想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

THIS IS IT を観て

2009-11-20 20:02:43 | Weblog
ファンらしき人で客席はいっぱいだった。
エンドロールが流れても立ち上がる人がいなかった。
途中、すすり泣く声が聞こえて、それはあちこちで広がった。

彼は一流のエンターティナー、そう書かれ言われる。
一流の前にオンリー・ワンがつく。
歌声よりも話すときの声がいい。

わたしはファンではないのに、若い人に誘われて観た、しぶしぶ。
観ておいてよかったとも思ったし、観てやはりつらいことであるとも
思った。脱力感を味わうのを避けているこのごろだから。

今週末の上映館は観そこなうまいとする人でいっぱいになるだろう。
何度もくりかえし観たという人が多いようで、コンサート会場のモニター
よりも近いうえ普通に話をしているマイケルを観る機会など本来なら
ないのだから当然のことだ。なんという幸せ!そう感じるだろう。
彼が逝ってしまったからだということがファンである人もそれほど
でもなかった人も振り向かせてしまう理由になってしまったことが心を
重くする。
素晴らしすぎて、気が重くなった。

これから4年で環境破壊を止めさせよう、今だ、今こそそのときだ、
その通り、このツアーが実現していたならばマイケルが生きていたならば
壮大な夢の力で人々の良心を動かすことができたかもしれない。
切ない願いだった。
映画にまとめられたメッセージを遺言と受け止めて執行するのは
観客の役目だ。賛辞を送るより、行動せよというマイケルの言葉に
忠実であることが冥福を祈ることにつながるだろう。

若い人は友達に話すと言っていたが、彼らは何を話すのか、今度
会ったら聞いてみたい気もするし、聞いて脱力するのがコワイ気もする。
コメント
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