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映画・演劇のレビュー

ウイングカップ15  前夜祭

2024-10-23 05:55:00 | 演劇

今年もウイングカップが開催される。コロナ禍も含め15年連続途切れることなく、続いている。ウイングフィールドも32年を数えて今絶賛、再演大博覧會も開催中である。とうとう完成した30周年記念誌(30周年の記念なのに32年目まで完成しなかった!)も刊行された。リニューアルされたウイングフィールドはこんな時代だからこそ、小劇場演劇にしか出来ない戦いに挑む。

ウイングカップでは毎回前夜祭が開催され、そこで参加劇団がたった5分の短編作品を上演している。本編の前の予告編やら、本編とはまるで関係ないパフォーマンスだったり、時にはただのおしゃべりや漫才でお茶を濁す団体もあるけど、本番前の(あるいは、まだ稽古も始まってない段階での)貴重な時間をみんなで過ごす。今回もまた昨日開催された。
 
ウイングカップは賞レースである。若手劇団が自分たちの実力を示し名乗りを挙げる絶好の機会。最優秀作品賞を目指してここから戦いは始まる。それは自分自身に向けての戦いでもある。
 
今回もその審査員を依頼されて身が引き締まる想いだ。前夜祭では各劇団のメンバーを前にして、僕たち審査員チームも各自1分ずつ話をする。(ただのご挨拶ね)僕は一言(1分くらいの時間だけど)「壮大な失敗をしてもいい、」と話した。失敗をしろ、ではない。賭けを恐れて挑戦はあり得ない。僕たちは誰も見たことのない新しい芝居、それはあなただけにしか作れない作品、それが見たい。
 
今回の参加団体は5組。例年より幾分少ないけど、期待できる劇団ばかりである。毎回まるで傾向が違う団体が登場するが、今年の5劇団もそんな感じがした。前夜祭の短編作品はいずれも見事だった。誠実にちゃんとした演劇作品を提示している。ここではその各作品には触れないけど、そこからはしっかり芝居と向き合う姿が伝わってくる。
 
11月9日、開幕。来年の2月末まで続く。
 
劇団白色『大莫迦者絵巻』
王様企画『雲の糸』
NEW FACE『GREEN MONSTER』
るるいえのはこにわ『mythos-umentary』
劇団ヘラヘラ企画『だんっ!だんっ!』

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