想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

火盗改め方の鬼平

2008-05-14 09:19:39 | Weblog
 こんなに寒いと、冬でなくとも焚き火の近くはいい。

 枯れ木に火が移らないように、火消し用意をそばにおいて
十全に備えて、火を焚くのである。



それもできないくらい、雨足が強くなってきたら
部屋の中で、火付け盗賊改め方の親分、鬼平の顔を拝む。
火が好きな、鬼平ファンである。
たぶん、池波正太郎も、焚き火は好きではなかったか?

いや、根っからの焚き火ファンは、国立に住んでおられた
山口瞳のほうである。
鬼平もいいが、エブリマン(江分利満)氏の優雅な日々は
もっと好きである。優雅でなくとも、ただの日々でもいい。
好きな作家はどんどんあの世へ逝ってしまうのであるなあ。
本だけが残る。
本に残っている。




雨が降っているからね、と声に出して言ってみる。
堂々と本を読みたいばかりに、である。

読むより先に書けと
天の声が帰ってくるばかりなり‥
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あっち向いてホイ

2008-05-13 09:29:49 | Weblog
  人里に降りる。
  よそんちの猫か? いやノラだな。
 住宅街で通りすがりに‥、あっち向いてホイ! と試みる。



 やはり猫さんは乗りにくい、シャイなんでしょうか。
 たぶん、無意味なんでしょ、ヒトのやることって。
 おばはん、ウザイよとか、思わってないよね、ね?

 あんたたち、ね、森のシマコと同じ柄、いや種類だねえ。
 態度もどこか似てない?



 じゃあ、ダーリンで試みる。
「あっち向いて~~~ホイ!」



 はいはい、はい。

 どうでもいいけど、母ちゃん、仕事しなよ!

と、いうことでわたくし、ちと煮詰まり中なので‥
とっととひきこもる次第である。


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若葉の森を散策中

2008-05-12 16:39:13 | Weblog
 ゴールデンウイークが終わってから、また寒い日が
続き、育ちはじめた若葉もゆっくりのよう。

しっとりと濡れた樹々は、少しだけ緑の薫り。
まだ森の息吹がする、あの強烈な薫りには遠い。

今朝も曇り空、森はなかなか乾きません。

 ベイビーはどうしても裏山というか全体が森なのですが、
山道の散策がしたくてたまりません。



さっさと前を行き、振り返って、おっかあが見えなくなると
戻ってきます。



やっぱりちょっと、歩き過ぎたようでした。
このあと、脚にきてました。
ベイビー、君もジェイズ治療院へ行くかい?

たぶん、断られるから、おっかあにマッサージしてもらうべ。
んだ、んだ、もうお家へ帰ろう。

やっと猟師がうろつかないようになって
山の生き物たちがそれぞれの暮らしを謳歌する季節。
いつもベイビー、君と一緒でいたから、山の中を自由に歩きまわっても
少しも怖くなかった。
でも、これからはそうもいかないなあ。

追記:↑ 猟師じゃない、まちがいです。
正しくは、単にハンティングが趣味のオッサンたち。
モグリの猟をしにきて周辺をうろつく、禁猟区なのに、です。
減ってはきたものの、毎年やってくる同じ顔のオッサン、
そのうち熊に遭遇するぞお!(と言ってもムダな相手だなあ)



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土手をつくる

2008-05-11 13:38:07 | Weblog


土手の下のほう、つまり小川の縁から見上げると
↑こんなふう、ちょっと高さが違うだけで雰囲気が変わる。
くんくん親分の目線にときどきなってみるのもいい。

さて、昨日は雨のなか、石を運び土手をつくる作業その1。

ねずみ師の愛車で運びます。

 

そして、ゴロンと落とすと…



ここでいい? いや、もちっとこっち、押してよ。
えー、重いっすよ、やってみ?
どら、うー、重いね、うん…
二人で持つ?



なんて話してないと思うけど、
U氏とN君が下で待機して石を並べます。

あとはねずみ師がこつこつと岩ズリを運び
その上に土を盛り、
その上で、うさことベイビーが飛んだり跳ねたり
少しづつ固めるのである。

そのうち、なんかしらの芽が出て、花も咲く。
たぶん…。

六月の大雨時に水量が増してもいいように
やることがたくさんあるのだ。
本日もまた、別の工事をやっている最中に
うさこは日記なぞ更新している。

追記:N君は昨夜はりきってカレーを作ったようです。
上物(N君談)ビーフを使用して、ジャガイモなぞ
入れないオトナなカレーを。数日前からその予定で
すでに作る前から妄想が…。昼間、作業中なんだか
ご機嫌だったのは、そのせいか?

