凄い本を見つけてしまった。今10冊まず読みたい本があるにも関わらず、それらの前にまずこの本を読んでしまう。92歳の鉄人谷川俊太郎さんと僕と同い年65歳の詩人伊藤比呂美のただのおしゃべりをまとめた貴重な一冊。
ちょうど生きていたら谷川さんは僕の母親と同い年である。(この書き方は誤解を招くね。もちろん谷川さんは存命で母が死んでいるということだけど)ふたりの関係に自分たち親子のことを重ねてしまった。僕も亡くなる前にゆっくり母と話をしたかった。
伊藤さんが谷川さん家を訪ねてお話をしてくる。たわいない話から大切な話まで。ここだけの話をする。後半になってようやく詩の話にもなるけど、僕は前半部分の雑談みたいなやりとりの方が好き。最後には死について語るけど、深刻な話ではなく、なんだか楽しそう。