実は『大人ドロップ』の前日にこの映画を見ていたのだが、あまりにあの映画が良すぎて、この映画を後回しにしてしまっている。しかも、どちらも、池松壮亮が主演しているのだが、この2作品が指し示すものが、青春の「光と影」みたいな感じで、別に2部作ではないだが、僕の中では池松2部作になっていて、本当はこの2作品を並行して論じたい気分なのだ。池松くんは表面的にはまるで感触の違うこれらの作品に於いてどちらの映画 . . . 本文を読む
なんだかどうしようもなくやるせない気分にさせられる青春小説を、3作品連続で読んでしまった。仕方ないから、まとめて全部について書いてしまおう。
まず、『世界でいちばん美しい』から。『船に乗れ!』の藤谷治の渾身の一作のはずなのだが、なんだかもどかしい。まるで、乗れない。読みながら、こんなにも、ページをめくるスピードが落ちた小説は近年ない。途中でやめたろか、と何度も思った。だが、それはつまらないと . . . 本文を読む