想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

お礼のお礼

2009-09-04 09:49:10 | Weblog

シマコが順調によくなってきて一安心したところで、
Dr.高木に電話をした。
処方していただいた薬が効いたことを話して感謝の気持ちを
伝えたかったからだった。

高木先生は「おー、それはよかった、よかったなあ。
わざわざご丁寧に。
よかった、よかった、ありがとうございます。こちらこそ」
とおっしゃって、お礼にお礼を返されました。

カメのところにいてさまざまな問題を抱えて相談に訪れる人を
みるが、その後の話、ましてやお礼を言いにくる人は意外に
少ない。
それどころか、舌の根もの乾かぬうちにというか、喉元過ぎれば
なんとやら、次の問題を持ち込んできたりする。
つまりケジメをつけて先へ進むということができない人が多い。
カメはその後を気にかけ続けているというのに、当事者は勝手な
ものだ。たまに礼節を尽くす人がいて、そのときはdr.高木と同じ
ように、「そう、よかった、よかった、がんばれよ。どうもね」
とか「ご丁寧にありがとうございます」と返されるのである。
電話の前でお辞儀されている。


高木先生とは親分が生まれて最初の予防注射の時からのつきあい
なので11年になるけれど、趣味のバラ栽培のころを世間話でする
くらいで医者と患者の垣根を越えたことはない。
でも人柄というのは短い会話のなかでも伝わってくるものである。
離れて住んでいる今でも渋谷区にある病院へわざわざ行くのも
東北の山ん中にいて病気になった野良猫の相談をするのも、その
お人柄を頼みにしてのことなのだった。
薬代は300円だった。
安心料はプライスレス。
お礼にお礼を返されて、笑みのこもった声を聞かせてもらって今の
ところまた借りが残っただけである。
こちらがお返しできることはないので、先生の好物を年の暮れに贈る
くらいだ。
恩は返せない。
だから背負って、感謝していく。
そのまま。


コメント
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