こういう風にしか生きれない人もいる。いじめられて逃げる。その逃げるシーンが延々と続き、その途中で主人公はどんどん成長していく。この冒頭のエピソードが秀逸だ。成長、というのは、子供のシーンから、小学生くらいになり、やがて高校生のなるまでを、ワンシーンで見せていくことを言っている。一瞬で彼のこれまでの人生を象徴的に見せきる。秀逸なエピソードである。この映画の世界にそれだけで入り込める。
やがて、 . . . 本文を読む
なんでこんなにも涙が溢れるのだろうか。このたわいもない青春映画がこんなにもキラキラしているのは、ただの甘酸っぱい感傷を描いたからではなく、17,18歳のころのどうしようもない想いを、あの頃のままに描いてしまったからだ。今考えると恥ずかしくて顔を赤らめてしまうような一生懸命さが、ここには横溢している。あの頃、どうして自分はまだ、こんなにも子どもなのかと、苦しんでいた。早く大人になりたいと心から願う . . . 本文を読む
昨年初めて見せてもらった。今年も同じ時期にウイングで上演される。年に一回の大阪遠征である。京都まではなかなか行き辛いけど、大阪なら大丈夫。ということで、たまたま時間が出来たので、見てきた。これはそのくらいの軽いフットワークで臨むのが望ましい作品だ。
黒川融さんによるオンステージ、一人ショーだ。コント集なのだが、随所に映像も駆使して、とてもバランスのいい「バラエティ番組」になっている。昔のゲバ . . . 本文を読む
今回の925は3話からなるオムニバス。中西さんが信頼する3人の劇作家による書き下ろしを、彼らが推薦した2人×3=6人のキャストと一緒に贈る短編集。テーマはタイトルにもあるように「裏」。それぞれ趣向を凝らした「裏」を見せてくれる。
いずれも軽いタッチのコメディでそれを中西さんがそれぞれのキャストの持ち味を生かして軽快に処理して見せる。30分程度の長さが心地よい。転換もスマートで、よかった。こう . . . 本文を読む