結果、同じくカレーを作ったうさこの鍋から
おすそ分けしたのであります。
オトナなカレーは「なんでこんな味なんだろー?!」と
首をかしげていた次第。
ふふふ、カレーをアナドルなかれ!なのだ。
うさこの方は、別に特別においしい出来ではなく
イマイチだったのに~。


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森の時、人の時…そして用(とき)

2008-05-10 15:29:04 | Weblog

           3月4月の記事はコチラをクリックお願いします

  雨戸の戸袋に巣をかけたのは、いったい誰?

 小鳥たちは朝から声高に歌っていますけど、
 半開きにしたまま、巣をとりだすしか部屋を明るく
する方法はないんですけど……、
わかってるんでしょうか?小鳥さ~ん。

今日はあいにくの空模様。
朝から細かな雨が降っています。

桜は若葉に、ツツジ女王とその一派も花をつけて
森を明るくいろどっています。
いまいち光が足りないけど、雨がひどくならない
うちに撮っておくとして、
しずかな一日が始まります。

敷地内の小川の流れが強くなる季節、
水が少しずつ地面を削っていきます。
と、何年かすると川幅が広がり、敷地面積が
ビミョウに減り、すでに端が崩れているねえ。



本日は護岸工事、です。
もちろんセメントで埋め立てたりするアレではなく
地道に石を積み、そこに岩ズリを入れ、土を盛る
という方法なので、そこに木も草も生い茂ります。
木が根を張ると崩れにくくなるからいいのです。

根無し草、デラシネなんて言葉知って使う人は
70年代の青年?五木寛之センセがよう使ってはりましたね。
もちろんうさこは現役じゃなく後で聞いて育った世代
です!(なぜかここ、強調)
今にして思えば、あの時代のデラシネはまだ根が生きて
いたんじゃないでしょうか。
腐ってなければ、根がついていれば、どこかで
生き返れる、でしょう?
今? 今は草になるのも難しい時代だなあ。

森の植物を眺めながら歩いていると、たくましさに
心打たれ、「時」について改めて考えたりします。
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ビューティ・スポット

2008-05-09 08:35:28 | Weblog


 本日のおまけ‥、東京の話じゃあじけないので、
風の谷いちばんのビューティースポットを
ご紹介します(って、自分ちでしょうが!)
昨年はこんなに咲きましたが、今年はまだ蕾です。
楽しみはとっとけ、って隣の隣のじいさんはよく言います。






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働く女は美しい、ってか

2008-05-09 08:23:59 | Weblog

  ↑↑↑ このひとは、いつも遊んでいます。
  仕事はといえば、おっかあを見張っていることだ!

 東京での一日。
 事務所に光電話の工事の人がやってきました。
使っていない休止中の電話を取り付けてくれと頼んだら、
NTTの人が光ファイバーはいかが? ADSLよかずっといいよ!
としゃべること約10分。もっと長かったかなあ‥
注文したあとに気づいたが、休止中の電話は結局要らないんだ。
余されて、なんか、必要とされないって定年退職後のお父さんみたいである。
光はきたが、アナログ電話は手放さないぞ、と内心思うのだった。
だって、停電すると光電話は使えないからな。

で、工事中。




で、振り返ると



 女性の技術者って初めてなので、ちょっと興奮。
いや、うさこは同性なので変な意味ではなく‥。
「珍しいですよね」とつい立ち入って尋ねてしまう。
興味がわくと、つい出てしまうインタビュー癖。
「お給料、どんくらい?」なんつって、と語尾でごまかす。

「安いです。女性は二人です、このエリアでは。私の知る限りいないと
思います。転職するしかありません、給料が欲しいなら」
「り、理系ですか?なんかカッコイイ‥って感じです」
「まあ理系です、以前はプログラミングでしたけど」
「えー、じゃあ今は思い切り現場じゃないっすかあ」
「まあそういうことです、そうしたかったので。
女の人ってこういうの、苦手というかやりたくないというか、
だからほとんど居ない職場なんでよく聞かれます。
でもま、給料は安いです、ほんと」

