想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

1、2、突進!(&チャーリー‥)

2008-05-27 06:29:20 | 
   カメラを構えても、ムダである。
   1、2、3で突進してくるベイビー、フレームに入らないってば。

   すりすりして、くるりと回る。しっぽをブンブンしながら。
   いいさ、はみ出ても。
   その瞳にみつめられると、がぜん元気になるから。
   さっきまでの憂いが、晴れていくから。
   胸の奥底にあった固いものが、融けていくから。




      
   君はさしずめ神話に出てくる天人熊命、
   いや犬だから天人犬命だな。
   人熊は天高原の軍旗に化身して勇ましい役割だけど、ベイビーは
   ピタッと寄り添う護衛ってとこだな。

   犬と人の物語がたくさんある。
   「チャーリーとの旅」by ジョン・スタインベック、今読んでる最中。
   アメリカ大陸を愛犬チャーリーと共に横断往復する旅だからゆっくり、
   急がずに読んでいる。
   ロシナンテ号に憧れるなあ。
 
   そういえば、スタインベックもチャーリーに話しかけるときに
   ○○でちゅよ~、の赤ちゃん言葉を使わない。
   犬に失礼だから。
   わたくしも訓練士に
   「犬を赤ちゃん扱いしないでください、人が勝手にそう思うだけ」
   対等なのだと教わり、なるほどと思ったものだった。

   ベイビーはベイビーという愛称なので赤ちゃんではない、今や還暦も過ぎた
   お爺さん。大先輩なのである。。
   なんとなくこっちを見下したようなカンロクある態度もたまに見受ける。
   でちゅよ~とは決して言えないし、言う気にもならない。
   もっとも、互いに若々しかった頃から甘えていたのは
   どちらかといえば、わたくしの方であるな。
   
   スタインベックは主張している。
   チャーリーは人ではない。犬、それも一流の犬だ。
   彼(チャーリー)はそのことをよく解っているのだから、
   なまじ品性の貧しい人になど触れてほしくはないのだ、と。
     言うねえ~! スタインベック親父! カックイイイ! ←うさこの感想
   スタインベックがこういうふうに言うのには理由があって、
   それは読めばわかる。その理由とやらは、小説の冒頭から
   インクが滲むように溢れてて、それがためにこの長いアメリカ小説を
   読む気になった、というわけです。(ふだんはあまり読まない類だが)

   昨晩は雨のオレゴン州をようやく切り抜けたあたり、まだまだ先があるので
   読了したらまた書きます。
      
   
   


   




   
コメント
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