想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

辺野古の青年はどうしているだろうか。

2009-11-12 01:58:15 | 
時間差で紅葉が楽しめた。先週一番だったのは小川沿いの奥にある樹。
もうあらかた風で散ってしまったけど、裏の山にはまだ紅く染まった樹々が残っていた。

都会にいると想像もつかないだろうけど、水の心配をよくする。
沖縄に仕事で行ってたとき、周囲を海で囲まれているのに水の心配が絶えないのだと
聞いた。なんにも知らない自分を恥じたけれど、この山で暮らしていると水に敏感になる。
自然がごく身近にあるからおのずとその価値もありがたみも、そして怖れも知らされる。



この山はたくさんの水を蓄えてくれる。広葉樹林の森があるから。
けれども地下水をくみ上げすぎて荒れ果てた土地、山はたくさんある。
中国人が九州の山を買いあさっていると聞いた。
もちろん直接ではなく不動産ブローカーを通じてだ。日本人のブローカーだ。
いつの時代もあとさき考えず目先の利で動くやからはいるものだな。
中国人ビジネスマンの目的は水だ。かの大陸は水不足だ。大河を二つも擁しているのに。
古来、治水に知恵をめぐらすより目先の利を追う争いの歴史だから。

水利権をめぐる競争は熾烈なのに、日本の法律はどうなっているのだろうと思う。
何かを守ろうとするのは、闘いだ。
なりゆきまかせでいいわけがない。強者が奪って行く。



『言い難き嘆きもて』大江健三郎(2001年)に収録された「沖縄の〈魂〉」の章に
普天間米軍基地返還と辺野古ヘリポート建設計画(基地移設)のことが書かれていたことを
思い出し、取り出してみた。
いままさに焦点となっていることを8年前の時点で懸念し、書かれたものだ。
今、目前に迫ってニュースの目玉になって、ヒラリー・クリントンが「不確実は好ましくない」
と言ったと報道されているけれど、もう長いこと不確実なことを一方的に確定してきたのだ。
この話に出てくる反対運動をしている青年、東恩納さんはどうしているだろうかと思う。
辺野古の海のジュゴン、生きる場所はあるだろうか。
じゅごんの里

わたしはいつも思う。
だんだんと歳をとって、果たして自分の暮らしを守るためにいついかなるときも自分で立てる
人間であれるのか、おまえはと。
闘っている人をみるたび、我が胸の奥には小さく揺れる火があるかと確かめる。
くっと息が詰まるようなここちがして、震える。

戦争で戦争を防ぐことはできない。
戦争は戦争を拡大させるだけである。
簡単な理屈であるのに、アメリカは軍備をやめない。
軍需産業以外で食って行く道を、考えたことはないのか。
誰か奴らに教えてあげてくれないか。
マジでそんなことを日に1度でも思わない日はないが、空しいこととすぐに気づいて
寂しくなる。そして慣れることを恐れている。

コメント
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