凌霄や問ふべくもなき門つゞき 汀女
8月がきた 晩夏 歳時記から拾う
朝焼け 日盛り 薄羽蜻蛉 草いきれ 虎杖の花 空蝉 雲の峰
紅くして黒き晩夏の日が沈む 誓子
朝焼の雲海尾根を溢れ落つ 辰之介
日盛の蝶飛んでゐる森の中 青邨
うすばかげろふ翅重ねてもうすき影 青邨
雲の峰いくつ崩れて月の山 芭蕉
わたすげ 雲海 夾竹桃 百日紅 凌霄花 向日葵 竜の髭
ダリア 歯朶若葉 百物語 花火 麻 綿の花 すもも
茗荷の子 朝曇り 片蔭
うつくしい言の葉 好きな季語だけ並べてみた。どれにも小さな思い出がある。ささいな物語りが こころを埋めている。
暑さも盛りなり。 夏を惜しみ、手紙を書こう。
犬行くや一筋町の片かげり 青邨