『マエストロ:その音楽と愛と』(イオンシネマ港北)




 同性愛者だった音楽家バーンスタインと結婚した女優フェリシアの愛と葛藤を描いた映画。ミュージカル風のシーンも織り込みながらテンポよく二人の出会いと青春が再現されます。
 白黒からカラーへ、サマータイムのスイングからマーラーのアダージェットへと映像、音楽でも劇的に転換してキレが良くて飽きさせない。固定カメラでの夫婦喧嘩、罵り合いもユニークです。そして時代が流れます。

 音楽映画でもあるのでサウンドが効果的で、特にクラシック音楽での音響の厚みがすごく(何か技術的進歩があったのか感激)、映画に没頭できます。クレジットによると音楽は現在メトの音楽監督のネゼセガンが担当したらしく(彼も同性愛者です)、細部に亘り万全なのは制作にスコセッシやスピルバーグなどが加わっているからでしょうか。

 映画の主役は苦悩するフェリシアかもしれませんが、怪物バーンスタインの存在感も圧倒的です。同性愛者と知らずに偽装結婚させられた悲劇くらいに認識していましたがそう単純ではない著名人夫婦の複雑な愛憎です。実話系なのにエンターテイメントのワクワク感にも溢れています。楽しめました。


 なお、イオンカードを妻に作ってもらったので、イオンシネマで年間12枚まで1000円で観られます。1800円との差は大きくてお得です。


 帰宅後、バーンスタインがフェリシアの追悼のためにバイエルンで演奏したモーツァルトのレクイエムを観ました。体を横に振ってダンス、スイングしているように指揮をするのはバーンスタインだけにしかできない芸当で最後の方のシーンを思い出して感動しました。





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「長浜ナンバーワン」(大岡山)




 博多にある大好きなナンバーワンの東京の支店です。
 ここの特徴はトロッとしたスープ。もう少しとろみがあったような気もしますが、久しぶりなのでよく分かりません。普通の豚骨ラーメンですが最高に美味い。半替玉90円でお腹もちょうどいい感じです。



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「しぶそば」(武蔵小杉)






 東急電鉄系の駅そば「しぶそば」は旧ツイッターでキャラクターによる情報発信をしていて結構面白いのですが、富士そばを真似て(?)、紅生姜のかき揚げを発売したとありました。

 食べ比べてみました。しぶそばは玉ねぎの甘みが強くて、あまり紅生姜の味はしません、風味程度。富士そばは紅生姜の酸っぱさが感じられます。作り置きのしっとり感あり。
 蕎麦はどちらも美味しくて、あとは好みですが、しぶそばの方がかき揚げのサクサク作りたて感がありいいなぁと思いました。



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イングリッド・ヘブラー「バッハ フランス組曲」






 今年5月に93才で亡くなったオーストリアの女流ピアニスト、イングリッド・ヘブラーです。モーツァルト弾きで有名でしたが、バッハのフランス組曲を愛聴してきました。
 しっとりとした曲調によく合う端正で適度な装飾、優しくたおやかなタッチに聴き惚れます。
 先日、タワーレコード渋谷に行った際にモーツァルトのピアノソナタ、シェリングとのヴァイオリンソナタのセットが売っていてそういえば全部は聴いてなかったと改めて楽しんでいるところです。



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アシュケナージ「ベートーヴェン 月光・熱情・悲愴」




 初めてレコードを買ったのはおそらく中学生の頃でエア・サプライの「ロスト・イン・ラブ」でした。その時迷ったもう一方のポリスのゼニヤッタモンダッタならどんなにカッコ良かったかと後悔していましたが今となってはロスト・イン・ラブの方が好みでまぁ良かったです。
 初めてのクラシックのレコードは大学生の時でアシュケナージが弾くベートーヴェンの人気のソナタ3曲、8番・14番・23番が入っているものでした。
 その他持っていたクラシックのレコードはカラヤン指揮のモーツァルトのリンツ・プラハ、ベーム指揮のブルックナー4番、ベームとバックハウスのブラームスのピアノ協奏曲2番、アバドとブレンデルのブラームスのピアノ協奏曲1番です。この他にもあったと思うのですが思い出せないのでこの程度だったのかもしれません。
 いずれにしてもレコードからCDへの転換期でレコードは全部で20枚もなかったと思います。
ローリングストーンズの「エモーショナルレスキュー」、ジェフ・ベックの「ゼアアンドバック」など懐かしいです。
 当時はレコードの無駄が少なく済んでラッキーと思っていたのですが、20年、30年近く経ち、レコードが復活しています。
 自宅のスペースとお金の制約で残念ながらレコードで聴く余裕はないのですが、音の広がり、余韻の深さは今でも耳に残っていて、レコードを聴く方がいるのはよく分かります。

 レコードでは聴き直せないのですが、せめてものジャケットの懐古趣味でCDで買い直したアシュケナージの定番ディスクなのですが、テンポ、タッチがとても耳にしっくりきて何度も聴いています。
 私はマニュアル君なので推薦本の影響を強く受けて、これまでバックハウス、ギレリス、ゼルキン、ポリーニなどをコレクションして主に聴いてきたのですが、初めに聴いた当時一般ファン向けの人気ピアニストであるアシュケナージの演奏(ガイド本で推薦されることはまずない)が一番耳に心地よいことに今更ながら気付きました。年齢、時期によってまた変わるかもしれませんが随分遠回りをしたようです。



 
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桐野夏生『燕は戻ってこない』




 桐野夏生の毒のある同時代小説をたまに無性に読みたくなります。
 テーマに乗れないものもありますが、嵌れば最高に面白いです。これも久しぶりの一気ものでした。テーマ、この物語の味について色々と書こうとしたのですが言葉に置き換えても虚しいだけなので省略です。ダークで現実は重いけど痛快。


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