あぜ道の先には、一軒の農家。
庭には、リンドウの花が咲いている。
部屋には暖かい灯り。
母親が、外で遊んでいる子供の名前を呼んでいる。
「ご飯ですよ~」
やがて、賑やかな夕餉が始まる。
これが、日本人のあるべき姿ってやつじゃないか。
寅さんは、博の父親(志村喬)からの受け売りの講釈をおいちゃんたちに披露する。
「男はつらいよ 寅次郎恋歌」より
豊四季の田舎にある一軒のイタリアン。
店先には、鉢植えに花が咲いている。
店内には暖かい灯り。
店内に入ると 「いらっしゃいませ」 とくぐもった声のクアトロの父。
「今日は家族で来ました」と私。
「お座敷が良いですか」とクアトロの父。
春休みに、クアトロの座敷で家族と酒と肴で賑やかな夕餉。
これが、豊四季界隈の日本人のあるべき姿ってやつじゃないか。
クアトロの父は、受け売りの受け売りを披露するのだった。
「春ですよ~」
本日は、お座敷が満席です。
お座敷は、明日以降のご予約をお願いします。
「満席ですよ~」
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