たてつづけていろいろと尋ねるうさこに、するすると答えてくださいまして、
ついでに写していいですか~、というずうずうしいお願いにも
「はははっは、ネタになりますねえ、どうぞ」と了解してくれました。

 左薬指にリングが光って、指先にはネイル。人妻であるな。
キーボードをネイルでお化粧した指先でカチカチと叩いて
さっさと仕事を終えてお帰りになりました。
相棒の男の人は、室内ではなーんにもしませんでした。

働く女は美しい、とタイトルを考えつつ
ぼーっと本題である電話の説明を聞き流して
いたうさこ、その後なんとかかんとか、ネットにつなぎ、
ほっとしました。

この日、この界隈は某国主席がやってきて、警備と抗議デモで
ごったがえしていたそうな。
これもさっきのお姉さん(年下だけど)が教えてくれた話。
「チベット、心痛みますよ~、デモやるのわかりますよ~」と
カチカチとキーボードを鳴らしながら、さりげなく
話していた。

作業着のユニホームとネイルのアンバランス、それに澄んだ声。
重く苦い現実が、ちょっとだけ薄まってみえる。

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浮気してんじゃねーよ

2008-05-07 00:21:24 | Weblog
              過去記事、まだ見てくれるならコッチだよ~

 母ちゃんが、おいらの視線に気づくまで、ビシビシビシっと
ベイビー光線を放つ!!!
母ちゃんは、おいらを見ないで、さっきから何を一生懸命見ている?

 すんません、猫です‥‥

 シマコ姫ではなく、カレンダーの猫です。

獣医の高木センセから時期遅れだけど今年のカレンダーを
「とっといたよー、君の分」
といただいたもので、せっかくだから壁にかけた。

めくると、犬、猫、犬、猫、と交互に出てくるカレンダー。
今年の犬は、ちょっとな~、ちいさいのが多いな。
ちいさい犬が流行だからなあ、でも、あんまり惹かれない。

親切なつくりのカレンダーで、1、2月、2、3月、3、4月と
必ず続き二ヶ月が見れるようになっている。
ということは、猫の月だけにして犬が載っている分を省いても
支障はないな、じゃ、猫の月にしょっと。

5、6月の猫は、アメリカンショートヘア、グレーと白のシマシマ。
立ち上がったポーズなんかとっている。
生意気な顔だが、ううううう、かわゆい。

猫は飼わないと決めている。
シマコがいるから。
そう思っていたが、その考えをうちの恒久法にすることにした。
なぜか?
八ヶ岳・バラ庭だよりのピッケちゃん
行方不明事件に学んだのである。
飼い主は、不意打ちで、苦しい目に遭う。

いつぞや、帰宅したらベイビーの姿がなかった。
玄関に飛び出してくるのに、気配がない‥
呼んでもこない‥
寝室のベッドが乱れていない、ということはここに居なかった?
じゃあ、昼間どこにいた?
血の気が引いた。
大声で呼びながら、部屋のあちこち(とってもどこよ?)
を探すが、いない。
トイレのドアを開けた。
いた、シッポぱたぱたのアホが。
飛び出して、シッポでドアをぱしぱし叩いて
ごまかしているベイビー。
トイレの床が熱くなってて、一日中ここに
閉じ込められていたことが判明。
なんで、トイレよ?!

という経験があるので、不意に居なくなられる体験は
絶対にしたくないのである。
くる猫大和とか
たとえ気まぐれでもシマコとか、動かなくてもカレンダー猫でいい。
と思いつつ、つい長くみつめてしまった。

グウグウとうるさいイビキがするので
ふりかえると、ダーリンが目を開けたまま
こっちをしかと見ていたのである。

――極私的アホ日記で失礼しました――



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マンシュウ、感慨

2008-05-06 11:49:41 | 
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 満州、マンシュウ、この音はわたくしにとって
馴染み深い、ある感慨をともなって聴こえる。

どのくらい若い世代になると、
満州がマンシュウに聴こえ、すぐには変換されなくなるのだろうか。
教科書で、おそらく小さくしか教えていないだろ? だろ?

