「今年は桜がゆっくりしていますね。」
最寄りの駅からタクシーに乗ると、運転手さんが待ち遠しそうに言われます。
そういえば丘の上の一面の桜たちも、その先の桜並木の通りも、
まだまだつぼみのまま天からの合図を待っているようです。
「桜の季節のお仕事は楽しいですか?」とおたずねしましたら
「それはもう楽しいですよ、車を走らせながらね、ここも咲いた、あっちも咲いた、って思いながら運転してますよ。
お弁当を持ってお花見したくなりますけどね~。」
とうれしそうです。
この季節は、だれの心にもふんわりと光のお花が咲くのでしょう。
タクシーをおりると
「わぁ~、きれい。咲いてる~。」
と、かけだす娘が見つけたのは可愛らしい木瓜のお花。
「桜もきれいだけれど、わたしこのお花も大好き。」と
心はずませています。
そのすがたは小さな木瓜のお花のつぼみのようです。
花の季節 まわりまわる光のしらべ
光の子どもたちの 清らかなしらべ。
奏でているのは、宇宙自然界のいとなみです。