裏の山道へ散歩。がっさがっさとスニーカーで落ち葉を踏んで歩く。
ざっざっざっざと、ベイビーは今日は元気に走る。
いつになくはりきっている。
この道が好きなんだな、小さいときからここを昇っていくのが楽しみだったものな。
なだらかだけど、だんだんと高度があがってゆく。
谷間、窪地にある家が遠のいていく。
雑木林を抜けて、山の稜線をのぞむ見晴らしのいいところまで昇りたいのだ。
熊はまだ山に食糧が豊富だから降りてはこないだろうけど、ひとりで歩くのは少し
こころぼそいなあ。
ベイビーは先に返して(脚が痛くなるから)ひとりで昇るのは初めてだった。
用心棒なしだと、なんだか急ぎ足になってしまって楽しさが半分になったような
気分だ。
つまらないなあ、やっぱり一緒がいいよ。
足下には深い谷が口を開けている。
山肌を削って作られた道は雑草や篠竹、クマザザで被われていた。
幻の別荘地、紙の上で分割(分筆)し銀行融資の抵当に使われた土地なのだから
もとより訪れる人もいない。もうじき雪に埋もれるからもっと人をよせつけなくなる。
歩いているうちに一人にも慣れて、気分もよくなった。
樹々のなかは気持ちがいい。
心が洗われるってこういう感じ? なんてな。
ざっざっざっざと、ベイビーは今日は元気に走る。
いつになくはりきっている。
この道が好きなんだな、小さいときからここを昇っていくのが楽しみだったものな。
なだらかだけど、だんだんと高度があがってゆく。
谷間、窪地にある家が遠のいていく。
雑木林を抜けて、山の稜線をのぞむ見晴らしのいいところまで昇りたいのだ。
熊はまだ山に食糧が豊富だから降りてはこないだろうけど、ひとりで歩くのは少し
こころぼそいなあ。
ベイビーは先に返して(脚が痛くなるから)ひとりで昇るのは初めてだった。
用心棒なしだと、なんだか急ぎ足になってしまって楽しさが半分になったような
気分だ。
つまらないなあ、やっぱり一緒がいいよ。
足下には深い谷が口を開けている。
山肌を削って作られた道は雑草や篠竹、クマザザで被われていた。
幻の別荘地、紙の上で分割(分筆)し銀行融資の抵当に使われた土地なのだから
もとより訪れる人もいない。もうじき雪に埋もれるからもっと人をよせつけなくなる。
歩いているうちに一人にも慣れて、気分もよくなった。
樹々のなかは気持ちがいい。
心が洗われるってこういう感じ? なんてな。