今日のテーマは『古の人に出逢う・・・』です。
自然農の師、川口由一さんのご自宅には、土器や石器が棚に美しく並べられており、それは野山や田畑などでふと目について拾われたものだそうです。ご一緒させていただいた折りにも、歩きながらさり気なくパッと見つけられるのです。
わたしはほぼ素通りです。意識が向いてないと言いましょうか、焦点が合っていないのですね。(笑)
川口さんはおっしゃいます。『同じように見えるまあるい石でも、古の人が使っていたものは情緒がそこにあるのですぐにわかるのですよ。』と。人の情緒がほのかに、または色濃く、感じられるのですね。さらに、その情緒を通して古人と出逢うことは、深い喜びなのだそうです。考古学の世界は、そこから始まっているのでしょうか・・・・。
芸術作品を通しても『作者に出逢う喜び』のお話をしてくださいますが、なかなか私はそこまでの見方ができていないように思うのです。川口さんの深い喜びはいったいどのような感じなのか、それを垣間見れるようになりたいと思うのです。
昨年12月には、岡山オリエント美術館にご一緒させていただきましたが、数時間拝観した後、館内のカフェでお茶をしながら、『しばらくここに居たいなぁ』と言われた時にはすっかりカフェのことかと思いましたら、『3~4日、ここで過ごしたいなぁ』と言われたので、オリエントの世界のことだとわかりました。
川口さんの観ておられるものは、わたしが見ているものとは全然違うのではないのか、素晴らしいオリエントの人々と出逢われ、離れがたき感覚とは・・・。
美術館から一ヶ月半が経ちましたが、私はそのことをずっと思い続けています。
写真は、
我が家にある石器や土器のかけらです。
かつて奈良にて、川口さんとご一緒に拾ったもの、いえいえ、川口さんが見つけてくださり手渡してくださったものです。😊 十数年前から、我が家にありますが、古人の想いにふれると言うよりも、川口さんとの思い出になっているような感じです。
それでも、あらためて見ると美しく心にひびき、まろやかで懐かしい気持ちになっています。余談ですが、我が家の先祖はいつの頃か奈良から吉備の地に移ってきたと聞いたことがあり、もしかすると、目に見えない繋がりがあるのかもしれません。
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