想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

草にすわる 其の二

2008-05-18 11:22:05 | Weblog
 べつに
 することもないし
 悲しいこともなかったので
 ひとりでにこにこしていた
        (「ある時」八木重吉)

ある日の八木重吉のこころ。



またある日には、
「こうして、窓のところでものを考えていると
ひとつも考えはまとまらないけれど
自分のからだが
新しいもののようにおもえてきてうれしい」
              (「朝」同上)

 感性が研ぎすまされて、心で息をしている人の言葉だ。
病は人を不自由にするが、
心と身体の主客の立場を、まっとうに立て直す時を得る。
けれども長く癒えない身体にあって、
あたらしいもののように思うからだとは、
身体ではなく、人の全体ということではなかろうか。

 今日も草にすわっているベイビー、ふわふわの、ライオンの綿毛が
くっついてるよ。
君に教わったのは、うまれつき心身一体型の犬の道ですなあ。

コメント
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