降り暮らし思いめぐらす日 ふと口ずさむ
薔薇をつめば…
陽春二三月
草與水同色
攀條摘香花
言是歡氣息
きさらぎ弥生の春のさかり
草と水との色はみどり
枝をたわめて薔薇ソウビをつめば
うれしき人が息の香ぞする
孟珠 「薔薇をつめば」 佐藤春夫訳
木の國の五月なかばは
椎の木のくらき下かげ
うす濁るながれのほとり
野うばらの花のひとむれ
人知れず白くさくなり、
……
ふといづこよりともなく
君が聲す
百合の花の匂ひのごとく
君が聲す
佐藤春夫 「ためいき」 抜粋
-☆-
まえの自転車を追い越そうとしたら
両脇に 無邪気に揺れる POMPON
ポンポンは うしろ姿の胸に抱かれ
お母さんを挟むようにひろげる足
小さなクツシタだけがのぞいてる
-☆-
花梨の木のしたは 甘い匂いが流れてる
彪模様の蝶が 集会をしていた
ふと 跳ねあがるものもいる
多佳子忌 晶子忌(白桜忌)