この芝居を見ながら、大竹野によるこの台本は他の彼の作品と較べてあまり上手くないな、と思った。「大竹野正典ぼつじゅう企画」の作品をずっと見てきて、というか、彼の作品をずっと見てきて、つまらないと思ったことはなかったけど、今回この芝居を見ながら「この台本はつまらない、」と思わされた。でも、これが20代の若かりし日の作品だということを考えると、今の僕がそう思ってもしかたないことだろう。そ . . . 本文を読む
公開から5ヶ月が過ぎても、まだ上映は続く。お正月まで上映が続くのではないか。7月の公開時に見たけど、もう一度見たくて、劇場に行った。今年は異常気象で、秋の台風の折、東京でも大雨が降り、日本中で河川の氾濫や大規模の浸水が続いた。荒川が決壊していたならこの映画そのままに風景が現出していたかもしれない。まるで、この映画が予見したことが現実になったようだ、と思った。
ずっ . . . 本文を読む
寺田夢酔が今回取り上げたのは三島由紀夫の『近代能楽集』。「班女」「熊野」「葵上」の3つのエピソードを2本立で上演する。重い芝居だから、3本一挙上演ではしんどい、という配慮か。
僕が見たのは「班女」と「熊野」。2本で1時間20分。あっという間の出来事だった。なんとも不思議な空間に誘われる。そこはリアルではなく、象徴的で、極度の緊張を強いられるそんな空間だ。少人数の男 . . . 本文を読む
見始めてすぐ、気分が悪くなってきた。この芝居の描く世界は僕のふだんの日々と地続きだからだ。学校へ行くことが苦痛になっている僕の今の現実を芝居でまで再現されてはかなわない。吐き気がする。もちろん、それは大袈裟だけど。
それにしても、この芝居が描く学校現場はとてもリアルでしんどい。この芝居に登場する先生達は疲弊している。こんなことが続くと、いつの間にか学校が苦痛になってくることだろう . . . 本文を読む
なんと2時間50分の大作である。これはありえない長さだ。劇場に入るとき、その上演時間を知り、啞然とした。しかも、内容はバカバカしいコメディである。そんなものを延々と3時間近く(休憩10分を挟んで)見せられるのか,と思うと、見る前からうんざりした。自己満足の笑えないコメディが延々と続く地獄を想像して身震いした。
前半、当然のように悠々たるタッチで、ゆる~いコメディが . . . 本文を読む
4世代の女たち。長崎の旧家を舞台にして祭りの日に久々に家族が揃う。80代の祖母と60代の母親。40代のふたりの娘。さらには次女の20代の娘。そこに11歳の近所の子も加わるから、なんと、都合5世代にわたる女たちの群像劇になる。彼女たち6人が集う。さらにはそこにやがて生まれてくるはずの未来の子どもたち2名も含めて、8人のお話。代々続いた「家」というものが消えていくことになるのではないか . . . 本文を読む