タランティーノはいつものように自分の趣味とこだわりを満載させて、とても楽しい映画を作り上げた。黒人奴隷のジャンゴと、彼を開放して一緒に賞金稼ぎをするドイツ人の歯科医シュルツ。とてもテンポよく、彼らの旅を串団子式に描きながら、やがてはジャンゴの妻を取り戻すために悪人である地主(ディカプリオだ!)と対決するクライマッ . . . 本文を読む
2年9カ月振りのあうん堂だと言う。今まで彼らは毎年必ず1作ずつ、ほぼ同じ時期に新作を上演してきた。だから、今回そんなにも長い空白があったなんて、気付かなかった。確かに、しばらくあうん堂を見ていないよな、とは感じていたけど毎日の生活に追われて、2年9ヶ月が市過ぎていたなんて、思いもしなかった。さまざまな事情から、今回これだけ間が空いた。でも、暢気な僕はそんなことにも気付かないで、いた。恥ずかしい。 . . . 本文を読む
先日書いた『ジャックと天空の巨人』のような思い切りのよさがない。サム・ライミともあろう人がディズニーと組んだがために骨抜きになったのか? 健全なファンタジーなんか作ってそこでいったい何はしたかったのだろう。見終えてもそこがいまいち明確にはならないから、もどかしい。ディズニーと組んでもティム・バートンはここまでわけのわからない映画は作っていないから、これはあくまでもサム・ライミの問題ではないか。ダ . . . 本文を読む