中国はどんどん変わっていく。その行く末を思うと
かの地に馴染み深い想いを抱き、今は再び長春と呼ばれている
土地へ、いつか行ってみたいという願い、
それも夢で終わる気がしてくる。
吉林省の、かつて新京と呼ばれた土地へ馳せる想い。

林郁さんという作家、この本に出会うまでは
存じ上げなかったのだが、満州本を無性に読みたくて
一時期、買いあさり読み続けたことがあり、その中の一冊。

「満州その幻の国ゆえに」
残留孤児について書かれたものである。

「彼女は長野市のゴミ不燃物を分類する仕事につき
生活保護を返上した。虫の這いまわる土間にほこりだらけに
なって立ちづめる重労働で、ベルトコンベアーの流れ作業は
手を休められず、監督はきびしい。彼女はぐちひとついわず
全力で働き、身体をこわした。‥‥」同245頁より抜粋。

我が父は満州からの引揚者である。
新京で学び、働き、そして財を成すも、戦渦ですべてを失った。
あの頃は、多くの人が似たような境遇だった。
田舎の田園を走るディーゼル列車の中で、十九歳年上のその人に
出会い、押し掛けて結婚した我が母、ときどき当時を語る。
「親切な人だったからね、すらっとしてハンサムだし、
こんないい人はおらん、そう思ったから。ふふふ」

ふたりの間に末の子として生まれたわたくしは、
父親に抱かれ、膝の上にまとわりついて、学校に上がる
年齢になるまでのあいだ、父の満州物語を聴き続けた。
海原のような草原と馬と、苦力(クーリー)を助けた父を思い描いた。

膝の上で甘えていたチビも長じて、真実の満州、
戦前の日本史を知るようになった。
草原や風よりも、青年の父がなぜ幻の国に長期間
住んだのか。
何を見て、何を思っていたのか。
それを知りたい。
知りたいとき、親は無し。
こんなに残念なことはない。

この本は、父の物語を補足するためにはならなかったが
重すぎる事実を教えてくれた。

GW、晴れ晴れとして緑かがやくこの季節、
なにゆえに思い出すのがこの一冊?

表が輝いているとね、心は内へ内へと降りていく。
うさこは、元来、そういう性分でございます、ふふふ。
付け加えると、読み終えて何かがコトッと変わった気がした、たしかに。

date 『満州 その幻の国ゆえに』
     ――中国残留孤妻と孤児の記録――
   ちくま文庫 1986 第一刷発行



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九条はどうする?

2008-05-04 09:21:12 | Weblog
            過去記事はコチラをクリックお願いします      
上の写真は去年の六月のもの。
あとひと月余りで、五十数本の薔薇の花が一斉に咲くので
ニームを撒きながら、開花時を妄想中。

脇でうつむいている黒いカレは、何をしているのか?
カレはわたくしより年上なので、それなりに哲学している
のではなかろうか。
前へ行くか。後ろか。それとも‥‥、
立ち止まっているねえ。
ステイかゴーか、決めかねているねえ。
ステイでいいんだよ~。

昨日、憲法記念日に思ったことだから、ちょっと長い

憲法を変えたい人は九条をいじりたいわけだ。
改正という言葉は、正しく改める。
一方の意見でそれを使うのはゴーマン。
どちらも己のやることが正しいと思って主張する。
漢文から派生した日本語ではしかたがないが、安易に
使われ、聞き流してしまって、ここでも「そんなの関係ねー」と
踊るのか。

この件に関しては踊らないのよ、わたくし。
理由は、旧事に携わると日本語というより
やまとことばにまみれているわけで、漢文をバラバラに
してしまう、そして意味を辿るというのが習慣だからであるね。

改正って言うが、自衛隊派遣を恒久法にして
合憲化したいだけのことではないか。
派兵するたびに、非戦闘地域であるよ、なんて
言い訳するのがさすがに苦しいだろうからなあ。

戦後、良くなったのは、政治家に大嘘つきが減ったこと。
いや、いまでもいるよと思う人は戦前、明治維新政府、江戸幕府と
日本史を遡って、比較するといい。
現在進行形であっても、そりゃいまどきの嘘つきはかわいいもんよ。
民衆に力があるってことは、すばらしいのよお。

ブログなんて、検閲されたり許認可、申請免制になったら
ほとんどのブロガーが消え、エロとか癒しとかいう下手なお笑い、
あるいは詐欺まがいのコマーシャルしか残らない。
一日数万アクセスの経済ブログも政治ブログもなくなっちゃうだろうな。
うさこのこんなゆるゆるブログでも、たぶんダメね。
検閲官は臭いでチェックするからね、くんくん親分と張り合うだろう?

