ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

クアトロの倏件

2011年01月26日 | 映画の話

13615_3 映画というものに魅せられたのはクアトロの父が高校生の時だった。
もう40年近く前のことになる。
その当時にはビデオもなく、もっぱら映画は映画館で見るものであった。
古い映画はテレビで見ることが出来るが、その時間にテレビの前に座っていなくてはいけない。
むやみにやたらと映画を見ていたその当時に、「人間の倏件」に出会う。
10時間のこの映画はオールナイト上映で見るしか方法がなかった。
当時のクアトロの父には、この映画を見たということだけが重要で、映画のメッセージを感じるまでには至らなかった。
今日までに、ビデオで何日かに分けてこの「人間の倏件」を見直してみた。
オールナイトのようにぶっつけで見るのと違い、ビデオで分けて見るとじっくりと鑑賞できて、改めてこの作品の良さを堪能出来た気がする。
特に撮影が素晴らしいと思った。
物語やメッセージや演出も良いのだが、映像だけで全てを感じられるように思える。
繰り返してはいけない戦争という悲劇、人間の倏件を否定する戦争をカメラは適切に捕らえている。
40年近くの自分は何を見ていたのだろうと思ってしまった。
ただし、何か心には残っていたのだからそれで良かったのかもしれない。
クアトロの料理やサービスもクアトロに来てくれる子供たちに何か心に残ってくれればとまじめなことを考えたクアトロの父だ。

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要するに、栃木和牛の赤ワイン煮

2011年01月25日 | 個人的な話

Photo 和牛にもワインのように産地の名前で格付けされる。
栃木和牛もそのひとつでとても評価の高い美味しい和牛である。
その栃木和牛をじっくりと赤ワインで煮込んだものが今日のクアトロのおすすめである。
そして、クアトロには赤ワインの品揃えが充実している。
美味しい肉料理にはやはり美味しいワインがなくては寂しい。
要するに、栃木和牛の赤ワイン煮とクアトロの父が選ぶワインの相性は良いということだ。
つまり、栃木和牛の赤ワイン煮とそれに合うクアトロの父が選ぶワインを楽しんで欲しいということである。
まとめると、栃木和牛の赤ワイン煮とそれに合うクアトロの父が選ぶワインを売りたいということだ。
逆に言うと、栃木和牛の赤ワイン煮とワインを楽しむにはクアトロの父が選んだものが良いのではないかということだ。

クアトロの父に限らず、男と云うものは話の最後に“要するに”とか“つまり”とか“まとめると”とか“逆に言うと”とか付け加えて話を集結させようとする。
ちっとも話がまとまっていなかったり逆に言っていなくてもよいのである。
要するに、つまり、まとめると、これで話は終わりですよというサインなのである。
逆に言うと、終わりにしたいときに使うのです。

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ポワロ登場

2011年01月24日 | 食材の話

Photo 地産地消を叫ばれる昨今。
クアトロから車で10分ほどのところに畑を持つ若い造り手の方から、ポロネギ(リーキ、パワロ、西洋ネギなどとも呼ぶ)を紹介された。
とてもまじめそうな方で、お話を伺うと半導体関係のサラリーマンから農業に転向したという。
新しい農産物に挑戦したいということでこのポロネギに着目し、レストランで使ってみて欲しいということでクアトロに売り込みにやってきた。
造り手の顔の見える安心で美味しいものを使いたいと地産地消に注目していたクアトロにも良い話であり、使ってみることになった。
まずは、ポロネギのポタージュはいかがでしょう。
たっぷりのポロネギを炒めて甘みを引き出しスープにしました。
寒い季節に体の温まるスープです。
地産地消のこのスープ、きっと心も温まることと思います。
ところで、名探偵ポワロはこのスープとなんら関係はありません。

※名探偵ポワロが調査したところ、今日のクアトロのディナーは貸切のため一般の営業は休むことが判明した。

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地球最後の日のワイン

2011年01月23日 | ワインの話

Photo 映画「ディープ・インパクト」では、地球に巨大彗星が衝突することが確実となり、選ばれた100万人が巨大シェルターに非難する。
高齢者などは対象外となる。
対象外となったひとりは、地球最後の日に1993年のシャトー・ムートン・ロートシルトを飲む。
エチケットの少女の絵に娘への思いを重ねたのだろう。
93年のムートンのエチケットはバルティスの描く少女の裸体だが、あどけない少女の表情はとても愛らしく、心癒される芸術作品である。
アメリカでは、この絵を児童ポルノと断定しこのワインの輸入を禁止してしまう。
ムートンは対抗策として白いラベルのムートンをアメリカ向けに使う。
これが話題となり、この年のムートンは人気になり、しっかりと映画のエピソートにも使われることとなるのだ。
フランス人は実に商売が上手である。
そして、この話題の93年ムートンを昨日お客様がクアトロにお持ち込みになり、クアトロの父もご馳走になった。
飲み頃を迎えており、とても美味しかった。
地球最後の晩に飲むのに値する味わいである。
地球の未来を託す100万人には絶対選ばれないクアトロの父も、最後の日に飲むワインを考えておこうと思うのだった。

※明日24日(月)のディナーは貸切のため一般の営業を休ませていただきます。

コメント (2)
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斜め45度のクアトロの父

2011年01月22日 | 個人的な話

Photo お客様からクレームをいただく場合は、お客様の正面に立って目を見て話をするのは危険だ。
必要以上に敵対心を抱かせてしまうからである。
この場合は、お客様の斜め45度の位置で話をすると良いと云われている。
このところ、おすすめのパスタの話をブログに書くと翌日にはオーダーストップになることが多い。
今日もタラバガニのピリ辛スパゲッティが終わってしまった。
タラバガニのピリ辛スパゲッティで恋が芽生えるかもしれないと云っていたクアトロの父である。
ここは、斜め45度で謝罪しなくてはいけないと思うクアトロの父だ。
男女の関係なども同様で、まだあまり親しくない時はあまり正面で向かい合わない方が良いようである。
意識しすぎるのだろう。
今日のクアトロのおすすめ“クロムツ”にいたっても同様である。
超高級魚と呼ばれるクロムツの大きな瞳にあまり正面で向かい合うとドキドキしてしまうものだ。
斜め45度あたりから、クロムツのカルパッチョくださいと云ってみよう。

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