これは家族と家にまつわる物語。とてもシンプルでわかりやすいお話となっている。そういう意味ではあまり土橋さんらしくはない。社会的な背景とかは削除されてあくまでもこの家族の問題だけに終始する。でも、お話の作り方はいつもと同じで、だから、今回はいつものやり方で、それを個人的で小さな話としてまとめた、というだけのことだ。
だが、そのせいで先にも書いたようにとてもストレートな作品になった。ふたつの時間 . . . 本文を読む
ロバート・ゼメギスが久々に実写映画に戻ってきた。『キャスト・アウェイ』以来だ。なんと12年振りの映画らしい。だから、とても楽しみにしていたのだが、予告編を見た時の印象とはまるで違う映画で驚いた。もっと派手なエンタメを期待したのだが、事故を描くパニックシーンは最初だけで、その後は、とても地味で、暗い映画になる。なんと、これは、アルコール依存症の話なのだ。主人公がそこから立ち直ることができるのか、と . . . 本文を読む
いつものように、とても現実とは思えない、なんとも不思議な世界を描く東ワールド炸裂の秀作。そこはどこでもない町。今までいた場所から抜け出して、誰も知らないその町に流れてきた女が、とある薬屋で暮らすことになる。ひとり暮らしの中年男タバサはそんな彼女を受け入れる。
そんな2人が一緒に暮らす日々が描かれる。でも、これはこの2人のラブ・ストーリーなんかではない。彼だけではなく、この町に住む住人はみんな . . . 本文を読む