街頭アンケートでは、8割の人が九条を守りたいと
答えている。
日本人とはどういう民族か、などと大上段に構えてしまう
ことがしばしばあるけれども、(うさこがね、旧事研究のためね)
今日気がついたのは、日本人も欧米人も、チベット人も、
傷つけられるのも傷つけるのもいや、
愛する人を失うのも、嫌なのである。
人はみなその点で一致する。

「戦争を知らない子供たち」昔、北山修が書いて
ベストセラーになったものだけれど、
戦争を知らない世代のすべてが、何も知らないまま
でいるとはかぎらない。

特攻花 こんな仕事をする人もいるから。
一途さがある方向に向いたとき、人は美しい。
美しさと悲しさは同居しているなあ。






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無事を祈って

2008-05-03 02:05:25 | Weblog
           ※過去記事はコチラをクリックお願いします。

 くんくん親分のそっくりさんをみつけたのは、一昨年の暮れ近い頃でした。
めずらしく雪が遅く、宵闇の枯れ野で青い眼が光って、それが黒い犬との
出会いでした。

保護するまでは、いろいろとありました。
昨年の3月に知人のSさんが預かってくれ、そのままSさんちに居候、
ご主人がとてもかわいがってくれました。
昨年の暮れ、ご主人がお亡くなりになってからは、
一人暮らしになったSさんの毎日の目覚めを見守る務めを果たしています。

友人のストーン女史は、高齢のSさんに代わって毎朝の
散歩をひきうけてくれました。
最初は犬がSさん宅での生活に慣れるまで、という約束だったの
ですが、また春が廻ってきて、ストーン女史の早起きは
お約束事になっているようです。今年は花見もしたようで。
ストーン女史もまたわたくしと同じ、そのやんちゃで小さな
黒い犬に惹かれてしまった一人のようです。

くんくん親分は、くーちゃんを連れて帰った時、おっかあに
とても協力的でした。(空をみあげていたから、くーと名付けたのです)

くーは年齢不詳でしたけれど(たぶん1歳くらい)若いわけで、
親分はまとわりつかれて、ちょっと困りつつもよく遊んでました。

なかなかハウスを覚えないくーちゃんに、先にケージの中へ
入ってみせたりしていた親分。
エライなあと思ってたら、そうじゃなくて「ぼくのハウス」って
ことだったみたいで、くーちゃんがいなくなってからも
しばらくケージを出しておいたら、小さかった頃みたいに
ハウスに自ら入ってニコニコしてました。
そこにいてもなんにもあげないわよ! なんて言いつつ
心の中では「ありがとう、お兄ちゃんやってくれてたね、ベイビー」

ストレス溜まってるだろうなあと、やっとその頃気づいた
ようなしだいで、ダメ母ちゃんでした。
しばらくは親分からベイビーに戻ってベタベタしてました。

当時乗っていた黒い車、それをくーちゃんは記憶しているみたい、
とストーンさんから聞いたことがあります。
散歩の途中に大型の黒いステーションワゴンがあると、じっと
みつめていると。



そっくりさんだったから、見過ごすことができなかったのかな。
ときどきそう思います。
右から見るとそっくり。
左からだと、似てもにつかぬ他人顔。
性格も親分は静かで、くーちゃんは利かん坊というように
まるで違います。
ガッコの成績は弟の方がいい、兄ちゃんは体育系で
愛想よくてガッコの人気者、でも勉強はちょっとアレかな、
どっちかっていうとゲージュツカ向きねって感じ。
二頭のビミョウな違いは後にわかったきたのですが、
木枯らしの中に立ちつくす、小さく痩せた黒犬の姿が
胸の奥にくっきりと刻まれてしまって、
まるでベイビーと二重写しで、
同じようにいとおしくなったのです。

