2時間52分の大作である。上映時間だけの問題ではない。6つの時代の6つのお話が同時並行で展開していく。6つ、と書いたが、それはチラシに書いてあったから、そうわかっただけで、見ながらいったい幾つだったか、それすらわからなくなるほど複雑なのだ。しかも、オムニバスではないだけでなく、それぞれの話が目まぐるしく移り変わりながら描かれるし、例えば、カットの変わり目が、前のエピソードの主人公が走っている場面 . . . 本文を読む
今回は全国縦断ツアーである。大阪を皮切りにして全国5か所を巡る。地下鉄のある都市で公演していくそうだ。3度目の『サブウェイ』である。どんどん進化していく。よりシンプルで、スタイリッシュな作品になる。衣装もよくなった。ダンスとの融合も、もう取ってつけたようにはならない。とても自然に見える。それは繰り返すことでどんどん洗練されてきたこともある。だが、林慎一郎さんがこの作品世界をどんどん深化させていっ . . . 本文を読む
オリバー・ストーン監督の新作である。なのに、この扱いはなんだ! しかも、このタイトル。最低! これでは誰もお客さんはこないだろう。安物のつまらないB級犯罪アクションにしか見えない。映画会社は最初からこの作品のセールスなんてするつもりはないみたいだ。ビデオスルーで十分と判断したのか。「手違いで劇場に出してしまいました。ごめん。」って感じ。これって、オリバー・ストーンはもう過去の人で、誰も顧みること . . . 本文を読む
これはまぁ、いつもの伊坂幸太郎だ。今回は短編連作なので、5つのバラバラのお話が、最後に、ひとつになるわけでもない。だが、ひとつひとつの話はいくつかのサブプロットが用意され、ひとつに収斂するという形で、裏稼業コンビの溝口と岡田が5つの事件(出来事)に関わっていく。
ただし、岡田は溝口のせいで、途中退場を余儀なくされる。本来ならこの2人の掛け合いのおもしろさで見せていくべき話なのに、早々第1話で . . . 本文を読む
イ・ビョンホン主演の時代劇スペクタクル。本国では大ヒットした作品だが、日本ではなかなか難しいようだ。公開から1カ月過ぎてようやく、見た。平日の梅田の劇場で、たったひとりで見る。勘違いしないように。それって、文字通り劇場に観客が僕しかいない、ということだ。
こんな経験は久しくなかったことだ。僕さえいなければ、上映しなくともいいから電気代も使わなくてよかったのに、なんだか済まない気分になる。でも、僕 . . . 本文を読む