ビル・エヴァンス「ワルツ・フォー・デビー」


 新しい環境で音楽を聴き始めて一番ココロに刺さった音楽がビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビー」です。ジャズの名盤として名高くて私も随分前から持っていたのですが、繊細な音作りには感心しつつも、これがジャズのピアノ音楽かあくらいの印象しかありませんでした。

 それが今回、比較的大きな音でCDを聴き直している中で、理由はよく分かりませんが、ビル・エヴァンスのピアノが心に染み入りました。「マイ・フーリシュ・ハート」、「マイ・ロマンス」、「ワルツ・フォー・デビー」など佳曲ぞろい、1961年のニューヨークでのライブ盤です。まるですぐそこで演奏しているようにピアノ、ベース、ドラムスが聞こえます。叙情的な音楽、絡み合うトリオ。ベースがビンビンとよく聞こえるので調べてみると、この演奏後に自動車事故で死亡したラファロという名手によるものでした。何でそんな当たり前のことを知らずに聴いているんだと怒られそうですが、輸入盤だとライナーノーツなどで背景やディスクの評価を読むことが出来ません。通常、初めて聞くジャンル、曲だと国内盤を買ってライナーノーツを読んで勉強するのですが、おそらく購入時にあまり関心がなかったのかもしれません。


 ところで、最近、オーディオセットをいつの日かよりグレードの高いものに更新することを夢想しています。ただ、現在、使っている「山水+スペンドールLS3/5A」は購入してから随分経ちますがとても気に入っていること、また、これを明らかに超える音響を得ようとすると50万円では収まらないことを想像できるので金銭面で無理なので、当面は音響について勉強する時間になりそうです。先日、「ステレオ・サウンド」というオーディオ専門誌で2006年の年間賞が発表されていて、スピーカー部門のグランプリは850万円のものでした。850万円って・・・車かマンションが買えそうな値段です。


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