いつもいる場所から消えてしまったときは、絶望しました。
遅いかった雪がとうとう降ってしまい、
どこで凍えているかと思うと、居ても立ってもいられなかった。



知人に電話したり、あちこちで人が動いてくれましたが、
見つかりません。
冷静になり、そうか!と思いつき、下の村を管轄する保健所へ連絡すると、
いました。二日待ちますという話を一週間に延期してもらい、迎えに
行ったのです。
想風亭へやってきたその翌日、本格的な雪になりました。
雪が待ち遠しい一方で降らないことを願ってもいたのです。
なんて勝手なんだろうと思いつつ、あの子が凍えませんようにと、
そして、それは叶いました。

黒い車じゃなくなったんだよ、今はもう。
いつか会いにいこうと思うけど、違う車に乗ってても
誰だかわかるかなあ~、おばちゃんのこと、覚えているかな?

こちらの猫ちゃんの無事帰還を祈っています
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理屈はいらない

2008-05-02 10:47:33 | Weblog
               
        ※過去記事はコチラをクリックでお願いします。

  あったかくなってきたなあという証拠に
ベイビーが頻繁に水浴びをしてくる。
水深15~20センチなので腹這いになっている。
真夏だと、そのまま匍匐前進したり、浸かったりして
まるで行水のご隠居さん。
シニア世代なんだからね、あの大きな川へはもう行かないよ。



ここでじゅうぶん楽しい。
これから雪解け水と雨水で増水する季節、
川幅が広がりちょっと深くなる。
走り回ったあとは、ここでごくごくと喉を潤すのである。

小さなほんとのベイビーだったころ
オトナに混じってサッカーしてた。
夢中でボールを追いかけて(今でもサッカーボールに異常反応するけど)
急にトコトコと水を飲みに行く後姿が
かわいかったなあ。

いやー、オヤジになってもかわいいっす、もちろん。
毎日、かわいいっす。
毎日、新しいっす、ってな感じできりがないのね。
愛ってこういうことかしらん、とか思います。



ペットにべったりだと思う人には思わせとけ、です。
違うんです、そういうのではないんです。
理屈がいらない幸福、同じ空間で同じ空気を
吸ってそばにいることの幸せなんです。
ベイビーはダーリンだし、
ダーリンがベイビーだったり。
どっちも愛で、その重さは同じ。
愛し方を教えたくれたのは、ベイビー、君だよん。
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GW東京散歩考、追記

2008-05-01 10:09:45 | Weblog
    ここにもすみれちゃん

急ぎ、追記です。

昨日書きました「若葉の杜」大雑把すぎて
早速問合わせいただきましたので詳細を追記します。

若葉の森(国分寺崖線)
 国分寺崖線の緑を守り、調布3・4・10号線を考える会
               03-3300-9498
 上記で署名用紙を配布しています。

この森を横断する道路計画の見直しを求める署名活動を
しているのが考える会です。近隣住民だけでなく全国的に協力を
お願いしたいそうです。
そりゃ、日本列島地続きだもんな、関係なくないよ。
以下、考える会ニュースから抜粋

道路予定地には、東京都指定の散歩道「雑木林のみち 若葉町コース」
が通り、市民が寄贈した市の保全林もあります。市営の実篤公園は
崖線の森の一部で、隣接する形で市立武者小路実篤記念館、若葉図書館
若葉小学校、第四中学校などがあります‥‥(ニュースNo.1第2版)




想風亭のある風の谷、ある年の秋、東北電力の人がやってきて
積雪で電線が枝にひっかかると停電のおそれがあるので
という理由で、何本も木を伐ってしまったことがありました。
留守中の出来事で、帰ってきてびっくりしました。

枝降ろしが面倒なので伐採してしまったわけです。
木の伐り方にも方法があって、若芽が出てくるように
伐らなければならないのを彼らは考えていなかった。
昨日まで良く茂っていたのが、だんだんと立ち枯れしていくのをみて
無念でした。
(断固、抗議して謝罪されたけど、木は生き返らないから)
そりゃあ、がっくりくるよ。

温暖化防止、必定というこのご時世に、貴重な森を壊して道路を造る
それはアホなことです。
アホなうさこが言うのもなんだけどさ。


          武者小路実篤邸が記念館(一般公開)になってます
泉が湧き濃い緑と風がある場所、武者小路実篤は理想の住居をここに実現し、
晩年を過ごしました。現在は東京都調布市が保存管理運営しているそうです。
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