今年はこの30年間くらいで初めて芝居の鑑賞本数が100本に満たないという異常事態に陥るかと思われたが年末でなんとか103本には達したので、ほっとした。まぁ、大事なことは本数ではなく中身なのだけれど、それにしても鑑賞本数の激減には驚く。自分の体力と気力のなさ、そして、機会が減ったこと。(以前と違って案内頂くことも少なくなったことも影響しているのだろう。)自分のせいだけど。来年はもっと積極的に取り組もうと思う。ということで、これはそんな中でのベストテンです。
1位 埒もなく汚れなく (オフィス・コットーネ)
2位 あつい胸さわぎ (iaku)
3位 屋根裏EXPO2019 (大阪新撰組)
4位 これ から の町 (南船北馬)
5位 なにごともなかったかのように再び始まるまで(Fの階)
6位 小刻みに戸惑う神様 (ジャブジャブサーキット)
7位 syadow (遊劇舞台二月病)
8位 アンソロジー 3つの短編 (遊気舎)
9位 麦とくしゃみ (劇団大阪)
10位 ステインドグラス (空の驛舎)
103本だけど、基本は見たい芝居しか見てないからハズレはほとんどない。と言っても安全圏で勝負しているから、驚きも少ないけど、安心して見ていられる作品ばかりだ。(しかも、ウイングフィールド以外では、新しい劇団はほとんど見ていないから)そんな中からのベスト10本。久々に見た遊気舎が素晴らしかった。あの不器用な久保田さんがこんなにも凄い作品を軽やかに作るだなんて驚きだ。新選組をベストテンに入れるのもうれしい驚き。(結局、映画同様に驚きが選出理由になるのか)
次点として、くじら本会議『愛しのくまちゃん』と、りゃんめん『晴れ間×あたらしいニュース』を入れたい。空の驛舎のもう一本である『ムスウニヒモ』も素晴らしかった。
いつも見ている劇団は当然どれも納得のいく仕事をしてくれているから、どれをベストテンにしてもいい。特に今年のエポックは桃園会『私は家族』だろう。橋本健司の迷いのなさに感動した。それから、エイチエムピーシアターカンパニー『忠臣蔵・ 破 エートス 死』、これは大胆すぎる解釈で衝撃だった。もちろんいちびり一家の2本もいつもながら素晴らしい。
今年も夏に新しい『キラメキ』が上演された。毎年見ているのに感動的だ。それは新しいキャストによる新しい作品として生まれるからだろう。
そして最後に。今年のエポックはなんといっても膨大な「大竹野正典ぼつじゅう企画」の作品群だろう。いずれも秀作ぞろいで。その代表というわけではないけど、それらの中からコットーネの作品をベストテンの1位に入れた。