一つ浮く蓮の浮葉にたゝずめり 風生
午後から降りだした雨に 緑が洗われてすがすがしい。
蓮池の蛙を思い、 世田谷の息子たちと出かける 青嘉堂文庫美術館。 筆墨の美 ―水墨画展。 今回、 酒井抱一の絵手鑑 「蓮池に蛙」はなく、 虎 ・ 雲龍 ・ 南瓜 ・ 釣人など4図のみ公開。 絵手鑑は手本となる72図が折帖に貼られている。
中国と日本の、水墨画の名品を堪能。 13世紀 南宋時代の「龍馬負図硯」 端渓石、「蓬莱硯」 洮河緑石。 明時代の「三彩鴨水滴」など、文房具もみられる。
英一蝶「朝暾曳馬図」、尾形光琳「鵜船図」、池大雅「壽老図」、頼山陽「白露横江図巻」、渡辺崋山「遊魚図」。
川合玉堂 「雨後図」。 山間に靄がたちのぼる。 雨後のしっとりとした空気感、 濡れたみどりが輝いている。 まさに 今日のような緑の滴り、 臨場感。
庭園の 黄緑に染まる池に黒々と、 小さなオタマジャクシが群れていた。
思ひつくこと たちまちに 蝌蚪(カト)泳ぐ 汀女
ここから上野毛、 五島美術館へと向かった。 庭園も楽しみ。
館蔵 春の優品展 水墨画・古筆と陶芸
特別展示 源氏物語絵巻 鈴虫一・鈴虫二・夕霧・御法
主な展示品 水墨画・古写経・古筆・陶芸 など HPからみられます。
鼠志野茶碗 峯紅葉
蓬莱切 伝 藤原行成筆
光明皇后願経 五月一日経 得無垢女経 奈良時代 天平十二年
紺紙金銀交書倶舎論 巻第二十三(中尊寺経) 平安時代
一行おきに金泥と、銀泥で書写したもの。
※ 蝌蚪 蛙の子
写真 5月3日 盆栽展で